海外マーケティングブログ
canonical(カノニカル)とは?canonicalの効果、書き方、注意点まで5分でマスター
- 2024.12.18
- 海外SEO

canonical(カノニカル)とは?
canonical(カノニカル)の効果、書き方、注意点まで5分でマスター
こんにちは!本日は海外SEOのよく聞かれるcanonicalのご質問に対しての回答をさせていただきます。海外に限らず、大規模サイトのSEOを行う際に、canonicalタグを使用する事が増えています。これは、ページを静的にではなく、動的に生成、管理するサイトが増えてきているなか、開発当初は想定していなかった重複ページが生成されてしまっている事が一つの要因です。
検索順位が伸び悩んでいる?もしあなたがそんな状況に心当たりがあるなら、canonical(カノニカル)タグを正しく使えていない可能性があります。重複ページを一つの正規 URL にまとめ、各ページの評価を一点に集中させましょう。たったそれだけで、順位が劇的に安定するケースは珍しくありません。初心者にもわかりやすく実装できるよう、理屈 → 手順 → チェックポイント の流れを解説します。
少々技術的なことですが、動的にページを生成するようなサイトでは必要不可欠なタグですので、canonicalタグをご存じでない方や活用方法に不安がある方は御覧ください。
canonical(カノニカル)タグとは?読み方と基本定義
canonical は「正規の」「規範的な」という意味を持つ英単語です。
HTML における <link rel="canonical" href="https://example.com/正規URL">
タグは、検索エンジンへ“このページこそが正規版”だと宣言するピン留めの役割を担っています。Google はこれをシグナルとして評価の重複割れを防ぎ、クロール効率を最適化します。タグはページヘッド内に 1 行置くだけ、追加のサーバー設定も不要です。だからこそ「やるかやらないか」の差が大きく出ます。
canonical が必要な理由 重複コンテンツ問題と評価分散
- URL パラメータ:
?color=red
や?utm_source=twitter
など機能・計測系のパラメータで ID が変わり、実質同じ内容のページが量産されます。 - ページネーション:
?page=2
EC の商品一覧やブログの「2 ページ目」以降に適用されます。 - 複数ドメイン/サブドメイン:モバイル専用
m.example.com
、言語別fr.example.com
などがあります。
これらが放置されると、検索エンジンは「どのページを代表として評価すればよいのか」判断に迷ってしまいます。
その結果、リンク評価が分散し、各 URL の順位が軒並み低下することも?canonical は評価を一か所に“束ねる輪ゴム”のような存在なのです。
canonicalタグの基本構文と <head> 内への設置場所
<head>
<link rel=”canonical” href=”https://example.com/正規ページ/” />
</head>
- 絶対 URL を指定する。(相対パス不可)
- 1 ページに 1 つだけ 設置する。複数書くとシグナルが相殺される。
- HTTP ヘッダーや Sitemap にも正規 URL を合わせ、矛盾をなくす。
短いコードなんですが、canonicalは、SEO 効果はとても大きいです。
設定を間違えるとトラフィックが大きく減少する可能性もあるため注意が必要です。
URL正規化タグ「rel=”canonical”」タグ 具体的な設定例
「rel=”canonical”」タグは、一言でお伝えしてしまうと、重複ページが複数存在するときに「どのページ(URL)が最も大切かをGoogleに伝える」タグです。
ここで出てきた「重複ページ」とはどんなページの事を指すのかと言いますと、Webサイトを運営していると下記のように1つのページを表すURLが複数存在してしまう事があります。
—————————————————
http://www.sample.com/ (wwwあり、index.htmlなし)
http://www.sample.com/index.html (wwwあり、index.htmlあり)
http://sample.com/ (wwwなし、index.htmlなし)
http://sample.com/index.html (wwwなし、index.htmlあり)
—————————————————
どのURLをクリックしても同じWebページを閲覧する事はできるのですが、Googleからは異なる4つのWebページが存在すると認識されてしまいます。
サイトの評価も4分割されてしまう可能性があり、SEOの観点ではよろしくありません。
そういった時に、この「rel=”canonical”」タグを使用し、同ページ内の複数存在するURLの中で、どのページが正規のURLなのかを宣言し重複コンテンツによる評価の拡散を防ぐ事が可能です。
簡単に表現すると、URLが1つの場合は評価が100点。URLが4つ存在すると評価が25点ずつ、というイメージです。
(実際は、このように評価が綺麗に分かれるわけではありませんが参考までに。)
このような場合に、canonical(カノニカル)タグを使用し、URLの正規化を実施致します。
<link rel=”canonical” href=”xxxxxxxxxxx” />
上記のタグをソース上のheadタグ内に記述します。
※表示の都合で一部記号を大文字にしています。
4つのURLを http://www.sample.com に統一したい場合、<link rel=”canonical” href=”http://www.sample.com/” />の記述を他の3つのページに記述します。(4つ全てに記述しても問題無し)
この対応により、4つのURLを1つに統一することができ、Googleからの評価を1つのサイトに集約することができます。
(canonicalタグに関しては日本語のSEO対策を行う場合にも同じです。)
良いコンテンツを作って、せっかくリンクを獲得しても、リンク先のURLが分散してしまっては正当に評価されなくなってしまいます。そのためきちんと設定してサイトの評価漏れを防ぎたいですね。但し、このタグは上手く使えば役立つタグなのですが、誤った設定をしてしまうと、TOPページしかクロールされなくなってしまった等の問題も発生したこともあり、慎重に設定を行う必要があります。
マルチドメイン/サブドメイン運用での canonical 活用法
- WWW あり・なし問題:301 リダイレクトが理想だが、既存リンクが多い場合は canonical で段階的に評価を統合する。
- 言語・地域サイト:
example.jp
とexample.com
で中身が同じなら、一方に評価を寄せ、もう一方はhreflang
+canonical を組み合わせる。 - モバイル専用ドメイン:m ドメインから PC 正規 URL へ canonical。逆方向(PC→m)は
alternate
タグでモバイル URL を示す。
複雑に見えても、ルールはとてもシンプルです。
“評価を集めたい本命 URL はどれか?”が重要です。
canonical、301 リダイレクト、hreflang との違いと使い分け
項目 | canonical | 301 リダイレクト | hreflang |
---|---|---|---|
主目的 | 重複URLの正規化 | URL統合・転送 | 言語・地域対応 |
ユーザーの遷移 | なし(同一ページ) | 自動転送される | なし |
クロール効率 | 高 | 高 | 中 |
リスク | タグ重複・指定間違い | リダイレクトチェーン | hreflang相互リンク漏れ |
- ページを物理的に統合するなら 301。
- “残したいけど評価だけ統合”なら canonical。
- 言語・地域を分けて同内容を提供するなら hreflang+canonical。
よくある設定ミス 7 選&防止チェックリスト
- 相対パス記述 → 絶対 URL で記載する。
- HTTP と HTTPS で不一致 → 正規 URL は HTTPS を優先する。
- パラメータ付き URL を正規に指定 → 余計なクエリは外す。
- リダイレクト先と canonical が矛盾 → 301 転送も同じ正規 URL に設定する。
- hreflang と逆方向を指定 → 相互参照確認ツールで検証する。
- ステージング環境に本番 URL を指定 → クロールブロック or 相対パスで回避する。
Search Console で正規 URL が認識されているか確認する手順
-
URL 検査ツールで対象ページを入力する → 「正規 URL: ユーザー指定 URL」と表示されていれば OKです。
-
カバレッジレポートの “正規 URL が異なるページ” をチェックする。想定外の URL があれば原因を分析します。
-
インデックス登録をリクエストしてもステータスが変わらない場合、タグ重複や noindex が考えられます。
“Search Console は医者、canonical は薬”と覚えておくと、トラブル診断が早くなりますね。
CMS 別実装ガイド:WordPress・Shopify・静的 HTML
WordPress
Yoast SEO / All in One SEO:投稿タイプごとに自動出力。固定ページのカスタム URL も GUI で変更できます。
WooCommerce:バリエーション SKU を1商品に canonical 集約します。
Shopify
- Shopify はデフォルトで canonical を自動付与してくれます。
- コレクション+タグの組み合わせ URL は要確認です。
theme.liquid
で{{ canonical_url }}
を上書きしてはいけません。
静的 HTML / Headless CMS
_includes/head.html
など共通テンプレートに 1 行追記します。- ビルドする際にパラメータをカットし、
{{ page.url | absolute_url }}
で出力するとミスを防げます。
canonical タグで SEO 効果を最大化するコツまとめ
canonical タグのポイントは 3 つです。
-
正規 URL を 1 つに決定します
-
全ページ同じルールで統一します
-
Search Console で定期検証します
Q. canonical と noindex は併用できますか?
A. 同じページに併用すると評価が伝わらない可能性があります。基本はどちらか一方を適用することが推奨です。
Q. 他サイトを canonical で指す“クロスドメイン正規化”は有効ですか?
A. 有効です。ただし双方の運営者が合意しないとトラブルになる可能性があります。相互リンクやリダイレクトを検討した方が安全です。
Q. タグを設置したのに順位が変わりません!
A. クロール完了まで最長数週間かかります。Search Consoleを使うことで短縮できるかも知れません。気長に待ちましょう。
canonical タグは 「見えないけれど、めっちゃ効く」 。
実装すれば、クロールのムダを省き、検索評価を最短距離で正規 URL へ届けることができます。
<head>
に 1 行追加するだけで、SEO上位表示への大きなジャンプにつながるかも知れませんね。
重複したページは、動的にページを生成するECサイトで多く発生します。
越境EC担当者様は自社できちんと対応が出来ているか確認してみると良いでしょう。
また、本施策は日本語でも海外向けのSEOでも使える内容です。少しでも参考になりますと幸いです。
参考:
クロスドメインURLの選択 – 複数のドメイン間の重複コンテンツの正規化についてrel=”canonical” 属性について
海外SEOなら世界へボカンにおまかせください!
おすすめ記事
アクセスランキング