コラム
Column
日本でECサイトを展開している方が、同じ商材で越境ECサイトを展開する際に、日本語サイトのコンテンツを流用しようとされるケースはとても多いです。
この時に全てのコンテンツを翻訳またはネイティブによるライティングで用意しようとすると、莫大な費用が掛かってしまい、ビジネスの立ち上げのハードルが上がってしまいます。
上記のような課題を持った企業様は多く、どういったプロダクトが引き合いを獲得できるのかを把握する為にまずは自動翻訳で対応されている方もおります。
私自身、テストを行うまで自動翻訳について少し懐疑的でした。しかし、自動翻訳で多言語サイトを展開し、実際に売れているサイトを目の当たりにして、ユーザーのニーズを把握する際の手段としてはアリなのではないかと徐々に気持ちが変わってきました。
そこで今回は、Shopifyで多言語越境ECサイトを立ち上げる時に使用できる自動翻訳アプリLangshopをご紹介したいと思います。
「Langshop」(17.5ドル/月額)は、3日間のトライアルもできるので気軽に始める事ができるアプリです。
このアプリの1番の特徴は自動翻訳機能があるところです。
翻訳ボタンをクリックすることで、YandexもしくはGoogleの翻訳機能を通じて、サイトを生成してくれます。
その他、多言語アプリとして有名なものに「Langify」(17.5ドル/月額)があります。
値段としては、Langshopより少しだけ安く使用することができます。
Langshopとは違い、自動翻訳機能はついていませんが、こちらもShopifyで有名な多言語アプリです。
特徴を1部抜粋すると、
などができます。
もしこちらのアプリについても詳しい情報が欲しい!という方がいらっしゃいましたら、リクエストお待ちしております。
それでは、Langshopインストール時に必要な設定手順についてお伝えいたします。
設定は簡単ですが、手順を少しでもとばしてしまうと、うまく多言語生成されません。
最初に、多言語を実装したいサイトにLangshopをインストールしましょう。
Startをクリックします。
ダウンロード後、下記画面が表示されます。翻訳したい項目にチェックを入れます。初期値ですでにチェックが入っているので、とくに翻訳したくない項目がない場合はそのままで大丈夫です。
Translation driverという項目がありますので、ここでどのツールを使用して、自動翻訳をかけるか指定することができます。
今回の記事では、「Yandex:Free」で進めていきます。
「Yandex:Free」で翻訳をかける際、APIキーというものが必要になってきます。
Translation driver の下にあるregister your own keyという箇所をクリックしましょう。
Yandexの“Get API key”というAPIキー生成画面に移動します。
Key descriptionという項目に任意のAPIキーをつけます。➀
利用規約にチェックを入れます。➁
Get API keyを最後にクリックします。➂
APIキーが生成されるので、コピーしましょう。
APIキーをセットして、Nextをクリックします。
言語設定を行います。
Select Default Language (初期設定の言語を選択します。)
Select Additional Language (新たに追加したい言語を選択します。)
設定完了したら、Set languageをクリックしましょう。
翻訳対象のテーマを選択してTranslateをクリックします。
テーマ名の横に(Current)とついているものが、使用中のテーマなので、
そちらを選びます。
翻訳中は以下のような画面になります。翻訳が完了するまで待ちましょう。
完了したら、Publishをクリックしましょう。
各言語ごとにドメインを関連づける設定も可能です。
これを行うことで、SEOにも効果的ですし、各ドメインごとに多言語コンテンツのインデックスが作成されますので、ぜひ設定しましょう。
ドメイン設定ですが、プライマリドメインへのリダイレクトが無効になっていることを確認してください。
もしここが有効の場合、マルチドメインモードが機能しません。
有効になっている場合は、無効に変更しましょう。
Disable redirectionをクリックします。
ポップアップが表示されるので、もう一度Disable redirectionをクリックしましょう。
各言語に紐づけるドメインはあらかじめ、紐づけておきましょう。
ドメインの紐づけ方は「はじめてのShopify ドメインの設定・移管・リダイレクト方法」をご参照ください。
アプリの管理画面を開きます。
SETTINGSのGeneralを開きます。
URL Strructureという項目に3つの選択肢があります。
ここでMultidomain (Associate languages to personal domains)を選択しましょう。
追加した言語が表示されるので、紐づけたいドメイン名を入力しましょう。
“http://”、”https://”を付けずにドメイン名を入力します。言語ごとに複数の異なるドメイン(最大4つ)を入力することができます。入力したら、Enterボタンを押して、確定します。
設定が完了したら、Saveをクリックして完了です。
言語ごとに通貨を設定することができます。もしテーマに通貨表示の機能がついている、もしくは通貨アプリを使用している場合は、そちらをアンインストールし、こちらに統一しましょう。
取り除かない場合、バグが発生するおそれがあります。
アプリの管理画面を開きます。
SETTINGSのCurrenciesを開きます。
Currencies ListのAdd Currencyで必要な通貨を選択します。
Link Site Language To Currencyで通貨と言語を関連づけます。
最後にSaveを押して完了です。
テーマとアプリの相性の問題で、うまく多言語化されたテーマが生成されないことがあります。
弊社自社越境ECサイト「Big Tall Japan」でも下記のような画面が出力され、正常に多言語化対応することができませんでした。
もし、上記のような問題がおこったら、素直にカスタマーセンターに助けてもらいましょう!
メールサポートも受け付けていますし、時間帯によってはチャットでの対応もしてくれます。
管理画面右横にContact us(メール連絡)かChat(チャット)を選択しましょう。
※Chat(チャット)は繋がらない時間帯の場合は表示されません。
フランス語のWebサイトです。右下に「言語」のスイッチャー、左下に「通貨」のスイッチャーが確認できます。
また、翻訳が完了した箇所はそれぞれフランス語に翻訳されています。
サブドメインごとに多言語サイトを生成したら、Google Search Consoleも合わせて登録しておきましょう。サブドメイン毎のindex(どのページが検索エンジンに認識されているか)状況や、どういったクエリが拾われているか、確認することができます。
多言語サイトの場合、サブドメイン毎にGoogle Search Consoleに登録するのが一般的です。
サブドメイン毎のクエリデータやindexデータがわかるので、少し手間がかかりますが、ぜひ登録しておきましょう。
気になる自動翻訳コンテンツがindexされ、クエリを拾うかですが、あくまで今回の実験の範囲では検索エンジンにindexされ、多言語のクエリを拾っていました。
私自身、検索エンジンに評価されるかはかなり疑問視していましたが、今のところindexされている状態で驚いています。(2018年10月時点)
Googleの多地域、多言語サイトの管理ページでは、
という記載もあり、サイトの評価を落とす要因になるかもしれません。
時間の経過と共に検索エンジンがどう判断するかも変わってくるので保証はできません。自己責任で試してみてください。
Google Search Consoleの多言語サイト展開画面
補足:
Google Search Consoleは登録してから3日経過するとデータが反映されますので、サブドメインの設定ができたら、すぐに登録しておくことをお勧めいたします。
自動翻訳はあくまで一時的な手段として捉えてください。本質はプロダクトの価値を伝える事なので、ターゲットとするユーザー視点の正しい言語でコンテンツを用意するに越した事はありません。あくまで自動翻訳なのでアプリ導入を済ませた後は、ニーズのある商材から正しい言語にリライトすると良いでしょう。
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