対談
Interview
この記事は営業でお悩みの方であったり部下の営業力の育成でお悩みの方向けとなります。
【株式会社セレブリックス マーケティング本部 本部長 今井晶也氏 略歴】
役者志望から未経験で営業職へキャリアチェンジ。
最年少でのプロジェクトマネージャー昇格。
新規開拓営業の研究を行うセールスエバンジェリスト。
【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田祐希 略歴】
日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、13年以上にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
越境EC企業の年商を35億→500億、14.7倍の成長を導くなど数多くの実績を残す。
Shopifyマーケティングエキスパート。
世界へボカン 徳田(以下 徳田)
こんにちは!世界へボカンの徳田です。本日はセレブリックスの今井さんに営業のメソッドについてお話を伺いたいと思います。
よろしくお願いいたします。
営業代行を依頼するにしてもコストがかかるため顧客開拓メソッドがとても気になってるんですけど、それについて解説している書籍が出るんですよね。
顧客開拓メソッドについてちょっとだけ教えていただいてもよろしいですか?
株式会社セレブリックス 今井晶也氏(以下 今井氏)
顧客開拓メソッドとは、セレブリックスがこれまで1万2千の商品の営業活動を代わりに行うことで売ってきたり、売り方を考える中で作ってきたもので、こうしたら買ってもらえる・こうしたら買ってもらえないを全部まとめた最高のレシピの秘伝のタレです。
23年間付け足し続けたこの秘伝のタレを通常だと300ページ位のすごい分厚い法人版の営業メソッドという形で1冊50万円のお金かかります。
しかし今回は扶桑社から一般の方がお求めいただけるような書籍として販売することになったので、そちらをご紹介できればと思ってます。
徳田
セールスに関して皆さん悩まれていると思うので、50万円出しても皆さん買いたいと思うんですけど、どんな内容があるんですか?
今井氏
正式な値段はまだ決まっていないんですが、8月27日に発売予定のタイトルは『Sales is』というタイトルの本が出ます。
一応サブタイトルは「科学的に成果をコントロールする営業術」です。
主には新規営業と法人営業を攻略するための本なんですね。
今日この記事をご覧の皆様にチラ見せという形でご紹介できればと思っています。
今井氏
ところで、営業において業績や成績が良い人は全員営業スキルが高いと言えるかどうか?
Yes・Noでいくとどちらだと思います?
徳田
Noだと思いますね。
今井氏
そうなんです。Noなんですよ。
何故かというと、担当をつけていただいたお客様が大口顧客だったから自動で売り上げが上がるっていう場合もあるし、今月はトップセールスだったけど長続きしない人って実は結構いるんですよね。
あとは社内の根回しとか上司に気に入られるのがうまいっていう人がいます。
このままこういった方々が上司になってしまうと、営業の技術をしっかりとメンバーに落とすことができなかったり、自分が売れた!優秀だ!と思って別の会社に転職すると全然成果出ないなどが実際起こったりするんですよね。
なので営業の成績だけにスポットライトを当ててしまうと、実は再現性がなかったり実力が身に付いていないということが結構あるあるです。
僕たちが目指したいのは運でなくちゃんと技術で再現できる、これがすごく大事だというのが1番伝えたいことなんです。
そこでセレブリックスが23年間ため込んだ売れる営業メソッドを使って営業の成果をコントロールする術(すべ)。
これをご紹介したいというのが『Sales is』という形になります。
必ずしも新人とか売れてないからこの本読まなくていいかっていうとそういうことではなく、自分がやっていることを再現できる、言語化したい人に読んでいただきたいです。
なので自分が売れているのかを技術であったり論理として知っておいて欲しいっていうところもあります。
今井氏
この本で学べる事はこの1番から5番をダイジェストで書かせていただきました。
基本的には法人の新規営業を中心に成果をコントロールするためのスタンス面です。
こんな時代でも商談やアポイントを獲得する方法。
あとは前回も簡単にお話をしましたが営業プロセスを分解して買わないを減らしていこう。
それぞれのプロセスごとにどうやってプロセスを前進させなければいけないのか。
具体的にやったほうがいいこと、やっちゃないことの技術を学べるものになっています。
今井氏
ただ大前提この本を使って常に私が口酸っぱく言っていることがあります。
それは営業成果をコントロールしたいならどうやって売るかを考えるのはやめて、買われないをどうやって減らすかにとがらせて考えましょうと言うものです。
今井氏
なるほど。
どう売るかでなく、どう買われないかをコントロールするんですね。
今井氏
徳田さんも経験あるかもしれないんですが、
・YouTube見ました
・住んでいる場所が一緒でした
・同じ高校出身です
・共通の知人多い
そんな方々との会話って盛り上がったりしませんか?
そうやって盛り上がると相手に信用してもらいやすくなり、そもそも商談やりやすくなるじゃないですか。
これって真似できます?
徳田
それはなかなか難しいですね。
生まれた場所を変えるとかは無理ですからね。
今井氏
なので売れた理由だけに固執してしまうとファンタジーな部分が多くて真似しづらいんです。
ただ逆に買わないと決めた理由を想像すると大体何かしらの理由があるんですよ。
今使っているサービスの契約期間がまだ残っているから、ライバルの商品の方が機能が優れているからなど。
理由があることの方が対策って考えやすいんですよね。
対策まで落とし込めることができれば、それって真似しやすい・再現しやすい性質があるので、そもそも買わないに目を向けた方が現実的な具体に落とせる施策になるというのがこの本でずっと言ってることです。
それ以外にもいろんな要素があって、買わない数の方が基本的に多いんですよね。
100件商談したら買ってもらえるのはせいぜい10件とかだったりするので、90件の買わないというサンプルに目を向けた方がデータに信憑性があります。
一方で買わない理由ってものすごく無限にあるわけではないので、一個改善できると芋づる式でその問題点が改善されてインパクトが大きいです。
あとは買うというイベントは営業活動の1番最後にやってくるじゃないですか?
でも買わないというのはプロセス上それよりも前にやってくるんですよ。
アポが取れないとか、2回目の訪問断られるとか。
なので早く改善ができるっていう利点があるんですよね。
徳田
売れる営業と売れない営業という話があったんですけど、そのプロセスにスコープを当てて改善できるポイントを見つけるとことですね。
今井
そうなんですよ。
結局この買わない理由を作るために何したらいいのか?がこの本の中ではたくさん書かれています。
何か1つ今日ご紹介するとすれば、営業のプロセスを細分化することができれば買わないは減らせるということです。
今井氏
営業活動を大きなひとくくりのイベントと見るのではなく、1から7の細かなプロセスに分割して、小さなプロセスを問題なく前進させることができれば最終的に買わない理由や意思決定が存在しないという状態が作れます。
なので細かなプロセスで”買わない”がなければ、全体でも”買わない”はありません。
買わないが減らせれば売れる可能性は増えるというのがこの論理です。
多分マラソンに置き換えると想像しやすいと思います。
マラソン42.195キロ走り終わった人に「なんでもっと速く走れなかったんだ」とか「タイム短くしろ」って言ったって記録出ちゃってるのでもう変えられないじゃないですか。
でも10キロの観測地点でいつもの記録と比較することができるようにして判断軸さえ持っていれば、「いつもより悪いからもうちょっとペース上げよう」とか、「飛ばしすぎだから次のブロックではコントロールしなよ」という軌道修正が図れます。
それと同じで営業活動も「この人から買いたくないな」と思われてから切り返しトークやあの手この手で対策を図ろうとしてももう時既に遅しです。
途中途中の観測地点で不安要素や問題点をない状態で進めていく事がとても大事だというのがこの考え方なんですね。
なのでこの本を買っていただいたり、顧客開拓メソッドに触れていただくと各プロセスごとにやらなければいけないこと、やってはいけないことという観測対象が明確になります。
やってはいけない、でもこれやってしまっていたなどが自分でわかってコントロールできるようになる本です。
徳田
なるほど。
マーケティングでも売り上げを分解して考えます。
アクセス×成約率×客単価という感じで、売り上げが低いというのもこのように分解してどこに改善の余地があるか見ますという話があるんですが、それのセールス版みたいな感じですよね?
今井氏
そんな感じです。
・プロセスごとにアカウントプラン:商談の準備をすること
・アプローチは関係構築をとって信頼を獲得すること
・課題設定をすること
などの形でいろいろありますが、ここは中身をご覧になっていただければと思います。
最終的にセールスプロセスの中で買わない理由がなければ売れる可能性があるというのは先ほどお話しした通りなんですが、一例を少しご紹介させていただきます。
今井氏
プロセスをコントロールできないって例えばどういうこと?という点です。
この営業プロセスを大きなくくりで2つに分けると、
・お客様がまだ買うことを決めていない、案件を作るまでのリードセールスとよばれる1から4のプロセス
・何らかの商品必要、問題があるためどの企業の商品買おうかという案件を攻略するコアセールス
というプロセスに分けられることができます。
ただこのゴールが違えば当然お客様の状態や関心事も違うんですね。
リードセールスであればまだ買うことを決めていないので、お客様は商品の細かな説明をされても刺さらないです。
一方でコアセールスは買うことを決めているので、自分たちの課題にフィットする商品は何か、実際に自分たちの問題を解決できるのかが気になります。
なのでもしかすると皆さんがやっている商品の説明、会社の強みを説明するのはコアセールスでやるのは意味があるかもしれませんが、リードセールスでやっても実はお客様からしたらノイズになってる可能性があります。
なのでどのプロセスでどんなコミニケーションをはからなきゃいけないのかが違いますというのがあったりします。
そんなところをこの本ご覧になっていただくとわかりますというのが『Sales is 科学的に成果をコントロールする営業術』のあらすじです。
徳田
なるほど。
自分たちが伝えたい情報を伝えるのではなく、顧客のフェーズによって伝える情報を使い分けないと、そもそも的外れなことを言ってしまうかもしれないんですね。
今井氏
おっしゃる通りです。
徳田
売れる営業、売れない営業というよりはステップに課題があることがわかったので、すごく学びになりました。
自分たちだったらどういうことできるかを振り返るにも書籍がすごくいいのかなと思いました。
営業で悩まれている方や、部下が自分の営業を再現してくれない、なにかがうまくいかないなどの課題感がある方にも読んでいただきたいと思いました。
本日は貴重なお話いただきありがとうございました。
今井氏
こちらこそありがとうございました。
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