コラム
Column
ユーザーがサイトに訪れて商品をカゴに入れたものの、そのまま離脱してしまう事をカゴ落ちと言います。
英国のウェブ調査会社Baymard Instituteの調査によると、69.89%のユーザーが購入前に離脱してしまっているとうデータもあります。カゴに入れたユーザーの約3割しか購入していないということです。
越境ECの場合、送料が高い事から配送先の情報を入れた後、送料に驚きカゴ落ちしてしまう事がおきかねません。
それでは、もしカゴ落ちしてしまったユーザーに対して、メールで再度アプローチし、リマインドできるとしたらいかがでしょうか?
カゴ落ちしたユーザーは他のユーザーより購入する可能性が高い為、リマインド(カゴ落ち)メールで再度商品のアピールをすることができれば、成約数を伸ばす事ができるかもしれません。
そこで今回は、Shopifyと相性のいいアプリ MailChimpを活用したカゴ落ちメールの設定方法を具体的にお伝えいたします。
カゴ落ちメールとはカゴ落ちしたユーザーが過去に会員登録または購入経験がある場合、そのユーザーに向けて、カゴに入ったまま離脱してしまっている事をリマインドするメールの事です。
これらのユーザーにリマインドして商品の購入を促すことを「カゴ落ち対策」と呼びます。
ユーザーフローファネル
単にリマインドメールを配信するだけでなく、リマインドメール配信時に見込み度の高いユーザーに向けてクーポンを付与し、購入に導く工夫もできます。
勿論、必ずしもクーポンを付与しなければならないわけではありません。
「残りサイズがわずか」等、限定感を出して購入を促したり、ただ「未購入の商品があります」とユーザーに伝えりするところからはじめてもいいでしょう。
通常、カゴ落ちメールを設定するにはMailChimpのようなメール配信システムを導入する必要があります。しかしShopifyの場合、基本機能としてカゴ落ちメール配信機能があります。
今回の記事では、それぞれのカゴ落ちメール配信設定方法についてご説明しますが、主に簡単に設定し易いMailchimpと連携したカゴ落ちメール配信方法についてご説明いたします。
それではまずShopifyの通常機能で使用できる、カゴ落ちメール配信機能については簡単にご説明致します。
Shopify管理画面にログインし、➀設定をクリックし、続いて➁通知を選択します。
管理画面
通知画面に放棄されたチェックアウトという項目がありますので、「checkout settings」をクリックしましょう。
通知画面
チェックアウトの設定画面に移行します。
「カゴ落ちメールを自動的に送信する」(チェックアウト設定画面 ➀)にチェックを入れれば、自動でカゴ落ちメールが配信されます。
手動でメールを送ることも可能ですが、Shopifyのカゴ落ちメール設定を行いたい場合はこちらをチェックしておきましょう。
「Customer email」(チェックアウト設定画面 ➁)をクリックすれば、
メールの設定画面に移行します。
チェックアウト設定画面
おそらく選んだテーマにもよるかと思いますが、下の図のようにテンプレートとしてメール文がすでに用意されていると思われます。
チェックアウトメール編集画面
Shopifyの通常機能で設定できるカゴ落ちメール配信機能の場合、カスタマイズする際に、HTMLの知識、liduid変数の理解が必要となります。(2018年9月時点)
その為、ドラッグ&ドロップで簡単にカスタマイズできるMailChimpを使ったカゴ落ちメールの配信設定を推奨致します。
MailChimpであれば、カゴ落ちメールを一度送った後に反応がなくても、再度形を変えてメール配信をができたりと細かい設定も行えるため、より柔軟な対応が可能です。
まず始めにShopify管理画面のMailChimpアプリに入ります。
まだShopifyとMailChimpの接続ができてない場合は、「はじめてのShopify MailChimpで実践WEBマーケティング 初期設定編」をご覧ください。
英語表記となりますが、「Abandoned cart email」という欄がありますので、「Create in MailChimp」をクリックしましょう。
アプリのMailChimp管理画面
MailChimpのログイン画面が開きますので、
ログイン後、カゴ落ちメールの設定画面が開きます。
下の図➀
「Single email」を選択すれば、単一のメールが作成できます。
「Email Series」を選択した場合、複数のメールを作成することができます。
(たとえば1日後にカゴ落ちメールを送信したけれど、2日後に再度メールを送りたいといった場合に使用します。)
下の図➁
対象のメールリストを選択します。
下の図➂
メール設定画面へ遷移します。
カゴ落ちメール設定画面
メール設定画面が開きましたら、詳細設定しましょう。
ここでカゴ落ちの配信タイミングも設定することができます。
メール設定画面
設定完了後、「Start Sending」というボタンが画面上部に表示されますので、クリックすれば設定は完了です。
メール設定画面上部
カゴ落ちメールを配信した結果、ユーザーがどのように遷移したかを確認することができます。
レポート画面開封率とクリック率のチェック
ユーザーが離脱した1時間後に配信したカゴ落ちメールでは 開封率33.3%、クリック率13.7%でした。
また1日後に配信したメールでは開封率60%、クリック率20%という結果でした。
2回送信した全カゴ落ちメール送信ユーザのうち約47%が開封し、そのうち約19%の方がクリックしてくれたので、大きな割合でユーザーにアクションしてもらえていました。
一度会員登録・買い物カゴに商品を入れているユーザーなので、何かもう一押しあれば、購買につながる確率が高いと考えられます。
初回訪問から購入まで30日かかるユーザもおり、購入するか迷っているユーザもいる事から、カゴ落ちメールの最適なタイミングを運用の中で見つけていきたいです。
下の図は、実際に使用したカゴ落ちメールの例です。左側はカゴ落ちしたアイテムが掲載されており、右側は開封後のクリック率を上げるために、クーポンを加えた例です。
カゴ落ちメール実例
カゴ落ちメールのタイトルやメールの内容によっても、開封率やその後のページへの遷移率を改善できるかもしれません。
Shopifyの良さの一つは海外で使用されているツールとの連携がとてもスムーズで様々な施策の実装が容易にできることです。
カートによってはこのスタートラインに立つ前に実装が困難で疲弊してしまうものもあります。
こういった施策を実装する事に時間をかけすぎるのではなく、できるだけ簡単に実装できるツールを活用し、その先の改善や効果検証のPDCAを回す事に時間をかけるようにしましょう。
こういった小さな施策の積み重ねが越境ECでの売上アップに繋がります。
本記事が貴社越境ECサイトの売上アップのヒントになればと幸いです。
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