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海外向けGoogleアドワーズ 広告プランニング成功の秘訣

リリーさんコラム
多くの日本企業にとってWEBを駆使して海外の市場を開拓するのは難しいと考えられています。言語や文化の壁も難しいと思われがちな理由の一つでしょう。それでは、海外進出を検討している企業は何から始めれば良いのでしょうか?
世界中で圧倒的な検索エンジンシェアのGoogleを使用してのリスティング広告を活用すれば様々な国に対して広告を配信する事は可能です。しかし、戦略や調査無しに広告を配信するだけでは、成功する事は出来ません。
何故なら、リスティング広告ではPPPPDCAサイクルと言われるほど、広告のプランニングとWEBサイトのローカライゼーションが最も重要なステップだからです。このステップをどれだけしっかり行ったかで成果に大きな差が出てきます。
それでは、どのように広告のプランニングを行えば良いのでしょうか?貴社がフォーカスすべき市場を決定したり、戦略を練ったりするのに役に立つ無料ツールが多く提供されているのでいくつかご紹介したいと思います。

どの国をターゲットすべきか調査する3つのお役立ちツール

Global Market Finder

市場へ進出する価値があるかを見極めるには、Googleの「Global Market Finder(グローバル・マーケット・ファインダー)」が最初の選択肢となります。
この無料ツールを使えば、特定の言語を設定し、御社の商品・サービス関連のビジネスが世界の市場でどれくらいのポテンシャルを持っているかを推量できます。
対象は、それぞれの国の言語(この場合、予想データを返すためにGoogleはキーワードを自動的に翻訳する)または世界的に使われている英語です。
興味深いことに、一部の国では英語による質問がかなりあるため、非英語圏でも英語での検索はある事が多いです。Opportunity(機会)のレベルに応じて 、Googleは予想される現地の月間検索数、推奨されたビッド、競争レベルといった詳細なデータを提供してくれます。
Campaign-setting
 

Consumer Barometer

Googleが提供しているもう1つのツールは、現地ユーザーがどのようにインターネットを使っているかを理解するのに役立つConsumer Barometer(コンシューマー・バロメーター)です。
ターゲット国の人はどのくらいの頻度で外国からネットで買い物をしているか?商品の検索にはどのデバイスを使用しているか?商品購入前に、その国の人はどれくらいの数のブランドを検討しているか?といった情報がわかります。
市場のポテンシャルを検討するのに際し、ターゲットとする国のネット利用に関する精緻な情報を入手しておくのも別の意味で望ましいものです。
また広告を運用後に、現地ユーザーの購買行動に応じて広告キャンペーンを適応させたり最適化したりするのにも使えます。
Consumer-barometer
 

Google Trends

最後に、Google Trends(トレンド)もまた特定の地域(国、州、さらには大都市近郊)での検索用語によって分かるユーザーの関心事に関する貴重な情報を提供してくれます。
消費者の購買行動の変化を経年でモニターし、季節的なトレンドを理解するのにも非常に効果的なツールです。
Google -trends
<海外へ販路拡大する際のポイント>
あまり欲張りすぎないことが重要なポイントです。
アメリカでの市場展開は机上の計画ではすごいもののように思えますが、実際は競争が激しいものです。また、予算が限られているのであれば、地理的に近しい国、文化的に近しい国のどちらか、または両方に投資する方がよいでしょう。
その方が収益性の高いニッチな市場を見つけられる確率が高くなるでしょう。競争の激しい市場にばかりフォーカスしていると急騰するCPCに応じて予算を無駄遣いしてしまうリスクを抱えてしまいます。
そうなると熟練した現地の競合と比較して市場シェアや広告面でのビジビリティ(可視性)を際立たせることが難しくなります。

海外向けに広告キャンペーンの設定する際の注意点

市場調査も行い、海外向けに広告キャンペーンの設定を行えば、海外リスティングが開始できます!複数の国で広告を配信する際にいくつか考慮しなくてはいけないことをお伝えしておきましょう。

キャンペーンの設定

低予算で広告配信をする際は特に1つのキャンペーン = 1つの国で設定をしていくべきです。各国で異なる動きをすることもあり、ビッドやキーワードはその国に合わせるのが良いでしょう。
同一のキャンペーンで複数の国をターゲットとしない方が国毎のデータを確認する際やチューニングもし易いです。

ロケーションの設定

ユーザーの行動は国ごとに異なるかもしれませんが、その国の中でも地域差があるのもまた事実です。キャンペーンの設定をするときは、ターゲットとする地域をできるだけ特定するが良いです。
例えば、ただ「アメリカ」をターゲットとするのではなく、50の州それぞれをターゲットとして、キャンペーンがローンチされた後は、実績を注意深く確認しつつ、必要に応じて州ごとにビッドを修正していきます。
Campaign-setting

言語の設定

ターゲット言語で検索をするマルチリンガルの消費者を相手とする場合、選択すべきロケーションのターゲットをした上で「全ての言語」を対象としていることを確認しましょう。
そうすれば、例えばアメリカに住んでいる日本人が日本語のGoogleインターフェースを利用していて、英語のキーワードに相当する言葉を検索で入力した場合でも御社の広告を目にすることができるようになります。
それが「英語」しか確認していない場合、英語で検索をする場合でも、その人はターゲットとなるオーディエンスから外れてしまいます。
language-setting

タイムゾーン

御社の営業時間内のみでキャンペーンを運営することを考えている場合、カレンダーの予定を正しく設定しておくよう心掛けてください。アカウントを作成したとき、Googleはその時点で選択されたタイムゾーンを採用するため、カレンダーのスケジュールに合わせて時間を設定しておきましょう。
Time-zone

まとめ

  • 参入すべき市場を性急には決めず、ターゲットとなるオーディエンスを知るのに十分な時間をかけること。
  • ウェブサイトとメッセージを外国の顧客向けに合わせること。
  • ターゲットとしているオーディエンス、そしてキャンペーンの最適化に磨きをかけるためにも、1つの国に付き1つのキャンペーンとすること。

これであらかた外国向けリスティング広告の配信準備をするのに必要な情報を紹介しました。実際には広告を運用して初めて得られるデータやお客様に価値を伝えるのに必要なコンテンツも有ったりします。そのあたりはまた別の機会に運用に関するコラムでご紹介したいと思います。
上記のツールや方法を活かして海外進出・販路拡大の成功率を上げましょう!

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投稿者: Lily Tan
運用型広告チーム SEMマネージャー
出身:フランス
パリ出身。フランスと名古屋のビジネススクールにてマーケティングを専攻。卒業後、フランス、イギリスのWEBマーケティング会社2社に勤務し、デジタル広告の技術と専門知識を習得。その後、日本に戻る。世界へボカンでは、主にPPCアカウントの管理担当し、着実に成果を上げている。その他、SEOやコンテンツビルディング等でも力を付けている。フランス語と英語と日本語を操り、TOEICスコアは990点。
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