コラム
Column
ECサイトをグローバルに展開し、日本国内だけでなく、海外からの売上を上げていく取り組みを行っている企業が増えてきております。
また、Amazon、ebayなどのグローバルプラットフォームでの販売や、Shopifyを使って低コストで高いクオリティの越境ECサイトを構築することが可能となっており、ますます日本企業の海外向けECが加速していっていると感じています。
今回は主に自社ドメインで越境ECサイトを構築し、そこから売上を上げていきたいという方に向けた記事ですが、売上を上げるため集客施策として海外向けリスティング広告について解説をしていきます。
本記事では海外向けリスティング広告をこれから始めようとしている方、あるいは海外向けリスティング広告をすでに実施しているものの、あまり成果が出ていない方に対し、広告配信を開始するまでの準備から配信後のデータチェックや運用方法について説明をしていきます。
海外向けリスティング広告はまずはGoogle広告が基本です。 世界の検索エンジンシェアでも90%以上をGoogleが保有しており、デスクトップ、モバイル共に最も利用されている検索エンジンとなります。
2022年3月のグローバルでの検索エンジンシェア * Search Engine Market Share Worldwide – April
(参照:https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share)
また、Google広告のプラットフォームはグローバルに対応しているため、海外の国に広告を出すことは非常に簡単で、英語の広告クリエイティブとどのキーワードで出すかさえ準備できれば、すぐに配信可能です。
ただ我々のような広告運用を代行する会社がいる理由としては、簡単に広告を出せても正しい運用をしなければ結果が伴わないということが多くあり、広告配信するまでの準備や配信後の運用には様々なノウハウがあります。
世界へボカンでは創業時から海外向け専門でやっておりますので、その経験をベースに正しい準備や運用方法を伝えていければと思います。
まずはリスティング広告で御社の越境ECサイトに集客する目的は何でしょうか?
それぞれのフェーズによって目的は違ってくると思いますが、重要なのは最終的に目指すべきゴールを認識し、目的がゴールにどう紐づいているかを理解しておくことです。
越境ECの場合は売上を上げることがゴールであるケースが多いと思うので、売上目標〇〇円というゴールとその売上目標のために各数値をどの程度増やすべきかを考える必要があります。
KPI
・購入件数
・購入率
・購入単価
・流入セッション
・カート到達
・ROAS、ROI etc
なお、ゴールの売上目標はすべてのチャネル(広告以外でオーガニック流入、ダイレクトなども含む)から、さらに広告単体でどのような目標設定をするかをブレークダウンが必要となります。
このようにゴール設定とチャネルごとの目標値のブレークダウン、広告のKPIとのそれぞれの数値目標を出す作業をまずは行っていきます。
それではここからは海外向けリスティング広告を配信するために必要な準備をステップに分けて解説していきます。
ステップ1としてまず3C分析をベースに下記の情報整理を行います。
リスティング広告運用がうまくいっていないケースはこの情報整理ができていないことが多く、適切なターゲットに的確な訴求を伝えられていなかったり、独自の強みがクリアでないまま競争性の高いキーワードを買ってしまっていたりします。
我々も最初のヒアリングでこの部分をクリアにするために時間を多く割きます。場合によってはまずは詳しいリサーチを十分に行ってから、その後に集客に着手することもあります。
ステップ1でどのような競合がいるかをまずは知るということを挙げましたが、競合調査は非常に重要な作業となります。 そのため、競合調査だけで時間をかける価値はあると考えています。
競合調査を進める場合にどこを競合として挙げるかですがいくつか方法があります。
我々が競合調査する場合は5社程度競合を挙げ、それぞれのサイトがどのような特徴を持っているかを細かく見ていきます。
ユーザーが競合他社の何を気に入っているのか、なぜこのサイトで買うのかを徹底的に分析します。
情報整理ができたら、次に広告のキャンペーン構成を考えていきます。 キャンペーン構成を考える軸はいくつかありますが、例えば下記のようなものが挙げられます。
昔はキャンペーンは細かく、キーワードを大量に出すということが基本でしたが、近年は広告の仕組みや考え方が変化してきており、「誰に何をどのように売るのか」ということを軸にできるだけコンパクトにキャンペーンを構成することが基本になってきています。
そのため、キーワードの微妙な表現でグループを分けたりはせず、「誰がどのような場面で検索する」というような分け方になってきます。 (キャンペーン構成の考え方は様々ありますが、経験上このやり方がよさそうだと思っています。)
なお、海外向けの場合複数の国に出すケースがありますが、どの程度の数に出すのか、予算がどれくらいあるかによって、国ごとにキャンペーンを分けるかどうかが変わってくるので、こちらも明確な答えはないなと思います。
広告訴求ではまずはステップ1で整理したUSPが材料となります。 やはり競合他社もいる中で独自の強みがなければなかなか選ばれないですよね。 また、広告を作成する上での心得として下記4つを意識します。
僕が広告文を考える際に(といっても英語のクリエイティブが作れるわけではないので広告の訴求を考えるという意味で)常に繰り返し行うのはユーザーの目線になって考えることです。
自分がユーザーの一人だとして、その人になったつもりでキーワードを検索して、広告を見てサイトを見てというのを繰り返します。 そうすると、こういった訴求がいいかもなどアイデアが浮かんでくるので、ぜひやってみてください。
Google広告アカウントを設定するということですが、アカウントの設定自体は日本国内でも海外でも変わらず、Google広告のアカウントを作成するだけです。 特段海外だから何か違うということはないです。 広告配信設定の際に、キャンペーンでどの国に出すかという国の選択と、言語の選択を行います。
ちなみに言語選択ですが、「英語」のみを選択するか「全言語」を選択するかによりリーチできるユーザー数が多少変わってきます。(例えばアメリカで中国語ユーザーなどもいるので) その場合、全言語にするとキーワードを英語にしていても他言語の同じ意味のクエリを拾ったりします。
運用開始時は「英語」のみにしておいた方がいいと思いますが、状況に応じて「全言語」やその他の言語の追加などを行ってもいいと思います。
広告配信を開始したら最初のころはデイリーで頻繁にチェックすることをお勧めします。 広告配信前にシミュレーションを出したりするのですが、やはり出してみて数値が全く違うこともありますし、全く広告が出なかったり、逆に広告が出すぎてしまったりなど、想定外のことは結構あるので、その調整のために頻繁にチェックをして設定変更したりします。
世界へボカンではデイリーでチェックするためにスプレッドシートで自動的にデータが排出される仕組みを使ったりして、日々の数値をクイックに追えるようにしています。
なお、運用開始後はクエリを頻繁にチェックし、不要なクエリの除外や追加すべきキーワードの参考にしています。 できるだけ多くのクエリを拾えるように部分一致にするのですが、変なキーワードを拾ってしまうケースもありますし、逆に新しいキーワードのアイデアにもつながります。
しばらく経ってコンバージョンが芳しくない場合は、マイクロコンバージョンやスマートゴールなどのデータを取り込んで、自動入札が最適化されやすい環境を整えていきます。 また、オークション分析で競合するサイトを見て、そことのクリエイティブ比較などをし、クリエイティブのアップデートも行っていきます。
海外向けリスティング広告を始める手順について解説させていただきました。 この中でも特に重要なのが、ステップ1の情報整理と、ステップ2の競合を把握する部分だと考えています。
すでに取り組まれている方でもしうまくいっていないようであれば、ぜひこのステップ1とステップ2の部分を改めて見直してみていただければと思います。
また、世界へボカンは海外からの売上を本気で上げていきたい皆様を力強くサポートしてまいりますので、もし悩まれている方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度ご相談いただければ幸いです。
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