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カゴ落ち率(カート離脱率)の平均値と改善対策とは?

かご落ち率の平均値を改善対策を徹底解説!

越境ECの売上に影響しやすいのは「カゴ落ち(カート離脱)」ではないかと思います。

カート離脱率が高いと悩んでいるEC担当者様が多くいると思うので、本記事ではカゴ落ち、カート離脱に関する理解や改善施策についてお話ししていきます。

 

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1. カゴ落ち率(カート離脱率)の計算方法

カゴ落ち率は下記のように計算します。

購入しなかったセッション数 ÷ カート追加したセッション数 × 100

上記計算式を具体的な数値を使って解説いたします。

例.
カート追加したセッション数 1000
購入に至ったセッション数 200

この場合「購入しなかったセッション数」は「カート追加したセッション数 - 購入に至ったセッション数」で「800」となります。

そのため、下記のような数値になります。
カート追加したセッション数 1000
購入しなかったセッション数 800

これをカゴ落ち率の計算式に当てはめると下記のようになります。

購入しなかったセッション数 800 ÷ カート追加したセッション数 1000 × 100 = 80%

2. カゴ落ち率(カート離脱率)の一般的な平均値

ではカゴ落ち率はどのくらいが平均的な数値なのかご存知でしょうか?

アメリカのUXリサーチの会社であるBaymard Institute社の調査結果によると、平均的なカゴ落ち率は約70%という調査結果が出ています。
(引用: https://baymard.com/lists/cart-abandonment-rate

そのため、貴社のECサイトのカゴ落ち率が70%以上ある場合は、一般的な平均値よりも高いカゴ落ち率であるため、見直しの余地があるかもしれません。

カゴ落ち率を改善できれば、集客数が変わらなくても、ECサイトの売上を大幅に上げることも可能となります。

よく「ざるで水をすくう」という表現を使いますが、カゴ落ち率が非常に高い状態だといくら集客をしてもざるからこぼれ落ちてしまう状態で、一向に売上が上がらないのです。

3. 自社のカゴ落ち率(カート離脱率)をチェックする方法

続いて自社のカゴ落ち率をチェックする方法について解説いたします。

自社のサイトがShopifyを使用している場合は、拡張eコマーストラッキング設定が簡単に行えますので、Google Analyticsで確認することができます。

(Google AnalyticsとShopifyの連携設定は公式ヘルプをご確認ください。
https://help.shopify.com/ja/manual/reports-and-analytics/google-analytics/google-analytics-setup

Google Analyticsでカゴ落ち率をチェックするには下記の手順で「ショッピング行動」を開いて下さい。

  1. Google Analyticsを開く
  2. 左のメニュー一覧から「コンバージョン」を開く
  3. 次に「eコマース」を開く
  4. 次に「ショッピング行動」を開く

「ショッピング行動」を開くと下記のようなカート到達から購入までの行動ファネルのデータが表示されます。

ショッピング行動

この中に「カート追加が発生したセッション(Sessions with Add to Cart)」と「トランザクションの発生したセッション(Sessions with Transactions)」のデータがありますので、これをカゴ落ち率の計算式に当てはめて計算を行ってください。

4. カゴ落ち(カート離脱)の要因

ではカゴ落ち率が高かった場合、主にどういった要因が考えられるでしょうか?

カゴ落ちの理由についても、アメリカのUXリサーチの会社であるBaymard Institute社が調査を行った結果があります。

それによると、カゴ落ち理由の調査結果は下記のようになります。

  • 追加コストが高い(送料や税金など)・・・49%
  • アカウント作成を求められた・・・24%
  • 配送に時間がかかる・・・19%
  • チェックアウトのプロセスが複雑だった・・・18%
  • クレジットカード情報を入力するのに不安なサイトだった・・・17%
  • 注文の合計金額がわからない・・・17%
  • Webサイトがエラーになってしまった・・・12%
  • リターンポリシーに不満があった・・・11%
  • 支払方法が十分でなかった・・・7%
  • クレジットカードが使えない・・・4%

(引用: https://baymard.com/lists/cart-abandonment-rate

およそ半数を占めるのが「追加コストが高い(送料や税金など)」という理由です。

これは越境ECでは配送コストがどうしても高くなりがちのため、カート離脱を増やす大きな要因となります。

理由を見るとおおよそ下記のようなことで離脱に繋がっているようです。

  • 想定外のことが起こり離脱する
  • めんどくさくなってしまい離脱する
  • 不安を感じて離脱する

5. カゴ落ち(カート離脱)を防ぐ7つの施策

カゴ落ちはどういったことをすれば防止することができるでしょうか?

先ほどのカート離脱の理由を踏まえて下記のような対策が考えられます。

①わかりやすい送料設定

多くのユーザーはカート追加後に計算された送料を見て離脱しています。

つまり事前に送料を把握できていないこと、その送料が想定よりも高かったことで離脱していると考えらえます。

そのため、事前に送料が明確になっていてわかりやすい送料設定になっていれば、ユーザーが送料に驚いて離脱してしまうことも防げるはずです。

一般的な方法では、送料無料、送料割引、送料一律などが挙げられます。

送料無料は企業側の負担が大きくなりますが、例えば商品価格に送料を含めて設定することで送料無料のように見せることも可能です。

送料割引は初回購入のみ送料無料や割引価格にすることで、初回購入のハードルを下げ、2回目以降のリピート購入で利益を得るという考え方も必要だと思います。

また、「送料無料」である場合はとても強いアピールポイントになるため、Webサイトのヘッダーや商品詳細ページの購入ボタンのすぐ近くなど、兎に角ユーザーの目に触れそうなところにわかりやすく表示することで、ユーザーがすぐに認識し、カート投入率のアップやカゴ落ち率改善につながります。

②ゲスト購入も可能とする

「アカウント作成が必要で離脱した」という理由が2番目に挙げられているため、もし貴社のサイトがアカウント作成が必要な仕様になっている場合、見直しをした方が良いかもしれません。

初めて訪れたサイトでアカウント作成があると、入力がめんどくさいと感じる人が多く離脱の要因になってしまっている可能性が高いです。

③返品ポリシーを見直す

貴社サイトでは返品ポリシーページをきちんと用意しているでしょうか?

もし返品ポリシーページがあっても、内容を再度見直した方が良いかもしれません。

返品ポリシーは企業にとってのリスクヘッジの要素もありますが、購入ユーザーにとってもリスクヘッジの要素となります。

購入ユーザーは損をしたくないため、返品ポリシーをみてそのサイトで購入すべきかどうかのジャッジをしています。

例えば、下記2社の返品ポリシーを見た時、どちらの方が安心して購入できますか?

返品ポリシーA社
購入後の返品は一切受け付けません。ただし、万が一不良品が届いた場合には、商品は未開封で、1週間以内にご返送いただいた場合のみ、代替品を受付させていただきます。その場合送料はご自身でご負担いただきます。
返品ポリシーB社
購入後30日間以内であれば、どのような理由でも返品をお受けさせていただきます。ただし、商品は未開封であることを前提といたします。なお、送料は弊社で負担させていただきます。

恐らくB社を選択されると思います。

購入ユーザーは万が一のことを考え、リスクの少ないサイトで購入したいと思うはずです。

④エクスプレス配送のオプションを用意する

最近はAmazonのような大手ECサイトの活躍で、ネットで注文すればすぐに商品が届くというのが当たり前のようになってきています。

そのため、商品が早く届くオプションを用意しておくと良いです。

また、商品がいつ発送されるのかという目安も記載してあるとより一層安心感があると思います。

例えば、「オーダー後、3営業日以内に発送し、発送完了後は追跡番号と共にメールでお知らせします。」というような文言が商品詳細ページに書かれていると分かりやすいと思います。

購入ユーザーは、商品がいつ発送され、いつ届くのかというのを事前に知りたいと思っています。

特にホリデーシーズンなどでプレゼント用に購入する場合には、いつまでに届くのかというのが購入に踏み切る理由付けになるでしょう。

⑤レビューを表示する

購入に踏み切るためにはユーザーの信頼を獲得することも必要です。

信頼を得るためにはレビューを集めてWebサイト上に公開するのが効果的です。

ある調査ではユーザーの7割近くが「レビューは購入に影響する」と回答しているため、Webサイトでレビューを掲載することは大きく影響します。

なお、レビューの表示は商品詳細ページだけでなく、トップページに集めたレビューを表示する機能や、商品一覧でレビューのついている商品に★マークを表示するなど、サイトを訪れたユーザーがレビューがあることがすぐ分かるようにする必要があります。

商品のレビューを伝えるだけでなく、トップページや一覧ページでレビューがあることを見せることで、そのサイトで多くの人が購入しているという印象を与えて、安心感を与えることができます。

💡 Shopifyのおすすめレビューアプリ 💡
Shopifyのレビューアプリは複数ありますが、最もメジャーなレビューアプリ「Yotpo」の導入方法はこちらの記事をご覧ください。
➜ はじめてのShopify 越境ECには欠かせないレビューマーケティングツール YOTPO設定方法

⑥カスタマーサポートへの導線を置く

ユーザーはそのサイトで購入すべきかどうか迷っている状態であるため、兎に角不安を払しょくする要素が多くある方が望ましいです。

その一つとしてカスタマーサポートがあることに言及し、カスタマーサポートへの導線を置くとよいでしょう。

例えば、商品数が多いサイトであれば、商品詳細ページに「お探しの商品は見つかりましたか?もしまだ見つけられていない場合は、サポートへお問い合わせ下さい。」というような文言と共に、メールアドレスや電話番号などの記載があるととても親切です。

あるいはチャットを導入し、訪問者のアクションに応じてチャットが立ち上がるような仕組みを導入するのも良いと思います。

⑦About usページを充実させる

About usページの情報を充実させることもユーザーに安心させる要素の一つになり得ます。

どういった会社でどういった思いでそのビジネスを行っているのか、どういった人たちがそのビジネスを支えているのか、ということが伝わるとユーザーは安心できるはずです。

逆に誰が運営しているのかよくわからないサイトは信頼していいか不安ですよね。

まとめ

カゴ落ち改善は集客数を変えずとも購入数を増やし、売上を上げるチャンスを秘めています。

まずは自社のカゴ落ち率が一般的な平均値と比べてどうなのかを把握し、もし平均値よりも高いようであれば、まだまだ伸びしろがある状態なので、上記に挙げたような施策を積極的に行っていてもら得ればと思います。

 

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加瀬雅彦
投稿者: 加瀬雅彦/Kase Masahiko
COO/運用型広告チーム チーフマネージャーコンサルタント
海外Webマーケティング事業に10年以上身を置き、2014年8月に代表徳田と共に世界へボカン株式会社を設立、取締役に就任。
英語Google広告運用、ソーシャルメディア広告、アクセスログ解析、英語サイト改善など、数多くのプロジェクトに携わる。
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