コラム
Column
こんにちは。海外SEOコンサルタントの徳田です。
今回は、グローバルSEO対策基礎編のキーワード選定について書かせて頂きます。 英語に限らず、SEO対策を行う際の最も重要なポイントの一つとしてキーワード選定が挙げられます。どんなに良いリンクを集められても、内部ページの最適化ができても、キーワードつまり、ゴールが定まっていないと目標を達成できません。ただ意外な事に、キーワード選定のステップをおろそかにしてしまう方も多い為、キーワード選定のステップを整理させて頂きました。 別のSEO業者様でなかなか結果が出ず、弊社にご相談に来るお客様に、
Q:「何故、このキーワードにしたんですか?」と聞くと、
A:「SEO業者さんが提案してくれたから」 A:「競合企業がSEO対策をしているキーワードだから」
A:「検索ボリュームが多いから」 等を理由にキーワードを決めてしまっている等の話を良く聞きます。
上記の答えは、正解のように感じるかもしれませんが、私は不正解だと思っています。
何故ならそのキーワード自体は良いキーワードでも、あなたのサイトに合ったキーワードとは限らないからです。海外SEO対策を行う場合、無数にあるキーワードから、あなたのサイトに合ったキーワードを選定しなければなりません。
それでは、どのようにあなたのサイトに合ったキーワードを見つけるのでしょうか?
弊社でキーワード選定を行う際はキーワード選定の3C分析を行います。
3C分析:「市場(customer)」「競合(competitor)」「自社(company)」
市場は、ユーザーがどういった言葉を検索しているかという事なので、検索ワードと検索ボリュームが参考になります。検索ボリュームを把握するには、Google AdWordsなどが提供するキーワードアドバイスツール(現キーワードプランナー)が役に立ちます。
この時、下記の2点に注意すると、より多くの情報を入手することが可能です。
①ログインしてからキーワードを調査する。 通常、ログインせずにツールを使うとキーワードが100件程度しか表示されないのですが、ログインをしてからキーワードを入力すると、800件近くの関連キーワードが出てきます。
②検索ボリュームを見る時は、完全一致の数値を参考にする。 キーワードアドバイスツールで、検索ボリュームを見る際は、必ず完全一致の数値を見てください。上位表示された時の想定アクセス数を計算する場合も完全一致の数値を元に計算しております。部分一致だと、そのキーワードも含むキーワードの数値も入れてしまうので、要注意です。
鈴木さんのブログ内で紹介されていたワンダーホイールもとても参考になりますね。
競合他社がどういったキーワードで対策をしているかを見る事で貴社がどういった言葉で対策を行うべきかが見えてきます。 下記の二つの方法で、競合の対策キーワードを確認することが可能です。
①その市場で最も重要視されているキーワードで上位表示されている上位10サイトのMETAタグ、タイトル、サイト内のテキストを見てみてください。元となるキーワードについては、クライアントが把握されている場合そちらを試し、把握されていない場合は、これだろうなと思われるキーワードでとりあえず見てみます。
②キーワードアドバイスツールに、競合サイトを入れてみる。 1で紹介させて頂いたキーワードアドバイスツールですが、ここに競合のURLを入れるとどういったキーワードが使われているか見ることが可能です。競合サイトのURLをそっと入れてあげましょう。意外なキーワードが見つかるかもしれません。 追記:3の自社の分析のところで紹介させて頂いているSEMRushツールで競合の対策キーワードを確認することも可能です。
3C分析の中で、私はここが最も重要な要素なのではないかと考えております。 ①クライアントへヒアリング まずは、クライアントへのヒアリング。ここが一番重要です。何を聞くかと言いますと・・・
(1)ターゲットエリア 英語圏と言えど、欧州なのか、欧米なのか、中東なのか、アフリカなのか、アジアなのか幅広くありますよね。ターゲットエリア独特の言い回し等もあるので、どこをターゲットにしているのかを確認します。
(2)目的 前回の記事、「英語SEO対策のお見積りについて 」でも記載させて頂きましたが、SEO対策の目的をヒアリングする事は重要です。なぜなら目的が、購買、リード獲得、ブランディングなのかによってキーワードは大きく異なるからです。
目的が購入なのであれば、[商品名+購買系キーワード]で購入意欲の高いユーザーを引っ張ってきて、成約率を上げることができるかもしれません。
例えば、日本の伝統工芸品を販売するECサイトだと[Buy Japanese crafts]、[Japanese crafts for sale]等の、コアキーワード+αでターゲットユーザーを引っ張ってくる事が可能です。
また、高級な伝統工芸品を販売する業者で、ユーザーに商品の良さを知ってもらいながら徐々に購買に結びつける場合、リード獲得や、ブランディングが目的になる為、[Learn about Japanese crafts]、[History of Japanese crafts]等の知る・学ぶ系のキーワード+コアキーワードが良いといったようなイメージです。(あくまで例です。)
(3)その企業の競争優位性をヒアリングする。 企業が生き残るには、他社よりも勝っている点で他社と差別化をしなければなりません。
その為、他社と比較し自社がどういった競争優位性を持っているか、業界におけるどのようなポジションにいるかを知ることが重要になってきます。例えば、安さが売りの中古車販売屋さんだったら[Affordable used cars]だとか、[Cheap used cars for sale]等で対策を行えば、安い車を探しているお客様を引っ張ってくることができ、成約率が高まるかもしれません。勿論、[Buy used cars]等のキーワードで上位表示できれば良いのですが、全世界の中古車ディーラーが競争相手となると、やはり時間も費用もかかります。その為、クライアントサイトにあったキーワードを上位表示させつつ、ミドルや、ビックキーワードという優先順位を決めて対策を行った方が、費用対効果が高いと言えます。
②SEMRushツールを使用する。 SEMRushツールは、海外SEO対策における、超お役立ちツールです。SEOBOOKというAaron Wall創設のSEO情報サイトが提供するSEOBOOKツールバーをダウンロードすると、この機能が組み込まれています。
このツールを使用することにより、アクセスには、まだ反映されてないものの、既に1~3ページ目にいるようなキーワードを表示してくれます。
ウェブマスターツールで、クエリを見ることができると思いますが、これと併用して使うと、Google analyticsにはアクセスとして表れていないものの、少し対策をするだけで上がってくるキーワードが見えてきます。 対策をしてなくても既存のコンテンツで上位に表示されているということは、少しの内部・外部施策で更に上位表示出来る可能性が高いと考えられます。また、既にあるコンテンツで上位表示されているということは、貴社の特徴にあったキーワードである場合が多いです。これで、アクセスを稼げたらオイシイですよね。
↓ちなみに下記が、SEMRushのイメージ。Apple.comで検索したらFacebookという言葉で10位に表示されているみたいでした(笑)
③すべてのキーワードをリスティング広告で出稿してみる。 これができると、対策するキーワードの優先付け、絞り込みを行うことが可能です。
一度、10万円程度の予算を付けて、広告を出稿してみることで、実際にどの程度アクセスを得られるのか、どういった層のユーザーが訪れるのか、購買に繋がるキーワードは何なのかを把握することが可能です。
こういった用途でリスティングを使えると強いですね。 他にも、@semadviserさんのSEO向けキーワード発想法は、英語SEO対策でもとても参考になります。
私も早速、社内のカナダ人マーケターとトライしてみました(笑) また、インサイトSEOの@naka_244さんの一般ユーザーが選ぶ検索キーワード調査のようにターゲットユーザーにヒアリングできれば、尚良いですね。
海外だとちょっとお会いしてヒアリングするのは厳しいですけど、購入してくれたお客様に「どういったキーワードでサイトに訪れましたか?」等のヒアリングならできますね。 上記のプロセスでキーワードを選定させて頂きます。また、ECサイトや大規模サイトのプロモーションの場合、ロングテールの英語SEO対策が必要になってきます。
この場合は、どの階層のページを、どのキーワードで上位表示させると効果的なのか優先順位を決めて対策を行うことで、投資していただいた分をできるだけ早く回収して頂くように心がけております。 ロングテールSEO対策の最終的ゴールは、どのキーワードで検索しても上位表示されているサイト作り=ファインダビリティの高いサイト作りです。
こちらについては、また次回ご紹介させて頂きます。 やはり、記事が長いと、ポイントが見えにくくなってしまうので、次回からはもう少し短めの記事でいきたいと思います(汗)
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