コラム
Column
海外向けWEB集客を行う上で、サイトがどういった検索クエリで検索エンジンに評価されているのか知るのにGoogle Search Console(以下=サチコ)の検索アナリティクスレポート(以下=検索アナリティクス)は必要不可欠なツールです。
何故なら検索アナリティクスで出来ることを理解し、上手に活用すれば、サイトの伸びしろや傾向を理解し、パフォーマンスの向上に役立てる事が出来るからです。
特に海外向けにSEOやコンテンツマーケテイングに携わっている方であれば、サチコの検索アナリティクスの基本的な機能は知っておくべきでしょう。
そこで今回は、サチコの見逃されがちな検索アナリティクスのグループ化、フィルター機能を使用しながら、どのように英語圏のコンテンツマーケティングやSEOに役立てるのかをご紹介したいと思います。
御社でサチコを十分に活用できていますか?という問いに
「うーん、どうだろう…」とちょっとでも不安になった方は必見です!
サチコにログインし、検索アナリティクスに入ると下の図のようなチェックボックスとラジオボタンが表示されます。ここで表示する指標を選んだり、データをグループ化し、分析する事が出来ます。
簡単に各グループ化条件の説明をすると下記のようになります。
(一部、Google search consoleヘルプフォーラムより抜粋)
詳細については、Search Consoleヘルプの検索アナリティクス レポートをご覧頂けると良いと思います。
指標:
グループ化条件を活用して比較できること:
検索アナリティクスに関するより詳しい情報に関しては過去の記事【海外サイト担当者必見】Google Search Console 検索アナリティクス機能の活用方法もご覧ください。
それでは、どのようにこれらのツールを活用して海外サイトを分析すればよろしいのでしょうか?
分析例を2つご説明しましょう。
以下の表は、とある日本の観光サイトの1か月におけるクエリデータです。クリック数、表示回数、CTR、掲載順位の結果を日本とアメリカで比べたものになります。
検索アナリティクスデータをcsvに落とし、数値が一定値より大きいものを赤、低いものを緑で色付けしてあります。
一番左上のクエリのデータをご覧ください。こちらは日本の折り紙に関するクエリですが、日本での表示回数11に対し、アメリカでの表示回数は1211と非常に多くなっています。
掲載順位は6.3、CTRは4.21%の為、現状のアクセスは51アクセスですが、表示回数がかなり多いため、関連コンテンツを書いたり、既存の記事の情報量を増やすことで掲載順位が伸びれば、更にアクセスが伸ばせる可能性がある事がわかります。
また、現状でもCTR4.21%とそこまで悪い数値ではないですが、よりアメリカのユーザーにクリックしてもらえるようにタイトルやディスクリプションの見直しや、構造化マークアップによるリッチスニペット化の検討をする等、このデータを元に改善する余地がないか考える事が出来ます。
上記のクエリでは、海外で日本について調査するユーザーのクエリだった為、海外での表示回数が多いものが多かったのですが、時には、英語のクエリなのにも関わらず日本で多く検索されているクエリ等を見つけることも可能です。
在日外国人や訪日外国人が検索するクエリもあるので見てみると面白い気づきが多くあります。
下の図を見ると、掲載順位が高いにも関わらず、表示回数が低い事から、検索ニーズの少ないニッチなクエリで上位表示されている事が分かります。
クエリデータを1月と12月で比較すると平均掲載順位が2から2.3に落ちた事でCTRが33%から13.33%に下落しています。
そこで、検索アナリティクスの指標のクエリでこのワードを含むクエリが他に無いかフィルタリングし、確認しました。
すると日本での両替に関する無数のロングテールワードで上位表示されていることがわかりました。
訪日外国人向けのコンテンツということもあり、1つ1つのクエリの表示回数はとても小さいものでした。
ただ1ページで多くのキーワードを拾っていることから、流入数の伸び代があると思い、ユーザーのインテントを再度調査し、リライトをかけ、順位の底上げをいたしました。
この他にも、
クエリのフィルター機能にクライアント名を入れ、クライアント名(指名検索ワード)を除く
一般名詞のクエリデータの変化を分析、期間と国にチェックを入れ、特定の期間毎の各国傾向分析
国にチェックを入れ、特定の国でのクエリデータの傾向分析する等、検索アナリティクスを使用した分析方法は無数にあります。
今回は、海外向けサイトの検索アナリティクスを使用した分析事例をいくつかご紹介させていただきました。
本ツールを利用し、分析したデータを元に新たなコンテンツ企画や既存のコンテンツ改善に活かせることがお分かりいただけたと思います。
各データは、CSVファイルかGoogleドキュメント形式でダウンロードすることが可能です。
社内やお客様との打ち合わせなどの資料としてもお使いいただけますし、上述のように色分けすることで詳細なデータ分析ができます。是非、活用してみてください。
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