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Google Search Consoleとは?SEOとの関係性と導入メリット、主要レポートの使い方と活用ポイント

Google Search Consoleとは?SEOとの関係性と導入メリット、主要レポートの使い方と活用ポイント

執筆者

徳田 祐希 / Tokuda Yuki

プロフィール詳細

世界へボカン株式会社 代表取締役
イギリス留学を経て、海外WEBマーケティングを行う企業に入社。外国人マーケターと共に海外WEBマーケティングチームを牽引する。特に英語サイトのSEOに精通し、東京だけでなく、新潟、京都、大阪、名古屋、福岡等、日本全国を飛び回り、クライアントと膝を突き合わせ、WEBコンサルティングを行うスタイルを得意とする。海外WEBコンサルティングで、アフリカ向け中古車輸出企業の売上を30億円から500億円に導く等、中古車輸出、製造業、不動産関連のプロジェクトで数多くの実績を残す。2014年8月に世界へボカン株式会社を設立。

Google Search Consoleとは?

検索パフォーマンス可視化ツールの概要

Google Search Console(以下 GSC)は、Google 検索での自社サイトの「見られ方」を丸裸にしてくれる無料公式ツールです。
検索クエリごとの表示回数・クリック数・CTR(クリック率)・平均掲載順位を時系列で追いかけられる――これだけ聞くと単なるアクセス解析ツールのように感じるかもしれません。けれど GSC の真骨頂は「検索エンジンの内側」を覗けることにあります。まるで舞台裏に立って、客席がどんな反応を示しているのかを双眼鏡で確認するようなものです。Google から直接フィードバックが返ってくるため、SEO 施策の PDCA が圧倒的に回しやすくなります。

SEOとの関係性と導入メリット

SEO は検索結果で上位を獲得し、ターゲットユーザーに最短でリーチするための技術と戦略の総称です。では GSC がもたらす最大のメリットは何でしょうか?
1 つは「データの一次情報」である点です。GA4 やサードパーティツールが推定値なのに対し、GSC は Google 自身が吐き出す検索行動ログをそのまま開示しています。もう 1 つは「原因究明の速さ」です。例えば記事を公開してもまったくインデックスされない――そんなとき原因を特定するには GSC のエラーレポートが最短ルートです。さらに、ペナルティ(手動対策)や構造化データの認識状況など、他ツールでは取得しづらいシグナルも網羅できます。要するに GSC は、SEO の「健康診断ツール」であり「処方箋をくれる主治医」でもある――そう捉えるとイメージしやすいでしょう。

Google Search Consoleの導入準備

アカウント作成とプロパティ追加手順

まずは Google アカウントで GSC にログインします。画面右上「プロパティを追加」をクリックし、「ドメイン」または「URL プレフィックス」を選択。多言語サイトでサブドメインやサブディレクトリのデータを取得するときなどは、URLプレフィックスを選択しましょう。

Google Search Consoleとは?ドメインorURLプリフィクス

ドメイン プロパティはサブドメインや HTTP/HTTPS を横断して計測できるので基本はこちらを推奨します。

入力後、DNS 設定で TXT レコードを追加し所有権を確認しましょう。DNSがわからない?そんな場合も、安心してください。多くのレンタルサーバーは管理画面から 30 秒で登録できます。反映に最大 72 時間と表示されますが、実際は数分で完了することも。少し待ってから「確認」ボタンを押してみましょう。

Google Search Consoleとは?所有権の確認

所有権確認(HTML・DNS・GA4)

どうしても DNS が難しければ、「HTML ファイルをサーバー直下にアップロード」「HTML タグを <head> に貼り付け」「GA4 と連携」など複数の代替方法が用意されています。ただし後者 2 つは CMS の更新でタグが消えたり、GA4 側の設定変更で連携が切れるリスクもあるため注意が必要です。

ShopifyでGoogle Search Consoleの所有権の確認を行う場合

Shopifyで、Google Search Consoleの所有権を確認する際は、GA4と同じアカウントで所有権を確認する形が最も簡単だと思われます。共通のGoogleアカウントでGA4とGoogle Search Consoleを登録するとスムーズに進みます。

Google Search Consoleとは?GA4の登録をしていればGoogle Search Consoleの所有権確認も簡単

他にも<body>セクションの前にHTMLコードを貼り付けるなどの方法がありますが、HTMLに不慣れな方やテーマファイルの表示がおかしくなってしまうのが不安な方には推奨できません。制作会社様に依頼するのも一つの手段でしょう。

Google Search Consoleとは?HTMLタグでも確認可能

初期設定―サイトマップ送信と基本レポート有効化

所有権が確認できたら、次は「サイトマップ」を送信します。XML サイトマップの URL(多くは /sitemap.xml)を入力して送信します。ここを忘れるとクロール頻度が上がらず、新記事の発見が遅れるので要注意です。
あわせて「設定 → クロール統計情報」でクロールのステータスを確認します。必ずチェックしましょう。

ウェブサイトの所有者に向けて、Google Search Console の重要性と活用方法について説明しています。Google Search Console は無料で利用できるツールであり、ウェブサイトが Google 検索結果でどのように表示されているかを監視、管理、改善するのに役立ちます。サイトのパフォーマンスを把握し、Google 視点での改善点を知ることができ、また、Google のトレンドに追随するためのコミュニケーションツールとしても機能します。設定方法もいくつか提示されており、SEO 対策を行う上で不可欠なツールであることが強調されています。

Google Search Consoleの主要レポートの見方

検索パフォーマンス(クエリ・CTR・平均掲載順位)

「検索パフォーマンス」レポートは GSC の入口であり心臓部です。期間を指定し、クエリ(検索語句)ごとに表示回数とクリック数を比較すると、潜在的な伸びしろが浮かび上がります。

Google Search Consoleの主要レポートの見方 検索アナリティクス

表示回数は多いのに CTR が低いキーワードは、タイトルとディスクリプションを変えれば大化けする可能性大。「検索結果での自己紹介がイマイチ」というサインだからです。逆に CTR が高いのに順位が低いキーワードは、コンテンツを深堀りして順位を上げれば PV も一気に伸びます。ここで大切なのは 平均掲載順位を鵜呑みにしない こと。モバイルとデスクトップで差があったり、日によって変動幅が大きい場合もあります。グラフを「カクッ」と切り替えて複数指標を同時表示し、傾向を俯瞰しましょう。

インデックスレポート(ステータス)

「インデックス」レポートは、Google のクローラがあなたのページをどう評価したかを示す通信簿です。

Google Search Consoleの主要レポートの見方 インデックスレポート クロール済みインデックス未登録

たとえば「インデックス未登録ページ」が大量にある場合は、低品質なコンテンツの割合が多かったり、不必要なURLが生成されて重複しているとみなされている可能性があります。

また正常にページが生成されたいたりしても内部リンクが不足しており、十分にクローラーが回っていない可能性があります。そのほか、大規模なサイトの場合はクロールバジェット不足も考えられます。重複したコンテンツを削除またはnoindexにしたり、正規化することで制御していくことが可能です。

ページエクスペリエンス & Core Web Vitals

LCP(Largest Contentful Paint)、FID(First Input Delay)、CLS(Cumulative Layout Shift)。横文字が並びますが、要は「画面が速く表示されて、クリックするとすぐ反応し、レイアウトがガタガタ動かないか?」のチェック項目です。GSC では URL 単位で「不良」「改善が必要」「良好」に分類され、対象ページ数も一覧で取得可能。Core Web Vitals はランキング要素と公言されていますが、私の経験では一気に順位が跳ねるより「安定して伸びる」印象があります。ユーザー体験と SEO を両立させるためにも、可能な範囲で改善することを推奨します。

Google Search Consoleの主要レポートの見方 インデックスレポート クロール済みインデックス未登録のエクスペリエンス ページエクスペリエンス & Core Web Vitals

リンクレポートと外部評価

外部リンク(被リンク)の質と量は、依然としてSEO上表示のための主要指標になります。GSC では「どのドメインから」「どのアンカーテキストで」「どの URL に」リンクされているかが可視化できます。たとえば、自社名で多くのリンクを得ているのに商品名では少ない――そんなギャップを発見したら、PR 記事や事例紹介で商品名アンカーを意識的に獲得する戦略を立てることができます。反面、無関係なスパムサイトから大量リンクが飛んでいる場合は Disavow(否認)ファイルの提出を検討しましょう。

Google Search Consoleの機能と使い方について解説しています。特に、検索パフォーマンスの確認、インデックス状況の把握(エラーや除外されたページを含む)、URL検査による個別ページの認識促進、ユーザー体験の改善(ページスピードやモバイルユーザビリティ)、構造化データの設定確認、そして被リンク状況の分析といった、ウェブサイトのSEOと健全性にとって重要な項目に焦点を当てています。初心者はもちろん、上級者向けの機能についても触れられており、サイト改善に役立つ情報が提供されています。

Google Search Consoleのトラブルシューティング

インデックス未登録の原因と対処

「URL を検査」→「ページは Google に登録されていません」よくあります。慌てず 3 つの観点を確認しましょう。

  • クロール拒否:robots.txt や noindex タグがないか
  • コンテンツ品質:薄い記事、重複度が高い、AI 生成のまま放置していないか
  • 内部リンク:階層が深すぎてクローラが辿り着けないか
    原因を絞ったら、「URL をインデックス登録をリクエスト」で再申請。数時間~数日で反映されることもあります。

404/リダイレクト/クロールエラー解決

WordPress などでパーマリンクを変更すると旧 URL が 404 になります。GSC の「エラー」の山に驚いた経験、ありませんか? 解決策はシンプルです。

  • .htaccess(Apache)や nginx 設定で 301 リダイレクトを設定
  • 内部リンクを全て新 URL に修正
  • サイトマップを再送信してクローラに伝える
    些細な 404 を放置しても順位が暴落することは稀ですが、ユーザー体験は確実に損なわれます。早めにケアしましょう。

手動対策・セキュリティ問題への迅速対応

ガイドライン違反の被リンクや隠しテキストがあると「手動による対策」の通知が届きます。
放置するとランキングがごっそり落ちる可能性があります。具体的な違反箇所を修正し再審査を申請します。
再審査文は簡潔に、かつ反省と再発防止策を明記するのがポイントです。
テンプレをコピペするだけでは通りにくいので注意が必要です。

Googleサーチコンソールのエラーの解決策

Google Search Console を使用してウェブサイトのパフォーマンスを分析し、検索エンジンの流入が減少した場合のトラブルシューティングに焦点を当てています。インデックス登録の問題を確認する重要性が述べられ、特に大規模サイトにおけるインデックス分析の課題が議論されています。これらの課題に対処するため、インデックス率や検索クエリとURLの関連性をより詳細に分析できる「アメジスト」というツールが紹介されています。このツールは、Google Search Consoleのデータ表示における制限を克服し、データに基づいたSEO戦略の策定を支援することを目的としています。

Google Search ConsoleでSEOを伸ばすテクニック

クリック損失キーワードの抽出方法

「表示回数は多いが CTR が低い」と前述しました。ここを一覧で抽出するには、GSC データを CSV でエクスポートし、スプレッドシートで下記のようなフィルタリングを行いましょう。
50 回以上表示されて CTR30%未満、など自社基準を作ると効率的です。

=FILTER(A2:D, (D2:D > 50) * (C2:C < 0.3))

リライト優先度の決め方と実例

抽出したキーワードの中で「平均掲載順位 9~15 位」を優先的にリライトすると効果が出やすい傾向があります。理由は 1 ページ目の露出が増えると CTR が跳ね上がるからです。平均 11.8 位だったコンテンツはタイトル+ H2最適化で、4 週間で 3.2 位にジャンプアップしました。CTR は 2.1% → 6.7% に伸び、PV は 3 倍になりました。

構造化データでリッチリザルトを獲得

HowTo、FAQ、レビューなど schema.org のマークアップを追加すると、検索結果にリッチリザルト(★評価や Q&A 展開)が表示されることがあります。GSC の「拡張機能」→「リッチリザルト レポート」でエラーの有無を確認し、修正します。ここで覚えておきたいのは、「マークアップしただけではすぐ表示されない」こと。Google の品質チェックを通過して初めて採用されます。焦らず、正しい構造で粘り強く取り組むことが重要です。

BigQuery&Looker Studioでの自動レポート

10 人以上のチームでサイト運用していると、GSC 管理画面だけでは共有しにくいことがあります。そのような場合は「サイト設定 → データエクスポート」から BigQuery へ日次でデータを連携することで解消できます。Looker Studioでダッシュボードを組めば、経営層にもスマートに報告できます。「直近 30 日で CTR が 3%以上改善したページ」「逆に 3%以上悪化したページ」を自動ハイライトするレポートを導入することをおすすめします。週次会議で即座に施策を決められるようになり、意思決定のスピードが 向上すること間違いなしです。

海外SEOでのGoogle Search Console活用事例、失敗事例

失敗事例

特定の国限定でしか閲覧できないように閲覧できるIPアドレスを制限すると、Googleのロボットもサイトからはじいてしまい、検索結果に表示されなくなってしまうことがあります。

Google Search Console 特定の国にしか見せていないサイト インドでのGoogle Search Console失敗事例 特定IPのみに開放しているサイトはクローラーが回ってこないことがある

海外SEO成功事例

あるクライアントはShopifyを活用した多言語サイトの展開をサブディレクトリで設定しておりました。私たちが、クライアントサイトのSearch Consoleのデータを見てみるとクロール済、インデックス未登録の割合が多言語展開のタイミングで大幅に増えていることが分かりました。

Shopifyの管理画面を見てみると、多言語アプリで複数のページを生成し、展開していることとShopify Markets機能でページを複数生成していることが分かりました。そこで、私たちは不必要な言語ページがクロールされないように制御し、Shopify Marketsで生成されているページの削除、設定変更を行いました。これにより、クロール済みインデックス未登録の割合が減少し、サイトの評価が戻ってきました。

ついつい多言語展開をすると複数の言語の検索クエリ(キーワード)を取得でき、海外SEO的に有利だと考えてしまいがちですが、言語が正しくない自動翻訳機能で大量にページを生成しても検索エンジンに評価されないことが多いです。

もし多言語ページを増やしたい場合は、一つひとつの言語のネイティブチェックを入れ、展開するようにしてください。多言語SEOの罠の動画で詳しく解説しています。

よくある質問・トラブルQ&A

Q1. GSC のデータはリアルタイムですか?
A. 概ね 48 時間遅れです。今日の公開記事がまだ表示されなくても慌てず 2 日待ちましょう。

Q2. GA4 と数値が違うのはなぜ?
A. GA4 は「セッション」、GSC は「検索結果のクリック」ベース。測定対象が異なるため数値が合わないのは正常です。

Q3. Search Consoleでインデックス登録をリクエストしても反映されません?
A. サイト全体の品質が低い・被リンクが極端に少ないといった要因でクロール優先度が下がっている可能性があります。コンテンツとリンク戦略を見直しましょう。

Google Search Consoleまとめ

Google Search Console は「検索エンジンというブラックボックスの中身が少しだけ見ることができるツール」です。
登録が済んだら、毎週 30 分だけでも良いのでデータを眺める習慣をつけましょう。数字の裏に隠れたユーザーの動きが見え始めると、SEO は単なるテクニック論ではなくなります。

今、あなたはどの情報に目を通していますか? 
表示回数が多いのに CTR が低いキーワードでしょうか?
それともインデックス未登録のエラーでしょうか?

小さな気づきを 1 つ行動に移すたび、検索結果の景色は確実に変わっていきます。
さあ、Googleと対話を始めましょう。

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