コラム
Column
カート落ち(放棄)率はECサイトにおいて最もいらただしい機会損失を表す数値の一つです。
この数値はあなたのウェブサイトに誰かが訪れ、商品に関心を示し、カートに入れたのにも関わらず、そのまま去っていったユーザーの割合を表しています。
ECサイト運営者の立場で見ると、カート落ちはとても心苦しいものですが、自分自身がユーザーの立場になると、カートに置いたまま忘れてしまうなんてことはよくありますよね。
2015年のBusiness Insiderの調査によると、カート落ちでの機会損失はおよそ世界で4兆ドルと言われており、平均73%のユーザーがカート落ちで離脱していると言われています。また、63%のカートが改善ができるものだという事でした。
つまり、多くのECサイトがカート落ちが原因で多くの機会損失をしており、改善が可能なのにも関わらずそれに気づいていなかったり、放置してしまっていたりしているという事です。
そこで、今回は越境ECを担当者が見過ごす事が出来ない、1.海外ECサイトカート落ちの主な5つの要因と解決方法、2.カート落ち要因の把握方法についてお伝えしていきます。
2014年のBusiness Insiderによる発表によると、主なカート落ちの理由は以下の通りです。
この調査の中で特に注視すべきポイントは以下の通りです。
長ったらしいオンライン購入プロセスは人々をうんざりさせてしまいます。しかし、多くのECサイトはこの部分が見過ごされてしまっています。
世界一のECサイトのAmazonでさえ、ワンクリック購入を実施してこの問題に取り組んでいます。短い購入プロセスの最大の利点は、人々の購入見直しの検討時間をより短くできることです。
⇒ フォームをできるだけシンプルにする。記入が必要な項目を減らす。不要な情報を求めない。ゲストとして決済できるようにする。理想としては初回購入後にアカウント登録が自動で行われるようにする。
ユーザーにとって送料は常にセンシティブなものです。ユーザーによっては支払い予定の合計金額を知るためだけにファネルの最終ステップまでわざわざアクセスする人もいます。
多くのユーザーは分かり易いメッセージと魅力的な取引が好きです。重量と距離による複雑な計算システムの送料設定では、送料無料や定額のサイトには決して勝つことができません…。
⇒送料無料にするのが理想的です。それが無理な場合はミニマム購買で送料を無料にする等、買わない理由をできるだけ削る事が大事です。
ミニマムオーダーでの送料無料という選択肢が不可能であれば、例えば送料を定額にするなど、少なくとも送料規定をできるだけシンプルにする事が大事です。
越境ECサイトを運営されている多くの企業が送料無料はちょっと・・・と敬遠しがちですが、それよりも海外のユーザーに独自ドメインの自社サイトから購入体験してもらう事の方が遥かに重要ですので、試してみてください。
また、配送期間等の情報についてはできるだけ分かり易く伝えるようにしましょう。できればTOPページや商品ページで、買い物客の目に留まる場所に掲載するようにしてください。
多くのユーザーはコストに関わるサプライズを好みません。特に購入プロセスの最終段階で税や送料が予め含まれていない事を知った途端に熱が冷めてしまいます。
ここでの主な問題は信頼です。特に新しいサイトや知名度の低いサイトでは、人々は常に詐欺被害の恐れを感じているので、情報開示をする事でできるだけサイトの訪問者と信頼を築くようにしましょう。
⇒追加コストや税についてできる限り早い段階で伝える。もっと簡単なのは、それらを商品価格または送料に含んでしまうことです。
多くの越境ECサイトが乏しい決済方法が原因で多くの成約するはずだった貴重なリードを失ってしまっています。
⇒支払い方法は多ければ多いほど良いです。Paypal、クレジットカード、デビットカード、電信送金、それからBitcoinもあれば理想的です。
カート落ちの主な理由として考えられる第3位の理由がまだ購入するつもりでないが、とりあえずカートに入れていたという事です。
⇒調査によるとカート落ちのユーザーの55%が、今後のためにカートを保存したいと思っています。その為、彼らが戻ってきた時に永続的に商品を置き続けるカートが望ましいでしょう。
スタンダードなセッションクッキーと違い、パーシステント(=永続的)クッキーはビジターがサイトを離れたあともそのブラウザに残るため、後で購入手続きを完了させるために戻ってきたユーザー体験を向上させることが出来ます。
前述のように多くのEC担当者が上記のようなカート落ち(放棄)が起こっている問題に気づかないまま放置してしまっています。
何故、こういった現象が行ってしまっているかと言うと、多くのサイト運営者は購入プロセスにおけるファネルの道筋全体を調べずに最終的なコンバージョン率しか追跡しないためです。見えない機会損失を防ぐためにGoogle AdwordsとGoogle analyticsを活用し、あなたのサイトで何処でカート落ちが発生しているか把握する方法をお伝え致します。
Google analyticsの目標到達プロセスを使ってゴール設定中の道筋を特定することで、コンバージョンファネルの各ステップの入口ポイントと出口ポイントの分析が可能です。それによりビジターがどこの購入プロセスで離脱したか、より詳しく理解することができます。
これを行うためには、アナリティクス設定 ⇒ 目標 ⇒ ファネルオプションを選択し、使用する新しいゴールを設定(新しいゴールを作成するか既存のゴールを選択)します。
すると、下記のようなページが表示されるので、目標の詳細の編集ボタンを押してください。表示される下記のページで目標の詳細を記入し、目標到達プロセスをオンにすれば完了です。
内容を確認するには、Google analyticsのサイドバーに見える
コンバージョン⇒ 目標 ⇒ 目標到達プロセスで内容が確認可能です。
Google analyticsで設定した各種ステップの情報をAdWordsにインポートすることで、Google Adwordsで直接的にカート落ち情報の概要をつかむことが可能です。
そこからキャンペーンとキーワードでデータの詳細を得るには2つ方法があります。
【方法1】運用ツールを活用した設定
コンバージョンファネルのステップが 2つもしくは3つだけなら、運用ツールへ行くのが最も簡単でしょう。
⓵ゴールまでの各購入プロセスURLをインポート
運用ツール⇒ コンバージョントラッキングにアクセスし、ゴールまでの各購入プロセスのURLをインポートしてください。
⓶最終ステップのみコンバージョンに含む
各ステップのうち、最終ステップの購入完了ページのみ“コンバージョン”に含むのみ、可(Yes)に変更します。
③データの確認
設定が完了したら、AdWordsのコンバージョン”データ (購買に至った人々) を“コンバーテッドクリック” (ファネルの一番初めのステップ=かごに商品をいれたビジター) と比較します。
【方法2】カスタムカラムの使用しての設定
Google supportで示されているように、ファネルが2または3ステップよりも長ければ、もう一つのソリューションは、““コンバージョン”に含める”を選ぶことで各ステップをコンバージョンとして含めることです。
結果としてコンバージョン列のデータはファネルの各ステップを含むことになり、カスタム列を使用できる状態になります。
カスタムカラムの使用によって、コンバージョンの各タイプを直接キャンペーンインターフェースに区分、表示することが可能になります。
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