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Google広告のA/Bテストガイド

執筆者

Lucy

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デジタルマーケティングにおいて、A/Bテスト(またはスプリットテスト)は、広告戦略を洗練させるための強力な手法です。Google広告で異なるバリエーションをテストすることで、キャンペーンのパフォーマンスをデータに基づいて改善することができます。このガイドでは、A/Bテストとは何か、なぜ重要なのか、Google広告で実験を設定する方法、そしてその結果を効果的に評価する方法について説明します。

A/Bテストとは?

A/Bテスト、またはスプリットテストとは、ほぼ同一の2つのキャンペーンを比較し、特定の要素に小さな変更を加えることで、その変更が結果にどのように影響するかを観察するプロセスです。テストできる要素は、広告のコピー、ターゲティング、ビジュアルなど様々ですが、重要なのは1つの要素だけを変更することです。これにより、どの要素がパフォーマンスに影響を与えているかを正確に測定できます。

なぜA/Bテストは重要なのか?

Google広告アカウントで何が効果的かを既に把握していると思っているかもしれませんが、A/Bテストによって新たなインサイトを得ることができます。A/Bテストは仮定に頼るのではなく、実際のユーザーの行動に基づく意思決定を可能にします。テストを行うことで、オーディエンスが何に反応しているのかを明確に把握でき、コンバージョン率を向上させるためのアプローチを最適化することができます。また、新しい戦略を小規模にテストすることで、大規模な変更を行う前にリスクを軽減できます。

Google広告でA/Bテストすべき項目

Google広告では、改善するためにテストできる要素が数多くあります。以下は、最も重要なテスト項目をいくつかご紹介します。

広告コピー

  • ヘッドラインや広告文のバリエーションをテスト。
  • 強調する訴求(課題、ベネフィットなど)を変更。
  • 「痛点」とは、ターゲットユーザーが抱えている問題や不安、困りごとのことです。広告では、その痛点を強調することで、ユーザーが自分の悩みを解決できると感じるようにします。例えば、時間がない、コストが高い、作業が面倒だといったユーザーの悩みを挙げ、それを解決する方法を提供するメッセージを作成します。同様に、製品やサービスが提供する利益(解決策やメリット)も強調します。どちらのアプローチが最も効果的に反応を引き出せるかをテストしましょう。
  • コピーの長さやスタイル(簡潔 vs 詳細)を変更。
  • CTAをテストし、ユーザーがクリックするきっかけを探る。

ビジュアル

Google広告のすべての形式にビジュアルが含まれているわけではありませんが、ディスプレイ広告、ショッピング広告、P-MAX広告にはビジュアルが必要です。画像や動画をテストして、オーディエンスがどのコンテンツに最も反応するかを理解しましょう。

  • 画像 vs 動画:静止画像と動画、どちらがオーディエンスに響くか?
  • 画像の品質や色合いをテスト。
  • 最小限 vs 最大限のテキストを重ねたビジュアルをテスト。

オーディエンスターゲティング

特にディスプレイ広告では、オーディエンスターゲティングが重要です。異なるターゲティングオプションをテストして、最適なオーディエンスにリーチできているか確認しましょう。

  • オーディエンスセグメントを変更してみる。
  • オーディエンスレイヤリング(複数のオーディエンス信号を組み合わせる)をテスト。
  • ポジティブ* vs ネガティブ*なオーディエンスターゲティングをテスト。

*ポジティブターゲティング:興味を持ちやすいオーディエンス(例:フィットネスに関心がある人)をターゲットにします。

*ネガティブターゲティング:ターゲットから除外すべきオーディエンス(例:低所得層)を制限し、無駄な広告費を避けます。

商品説明(ショッピング広告の場合)

ショッピング広告を運用している場合、商品説明が最適化されているかを確認することが重要です。小さな変更がパフォーマンスに大きな影響を与えることがあります。

入札戦略

入札戦略は、広告の可視性と投資利益率(ROI)を決定する重要な要素です。入札額や戦略を変更して、広告の効果を最大化しましょう。

  • 手動入札と自動入札を比較。
  • 入札額を変更して、インプレッションシェアやクリック、コンバージョンに与える影響を確認。

Google テストでのA/Bテスト

Google テストにアクセス

  • Google 広告の「キャンペーン」タブから「テスト」セクションに移動します。
  • 「すべてのテスト」セクションの下にある青い「+」ボタンをクリックして、新しいA/Bテストを作成します。

テスト内容を選択

Googleは、何をテストしたいかを尋ねてきます。広告の最適化、動画実験、P-MAX実験、または自分でカスタマイズした実験を選択できます。
例として、「テキスト広告の最適化」を選びます。

広告バリエーションの作成

  • 次に、広告のバリエーションを作成します。どのキャンペーンにテストを適用するかを選びます。
  • 全てのキャンペーン、特定のキャンペーン、または特定の条件に合ったキャンペーンに適用することができます。
  • 広告タイプを選択します。ここでは「レスポンシブ検索広告」を選びます。

広告テキストのテスト方法を設定

  • 例として、広告見出しを「Best chocolate around」から「Award-winning chocolate」に変更するなど、テキストを変更します。
  • 見出し変更する際、一致条件として「大文字小文字を区別する」や「完全一致」にするなどのオプションも選べます。

バリエーションに名前を付ける

作成したバリエーションに分かりやすく、識別しやすい名前を付けます。特に多くのA/Bテストを行う場合、名前が覚えやすいことが重要です。

開始日とテストへの分配比率

テストの開始日を選び、「テストへの分配比率」を設定します。テストへの分配比率は、テスト広告が表示される割合を決定します。
デフォルトではテスト広告が50%の割合で表示されますが、キャンペーンのトラフィック量に応じてこの割合を調整することができます。
デフォルトでは、テスト広告が50%の割合で表示されるように設定されていますが、これは「参加できるオークションの割合が50%に設定される」という形になります。(最終的なインプレッション数や広告費が50%になるわけではないのでご注意ください。)
特にトラフィックが多いキャンペーンでは、テスト広告の表示割合を低く設定して、既存のパフォーマンスへの影響を最小限に抑えることが可能です。

テストを実行

設定が完了したら、テストを実行します。
テストが始まると、「テスト」タブで結果を確認できます。どのキャンペーンに適用されているか、そして2つの広告バリエーションのパフォーマンスがどのように比較されるかを確認できます。

A/Bテストの結果評価方法

A/Bテストの結果を評価することは、どの変更が最も大きな影響を与えたかを理解するために非常に重要です。以下の方法で結果を評価しましょう。

主要指標の追跡

クリック率(CTR)、コンバージョン率、クリック単価(CPC)、広告費用対効果(ROAS)などの主要指標を測定し、テスト広告が元の広告とどう異なるかを理解します。

統計的有意性の確認

テスト期間が十分に長く、データが十分に収集されるようにしましょう。少ないサンプルサイズでは誤った結果を導く可能性があります。

影響の分析

統計的有意性が確保されたら、テスト広告と元の広告のパフォーマンスを比較します。テスト広告が元の広告より良い結果を出した場合は、それを採用します。

外部要因の考慮

季節的要因や市場のトレンド、予算変更など、テスト結果に影響を与える可能性のある外部要因を考慮しましょう。常にテストが公平な条件で行われていることを確認してください。

まとめ

Google広告のA/Bテストは、広告のパフォーマンスをデータに基づいて最適化するための効果的な手法です。広告コピー、ターゲティング、ビジュアル、入札戦略など、1つの要素を変更してテストし、最適な戦略を見つけます。Google テストを使えば、簡単にテストを実施・管理でき、結果を基にROIを最大化する広告戦略を導き出せます。

引用元:

https://growmyads.com/google-ads/a-b-testing/

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