対談
Interview
この動画はShopifyの構築を検討されている方や、Shopifyを導入されていてこれからどうしていこうかをお考えの方向けの動画です。
【株式会社フルバランス エンジニア 角間 実氏】
Shopifyの専門家として多くの課題を解決する
Shopifyが日本に来たときからのスペシャリスト
現在2冊の著書を出版する
【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田祐希 略歴】
日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、13年以上にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
年商35億→500億に売上を伸ばす等、数多くの実績を残す。
Shopifyマーケティングエキスパート。
世界へボカン 徳田(以下 徳田)
こんにちは!世界へボカンの徳田です。
本日は、商品を売るならShopifyの著者であり、Shopifyエキスパートの角間さんにお話を伺いたいと思います。
よろしくお願いいたします。
フルバランス 角間氏(以下 角間氏)
よろしくお願いいたします。
徳田
簡単な自己紹介をお願いできますでしょうか?
角間氏
フルバランスの角間と申します。
2017年にShopifyの法人が日本に来た時からShopify制作のサポートをしております。
ボカンさんとも昔からお仕事をしておりまして、今日は嬉しいです。
よろしくお願いします。
徳田
早速Shopifyの配送周りの話から出来ればと思うんですけど、どんなアプリだったり、アドバイスなどされてるんですか?
角間氏
一番よくいただくパターンですね。
特にこれからという事業者の方に関して言うと、ご自身で配送されるということが多いと思います。
そういった場合、佐川急便であったり、EMS(日本郵便)であったりの配送のソフトにデータを入れたいというお客様が多いので、そういった場合「Japan Order CSV」というアプリがあります。
ShopifyのCSVはもともとは独自のフォーマットですので、このアプリをいれることで直接それらのソフトに入れることができます。
一気にソフトに入れるんじゃなくて、一個一個伝票をインストールされたい方でありましたら「Ship&co」というアプリがありますので、そこで送り状と呼ばれる配送シートが印刷可能です。
もう少し仕組みを持ってやられたい方、これから倉庫を借りて注文が入ったら自動で商品が届くような仕組みを作られたい場合「OPENLOGI」というアプリ・サービスをおすすめしております。
OPENLOGIを設定すると、商品の注文があった瞬間倉庫からそのまま配送の手続きが終わって、自分では何の手間も掛からない仕組みを作ることができます。
もうひとつのパターン、倉庫はもうあるがShopifyと繋げてない。
例えばCSVでデータを送っているとか、印刷してメールで送っているという状況の場合、「LOGILESS」というサービスを入れることで、LOGILESSはWMSというサービスになるんですけど、先ほどのオープンロジと同じようにShopifyの注文があったらご自身で契約されてる倉庫に直接連絡が行くような仕組みをとることができます。
LOGILESSの場合、LOGILESSと倉庫を上手く繋がないといけないので、そちらは検討が必要ですね。
あと、配送周りでよく質問いただくのが、日本だったら当たり前の配送日時の指定になります。
その名の通り「配送日時指定」というアプリもございます。
アプリを入れるやり方と、自身でカスタマイズしてテーマだけで配送日時を指定する方法もございますが、どちらも方法としては間違ってないので、ご都合に合わせて選んでいただければと思います。
配送の中でもう一つよくいただくご質問が、送料をどうしたらいいんだろうというものです。
特に日本ですと、固定で800円、1,000円が日本全国、あと沖縄だけ調整すればいいと思うんですけれども、特に海外に送りたい方、自分の商品のサイズや重さがバラバラで、物によって送料とか大きく違ってくるという場合です。
もちろんそれで3,000円、4,000円という固定も出来るんですけれども、しっかりと正しい送料を設定することがお客様の売上につながりますので自動計算をしてくれるアプリをおすすめしております。
配送方法に合わせてEMSの場合「Easy Rates Japan Post」というアプリがございます。
もう一つ、DHLお手製のアプリもございます。
徳田
まず配送を個別に行うのか、自分たちで発送依頼をかけて送ってもらうのか、倉庫に置いておいてそこから送ってもらうのかで違ってくるということですね。
個別に送ることって、売れてる量が少なければ出来ますが段々送り状書いたりとか、配送依頼したりするの大変だから、オープンロジさんみたいな所に預けられるんだったら預けて発送してもらった方がオペレーション楽になるよねって話ですよね。
角間氏
そうです。
徳田
Ship&Coとかアプリを使って送り状とか物流会社さんとの連携ってところで、配送依頼をする時にCSVをアップロードしないといけなかったり、連携しないといけないんですけど、Shopifyのデフォルトのフィールドだと合わないことが多いです。
そこを組み替えるアプリが必要で、そういったときにShip&Co さんとかが必要ってことですね。
初めてShopifyを触る人とか、初めてECやる人ってそもそもECってどういうふうに売れて、どういうふうに配送されるかっていう仕組み自体が分からない方多いので、アプリと同時に仕組み自体も知っていただけるといいんじゃないかと思います。
徳田
次にとにかく短期間で売上を伸ばしたい方向け、どうしたらいいですかっていう相談なんですが、僕マーケなんでよく相談いただくんですけど、どんなふうにお答えされてるんですか?
角間氏
はい、やはり一番簡単な手法は当然広告を打つことです。
当然Google広告、Facebook、Yahoo広告っていうのは一番王道ではありますが、それとは少し違う方法を探してらっしゃる方には、やはりアフィリエイト広告をおすすめしております。
2種類ありまして、ご自身でアフィリエイターを探すために仕組みをShopifyで作りたい、もう一つはA8であったりとか、アフィリエイトASPと呼ばれる、すでにアフィリエイターが所属しているASPと連携がしたい方に関しては、Shopifyでそれ専用のアプリが出ております。
アフィリエイトを自社で行いたい方に関して言うと「Referral Candy」をおすすめしております。既存の国内のアフィリエイトASPと連携されたい場合、その名もアフィリエイト連携というアプリが出ておりますので、こちらを利用すれば連携ができます。
徳田
はい、なるほど
既存のASPと契約する場合と個別のアフィリエイトサービスを始める場合と2種類あって、すでにお客様がたくさんいたり、広めていただけるコネクションとかある場合はReferal Candyとか使っていくといいんじゃないかってことですね。
結構我々でも、個人のアフィリエイターにアプローチする場合と、海外のASP使って対応する場合と両方あるんですけど、そもそもASPの中に僕らのお客様が取り扱ってる商材をアフィリエイトできる方がいるのかどうかとか、購買が発生してたりファンがいるとかで結構この辺の手法というのは分けたりしてますね。
角間氏
もうアフィリエイトをやっているんだっていうお客様も多いので、そういった方にはReferral Candyが一番はまることが多いです。
徳田
次にですね、長期的にお客様を集める方法がありますかっていう問なんですが、どんなふうにお答えされてますか?
角間氏
Shopifyを制作される場合、恐らく1つ以上のテーマを使ってらっしゃると思います。
Shopifyテーマというのはデザインの集合になるんですけれども、デザインデータのレベルが非常に高いので、いわゆる検索エンジン対策、長期的なSEO対策というのが非常に強いと言われております。
ですが、より深くもっと細かい属性であったりとかを調整出来るアプリがあります。
それが「SEOメタマネージャー」です。
これを使うことで、ただただタイトルをおいてるだけとか、ただただキーワードの文面を書いているだけとかではなくて、裏側に必要な属性情報というのを一通りこってりかけるので、長期的にメインのキーワードだけじゃなくて、いろんなキーワードでほかのお客様が増えるような施策を行うことができます。
徳田
なるほど、ECの場合SKU数が多かったりとか、カテゴリー数も多いのでそれぞれのページでしっかりと対策しておかないと取りこぼしてしまうってこともあると思うので、せっかくShopifyだと多くのカートが可能に買える属性とかしっかり設定されていたりとか、デフォルトのSEOが強いのでしっかりと設定できるような仕組みをやるといいですよね。
徳田
既存のお客様にもっと購入してもらいたいですという問ですね。
そこに対してはどんな風にお答えされてるんですか?
角間氏
まずは、レビューのアプリをおすすめしています。
Shopifyではやはり個人ストアに近くなりますので、Amazonとかと比べて当然他から得る情報がすくなくなってきます。
実際に買われたお客様の声っていうのは非常に大事にされるお客様が多いので、まずはレビューを入れていきましょうというところからご提案しております。
レビューのアプリもいくつかありまして、「Product reviews」っていうアプリが1ついいのがございます。
あともう少しより詳細な機能であったりとか、広がりが欲しい場「YOTPO」っていうアプリもあります。
こちらもおすすめしております。
既存のユーザーにもっと買っていただきたいっていうところで言いますと、やはりかご落ちメールっていうものがあります。
Shopifyにもともとあるんですけれども、自分で使われた方っていうのはあまり調整されていない方が多くて、商品をカートに入れたんだけれどもそのまま放置しちゃったっていうお客様が一番購入に近いお客様といえると思いますので、そのお客様にどうアプローチするかというのは非常に重要になってきますね。
徳田
そうですよね。
YOTPOについてはもう5年位使わせていただいていて、大体レビュー数1万件くらい集まっていて、商品ごとにレビューがめちゃめちゃ紐づいたりしていて、他社も取り扱ってる商品なんですけど、上位表示されていたりとかっていう形でコンテンツになっています。
結構早い段階からやっておいたほうがいいなっていう印象でありますね。
かご落ちの設定はちゃんとやったほうがいいですし、そもそも初回に訪れた初回の訪問のユーザーにポップアップで会員登録を促す施策とかもセットでやっておくと効果があるんじゃないかって感じがします。
角間氏
かご落ちメール自体はそこにディスカウントコードを入れることもできますので、より強く訴求することもできると思います。
徳田
なるほど。
他に既存顧客のアップセルとかそういった施策とかあったりするんですか。
角間氏
一番分かりやすいのはメルマガですね。
お客様と一番長くコミュニケーションができるということで、メルマガの施策はまずやられた方がいいとおもいます。
Shopify自体もデフォルトでメールマーケティングを行うという設定がありまして、Shopify自体はメルマガを前提に出来ている仕組みと言えると思います。
昨年2020年、Shopify自体もメルマガのアプリを作りました。
これにより非常に簡単にメルマガを打てる仕組みにあります。
Shopifyのメール自体も十分に機能があると言えるんですけれども、例えば購入履歴であったりとか、さらに細かいセグメント分けたい場合、「Klaviyo」というアプリがあります。
こちらはもう外部のアプリになりますので、非常に高機能で使いやすいことで評判が高いですね。
単にShopifyだけでなく、新しいセグメントを切ってこちらの登録ということも簡単に出来るのがアプリの一つです。
徳田
Klaviyoはボカンのメルマガでも使っています。
アップセルとかクロスセルとかそういたアプローチだと何かあったりしますか?
角間氏
アップセルとクロスセルの基本は、何かあった時に別のもの、別の商品を推薦するというのが基本です。
例えば商品ページ、カートページ、サンクスページとかに新しいお知らせであったり、別の商品を紹介するアプリがいくつかあります。
「Product Upsell」というアプリとReConvertの社の「Upsell & Cross Sell」というアプリがあります。
これらを使うことでいろんなところ、アプリじゃないと表示が出来ないとこに対してもいろんなアプローチができるので売上を伸ばす施策が出来るとおもいます。
徳田
なるほど。
ユーザーは商品購入した時がいちばん気持ちが高ぶっているときなので、クロスセルのタイミングでアプリを使ってご提案するっていうのはいいですね。
Shopifyの購入完了画面とか見過ごしてる方いらっしゃるので、使ってみるといいんじゃないかなと思います。
あとは何か他にあります?
角間氏
既存のお客さんにもっと買ってもらう施策でいうと、チャットボットの導入というのは非常に良いと思います。
近年D2Cという言葉が流行っておりますが、やはりお客様のとのタッチポイントを増やすという意味で言うとチャットボットでより密にコミュニケーションをすると成約率も上がりますし、既存のお客様にも買っていただけると思います。
チャットボットはShopifyのアプリじゃないものもあるんですが、アプリとしては「Gobot」というアプリであったりとか「Tidio Chat」というものがあります。
またもう少し高機能のもので「HubSpot」というCRMと言われるツールがあります。
こちらを入れるとただただチャットが出来るよりも、もう少しお客様のことをわかった状態。
例えば、10分商品詳細を見た後にお問合せしてきてるんだなとか、ただいたずらで来てるんじゃないか、みたいな情報も入ってくるのがHubSpotのいいところです。
徳田
より細かな情報がわかるので、細かな設定をしていれば、タイミングにあった提案ができるということですね。
角間氏
そうですね。
徳田
あと結構お客様のECを運営されている方の問い合わせをよくいただいたりするんですけど、チャットボットのなかでよくある質問と回答とかを用意しておいて、質問の数を減らすことで工数を減らすことできるみたいなこともあります。
あと不安を払拭することで購買率上げたりとか効果があったりするので、意外とチャットボット使ってない人多いと思うんですけど、海外向けでも使ったほうがいいんじゃないかなと思いますね。
徳田
次の質問で、効率的にサイトを改善したいですってところですね。
角間氏
そうですね、特にShopifyの基礎だけ作ってしまったみたいな方は手を余すことが多いんですが、そういった方におすすめしているのが、まずお客様を知るためにヒートマップであったりとか、お客様の導線をレコーディング出来るアプリをおすすめしております。
「Lucky Orange」というアプリが有名です。
これを使うことでヒートマップと呼ばれるお客様がどこをクリックしている、どこで見るのをやめたのかであったりとか、もっと言うと機能を拡張していくとお客様がどんな操作をしたのかをビデオの形にしてチェックすることも可能です。
徳田
スクロールのヒートマップだけじゃなくて、マウスがどのように動いているかだったりとかいろんな機能があって、Shopifyに簡単に入れられるので、結構便利なアプリです。
ユーザーがどのように回遊しているのかをみると、どこのコンテンツが読まれて、どこのコンテンツが読まれてないのかっていうのがわかるので、そこを入れ替えたりとかで改善が出来たりしますよね。
角間氏
まさに入口がないと何をしていいのか迷ってしまう事がありますので、何かをこれから決めていく入口としてお客様の操作を起点にするのも面白いかと思います。
徳田
会員登録ページに行ったら、上の方に会員のログインのフォームがあって、下の方に会員登録のフォームがあったサイトがありました。
初めてのお客様がサイトに遷移したときに実は上の方のログインフォームひたすらクリックしていて、全然動かず離脱してたシーンがLucky Orange見ていた時にあって。
入れ替えた方がもっとわかりやすいよね、みたいな単純なミスって結構あったりするので、結構大事だったりしますね。
角間氏
これはアプリではないんですけど、基本的にGoogle Analyticsは入れておいた方が確実です。
すべての数字をそこでとって、そこから作戦を立てる、まずお客様を知ってその上で何かをするのがいいと思います。
徳田
結構入れてない人多いですからね。
角間氏
慣れてる人ほど入れてなかったりしますからね。
徳田
最後に、ざっくり入れておいた方がいいアプリはありますか?
角間氏
ご質問頂くことも多い部分なんですけれども、上から下まで読み終わったら商品がほしくなる、そういうページのことをランディングページというんですけれども、ランディングページをShopify内で作りたいっていうニーズはすごくあります。
そういったお客様に対しておススメしてるアプリが2つありまして、「将軍」というアプリと「ページフライ」というアプリです。
どちらもLPを作る専門ソフトといっていいと思います。
徳田
直感的に画像とかテキストとかを持ってこれて、ペタペタ貼り付けたらLPができるって感じですよね。
角間氏
まさに、ほとんどマウスだけで出来上がるっていうのが売りの一つだと思います。
徳田
結構持っておくと、なんかキャンペーンページとか作ったり、月額が結構高かったりしたと思うんですけど、便利かもしれないですよね。
角間氏
あと地味におススメなのが送料無料バーというアプリがあります。
ECサイトでお買い物されていたら見るかと思うんですけれども、3,000円まで購入した場合、あと7,000買えば送料無料ですよっていう表示が出ます。
皆さん計算はされるかもしれないんですが、実際あと数字で2,000円でってなると欲しいなって気持ちになりますので送料無料バーっていうアプリを利用されるといいとおもいます。
無料なのもよい点ですね。
徳田
これもあるといいかもしれないですね、まとめ買いとかしてくれるので。
たくさんアプリを紹介頂いたんですが、お客様の用途だったりとか目的に応じてどのアプリがいいのか適宜相談しなきゃいけなかったりとか、
そもそも今日アプリに関して相談させていただいたんですけど、Shopify初めて作りますみたいな人もたくさんいます。
どんな事ができるかだったりとか、どんな事例があるかって知りたい方多いと思うので、角間さんの書籍って入門書としてすごいいいですよね。
角間氏
ありがとうございます。
まさにこれからという方の為に書いているので、そういって頂けるとうれしいです。
徳田
本日はフルバランスの角間さんにお話お伺いさせていただきました。
本日はお時間いただき、ありがとうございました。
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