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Google AdWordsのエンハンストキャンペーンとは?仕組みと最適な運用戦略
- 2013.05.29
- 海外リスティング広告
Google AdWordsの新機能である「エンハンストキャンペーン」。すでに移行を終えられた方やまだの方もいるかと思いますが、完全移行の2013年7月22日(日本時間で7月23日)まであと約2か月となりましたね。本日は海外向けリスティング広告で私が実践したエンハンストキャンペーンの事例、活用法を共有させていただきたいと思います。
エンハンスメントキャンペーン(Enhanced Campaign)とは?
概要:
2013年にGoogleがGoogle AdWordsに導入した広告機能で、「デバイス(PC・スマホ)や地域、時間帯ごとの入札単価を1つのキャンペーンで統合的に管理できる」という画期的な方式です。
主な特徴:
- キャンペーンの一元管理が可能に(デバイス別に分ける必要なし)
- 地域や時間帯による入札調整(Bid Modifier)が可能
- ユーザーの文脈に合わせた広告表示がしやすくなった
現在はこの機能がさらに進化し、スマート自動入札やレスポンシブ検索広告などに引き継がれています。
広告戦略全体における「エンハンスメント=強化・最適化」の意味
マーケティングの文脈では「エンハンスメントキャンペーン」という表現が、「広告の訴求力を高めるために実施する強化キャンペーン」や「特定の機能を拡張するプロモーション施策」という意味で使われることもあります。
「エンハンスメント=強化・最適化」の例
- 既存広告に追加要素(エンハンスメント)を加えたA/Bテスト型キャンペーン
- ECサイトの商品説明や画像を強化してCVRを改善するキャンペーン
- リターゲティング広告に「クーポン」や「限定情報」を付与して再訴求力を高める
国内向けと海外向けのエンハンストキャンペーンで注意するポイントとは?
全てのデバイスを1つのキャンペーンで運用できるようになる等、国内向けのアカウントでも海外向けのアカウントでもエンハンストキャンペーンの仕組み自体は変わりません。では、国内向けと海外向けで注意するポイントは何か、というと、いくつかありますが、真っ先にまず「ターゲット国の管理」が思い浮かびます。
中には1か国のみに向けたプロモーションを行うこともありますが、基本的に海外向けの場合、複数の国に対してプロモーションを行います。そして、ほとんどの場合で優先度が高い国と低い国に分かれます。
仮に、全部で10の国に配信し、下記の5か国ずつに分かれる場合、
・優先度が高いAグループの国5か国、予算も細かくチェックしていきたい。
・優先度が低いBグループの国5か国、テストマーケティングとして一応配信しておきたい。
上記のような場合、通常、Aグループは5か国毎に専用のキャンペーンを作成・運用し、Bグループは5か国を1つのキャンペーンにまとめて運用したりします。この方が国毎のパフォーマンスが把握しやすいです。
グループAは個別に管理しているので良いのですが、グループBの場合、運用を続けていくにつれ、グループBの中でも更に優先度が出てきます。B国1はグループBの中でもパフォーマンスが良くもっと配信したい。B国2はパフォーマンスが悪いので配信停止はまだしないけどできる限り広告の露出機会(予算消化)を低くしたい。でもB国2のためにキャンペーンを新たに作って管理するのは手間がかかるし行いたくない。そんなときにエンハンストキャンペーンのキャンペーン設定の「地域」でB国2の単価引き上げ率を下げることにより、他の国より広告の露出機会を抑えたり、1クリックあたりの単価を抑えることができます。(もちろん結果を見て悪ければ配信停止の判断をする必要もあります)
全ての国をキャンペーンで分けて管理できれば良いのですが、管理の手間を考えるとできれば優先度の低い国は1つのキャンペーンで管理したい。
海外向けリスティングはそんなケースが多いのである程度の国を1つのキャンペーンで一括管理したいときにエンハンストキャンペーンの機能は重宝したりします。
また何か別な活用事例があれば共有させていただきます。
Google AdWordsのエンハンストキャンペーンなら世界へボカン!
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