対談
Interview
オフラインのビジネスに強い製造業やメーカーがテレワークに伴い、WEBを活用したリード獲得をしようと考えています。しかし、これまでの慣習から多くの企業はWEBを投資ではなく、コストと捉え、十分な予算を投下しようとしません。
そこで今回は才流の栗原氏と共にBtoBビジネスにおける採算性の試算方法についてお話させて頂きました。
【株式会社才流 代表取締役社長 栗原康太氏 略歴】
1988年生まれ、東京大学文学部行動文化学科社会心理学専修課程卒業。
2011年にIT系上場企業に入社し、BtoBマーケティング支援事業を立ち上げ。事業部長、経営会議メンバーを歴任。2016年に「才能を流通させる」をミッションに掲げる株式会社才流を設立し、代表取締役に就任。
カンファレンスでの登壇、主要業界紙での執筆、取材実績多数。
【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田祐希 略歴】
日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、13年以上にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。年商35億→500億に売上を伸ばす等、数多くの実績を残す。Shopifyマーケティングエキスパート。
徳田
こんにちは、世界へボカンの徳田です。
本日は、書籍「事例で学ぶBtoBマーケティングの戦略と実践」の著者である才流の栗原さんとBtoBマーケティングの担当者様が頭を抱える費用対効果の考え方についてお話を頂きたいと思います。
宜しくお願いします。
栗原氏
宜しくお願いします。
徳田
ボカンチャンネルにめちゃめちゃ登場してくれてありがたいです!
簡単に自己紹介をお願い致します。
栗原氏
株式会社才流というBtoB企業さんに特化して営業ですとか、マーケティングのコンサルティングと実務の代行も支援させて頂いている会社の代表をやっております。
今、徳田さんにご紹介頂いたとおり、最近「事例で学ぶBtoBマーケティングの戦略と実践」という書籍を出しました。
宜しくお願いします。
徳田
書籍、拝見させて頂きましたけど、前半のセオリーのところと、あと後半の事例のところで非常に理解が進みまして。
読んだ次の日に実践しました。
栗原氏
本当ですか、ありがとうございます。
徳田
本題に入るんですけど、我々は日本企業の海外販路拡大という形でBtoBマーケティングさせて頂いている中、コロナ禍で展示会とかセミナーが開催できなくなってしまって製造業・メーカーさんのデジタルシフトが加速しているのではないかと思うのですね。
これについては、前回の栗原さんとの対談で触れさせて頂いていて、概要欄にもリンクを入れさせて頂きたいと思うのですが、その中で凄く課題感を感じたのは、20台とか30代のマーケの担当者や営業担当者自体は、「これはやばいな、デジタルシフトしなきゃいけないよね」という様に重要性を感じているものの、彼らの上にいる上長、40代、50代の方達に説明しても稟議が通らない、どうしたら良いですか?という質問を非常に多く頂くんですね。
書籍でもその部分、触れられてるかなと思うので、栗原さんはこういった場合にどの様に説明されてるのか、伺えたらなと思います。
栗原氏
まず基本的な考え方としては、書籍同様、触れさせて頂いたんですけれども、上長の方とか経営層の方が関心があるのって、要はその施策をやって、どれくらい儲かるのか、そもそも儲かるのか?という事なのかなと思います。
なので、しっかりデジタルシフトしましょう、コロナで展示会やれないのでデジタルでやっていきましょうと言うだけでは不十分で、それをやることによって、どれくらい会社の収益にインパクトがあるかを計算して見せる必要があります。
その時に使って頂きたい考え方が、LTV(Life Time Value: ライフタイムバリューという言葉の略)なんですけど、お客様と取引をすることによって、生涯に渡ってどれぐらいの金額が入ってくるのかという事を計算で出して、見て頂きたいなという風に思っております。
多くの場合、メーカーさんとかですと、1回取引して終わりなケースもあるんですけれども、普通は年に数回発注を頂いたりですとか、それが5年、10年、20年と続いたりみたいな形で【生涯】という風に考えると、結構な金額が積み上がりますよね。
あるいは、そいういったメーカーさん的なビジネスではなくて、最近流行っているSaaSとか、サブスクリプションのビジネスでも、大体30か月続くとか50か月続くとかありますので、そのお客さんとの取引が終わるまでに、どれくらいの粗利が自社に入ってくるのかというところから、しっかりと、このデジタルシフトの施策によって、どれくらい儲かるのかというところを算出頂きたいなという風に思っています。
徳田
なるほど。
ポンと100万とか200万って形で予算が出がちなんですけど、LTVという視点を持って、まずはそこで考えて、そこで稟議を通さなければいけないという所がある訳ですね?
栗原氏
そうですね、はい。
よくデジタルの広告を出稿するときにCPA(目標の獲得単価)みたいな話になるかなと思うんですけど、結構、多くのケースで獲得単価の費用をなんとなく決めているケースが多いんですね。
例えば、CPA1万円ぐらいでとか、2万円ぐらいで、という風になったりするんですけど、それは結構、感覚で決まっていることが多くて勿論、1顧客を獲得したいときに10万円の粗利しか将来に向かって取れないのであればCPA1万円とか2万円とか、結構、高い印象になるかなと思うんですけど、その会社さんが扱っている商材のLTVが仮に1億円だった場合は,1万円とか2万円だと激安ですし、もはや2、300万円かけても全然ペイするという風に計算出来るかなと思うんです。
そうしたら、LTVから逆算して、どれくらいのコストをデジタルマーケティングにかけると良いのかを計算されると良いのではないかと常に思っております。
徳田
なるほど。
栗原氏
今、お話ししたので、おさらい的になってしまうんですけども、ユニットエコノミクスという概念がありまして、これはユニット、1顧客当たりとか、1取引に対しての採算性を表す指標になっています。
計算式は結構、シンプルで、LTVという先ほどご説明した1顧客から生涯に渡ってどれくらいの粗利がかせげるのかというのをCAC(顧客獲得コスト)で割ることで算出できます。
栗原氏
これは本当に業種とかビジネスモデルによってこの割り算した数字がどれくらいだと良いか悪いかという一定基準があるのですが、今、流行っているSaaSのビジネスですと、大体3ぐらいが目安になるという様に言われていまして、3以上だと、エコノミクスが健全、取引、ユニットを積み重ねれば、つい重ねる程、会社としては儲かりますという感じです。
逆にユニットエコノミクスが不健全で成り立っていない状態は、取引を増やせば増やす程、獲得コストの方が大きすぎて会社が赤字になるという様な概念になりますので、どんな企業さんも分解していくと、このユニットの積み重ねで数百億とか、数千億の売り上げが成り立っているという事が言えると思います。
栗原氏
LTVはですね、計算式は単価と購買の回数(5年で何回発注するか、もしくは月額のサービスであれば継続をどれぐらいするか)を掛け合わせます。
栗原氏
CACは、BtoBの場合は営業コストがかかりますので、営業マンの人件費とマーケティングの広告宣伝費とかマーケターの稼働コストを近畿顧客の獲得数で割ったものがCACとなります。
徳田
なるほど。
先ほどのLTVの所のスライドに戻って頂いていいでしょうか?
ユニットエコノミクスをどうやって計算するのかって、多分、見られてる方で想像できない方もいらっしゃると思うのですが、例を挙げながらご説明出来ればと思います。
我々だと原材料メーカーさんとか、生産財のメーカーさんとかが多くて、原材料メーカーさんだと、大体、1成約からの売り上げだと大体、1,000万円とか、そのぐらい売り上げがあって、粗利だと7割とか6割あったりすると思うのですが、例えば、そこが年間2件、海外から受注出来たりすると粗利で言うと、1,400万円あって、LTVを年間で考えた時に顧客生涯価値で言うと1,400万円のLTVになります。
渡航したり、海外の駐在員等がいて、500万円かけてビジネスを成約に導くとして、更にマーケティングコスト500万円をかけて新規顧客3件成約するとなると、CACは、500万円?500万円の1,000万円を新規顧客獲得数の3で割ると、333万円となります。
すると、LTV÷CACは、1400万円÷333万円で、4.2となる計算ですが、このような計算の仕方で合っていますか?
栗原氏
はい、これで合っています。
徳田
では、この原材料メーカーさんは、ユニットエコノミクスが働いているので、マーケティングにもっとコストをかけて良いという事ですね?
栗原氏
そうですね、はい。
捉え方としては、もっとコストをかけて良いですし、当然、かければかける程、儲かるという構造になってますと言えます。
徳田
じゃぁ、まずこの動画とこの計算式を当てはめて、 上長にこんな感じですよと説明して頂くって形が良いかも知れないですね。
栗原氏
そうですね、はい。
徳田
生産財メーカーさん、バルブとかピンチとかコネクターとか、工業で使うメーカーさんが我々のクライアントに要るんですけど、その場合だと、粗利で言うと半分だったりするんですね。
売上で言うと300万円で、粗利が半分ですから、150万円の粗利として、年間4回発注して頂けるとして、顧客生涯価値、LTVが600万円。
更に海外営業が500万円の営業コストとマーケティングに年間400万円かけ、合計900万円のコストがかかるとします。
この場合、5件、それで成約したとすると、900万円÷5で、180万円のCACですね。
LTV÷CACというのが、600万円÷180万円で、3.3という数字がでます。
これは、ぎりぎり合っているのではないかという感じですかね?
栗原氏
そうですね。
徳田
WEBに対して1年目はWEBサイトを作ったりとか、いろいろ投資する予算は高いと思うんですけど、2年目以降は、ようやく400万円かけても、しっかり5件成約していれば、CACあってるよねって話になってますし、成約してなければ、成約率を改善するために、広告コストをかけて何かやるよりも、サイトを改善したり、そもそも営業プロセスを見直したりとか、見るべき部分が変わってくるという感じになるんですかね?
栗原氏
そうですね、はい。
そもそも成り立っていないと、やればやるほど会社としては大変になりますので、そもそもプロダクトを見直したりとか、プロモーションのチャネルを見直したりとか、プライスを見直したりとかですね。
いじる変数は、LTVを伸ばすのか、CACを下げるのかという所になりますので、そこを見ていくといういうのが、セオリーになってきますね。
徳田
栗原さんが良くやられているサブスクリプションだったり、SaaS系で言うとどうなるんですか?
栗原氏
SaaS系で言うと、今の話の繰り返しになってしまうんですけれど、月額の単価が各社ありますので、どれくらい継続するかっていうのを掛け算するという感じでLTVを出します。
計算式としては、各社さんの月次の解約率を大体測定されていますので、大体、月次の解約率が例えば4%だとすると、計算すると25か月平均して続きますという事になりますので、例えば、月額10万円の商材で月次の解約率が4%の場合はLTVが250万円となりますね。
LTV = 平均単価 × ( 1 ÷ 解約率 )
ソフトウェアのビジネスなので、原価は計算上(概念上)はかからないという形で、全部粗利に計算してしまって、そのような計算になります。
徳田
なるほど。
そうすると、粗利が250万円で、CACがいくらかによって、ユニットエコノミクスが働いているかを見るってことですね。
栗原氏
そうですね、仮に月額10万円の商材の解約率が4%の場合、LTVは250万円なので、ユニットエコノミクスが3まで許容出来たとすると、凄くざっくり言えば、80万円ぐらいは1顧客の獲得にかけて良いので、比較的営業さんも動けますし、マーケのコストとしてもかけられるような形になりますね。
徳田
CAC80万円って、めちゃめちゃ色々な事が出来そうですよね。
栗原氏
そうですね、はい。
BtoBの場合、結構商談しても100%決まるわけではなくて、商談受注率とか、最近コロナであまりないですけど、移動のコストとか、結構、その辺がかかってくるので、以外に普通にCACで数十万後半くらいが一般的なのではないかと思いますね。
あと、提案書を作成するコストとか、その辺の全部になってきますので。
徳田
営業マンの工数とかも含めてCACできちんと計算しないと、マーケのコストだけで見てしまうと実際進んでみると「あってないぞ」ってなったりするので、その場合は営業のプロセスを見直したりとかして工数を下げたり、マーケのコストを下げるという所になって来るのですね?
栗原氏
ただ、BtoBの場合、人は介在せざるを得ないですし、受注率も100%にはならないですし、提案書とか稟議書の作成も支援しないといけないので、基本、CACはそんなに下がらないと思って頂いた方が良いのではないかと思います。
徳田
そうすると、LTVを上げていかなきゃいけないという事ですね。
栗原氏
CACはそんなに下がらないので。
むしろ、LTVを上げて、CACに余裕を持てる様なビジネスを作るというのがマーケの責任者とか、事業責任者とか、経営の仕事かなという印象を持っていますね。
徳田
事前の打ち合わせで、某SaaS企業からの商談というスライドで、非常にLTVが低いところと、逆に高いところの事例があったと思うんですが、ここって、凄く分かりやすいなって思いました。
LTVがめちゃめちゃ低いから、打ち手が限られてしまうってことですよね、この例だと。
栗原
今、投影させて頂いているスライドがそれに当たるのですが、1年半前にご相談頂いた会社さんで、オーダーとしてはマーケティングにもっと投資して、顧客数を三倍にしたいという様に言って頂いたのですが、色々聞いていくと、月額の単価が2万円ぐらいで、継続が36か月、LTVはソフトウエアのビジネスなので72万円だったのですが、色々計算していくと、許容できるCPA、例えば、問合せを獲得するとか、資料請求の獲得の単価が18,000円だったんですね。
栗原
私も10年以上BtoBのマーケティングをやっているので、大体、どの施策でやるとどれくらいのCPAかというのは一通り頭に入っているのですが、このCPAで取れる打ち手って、本当に下の図にある様なテレアポとか、飛び込み、郵送DMやFAX DM、後はリスティング広告の凄く効率の良いワードでしかCPA18,000円以内には収まりにくいなという事があって、当然ビジネスとして全く成り立たないという訳ではないのですが、これらの選択肢をやっていかざるを得なくなるので、スピードが出ないとか、スケールをさせ切らないというのがやっぱり起きてしまうというのが、LTVが低いと先ほど言ったようにCAC側とかCPA側が結構、お金がかかりますので、動き辛くなるなという感じですね。
徳田
逆にLTVがめちゃめちゃ高くてどうやっても3以上になってしまう案件もあったりするんですよね?
栗原氏
そうですね、これは私の知り合いの上場企業のソフトウェアビジネスをやっている会社のマーケの部長と定期的に情報交換しているので、その時に話した内容なんですけれども、ユニットエコノミクスの話をした時にですね、この会社のサービスのLTVは3000万なのでいわゆる教科書的な3以上にしましょうというのは、どの施策をやっても合うんですよねっていう話をしてました。
一応、計測はしているという事は言ってましたが。
栗原氏
更に、もっと巨大な金額のビジネスをやっている会社の社長さんは、最近マーケ部門を立ち上げたり強化されたりしていらっしゃったというタイミングだったんですが、マーケの部門には目標のCPAとかCACを言ってるらしいんですけど、あまり気にせずにやってくれと言っているという感じで。
やはりカツカツでこの18,000円以内に抑えなきゃとか、19,000円になっちゃったぞ!みたいな議論とは全く別世界で生きられている。
徳田
なるほど(笑)。
インハウスのBtoBマーケターって言っても色々あるんですね。
栗原氏
そうですね。
SaaS系で凄く有名で、上場企業なので色々情報が出てる名刺管理サービスのSansanとかは、解約率が非常に低いサービスで月額の単価もそこそこの金額になりますので、LTVで換算すると、この資料を作った時に2,500万円くらいだったので、今は3,000万円近くまで上がっているんじゃないかなと思うのですが、非常にLTVが高いビジネスをやられていて、かなり広告宣伝費ですね、テレビCMを見た方も多いんじゃないかなと思いますし、自社のカンファレンスとかも積極的に開催したりCAC側にやはりお金をかけているなという印象がありますね。
これだけ戦略の選択肢が変わってきますというのが、このユニットエコノミクスです。
特にLTVが大きい時、何が起きるかというと、こういう自由度がでてきますよという話ですね。
徳田
そのCACを高く設定してもやっていける、LTVが非常に高いという事業者さんは、こういった色々な事をやっている事業者さんを参考にすると打ち手が見えてくるという事ですね。
栗原氏
そうですね、はい、各社がどういう事をやっているかというのは、本当に共通してますので。
徳田
なるほど、なるほど。
営業コストも含めて、きちんと把握してユニットエコノミクスが機能するかどうかを精査する事で、上長の説得をしたり、背中を押すという事が出来るという事ですね。
栗原氏
ちょっと補足するとですね、大手の企業さんって、何故、大手になってるかというと、当然、このユニットエコノミクスが強い事業をやっているのでスケールしているし、収益性も高く、上場されてらっしゃると思うので、弊社も色々スタートアップの会社さんから、SMEの会社さん、中堅、大手の会社さんと色々ご相談頂くのですけど、今規模がでている会社さんのビジネスって、基本的にものすごくユニットエコノミクスが強い状態になっていますので、かなりCACにはお金がかけられるという風に思って頂いて基本的には問題ないと思われます。
徳田
まとめとしては、LTVが高ければ、色々な施策が出来るという話ですね?
栗原氏
まさにそいういう感じです。
これがBtoB事業におけるLTVとCACの関係という、弊社で作ったスライドで、とにかくBtoBにおけるCACは営業が必要になるので、そこそこかかるのですが、逆に無限に伸びはしないのですね。
栗原氏
100万円の商材を売る営業のコストと、5,000万円の商材を売る営業のコスト、5億円の商材を売る営業コストで、当然多少の差分はあるのですが、300倍とかにはあまりならないというのはあります。
一方、LTVというのは、ほとんど無限大にというか、10万円の商材から、1億円の商材から、50億の商材というか、取引からありますので、当然、LTVが高い方が、ここのCACとの差分が大きくなって色々なマーケの戦略の自由度とか、もしくは営業の採用で、凄いスキルがあってサラリーが高い方を採用できるとかインセンティブを凄い巨額を付与できるとかですね、こうしたことが選択肢として取れるようになってきますので、尚更CACにお金をかけられるので、顧客が獲得出来て売り上げが増えてという形で、正のスパイラルが回るというのはありますね。
徳田
強い企業はどんどんアクセルを踏めて、LTVの低い、あまり強くない企業は、あまりアクセルが踏めずに、どんどん差がついていく訳ですね。
栗原氏
そうです、まさに。
徳田
我々が海外の販路拡大だったり、オフラインで海外売り上げ比率が高い事業者さんのデジタルシフトを良くやらせて頂いているのですが、必ず、競合調査をします。
インドとか、アメリカとか色々な市場の調査をさせて頂くと必ずと言って良い程、その業界シェアナンバーワンとか、現地で凄く力を入れている会社があったりして、そこがもの凄くデジタルマーケティングを強化してるんですよ。
LinkedInとか、WebサイトのコンテンツもそうですしFacebookとかInstagramとか、Pinterestをやってるところもあったりします。
全チャネルとか分析するのですが、今、オフラインで売り上げが立ってるから良いですが、このコロナ禍の状況、そして、これからアフターコロナになった時に、これだけデジタルシフトして力を入れている競合が既にいる。市場としてはLTVが賄われるから、みんな力を入れている訳です。
だから、今やった方がいい、アクセル踏んだ方が良いというのが分っていて、アクセルを踏んている競合達と、オフラインで代理店とか現地の視点で頑張っているから良いという程度に考えている日本企業と比べた時に、このままではどんどん差がついてしまう、「大丈夫かな?」って、凄く思います。
この差がどんどん開いてますよというのを、現地の検索ボリュームで指名検索でどのくらい差があるかだったり、チャネル別のデータ分析等をSimilarWebという海外のツールを使って、これぐらい流入のさがあるんですよと定量的に差をお伝えしています。
競合が、何故これだけコンテンツとか、デジタルにお金を使ってると思いますか?って言うと、(採算が)合うからですよ。
合うと分かっているのに、投資しないという事は、デジタルシフトしない事だったり、WEBに投資しない事による機会損失のコストを払う事になってますと、お伝えしているんですね。
この辺はしっかりご理解頂き、やらない事で未来の売り上げや、粗利を減らしている可能性をご理解頂けると良いなと思いましたね。
栗原氏
そうですね。。。
徳田
そうなんですよ。
書籍だと、BtoBの商材でLTVをどう上げるかだったり、その辺の細かい話もされてますよね。
栗原氏
LTVをどう上げるか、CACをどう下げるか、このグラフの差分をいかに広げていくかという所を、書籍ではかなり細かく体系化して書いてますので、是非、書籍を買って頂けると。
徳田
これ対談させて頂いているから言う訳ではないのですが、めちゃめちゃ良い内容になってます。
今回の動画を見て頂いて、LTVが高いんだなという風に感じて頂けた方はどういう打ち手が考えられるかという所も考えて頂けるきっかけになったと思いますし、凄くLTVが低いから、ここは改善していかなきゃまずいなとか、CACどうやって下げたらよいのかなと思われている方が見たら、次のアクションに繋がりますね。
栗原氏
そうですね、次のアクションに繋がると思います。
強いエコノミクスを持っている会社さんであれば、もっと投資したら全然良いんだなという事が分ると思いますので。
このLTVとかCACという考え方って起業家の中とか、ベンチャーキャピタリストとか、そういう中では基本的な概念になっているのですが、マーケの支援をする側、例えば制作会社さんとか、広告代理店さんとか、展示会の出展会社さんとかにとっては、ほとんど全くと言って良い程、浸透していない概念なんじゃないかなと思います。
そうするとクライアントさん側とか、広告主の方が、広告代理店さんにどれくらいのCPAでやった方が良いのですかと聞いた際に、どの様に基準が出来ているかというと、自社のそのCACから導き出した許容CPAではなくて、競合とか近いビジネスの会社がどれくらいのCPAで取れてますか、みたいな話になりがちなんですよね。
普通、2万円ぐらいですよね、3万円ぐらいですよね、みたいな。
でも、ある意味、これはほとんど意味がない情報なので、50億円の案件が取れるのだったら、CPA2,000万円でも全然良いと思いますし、そうした会話が出来てくると、チャンスを捉えられる機会が増えるんじゃないかなと思っています。
徳田
BtoBのマーケターだけじゃなくて、代理店さんだったり、制作会社さんがお客様にご説明する際にも使える内容かなと思うので、思考のキャップが取れますよね。
素晴らしい書籍なので、是非、手に取って貰えたらと思います。
概要欄にリンクを載せておきます。
本日は貴重なお時間を頂き、ありがとうございました。
栗原氏
ありがとうございました。
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