海外マーケティングブログ

海外向けLPとは?成果を出すランディングページの作り方と成功事例

海外向けLPとは?成果を出すランディングページの作り方と成功事例

執筆者

Kubo Yohei

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海外向けLP(ランディングページ)とは?

成果を出す海外LP(ランディングページ)の作り方と成功事例

今回は日本と海外のランディングページの違いや特徴についてお伝えさせていただきます。本題に入る前に、今回お伝えするランディングページ(以下、LP)についてお話したいのですが、LPとは、「ユーザーが広告や検索によってサイトに訪れて、最初に見るページ」全てを差します。最初に見るページなので、トップページやサービス紹介ページ等ではなく、何かのキッカケでAbout UsページやPrivacy Policyページがヒットしてしまった場合もそのページがユーザーにとってのLPとなります。
そのため、ユーザーがどのページを最初に見てもサイトを回遊しやすいようにナビゲーションや内部のリンクを最適化しておく必要があるのですが、、、
ひとまず今回は主に広告(リスティング広告や純広告等)を経由してきたユーザーのために作成した1ページ完結型のLPの日本、海外の違いについてお伝えさせていただきます。

海外ユーザーの購買行動と心理の違い

海外ユーザーは、当然ながら文化も言語も価値観も、日本とはまったく異なる環境で暮らしています。そのため、LP(ランディングページ)の文章表現ひとつ、画像、動画にも、どのように感じるかは大きく異なります。たとえば、日本では「丁寧さ」や「品質へのこだわり」が強く打ち出されていると安心されやすいですが、欧米では「スピード感」や「価格の透明性」の方が重視される傾向があります。その違いを理解せずに、日本の考え方の延長線でLPを作ってしまうと、成果は思ったように出ないことがあります。だからこそ、海外向けLPには上記を踏まえた対策が必要になります。

成果を出す海外LPの基本構成

キャッチコピーとファーストビューの重要性

海外ユーザーも日本と同じように、最初の数秒でそのページを読むかどうかを判断します。その判断材料になるのが「キャッチコピー」と「ファーストビュー(最初に見える範囲のビジュアル)」です。この部分が重要であることは、海外向けLPも同様です。

  • 何のサービスか?
  • どんなベネフィットがあるのか?
  • なぜ今、行動すべきなのか?

キャッチコピーとファーストビューが秀逸でなければ、魅力が伝わらなければ、LPを見てもらうことすらできません。

信頼性の担保(レビュー・認証・実績)

特に越境ECでは、「このECサイトは、ちゃんとしてるのかな?」「詐欺じゃないかな?」という不安を持たれることが多いです。だからこそ、信頼性の担保は、とても重要です。

  • 顧客レビュー
  • 第三者機関の認証バッジ
  • メディア掲載実績
  • 顧客数、出荷実績などの数字

上記を網羅的に掲載することが大きな安心材料になります。実績が少ない場合でも「創業ストーリー」や「代表者の顔出し」など、感情に訴える手法で補完することができます。

CTA(行動喚起)配置の最適化

どんなにデザインが美しくても、CTA(Call To Action)が適切に配置されていなければ、ユーザーは行動してくれません。CTAは目立つ色・形・文言で配置すること。そしてスクロールの途中や最後にも複数回設置するのが効果的です。

 

日本のLP(ランディングページ)の特長

日本のLPは一般的に長いページが多いです。長いページになると10,000pxを超える長さのページもあります。以下のようなコンテンツが主にLP内で使用されています。
・インパクトのあるファーストビュー
・メリット
・製品スペック、仕様
・メディア掲載事例
・ケーススタディー
・お客様の声
・サービスを使用するまでのプロセス
・コールトゥーアクションボタン
等の要素を盛り込んで作られるページを多く見かけます。
同じ情報をページ上部と下部で繰り返し伝えてユーザーに情報を刷り込ませるようなLPも見られます。
いくつか事例を紹介いたします。

ギャプライズ

・主なコンテンツ:機能紹介、メリット、サービス利用までの流れ、特徴、コールトゥーアクションボタン
・エントリーフォームを旅館の女将と見立て、旅館の女将=気配りが良い=サービスが細かいところまで配慮されていることをイメージさせている。

ジョブセンス

・主なコンテンツ:他社と自社の比較、ケーススタディー、利用シーンの紹介、プロセス、よくある質問、コールトゥーアクションボタン
・どのようなケースやシーンで使用されているか、お客様からよくある質問を載せて不安を払拭している。

Soapchild

・主なコンテンツ:体験記、製品ができるまでの過程紹介、お客様の声、コールトゥーアクションボタン
・1つ1つのコンテンツのボリュームが厚く、体験記から製品が作られる過程、使用したお客様の声を順番に並べることで全体がストーリーのような構成となっている。

海外のLP(ランディングページ)の特長

日本のLPとは逆に海外のLPは必要最低限の要素で構成され、ファーストビューにページ全てが収まってしまうような短いページが多く見られます。
LP内で使用されているコンテンツは日本のLPとそこまで大きく変わりませんが、できる限りコンパクトにシンプルに表現していることが特徴的です。また、ほとんどのケースでテキストだけでなくイメージさせるアイコンや写真等のイメージを添えています。
いくつか事例を紹介いたします。

Trip Lingo

・主なコンテンツ:機能紹介、活用シーン、紹介動画、特徴、コールトゥーアクションボタン
・メインビジュアルで活用シーン、ページ下部で特徴を複数個紹介しているが、それぞれ縦には並べずにスライダーで横展開してページが長くならないように工夫されている。
テキスト量が全体的に少なく、イラストで視覚的にサービス内容を説明している。

ClubDivot

・主なコンテンツ:機能紹介、活用シーン、紹介動画、特徴、コールトゥーアクションボタン
・機能と特徴をアイコンとテキストでシンプルにまとめている。
特にメインビジュアルの機能紹介箇所にはアイコンとタイトルだけで内容を説明しており、余計な説明テキストは無い。

Localhero

・主なコンテンツ:機能紹介、活用シーン、コールトゥーアクションボタン
・機能紹介テキストがあるが、それよりも右側のスマートフォン内で切り替わる画像を見れば内容が理解できるデザインとなっている。最初に右側の画像を見てもらい、少し補足が欲しいユーザーのためにテキストを配置している意図かと思われる。
背景が地図になっているため、位置情報サービスということも直観で理解することができる。

翻訳・ローカライズで注意すべきポイント

ただの翻訳では伝わらない理由

日本語の表現を直訳しただけでは、海外ユーザーには伝わりません。たとえば「おもてなし」や「匠の技」といった日本的な表現は、英語にしてもそのままのニュアンスで伝わるとは限りません。文法や語彙だけでなく、「伝えたいことの本質」をきちんとローカライズする必要があります。

ネイティブの視点から見る違和感とは

機械翻訳や翻訳者の「言語力」だけに頼ってしまうと、「言っていることは間違っていないけど、なんか不自然」という文章ができあがってしまいます。特にセールスコピーやキャッチコピーでは、ネイティブに響く言葉選びが不可欠です。可能であれば、現地のマーケティング担当者か、少なくともローカル文化に精通したバイリンガルの監修を入れましょう。

デザインとUIの海外最適化

色・フォント・レイアウトの文化的傾向

色彩の好みや印象は、国や文化によって大きく異なります。たとえば、日本では「白」は清潔感を連想させますが、中国では「白」は喪を連想することもあります。また、フォントの選び方や、情報のレイアウトも文化によって変わります。欧米では太字・箇条書き・論理的な構成が好まれる傾向があります。

スマホファースト設計の基本

どの国でも、モバイルユーザーの比率は非常に高くなっています。そのため、スマホで見たときに読みやすいフォントサイズ、押しやすいボタン、スクロールしやすい構成を意識することが重要です。パソコン用に作られたLPをスマホで見ると、テキストが小さすぎたり、フォームが崩れていたり……。そんな状態では、せっかくの訪問もすぐに離脱されてしまいます。

海外LPの集客方法と改善施策

Google広告・SNS・SEOとの連携

海外向けのLPは、それ単体で集客するのではなく、広告やSNS、SEOと組み合わせて初めて力を発揮します。Google広告であれば、国別にキャンペーンを分け、地域や言語に応じた訴求が求められます。SNSでは、InstagramやFacebook、LinkedIn、Pinterestなど、国や商材によって効果的なプラットフォームを選ぶことがポイントです。

A/Bテストとヒートマップ活用法

公開したLPを「そのまま放置」していては、もったいない。ボタンの色を変えたらクリック率は上がるのか? ファーストビューに人物写真を入れた方が滞在時間が延びるのか?そんな仮説を立てては改善し、立てては改善することで、成果は飛躍的に伸びていきます。ヒートマップツール(Hotjar、Clarityなど)を活用することで、ユーザーの動きが“目で見て”わかるので、改善のヒントがたくさん得られます。

海外LPの成功事例と失敗例

成果を出した日本企業の事例

ある日本のアパレルブランドは、海外向けLPでコンバージョン率2.5倍を達成しました。
ポイントは下記の3点です。

  • ファーストビューに現地モデルの画像を使用
  • テキストはプロのネイティブコピーライターによるライティング
  • SNSと連携したリターゲティング広告の活用

「伝わるLP」を徹底的に追求した結果、海外ユーザーの反応が劇的に変わりました。

うまくいかなかったLPの共通点

逆に、思うような成果が出なかった海外LPには共通点があります。

  • 直訳しただけの文章
  • 無機質でデザインに一貫性がない
  • フォームが長く、入力ハードルが高い

このような「現地ユーザー視点を欠いた海外LP」は、どんなに優れた商品でも売れません。

海外LPは「作って終わり」ではない

海外向けのランディングページは、作って終わりではなく、育てていくものです。言語や文化、消費者心理の違いを理解したうえで、仮説と検証を繰り返しながら改善していくこと。それが成果につながる最短ルートです。もしあなたが、海外向けに商品やサービスを展開しているのであれば、ぜひ一度LPを見直してみてください。きっと改善できるポイントが見つかるはずです。

日本と海外のLPの違いを事例と共にいくつかお伝えさせていただきましたが、両者の大きな違いとしては訴求したいサービス・商品についての情報量の多さが挙げられると思います。
人によってもちろん違いはありますが、日本人は一般的にサイト内の文字をよく読み、多くの情報を得てから意思決定や行動に移ることが多い一方で、海外のユーザーはあまり細かい文字まで読もうとしない傾向が見られます。故に特にLPでは伝えたい情報を表すイメージ(写真やアイコン等)がほとんどのコンテンツに設置されています。
海外のLPが伝えたい情報が少ない、という話ではなく少ない情報でも充分訴求できるよう、工夫されたデザインになっている、という言い方が正しいでしょうか。
もちろんTipsやHow to記事等、文字量が多いコンテンツやサイトも見られますが1P内で完結させるLPについてはビジュアルメインでの訴求が多いことが特徴として挙げられます。

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