コラム
Column
あなたのWebサイトやSNS、メールマガジンの英語はターゲット層に適切に届いているだろうか?と考えたことはありますか?企業がグローバル市場で成功を収めるには、質の高い英語コンテンツと優れたユーザーエクスペリエンス(UI/UX)が不可欠です。しかし、単なる翻訳ではなく、文化的な整合性を持った文法の正確さやニュアンスを捉えた表現が必要とされます。本記事では、英語品質が企業イメージや顧客体験にどれほど影響を与えるかを掘り下げ、ネイティブチェックの重要性について解説します。
英語品質の高低は、ブランドの信頼性や顧客の印象を大きく左右します。ビジネスサイトやSNS、メールマガジンなどにおいて、文章の正確さが企業の専門性や誠実さを示す一つの要素です。
例えば、ビジネス用語の誤訳や微妙なニュアンスの違いが、時に読者に誤った印象を与えてしまうことがあります。これは、顧客がその企業のサービスや商品を購入する際に重要な役割を果たします。私たちは普通、対外的に発表する文章を中学生の子に任せることはありません。しかし、多くの企業が、非常に低レベルな翻訳のまま、WEBサイトを公開してしまっている現実があります。
言葉は、ただ情報を伝えるだけでなく、企業の姿勢をも表しています。中途半端な英語は、顧客に「この企業は細部に配慮していない」という印象を与えることもあるでしょう。
では、品質の悪い翻訳は、あなたのWEBサイトにどのような悪影響をもたらすでしょうか?WEBサイト制作やデジタルマーケティングに関して様々な情報を提供しているWebsite Plantが行った調査によると、Google広告やランディングページにおいて、文法ミスがどのような影響を及ぼすかA/Bテストを実施した結果、以下のことが明らかになりました。
上記の結果から、英語翻訳が不十分で文法のミスが多い場合、広告のクリック率が下がるだけではなく、単価の上昇を招き、直帰率の上昇や滞在時間の低下を招くことが予測できます。
わかりやすい例で考えてみましょう。外国の会社が日本向けに作っているパンフレットで、こんな日本語を使っているものをご覧になったことはありませんか?
素晴らしいオーペソイヤーイヤホソ!
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上記は、Amazon.co.jpで実際に見たものを組み合わせて作ったサンプルですが、私たちも英語サイトでこのようなレベルの翻訳を英語で行っていることが多いのです。このような訴求メッセージを自社がしていると考えたら、貴社ブランドにとって、ちょっと問題だとお考えになりませんでしょうか?
弊社では、翻訳のレベルを6つのステージに分けています。それは以下のような分類です。
翻訳の6つのレベル
上記のうちで、レベル1とレベル2では、強い違和感を訪問者に与える可能性があります。文法の間違えやぎこちない英語が不信感を与えてしまうのです。最悪、詐欺サイトと思われることもあります。
近年、ChatGPTをはじめとする生成AIによる翻訳は、現在ではかなり品質の高い翻訳レベルを提供するまでになりました。ただし、生成AI特有の言い回しがまだ多く出ており、プロンプトをチューニングしてより自然な英語になるようにすることが必要となります。
ネイティブスピーカーが関われば、さらに英語の精度が上がります。しかし、単純な翻訳ではまだ、直訳的な翻訳となります。
更にこれが「ローカリゼーション」のレベルになって初めて、より自然で違和感のない英語表現が可能になります。
更にコピーライティングのレベルになると、これは翻訳というより、訴求するための文章作成となり、単純に翻訳するだけではなく、ターゲット像や商品の強み、競合商品との差別化要因なども加味して、読者の心に響くような訴求文となるのです。
ローカリゼーションのプロセスは、単純な翻訳と少し違います。翻訳は、文章を基に言語を置き換えるのですが、ローカリゼーションではその背景についても調べたうえで行います。
目的: ある国や地域の文化や言語に合わせて既存のコンテンツを適応させることです。異なる文化圏の顧客にとって自然で理解しやすいように、文章を調整します。
内容: 翻訳だけでなく、文化的な要素や慣習を取り入れた表現を用いて、ターゲット地域に適した言葉遣いやニュアンスに調整します。
重要性: メッセージが元の意図を損なわず、かつ対象地域に共感されるように、文化的感性が求められます。
もし、より商品やサービスを訴求したいのであれば、さらにコピーライティングのレベルが必要になります。これは単純に英語に置き換えるのではなく、ブランドボイス※を設定し、商品やサービスの強みなども深く理解したうえで、訴求するメッセージが入った文章を作る作業が必要となります。
※ブランドボイスとは、ブランドが顧客に伝える際に使用する一貫したトーンやスタイルのことを指します。
目的: 読者の興味を引き、行動を促すことを目的として文章を創作することです。説得力のある言葉やフレーズを用いて、製品やサービスの価値を強調し、読者を購入や関与に導きます。
内容: ブランドの独自性やターゲット市場に合わせて、一から文章を考え、構成します。創造性が高く、オリジナルコンテンツの制作が重視されます。
重要性: 読者の感情やニーズに訴えかけ、メッセージを効果的に伝えるため、ブランドボイスに強く依存します。
ローカリゼーションは、単に言語だけにとどまりません。画面デザインにも文化的な傾向があり、デザインにおいてもローカリゼーションが必要になります。例えば、日米のYahoo!を見るとその違いは歴然です。
日本のYahooは多くの情報が並べられ、最短で情報にたどり着けるようになっています。対して米国のYahooはシンプルで、限られた情報がわかりやすく並べられています。
このように、異なる文化圏では好まれる画面デザインや導線が異なるため、単純に日本語サイトを翻訳するだけでは、現地のユーザーに最適化ができないことがお分かりいただけるかと思います。
ネイティブスピーカーのチェックを入れることで、デザインや言語表現を最適化し、より訴求メッセージが伝わりやすいものにすることが可能となります。
正確なニュアンスが保持され、文章全体が洗練されることで、ターゲットとなる読者に好印象を与えられます。また、言語は常に進化しており、新しいトレンドや表現方法が登場します。ネイティブスピーカーは最新の言語動向にも敏感で、適切な表現を選ぶことができます。
現在、翻訳ツールの精度が急激に発達しているため、機械翻訳でもかなり正確な英語になってきています。しかし、大文字/小文字表現や、句読点などの使い方ではまだまだ、違和感の残るものになることが多く、元の日本語が冗長的であったりすると、翻訳した英語の品質は低くなってしまいます。
簡単に出来る英語品質チェックとしては、Grammerlyというツールを使う方法があります。これは英語校正ツールですが、現在の英語レベルを数値で見せてくれます。85~90以上あるとひとまず安心と言えますが、このツールだけに頼るのは危険です。あくまでも目安として使い、できれば、英語ネイティブスピーカーに意見を聞くようにしましょう。
また、英語翻訳をする際は、ChatGPTなどの生成AIの最新版を利用することで、今までのGoogle翻訳やDeepLなどの翻訳ツールよりも信頼性の高い英語に翻訳することができます。これらのツールを使うことで、前述のレベル3以上のレベルに達することが出来るでしょう。
本記事では、英語品質とUI/UXが企業のグローバル市場での競争力を左右する重要な要因であることを解説しました。ネイティブチェックや高品質のローカリゼーションは、顧客との信頼関係を築き、ブランド価値を高めるための不可欠なステップです。
自社のコンテンツを見直し、必要に応じてネイティブチェックを行い、自社ブランドが棄損されていないかを客観的に調べることをお勧めします。海外ユーザーは完璧な英語が普通だと考えています。海外への販売を本気で考えるのであれば、まず、英語品質のチェックは最初にチェックしてみることの一つです。ぜひ、一度、チェックをしてみてください。
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