コラム
Column
近年、Webサイトの評価は単にキーワードの適切さだけでなく、直帰率や滞在時間といったユーザーエクスペリエンスの要素も考慮されます。
UIが適切にデザインされていると、ユーザーが欲しい情報にすぐにアクセスでき、サイト滞在時間が延びるため、検索順位にも良い影響を与えます。
一方で、直帰率が高く、滞在時間が短い場合、UXが不十分だと判断され、SEOの評価に悪影響を及ぼすことがあります。
そのため、UI/UXが優れているサイトは、SEOの評価も高まりやすくなります。
この記事では、海外のユーザーにとって最適なサイトに改善するための「UI/UX施策の方法」 についてご紹介します。
補足
▽直帰率
サイト内で1ページしか見ずにすぐサイトから出る、というユーザーの行動を「直帰」と表し、直帰率とは、サイトを訪れたセッションのうち、直帰したセッションの割合を表わす指標のこと。
▽滞在時間
ユーザーがWebサイト内に滞在した時間のこと。SEOにとって重要な、「コンテンツの品質」を測る指標になる。
▽UI(ユーザーインターフェイス)
ユーザーが直接操作するWebサイトやアプリの要素。視覚的なデザインやボタン配置、ページ構成などが含まれる。
▽UX(ユーザーエクスペリエンス)
UIを通じて得られる全体的な体験を指し、ユーザーが感じる満足度や使い勝手を含む。
▽SEO(検索エンジン最適化)
WebサイトをGoogleやその他の検索エンジンの結果ページで上位に表示させるための手法。キーワードの最適化、内部リンクの整理、外部リンクの取得などを通じてサイトの評価を高め、検索エンジンのアルゴリズムに評価されやすくすることを目的とする。
ユーザー目線のデザインは、UI/UXの改善とSEOの効果を最大化するための基本です。一般的に、日本のWebサイトは、1ページで全てが完結するような情報量が多く、「利便性」を重視したデザインが好まれます。
対してアメリカでは、「ビジュアル」を重視したデザインが好まれる傾向にあります。
アメリカのWebサイトでは、日本と比べると1ページの情報量は多くなく、重要な情報が一目でわかるデザインが主流です。
▽角利産業株式会社|日本語版ホームページ
▽角利産業株式会社|英語版ホームページ
また、海外ではスマートフォンやタブレットでの閲覧に最適化されたシンプルなデザインが好まれる傾向にあり、モバイルファーストのアプローチが強く推奨されています。
Googleもモバイルフレンドリーなサイトを優遇しているため、モバイル端末での操作性を考慮したレスポンシブデザインは、SEOの向上にも寄与します。
また、UIのシンプルさはユーザーにとって迷わない設計となり、UXの向上にもつながります。
こちらもおすすめ:日本と海外 (アメリカ) のWebデザインの違い
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ユーザーのページ内での滞在時間や、クリック後にユーザーが検索行動を完了することは、Googleから質の高いコンテンツとして評価される要素として見られます。
米国司法省対Googleの裁判で話題になりました「Navboost」に関連する評価項目からも、ユーザーが最初に閲覧するページのクオリティが重要であることが分かります。
Navboostとは:
Navboost(ナブブースト)**は、Googleの検索ランキングにおいてユーザーのクリックデータを分析し、ページの順位を決定するシステムです。昨年の米国司法省とGoogleの裁判で注目され、検索順位における重要な指標としてその役割が明らかになりました。
Googleは、特定の検索クエリに対するユーザーのクリック率(CTR)や、ページにどれだけ長く滞在したかといった行動データを13ヶ月間追跡・分析しています。ユーザーにとって有益とされるページが、より上位に表示される仕組みです。単にクリック率だけでなく、クリック後のユーザー行動もランキングに影響を与えていることが特徴です。
Navboostでは、クリック後すぐに戻って他のページに移動する「悪いクリック」も評価対象となるため、ページの使いやすさ(UX)が大変重要です。ユーザーにとって見やすく、滞在時間が長くなるようなページは、「良いクリック」として評価されやすくなります。以下の点に注意することで、好評価につながるページに改善できます。
1, シンプルで一貫性のあるデザイン
ナビゲーションやボタン配置をわかりやすく統一し、迷わず操作できるレイアウトにする。
2, 重要なパートを明確にする
重要な情報を大きく表示し、ユーザーが探している情報にすぐにたどり着けるようにする。
3, ユーザーのサイト内行動の分析と改善
ユーザーアクションに即座にフィードバックを提供し、安心して使える環境を整える。
4, 滞在時間を意識したコンテンツ構成
見やすく、読みやすい内容を提供し、ユーザーがページに留まりやすくする。
これらを意識することで、ユーザーが離脱せず長く滞在するページを作り、「悪いクリック」を避けることができます。
サイトを運営していく中で、効果的な形になっているかどうかは、実際にサイトを公開してみないと分かりません。
海外のユーザーにとって有効な形を仮説→検証→改善を日々繰り返していくことが重要です。
合理的にサイトを改善していくために、A/Bテストを行うことで、定量的なデータを蓄積していきましょう。
A/Bテストとは:
Webページやその一部分を変更したAとBの2パターンのページを用意して、どちらが効果的かを比較検証するツールです。
主に、サイト、ランディングページの他に、広告でも使用されています。
Googleが提供しているA/Bテストツールで、無料で使用できるものもあるので、ぜひチェックしてみてください。
https://vwo.com/
SEOツールを活用して定量的にUI/UXの効果を測定することも重要です。
例えば、下記のような無料のツールを使うと良いでしょう。
・Clarity
クリック、スクロールの動きなど、ユーザーがどのようにページを閲覧しているのかを調査することができます。
・Google Analytics
直帰率、滞在時間を定期的にチェックし、改善点を把握します。
定期的にチェックすることで、SEOとUXのバランスを取りながら、最適化を進めることが可能です。
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SEOとUI/UXは、Webサイトの評価において切り離せない要素です。
SEOはサイトへの流入を増やし、UI/UXは訪れたユーザーがサイトに満足し、コンバージョンに繋げる役割を果たします。両者を同時に最適化することで、サイトの評価を向上させることが期待できるでしょう。
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