対談
Interview
まだ認知度の低いD2Cブランドの商品をECでの販売を考えた時にWEBサイトに必要なのは「人っ気」です。何故ならユーザーの声や写真があることがWEBサイトに訪れた顧客のイメージをかきたて購買に繋がり易くすることができるからです。
そこで今回は、WEBサイトに「人っ気」をもたらし、ファンを醸成するアンバサダーマーケティングの基本ステップをStoreHero黒瀬氏に伺いました。D2Cブランドの担当者やこれからブランドをマーケティングしていきたいと考えている方は必見です!
【Storehero 黒瀬淳一氏 略歴】
Twitter:https://twitter.com/jkurose777?
HP:https://storehero.io/ja/
「10年後のコマースのスタンダードを作る」べくShopifyを活用したグロースハックコンサルティングやストア構築を行う。
13年以上に渡り、グロースハック、デジタルマーケティング、新規事業開発に携わってきた。その知見を活かし、コマース事業のスタートアップ、収益化支援を行っている。
■2005年 筑波大学卒業、2007年 神戸大学大学院修了後、㈱アクシイズに参画。取締役としてSaaSの開発/販売に従事。2011年、同社売却。
■2012年 ㈱インターネットインフィニティに参画。新規事業を立ち上げ。その後、同社は上場。
■2013年 ㈱チームスピリットに参画。営業/マーケティングを担当し、その後、同社は上場。
■2015年 Ginzamarkets㈱にカントリーマネージャーとして参画。
■2019年、(株)StoreHeroを創業。
【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田祐希 略歴】
日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、13年以上にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
年商35億→500億に売上を伸ばす等、数多くの実績を残す。
Shopifyマーケティングエキスパート。
世界へボカン 徳田(以下 徳田)
こんにちは!世界へボカンの徳田です!
本日はShopifyグロースハッカーのStore HeroさんにECの立ち上げ期のグロース術についてお伺いしたいと思います。
宜しくお願い致します。
Storehero 黒瀬淳一氏(以下 黒瀬氏)
宜しくお願い致します。
徳田
黒瀬さん、二回目の登場、ありがとうございます。
黒瀬氏
こちらこそ、ありがとうございます。
徳田
僕等も越境ECをやっているので0→1(ゼロイチ)の案件とか結構多いのですが、0→1から、既にあるサイトをグロースさせるまでの1→10(イチジュウ)みたいなものと比べると、やっぱり圧倒的に0→1が難しいですよね。
しかし、0→1で成功できる会社さんって、中々少ないと思っていて、それを伴走支援出来る会社さんも少ないと思っていますが、それが出来る黒瀬さんのお話を伺えるのが、凄く楽しみだなと思っていました。
黒瀬氏
ありがとうございます、頑張ります。(笑)
徳田
この動画は、どんな方に見て頂きたい動画になりますか?
黒瀬氏
まず商品に自信があるという事が大事だと思っています。
流石にテクニックを色々使い回しても、商品に自信が無いと一所懸命売れないと思いますし、そこは最低限必要です。
立ち上げの直後は、やはりブランド力が無かったり、知名度が無かったりするので、ブランド力が無いとかフォロワー数が少ないとか、そういった事で悩んでいる方の役に立つ様な話をしたいなと思っています。
また、一番大事な0→1、さっき徳田さんがおっしゃっていた様に難しいというか、大変なので頑張れる人、困難があってもちゃんと立ち向かえる人に是非、聞いてもらいたいと思います。
徳田
黒瀬さんみたいなグロースハッカーやエキスパートの方に相談しても、本人自体が頑張らないと「それって無理だよね」という話と、プロダクト(商品)自体も、凄く大事だよね、という事もあると思うので、そこは凄く大事ですよね。
黒瀬氏
そうですね、そこは大事です!
徳田
では、具体的にお話に入りたいと思うのですが、立ち上げ期の集客方法って、どんな事をやったりするのですか?
黒瀬氏
そうですね、集客方法は一般的に主に3つあると思っていて、
1つは広告。
2つ目が記事コンテンツや編集コンテンツですね。
3つ目はUGC(User Generated Contents)といって、第三者の人にコンテンツを発信してもらうもので、インフルエンサーさんも、その中に含まれると思います。
これら3つをバランスよく使うという事が大事だと思っていますが、どれかに偏ってしまっているケースが多く、その場合は上手く行き辛かったり、頭打ちになったりする事が早かったりすると思っています。
徳田
なるほど、確かにD2C等では、最初から広告をぶん回しても中々コンバージョンが取れなかったりします。
黒瀬氏
そうですね。
徳田
そこはありますよね。
どれかに偏ると良くないという事なのですが、具体的にどんな事をしたら良いのでしょうか?
黒瀬氏
順を追って説明させて頂くと、本当にゼロから立ち上げる場合(ECサイトすらない場合)、まずECサイトを作ると思うのですが、ECサイトとしては、商品ページでちゃんと商品の魅力や、メリット、どういう人に使ってもらいたいか等がパッと伝わる様に、そこはお客様の調査等を踏まえてしっかり作りこむ必要がまずあると思います。
とはいえ、ECサイトを作っている期間も、1ヵ月、2か月かかったりしますので、その期間、何も行わないと時間が勿体ないので、例えばSNSアカウントを育てる、フォロワー数を増やす等、そういった事を行っておいた方が初速が早いですね。
徳田
なるほど、魅力的な商品コンテンツを作ったり、説明文を作る、SNSアカウントを育てる事が1つ目という事ですね?
黒瀬氏
そうですね、まず立ち上げ前としては、そういった準備をしていく事が大事だと思います。
黒瀬氏
SNSアカウントを立ち上げてフォロワーさん等と交流していたりすると結構、応援のコメントを頂けたりする事があったり、商品のアドバイスを頂けたりする事もあるので、そういった反応をきちんと集めていく事が、立ち上げ前のもう一つの大事な施策かと思います。
徳田
SNSでその商品に関する投稿や、商品への想い等について発信していると、それに対してリプライ(返信)が来たりするんですね?
黒瀬氏
そうですね、全然来ますね。
逆にECサイトを運営しているだけだと中々レビューを書いて貰うのが難しかったり、商品についてのアドバイスを貰うのが難しかったりします。
やはりSNSの方が身近なので、DM(ダイレクトメッセージ)で直接来ることもありますし、コメントしてくれる事もあったりと、そこは集まりやすいですね。
徳田
イメージとしては、三浦卓也さんがSNSを運用していてバターコーヒーの話をしてたら、そこからリプライが来てDMが来てみたいな雰囲気でしょうか?
※ミウラタクヤ商店の三浦卓也氏
黒瀬氏
まさにそうですね、三浦さんの所はリリースしてしっかり運営されていますけれども、リリース後もしっかりされていますね。
徳田
2つ目がそのページ、またSNSアカウントを使ってリストや応援コメントを集めるという事ですね?
黒瀬氏
まさにそうですね、リストや応援コメントを集める時に狙って集める場合はアンケートフォームのツールとかもあるので、そういったものを使って集めたりします。
後はもうちょっとスピードを早めようと思ったら『ギフティング』という商品を無料で使って貰って、その感想を集めたりする事をしますね。
徳田
SNSで運用していて、そこにリプライをくれたり、反応してくれている人達にInstagramでDM等を送って、『よかったらギフティングするんで声を貰えますか?』みたいな申し出をするという事ですか?
黒瀬氏
そうですね、後はInstagram等で、相性が良さそうな投稿をしている人のリスト作って、こちらから1件、1件お願いして、『こういう商品やろうと思っているんですけど、一度使ってみてもらえませんか?』、みたいな感じでギフティングをする事もあります。
徳田
どういう人が相性が良いか、どういう人にアプローチするべきか、どういう風なメッセージでアプローチすべきかといった事を黒瀬さんがアドバイスしてくれるのですね。
黒瀬氏
そうですね。
徳田
冒頭でおっしゃられていた『大変だけど頑張れる人』の、この『大変』な所がだんだん見えてきましたね。
黒瀬氏
もの凄く泥臭いですね、最初は特に。
インターネットを使ったドブ板営業みたいな感じですね。
徳田
確かに。
ギフティングのInstagramのDMとか、海外のインフルエンサーさん等、商品との相性が悪い人達と僕等もやった事があるのですが、20人ぐらいにDMを送っても返事が来るのは本当に5人とか、そんな感じで、実際ギフティングしても送ってきてくれるのは2人とかですから、結構大変だなって印象ですね。
黒瀬氏
結構大変なんですけど、その反応が凄く悪いと、やはりその商品自体がリリースする時に売れない可能性もあるんですよ。
だったら、もう商品を作り変えるというか、大量生産するのをストップする事もよくありますし、打ち出し方をそもそも根本的に考え直す事もありますね。
徳田
そもそも、そのInstagramやTwitterのアカウントで発信している世界観が魅力的でないとか、プロダクト(商品)自体が魅力的ではない可能性があるから、反応率が低いという事ですよね?
黒瀬氏
そうですね、その可能性があると判断した場合は止めることもありますね。
徳田
黒瀬さんの中で、何%ぐらいのリプライだったらオッケーみたいなラインがあったりするのですか?
黒瀬氏
%で言うのは難しいのですが、凄く売れる商品と、全く売れない商品って、結構、極端に分かれます。
中途半端というのはあまり経験上無くて、要求等も含めて凄く強く来るか、全く来ないかみたいに、本当に極端に分かれる印象がありますね。
徳田
反応率も0%とか、5割とか、それぐらいですよね?
黒瀬氏
そうです、そうです。
0に非常に近いか、凄く高いかに分かれる印象がありますね。
徳田
なるほど、解りました。
徳田
次のステップ(3つ目)はどんな感じなんですか?
黒瀬氏
そういった形で応援コメントやお客様のアドバイス等を集めて、それをリリース時に使う商品ページやLP(ランディングページ)等に反映していきますね。
こういう人が良いと言ってくれてますとか、応援してくれていますみたいに。
徳田
Instagramの投稿をリポストしたものをグリッドでサイト上に載せるとか、ああいうものを出して『ユーザーが使ってる感』を出すのは凄く良いですよね。
黒瀬氏
そうですね、やはり最初にストアリリースした直後は人っ気が無くてレビューも付いていないので、そういった応援している人がいる事を示せるのは購入率アップする上で大事だったりします。
徳田
なるほど、では3つ目は集めたUGCを商品ページ、LPに反映するって事ですね。
黒瀬氏
そうですね、ちょっと事例も簡単に紹介したいんですけども、今、お伝えしたかったのは、要はその『リリース前の時点から、お客様と仲良くなっておく』という事だと思ってまして、そこが、売上げの初速を高める上で大事だと思っています。
それで割と上手くいった例が、先日、makuakeで8,400万円ぐらい販売出来たジャケットがありまして、『フェアリーノヴァ』というジャケットで、薄くて軽くて寒さを防いでくれるジャケットなのですが、リリース前から結構、お客様の意見を集めたり、リストを集めたりして反応が最初から凄く良かったんですね。
凄く応援する人もいるし、逆にキツイ事を言う人もいたのですが、そういう事も踏まえて反響が凄く強くて、期待している人が多い事をずっと感じながら準備を続けて、いざ、そういった意見を集めてページ作ってリリースすると、やはり凄く売れましたね。
徳田
なるほど、makuakeをやる前にそういったInstagramや、ソーシャルでの声集めを行い、makuakeのページに載せたりした訳ですね?
その時に、賛否の話が凄く多く集まった事で、『これはいけるな』と、黒瀬さんの中で確信を感じたのですね?
黒瀬氏
商品自体が良いの分かってましたが、どう訴求していくかは、お客様の意見を聞きながら、こういう打ち出し方が良いのではないかを決めていき、それを最終的にmakuakeの方に反映しました。
現在、もうShopifyのストアの上で売っているのですが、そちらには買ってくれた人の応援コメント等も入れていて、makuakeだけでしか売れない商品が多い中、この商品はmakuake後もしっかり売れていますね。
徳田
凄いじゃないですか! グロースハックじゃないですか!
黒瀬氏
ありがとうございます。(笑)
徳田
僕等も結構、サンフランシスコや、ドイツ、シンガポール、イタリア等、色々な所でサンプリング会を行って、ユーザーの声を聴くという事をやっています。
それを動画に撮らせて頂いたり、クリエイティブ広告として使わせて頂いたりするのですが、さすがに現地に商品を持って行く事が難しいお客様もいらっしゃるので、そういうSNSを活用したインタビューや、声を拾ってギフティングを行う事をコツコツやるのも良いと思いました。
黒瀬氏
そうですね、凄く大事だと思います。
徳田
これを見ているマーチャントさんもお金がないとか、時間はあるけど、中々出来ないという場合に関しては、そういった施策をやったり、黒瀬さんにコーチングに入って頂くのは良いですね。
黒瀬氏
そうですね。
徳田
4つ目はどんなステップですか?
黒瀬氏
4つ目はいよいよストアをリリースするタイミングになるのですが、売上げの初速をどんどん付けるのが大事だと思っています。
初日って、1回しかないんですよね、2日目になると初日じゃ無くなるので。(笑)
初日だから買う人って、やっぱりいるんですよ、世の中に新しいもの好きの人がいて。
徳田
ほぅ!
黒瀬氏
ですから初日押し上げ効果を強めるという意味でも、初速を大事にするのがやはり大事だと思っています。
最初の初速はどこから取るかというと、ストアリリース前に集めたフォロワーさんやリストで、皆さんにどんどん告知をして、そこからしっかり獲得していくという売り方をします。
徳田
そうすると、4つ目は、リストからアプローチして売上げの初速を高めるという事ですね?
黒瀬氏
そうですね。
その人達のフォロワーさん達に広めて貰える様にコンテンツ等も用意するという感じですかね。
徳田
以前教えてもらったShopifyのアプリで、購入後にSNSでシェアする、誘導するアプリとかありましたよね。
黒瀬氏
Thank youページを少しカスタマイズして、そこでシェアして欲しい画像等を置いて、『よかったらシェアして下さい』の様にお願いをすると、割とシェアしてくれたりしますね。
徳田
アーリーアダプターの心をくすぐる様なアプローチでは、購入後のThank youページだったり、同梱物だったり、その後SNSでアプローチしたり、色々な訴求手段はあると思うので、そこのポイントを押さえておいた方が良いですね。
黒瀬氏
それで凄く上手くいったというか、僕がそんなに仕込んだ訳ではないのですが、益子町の益子焼って結構、有名なのですが、そこでオンラインの陶器市をご支援させて頂いたことがありました。
元々、益子焼は有名で、毎年オフラインで陶器市をされていたのですが、今年はどうしてもコロナの影響で陶器市が出来なかったのでオンラインでやりましょうという事で実施しました。
本当に広告を打たなかったのですが、初速がとんでもなくあって、どこまでお話し出来るか分からないですが、トータルで短い期間で4~5000万販売出来たのですよね。
徳田
ほぅ!
黒瀬氏
その最初の初速を作ってくれたのは、益子焼の作家さんのファンの方達です。
ファンの方達が、オンラインでその作家さんを応援しようという意味も込めて、皆さん結構、シェアしてくれまして、特にプロモーションをかけていないのにドーンと売れましたね。
徳田
Shopify Japanでカントリマネージャーのマークさんも『いいね』って言ってたぐらいですから。(笑)
黒瀬氏
マークさん、めちゃくちゃ買って頂きましたね。(笑)
徳田
そいういうファンがいるストアだと、初速のところで応援して貰えるという事ですね。
黒瀬氏
そうですね。
広告しか頼れないと辛いんですよね、中々コンバージョンレートも最初はそんなに高くないですし。
ですから最初の時点でどれだけリストを持っているか、フォロワーがいるかという事が凄く大事ですね。
徳田
SNSの運用も、(成功の)鍵となるという事ですね。
黒瀬氏
まさにそうですね。
徳田
SNSの運用に関して、運用のみ行っている会社さんと、このグロースハックやーケティング等は別々に行っていたりしますよね。
この辺りは連動していないと思うので、そこをまとめてあげるのは良いかも知れませんね。
黒瀬氏
そうですね。
徳田
次のステップ(5つ目)は何でしょうか?
黒瀬氏
そこで上手く初速が付けば、その人達がシェアしてくれて、じわじわとその人達のフォロワーに広がっていくサイクルに入って来るのですが、少しそのスピードを速める為に『アンバサダー施策』みたいな事を良くやっています。
最初のリスト集めと近いのですが、買ってくれた方の中で商品を凄く気に入って何回も買ってくれている人をリストアップしたり、Instagram等で積極的に投稿している人を見つけて、アンバサダーになってくれませんかという形でお願いをしてます。
具体的にはインタビュー記事を作らせて貰ったり、後はShopifyで言うと、いわゆるコレクションページで、そのアンバサダーさんのコレクションを作ったりします。
徳田
へぇー!面白い!
黒瀬氏
そうした事を行い、そのアンバサダーさんも色々な活動をされていたりするので、その活動をコレクションの中で紹介したりさせて頂くと、アンバサダーさんも嬉しくなって、結構そのページをシェアしてくれるんですね。
徳田
なるほど、自分が好きなブランドからアンバサダーになって下さいって言われたら、凄く嬉しいですよね。
黒瀬氏
そうですね、大体の場合は凄く喜んで受けて頂く方が多いですね。
徳田
ビジネスというより、本当に良いと思って買ってくれている人達なので、その思いはその先のユーザーさんにも伝わりますよね。
黒瀬氏
広告的なインフルエンサーとは少し違って、本当にその商品やブランドの事が好きな方達なので、結構、協力的でもありますよね。
徳田
5つめは、ストアを充実させる為のアンバサダー施策もありだという事ですね。
黒瀬氏
そうですね、良かったら後でWEBサイトのページを見て頂きたいのですが、Sockwellという着圧ソックスのブランドさんがアンバサダー施策を結構、頑張ってやって頂いています。
サイトを見て頂くとズラッと出てくると思うのですが、実際にSockwellを使って頂いているアンバサダーさんのコレクションが紹介されていたり、その人達のInstagramの投稿が紹介されていたりして、そのページ経由でも結構、集客もありますし、購入もあるみたいな良い循環が、お互いWin-Winな形で作られていますね。
徳田
なるほど、言ってしまえば、僕は黒瀬さんのアンバサダーみたいになってますよね。
黒瀬氏
ありがとうございます。(笑)
徳田
(Youtubeページの)概要欄にSockwellさんとStore heroさんのリンクを置かせて頂きますので。
黒瀬氏
ありがとうございます。
徳田
次は6つ目ですね。
黒瀬氏
そこまで行くと結構、そのサイトに来てくれた方の購入率が割と高い状態になっていて、広告をどんどん打っていても割に合う(CPAが合う)様になってきます。
そこからは広告をどんどん強めていきますね。
広告も購入率が高い広告から徐々に広げていって、どこまでいけるかという事を調整しながらやっていく形になります。
徳田
6つ目でようやく、PMF※してきたなという事が分かってきて、スケールさせる為の広告を活用するという感じですね?
※PMF(Product Market Fit):プロダクトがマーケットにフィットする事
黒瀬氏
そうですね。
徳田
最初のInstagramのフォロワーやTwitterのフォロワー等は、凄く少ないと思うのですが、そこには広告とか使ったりするのですか?
黒瀬氏
ブランドというか、商品、テーマによってはフォロワーが集まり辛いジャンルがあるので、そういった場合は広告を使ってフォロワーを集める事をしますね。
徳田
ベースを整えて、なるであろうオーディエンスを集め、そこから発信していき、運用の中でフォロワーを増やして、アンバサダーさんを見つけたりするという事ですね。
黒瀬氏
そうですね。
徳田
大変だけど成果が出そうな施策は沢山あると思っていて、ユーザーとの関係をどんどん作っていって、声を集めながらウェブサイトのコンテンツ化をしていくという事ですね。
よく僕等もコンサルさせて頂く際に、『ユーザーの人の気配がするサイトじゃないですね』というアドバイスをさせて頂くことがあります。
マーチャントさん自身も顔を出していなかったりすると、商品だけしかない無機質なサイトになってしまいます。
しかし、やはり喜んでくれているユーザーさんがいて、想いがあるマーチャントさんがいて、それぞれの顔とかが出ているとか、ソーシャルグループがあって初めて、お客様は安心して買えたり、背中を押されると思うので、そういう所をしっかりと出していきましょうという話をさせて頂いています。
まさに、そういう部分と通ずるものがあるなと思いました。
黒瀬氏
広告でも、商品の写真やモデルさんを使った商品の写真だけでバナーを作るよりも、先程のアンバサダーさんや、提供している方の顔が見える様なクリエイティブの方が、割とエンゲージメントが高かったりするんです。
だから、広告でもそうした『人っ気を出す』の様な事が結構、使えたりしますね。
徳田
なるほど、広告でも人っ気を出すという事で、インフルエンサーさんとかアンバサダーさんになりたい人に広告利用の許可を頂いて出していけば、もしかするとインフルエンサーさんやアンバサダーさん自身の認知もネット上で広がるかもしれないですよね。
黒瀬氏
そうなんですよね。
徳田
ちなみに信頼度を上げるための使えるShopifyアプリはあったりするのですか?
黒瀬氏
一番よく使うのはレビューですね。
簡単に使えるのはレビューだと思っていて、Shopifyの場合もJudge.meとか、Stamped.ioみたいなアプリがあるので、それらをよく使っています。
後は冒頭にお話ししたアンケートを取ったりする時は、色々なフォームのツールがありますが、『タイプフォーム』というものを私は好んで使っています。
デザインが結構、格好良いんですね。
Googleフォームですとブランドによってはデザインが合わない事があったりするのですが、タイプフォームですと、デザインがきれいなフォームが作れるので、これを使う事が多いですね。
徳田
なるほど。
黒瀬氏
後は、アンバサダーさん向けのコレクションページ等をしっかり作る場合、コーディングが出来ない方の場合、『GEM・PAGES』とか、『Shogun』といったページビルダーのアプリを使ってアンバサダーページを量産していったりしますね。
徳田
噂のShogunですね。(笑)
黒瀬氏
そのShogunです。(笑)
徳田
アンバサダーページをShogunで作って、その中にタイプフォームで作ったフォームを入れて、それでユーザーさんにアンバサダーになりませんか?の様にオファーをしていく訳ですね?
黒瀬氏
そうです。
徳田
実際に購入者の方がそのページを見つけて「私、アンバサダーになりたい」みたいな感じでアプローチしてきてくれた方が、こっちとしても嬉しいですしね。
そういった「アンバサダーというものをやっているよ」という様に、間口を広げる事もやっていくという事でしょうか。
黒瀬氏
そうです。
徳田
なるほど、分かりました。
徳田
こういった施策は、結構大変だと思うんですが、相性の良いマーチャントさんとか、こういう人にやって貰うと良いという事はありますか?
黒瀬氏
まずは商品で言うと、ユニークな商品。
ユニークで特徴的な商品を持っている方、ブランドさんが良いと思いますね。
2つ目としては、結構手間がかかるので、手間がかかる事を厭わない方、そこは大事かなと思います。
最後、性格的には、一対一のコミュニケーションを取る事が多いので、コミュニケーション好きであれば、尚、良いと思います。
ここで言う「コミュニケーション好き」というのは、プレゼンテーションが上手い方というより、聞きだす事が上手い方の方が合っていると思います。
徳田
なるほど、コミュニケーションって、一方通行ではないですからね。
黒瀬氏
そうですね。
徳田
今回の目的で言うと、相手の声を拾って、それを商品に反映させたり、サイトに反映させるところだと思うので、確かに聞く事が大事ですね。
黒瀬氏
そうですね。
徳田
でも、Storeheroさんは、今回、お話し頂いた内容からもの凄い伴走型のエキスパートだな、グロースハック、もの凄いなという印象を受けましたが、これはもの凄く大変なお仕事ですね。
広告の運用を代行した方が凄く楽だと思うんですが、何故、こんな細かいグロースハック事業をやられているのですか?
黒瀬氏
いくつかあって、グロースのさせ方は色々あると思いますが、今回お話しした様なグロースの仕方は、お客様と仲の良い関係を作りながら、グロースしていくやり方なのです。
それって、支援している側も結構、楽しいんですね。
お客様側も、良いコメントをくれたりしますし、実際、仲良くなれて楽しいので、まずはグロースの仕方を知ってもらい、そういうやり方があるという事を知ってもらいたいという事が一つ。
二つ目は、色々な企業さんを見させて頂いていて、それは大企業さんから中小企業さん迄、色々ありますし、メーカーさんも小売りさんもあるのですが、グロース出来る余地って、凄く残っているんですよ。
ただ、やはり深く入りこまないと見えない事が結構、多くて。
伸びしろが見えると、伸ばしたくなるというか・・・だから、少し深く入ってしまうみたいな事が二つ目としてあります。
最後は、あまり理想だけ言う人にはなりたくないという事があって。
正しいけど、実際には出来ない、みたいな事は施策の場合、多いと思うのですね。
ですから、現実も理想もちゃんと考えられる様に、理想論だけで機能しないような提案をするのではなくて、きちんとシステム的な事からマーケティング的な事まで理解した上で深く入って、きちんと機能する施策を提案出来る様になりたいという事があり、多少、手間はかかるのですが、がっつりやらせて頂いているという形ですね。
徳田
なるほど、非常に素晴らしいですね。
本当にD2Cブランドさんだったり、良いプロダクトなのにグロースしないと困っている方等、我々にご相談頂いたら、是非、黒瀬さんをご紹介したいなと思いました。
黒瀬氏
ありがとうございます。
徳田
Shopifyの制作もやられているし、グロースハックもやられているって事ですよね?
黒瀬氏
そうですね、はい。
徳田
分かりました。
本日は、Shopifyグロースハッカーの黒瀬さんにお話を伺いました。
貴重なお話を頂き、ありがとうございました。
黒瀬氏
ありがとうございました。
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