対談
Interview
この動画を見ることでGoogle アナリティクスの基本の設定の仕方と見方がわかります。
GA4もあるのですべての知識がずっと使えるという訳ではないんですが、ここは押さえなきゃいけないというポイントを解説していただきます。
【運営堂 代表 森野誠之氏 略歴】
Web制作会社で営業をしたあと、2006年に独立。
企業からスポーツまで幅広い分野の集客支援を行う。
サッカーチーム徳島ヴォルティスを応援する。
【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田祐希 略歴】
日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、13年以上にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
越境EC企業の年商を35億→500億、14.7倍の成長を導くなど数多くの実績を残す。
Shopifyマーケティングエキスパート。
世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田祐希(以下 徳田)
こんにちは!世界へボカンの徳田です。
本日は運営堂の森野さんにGoogle アナリティクスの基本設定と見るべき場所について解説していただきたいと思います。
よろしくお願いします。
簡単に自己紹介お願いできますでしょうか?
森野氏
運営堂の森野と申します。
主に中小企業のサイトでGAやサーチコンソールなどいろんなウェブ解析のツールを使って改善提案をしたり、Web マーケティングの支援をしています。
よろしくお願いいたします。
徳田
本日はどんなところからお話いただけるんでしょうか?
森野氏
Googleアナリティクスの設定からお話させていただきます。
初めにタグはGoogleタグマネージャーでと書いてありますがECサイトを運営されていて、カートでタグを埋め込む機能があればそちらを使っていただいたほうが早いと思います。
いろんな場合があるのでここは臨機応変にという感じです。
タグマネージャをいれたら外部リンクや画像のクリックが取れるのでやっておけるといいかと思います。
通販サイトは画像が多くなってしまうので、どの画像が人気だとか取っておくと便利だと思います。
クロスドメインになりがちですが、最近のITPの関係とかでクッキーがなくなってしまうので、可能な限り一つのドメインにまとめて欲しいと思います。
森野氏
この辺りはかなり細かいんですが、やっておきたいのはプロパティのサーチコンソール連携ですね。
そもそもサーチコンソール登録してないとダメなんですが、サーチコンソール登録しておくとGoogleアナリティクスでもデータが見るとこができます。
いちいちログインしなくていいので便利ですよね。
森野氏
広告を出していたらGoogle広告連携も必須です。
あとECは結構サイト内検索も使われるので、サイト内検索キーワードを取っておくのは重要ですね。
そこから広告のキーワードのヒントなどが出てくるので必ず入れておいてください。
森野氏
もうひとつは「目標」と「eコマース」ですね。
通販だったら「eコマース」は必須です。
これがないとどれくらい売上が立ったのか全然わからないのでeコマースは絶対にいれてください。
場合によっては「拡張eコマース」もつかえます。
「拡張eコマース」があると、かご落ちなどのデータも詳しくとれてすごく便利です。
これらは絶対に入れておいてくださいというものですね。
森野氏
あとは地味に便利な「コンテンツグループ」があります。
例えば商品を一塊にでき、そうするとECサイト全体が10個くらいのコンテンツの塊に分かれるんです。
そのコンテンツの遷移とかも取れるようになるので、コンテンツグループとかでカテゴリとかでまとめると遷移がわかりやすくなります。
あとは「UTMパラメータ」と呼ばれるものです。
いろいろな広告出すと思うので、そのパラメータ必ず振ってください。
振らないと広告効果が全然わからないものです。
不要と書かれているものは、本当に不要なものです。
GA4は不要と書いてしまったんですが、あと数年はかかると思うので要らないかなと思ってます。
徳田
とりあえずGA4のアカウントは持っておいて、計測はしておいたほうが良いかもしれないですね。
森野氏
とりあえずタグは入れても良いんですけど、ゴリゴリ見るってものでもないですね。
このような設定だけ押さえていただければ、まずいいかなと思います。
徳田
僕らも主にShopifyで越境ECのマーケティングやっているんですが、Shopifyでeコマーストラッキングできるのにやってないとか、タグが入っていないとかあったりします。
ここはちゃんと押さえて頂かないと今どんな状態なのか分からないです。
森野氏
そうですね。
カートにもアクセス解析機能がついていますよね。
それもあるけど、Googleアナリティクスもいれたほうがいいですよね。
徳田
そうですよね。
GoogleサーチコンソールとかGoogle広告とか複数の施策と連動させて見るのであれば、Googleアナリティクスを使わない手はないと思います。
この辺の準備、設定をしていただけるとしっかりとデータがとれるようになって、次のページ以降の見方がわかります。
森野氏
Googleアナリティクスで見るべきレポートで、アナリティクスアソシエーションという所の記事で書きました。
専門家の人がどのレポートを見てるか聞いたところ、実際120個位レポートがあるんですが、見てるレポートはこれだけしかなかったんですよ。
なのでまずこれだけは見ておいてほしいなと思います。
特に「ユーザー」とかは見てないと思うので入れたほうがいいです。
越境ECサイトでもこの辺り見たほうがいいですよね。
徳田
「ユーザー」「地域」だったりを見ると、発展途上国だと都市部だけしか購買力なかったりとかがわかりますが、全体に広告配信していたりすることもあります。
その辺が見えてくるとアクションに繋がったりするのかなと思いますね。
森野氏
アメリカで全部見ても仕方がないですもんね。
徳田
そうですね、ハワイにブーツとか冬服売っても売れないと思うので、エリアはすごく大事ですね。
違う国として認識した方がいいと思いますね。
結構「チャネル別」でデータを見ていない人が多いです。
「国」と「チャネル」で組み合わせてどの国がどのチャネルから流入・コンバージョンが取れてるかは海外だと結構大事だと思います。
森野氏
実際見るときなんですが、全部見ると大変なのでこのように5分割にしていただけるとわかりやすいと思います。
まず1つ目は流入のところですね。
何処からきて、どのページに行って中を見たのか、直帰したのかを見てもらえるんですね。
集客の部分がメインです。
2つ目に見てほしいのが、お問い合わせって書いてあるんですがカートですね。
カートにどうやって来たのか、かご落ちしたのか、通販はリピート重要なので3つ目のリピートがどうなってるのか見てほしいですね。
あとは漏れを防ぐ為に4つ目の離脱しているページどこか見てほしいです。
最後に回遊のところなんですが、全体の動きをみても好き勝手動いていて把握できないので、主にカートに近いページはどこかなと探してもらえれば良いかなと思います。
要は売れればいいので、そこがどうなっているのか重点的に見るっていう、この5分割で良いかなと思います。
森野氏
流入とランディングページの相性があります。
こちらの「参照元メディア」というところと、「セカンダリディメンション」をランディングページにするとどこからどこにランディングしてどうなったって全部出るんですよね。
参照元単体とか、ランディングページ単体でみると分からないですが、例えば12875ってページはGoogleとYahooから来てますよね。
ただ直帰率が5%位違うということが分かります。
どこからきてどこにランディングしたかで全然データが変わっちゃうんですよね。
実際にコンバージョン率も変わっていきます。
これをみて広告で設定する集客のリンク先を上手く調整して欲しいと思います。
よくあるのが、ランディングページだけをみていじってしまうというものです。
いろんなユーザーに向けていろんな集客施策を打っているのに、いじることでミスマッチがでちゃうんですよね。
だからランディングページ単体で見ると非常に危険なので参照元と一緒にみてほしいですね。
徳田
なるほど。
海外だとフォーラムとかで話題になっていて、フォーラムでユーザーが語っている時のリンクからコンバージョンしたことがあったんですね。
参照元を見るのは大事ですし、そこからどこに着地しているか確認することは大事ですね。
森野氏
そうですね。
特にトップページって意外にランディングページの上に来なかったりするので、ここは本当に重要でしっかり見て頂きたいなと思います。
森野氏
次に、フォームはカートに置き換えてもらいたいのですが、Googleアナリティクスには「ナビゲーションサマリー」という機能があるんですね。
全てのページから、どのページでもいいのでクリックしていただくと大体タブが「エクスプローラー」になっています。
ここを「ナビゲーションサマリー」にするとこの前のページがどこだったか、次にどこに行ったか全部出ます。
カートの前のページがどこかわかると、カートの前のページにアクセス集めたらカートに行きやすくなる、というのを見つけると一番いいんですよ。
そもそもカートに行きやすいページがあり、そこにアクセスを集めればいいという感じなので、導線の考え方がとても楽になると思います。
徳田
なるほど、カートにいきやすいページがあって、こういう商品が見られているから仕入れたらいいなど、そこのデータをみて打ち手を考えてみる形ですね。
森野氏
そうですね。
そこができたらカートに来やすい前の、前のページを見る感じです。
そうするとそこに来やすくなるから、カートにも来やすくなります。
徳田
なるほど、ではゴールから逆算してどう改善してくかをみていった方が効率が良いということですね。
森野氏
それも3ステップもみれば十分で、そうすれば遷移とか回遊とかそれだけで見なくて済みますね。
逆算してみていただくとすごく楽です。
森野氏
次にリピートなんですけど、リピート率をみてもしょうがないです。
集客のレポートだと「ユーザー」と「新規ユーザー」は変わらず出るので、左右で見れば大体どれくらいかわかりますよね。
「リピーター」というセグメントを使って、それくらいの感覚値で把握していただけます。
森野氏
重要なのは「マルチチャネル」というもので、eコマースなどを目標設定したらつかえる様になります。
これを使えば購入までにどんなチャネルを通ったか、以下のように出るんですね。
これが本当に重要で、リピート施策のどれがどの段階で効くのか把握しないと難しいですよね。
徳田
刈り取り系の広告(リターゲティング広告など)ばかり出してたりするところは、初回の認知の施策ができていなかったりとか、どれがリピートに繋がっているかみていなかったりします。
この辺のコンバージョン経路を把握しておくことは大事ですね。
森野氏
そうですね、SNSとかメールなどのPush系のでちょいちょい来て最後に買うっていう人もいますからね。
徳田
結局のところ指名検索、ということもありますが、実はその手間ということもあったりしますよね。
ここがないと集客上手くできないだろうなと思います。
森野氏
ただ、面白いからと言ってどんどん細かく見るとマニア度上がっていってしまって、変な方向に行くのでざっくり見ておいてもらえれば良いかなと思います。
徳田
上位10個くらいの全体の6割とか7割くらいのシェアを持っているところを見て傾向が分かればいいですよね。
森野氏
そうですね。
単純にどのくらいのステップがあるのか、2ステップくらいでいくのか、10ステップかかっちゃうのか把握しておいていただくと良いかと思います。
というのがリピートです。
リピートは一番「マルチチャネル」をみてもらえばと思います。
森野氏
最後は離脱です。
離脱は絶対にするので、「離脱率」をずらっとみていただきます。
例えば商品カテゴリとか、カートの画面とかあんまり離脱してほしくないところの離脱が多かったら考えなきゃいけないですね。
会社概要とか離脱してしまうのはしょうがないので、そこはあきらめるとか。
あと一番多いのはカートの完了画面ですね。
あそこの離脱は非常にもったいないので、完了画面でアマゾン並みにとは言わないですが、何かしらオファーは出したいですよね。
徳田
購入後にフォローする、クーポンを配るなど次のアクションに繋げることですかね。
森野氏
購入後の動きを追うっていうのは意外と重要なので、そこはやっておいて欲しいですね。
会員登録とかもそうですね。
そこの離脱が大きくなると上手くいかないですね。
徳田
ページの種類によって離脱していい、いけないというのがある。
カテゴリーぺージとかで離脱しているということは、ユーザーが商品を選びきれてない、どれがいいか分からず離脱してしまっているということなので、サイト内に説明を追加する。
離脱することを前提にリマーケティングやメルマガでフォローするなどをやらなきゃいけないですよね。
ブログであれば離脱率高くてもしょうがないですし、ページ毎の傾向、役割を元に離脱してもいいかいけないか判断するということですか?
森野氏
そうですね。
離脱率だけでみても仕方ないので、そのページの特性にあっているかどうか判断してもらうということですね。
徳田
離脱した後にどうやって次に顧客接点持つか、広告でリマーケティングで出すのか、メルマガなのかなど次の接点を持って購入まで導ければいいと思います。
ブログで離脱してしまうのであれば、ブログ下部でメルマガ登録をしてもらうだったりのアクションまで考えられると、さっきの1から5の回遊になるのかなと思いました。
森野氏
一回だけの流れを追うと分からないので、何回か来る前提でどう考えるかだと思います。
徳田
たしかにそうですよね。
越境の場合、ほぼ初回だと購入しないので初回のハードルが購入だとなかなか上手くいかないんです。
なので初回は会員登録でオファーをだして会員登録していただいた後、商品の良さを知っていただいたりとか、リマーケティングとかFacebook広告とかで動画とかをだしてさらにその商品の魅力を伝えていきます。
そして徐々に欲しいなと思う気持ちを醸成していく、ストーリーで組んでいくことが多いですね。
Shopifyで越境EC作ったけど全然売れませんでしたって人たくさんいて、ぱっとみたらGAもみてないし、サーチコンソールも入れてないですし分析もしていないんですよ。
しかし、商品はめちゃめちゃよくて、これがShopifyで売れてなかったらだれも売れないですよってレベルのものがたくさんあります。
そのためデータみてアクション考えることが必要となります。
アクセス解析ってめちゃめちゃ重要なんですが、疎かにされがちなんですよね。
皆さんぜひ森野さんのメルマガを登録して、勉強していただければと思います。
本日は貴重なお話をしていただき、どうもありがとうございました。
森野氏
ありがとうございました。
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