対談
Interview
この記事を読むことでドイツ市場の魅力や小さく始めて大きく育てるファンマーケティングの特徴がわかります。
【BizDev&フリーランスマーケター 竹内 一厳氏 略歴】
販売促進、広告代理店で経験を積んだ後、現在はドイツのソフトウェア会社で勤務しながらフリーランスマーケターという2つの仕事を行う。
【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田祐希 略歴】
日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、13年以上にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
越境EC企業の年商を35億→500億、14.7倍の成長を導くなど数多くの実績を残す。
Shopifyマーケティングエキスパート。
世界へボカン株式会社 徳田(以下 徳田)
こんにちは!世界へボカンの徳田です
本日はドイツ在住のマーケターの竹内さんにドイツの魅力や、ファンマーケティングについてお話を伺いたいと思います。
よろしくお願いいたします。
BizDev&フリーランスマーケター 竹内一厳氏(以下 竹内氏)
よろしくお願いします。
初めまして、ドイツに在住の竹内と申します。
日本では広告代理店とか販売促進の仕事を大手企業様に向けてやっておりました。
現在はドイツの会社とフリーランスということで二足のわらじを履いてマーケティング活動をしております。
私の原点はもともと店舗の店頭施策や販売促進という形で顧客と1番接点するラストワンマイルの販売促進の代理店からキャリアスタートをしています。
ちょうど私たちの世代でいきますと、最初はリアルプロモーションだったのが今ですとデジタルプロモーション全盛の時代だと思います。
そこの両方を経験できたことと、コンシューマー向けの商材も扱っていましたしBtoBも両方を色んな所で時代の変化に合わせて経験できたところが自分としてはよかったなと思っております。
徳田
早速なんですけどドイツってどんな国なんですか?
竹内氏
ドイツについて簡単にご紹介しようと思います。
まずドイツと日本面積ほぼ同じぐらいです。
日本は南北に長いんですがドイツはまん丸ですね。
ただ面白いのが人口です。
人口はドイツの方が少なく、日本の方が多いという状況です。
もう1つ特徴なのがドイツの1番大きな都市であるベルリンは400万人にも行かないんです。
なので小さな都市が全国に分布しているということです。
緑の線が旧東西ドイツの線なんですが、50万人以上の都市を★でおきました。
比較的西ドイツの方に集中しているという傾向がございます。
竹内氏
さらにドイツはヨーロッパの中心にあるためこれだけの国と接しております。
ドイツでは当然ドイツ語が話されています。他にもドイツ語が近隣諸国で話されており、ドイツ語マーケット国があります。(下の地図で赤枠で示した国)
これらの国でドイツ語は公用語として使用されており、ドイツ語を話す人口は1億人を超えていて比較的大きなマーケットとして考えられます。
竹内氏
さらに経済規模ですが、GDP で言うと日本は3位、ドイツ4位です。
ここはそれだけでも大きい市場だと思うんですが、先ほどのドイツ語圏を全部合わせるとほぼほぼ日本に匹敵する規模になります。
さらに皆さんご存知のように、ドイツといえば EUを牽引する国だと思います。
EU全体の経済規模で行くと、EUだけで3.4億人ほど住んでおり、つまりほぼ米国と同じぐらいの経済規模になっていきます。
ドイツを中心として EU まで捉えた場合、非常に大きなマーケットがここにあるんじゃないかと考えています。
結論的にはでかいということですね。
あとドイツも日本と同じ先進国なので、色々なインフラが整っていたり政治的な安定性も踏まえマーケターの方がだいたい同じようなマーケティング思考が可能です。
当然インターネットも使えます。
もちろん細かいところは違いますけど、ベースとなる考え方が共通できるということは比較的マーケターの方にとってやりやすいかもしれないです。
徳田
以前ドイツに物流拠点を置いて周辺国を含め越境ECをやった経験があります。
ドイツに物流拠点があることで配送料が安くなり、皆さん買いやすくなったということでルクセンブルクやオーストリア、フランスなどの周辺の国の方が買って下さっていました。
皆さん結構可処分所得が高いですね。
例えばルクセンブルクだと金融の国じゃないですか?
かなりお金持ってるなという点で高額商材でしたが購入されました。
リピーターの方もいらっしゃって、ヨーロッパの中心なんだなという印象を持っています。
竹内氏
おっしゃる通りです。
1人当たりのGDPで見るとルクセンブルクやスイスの皆さんは非常に1人当たりの所得が高い国です。
あとドイツはヨーロッパの真ん中にあるので、そこの物流網が非常に面白い事例だなと思います。
徳田
そんなドイツの特徴やマーケティングはどんな風に行っているんですか?
竹内氏
最初にドイツのEコマース市場についてお話ししたいと思います。
まず大前提なんですが、ドイツも日本も対人口比率で携帯ユーザーが134%など、ほぼ全員がネットを使っているデータがあります。
このあたりの人口データはほぼ日本と一緒なので、大前提としてネットが普及していると確認した上でお話できればと思います。
イーコマースの売上総額に関しては日本が4位、6位がドイツとなっています。
注目するところは人口で、日本は人口が多いのでそれだけ総額は増えているんですが、1人当たりの購買高に直すと意外とドイツの方が年間1人当たり買っています。
もちろんこれは業界や商材によって当然変動があるかとは思います。
あともう1つが年々の増加率です。
れももちろん業界や商材によりけりですが、日本だけ突出してEコマースの市場の拡大率が少ないことも念頭においていただけると良いかなと思います。
じゃあドイツにはどんなプレイヤーがいるのかですね。
日本だとアマゾン、楽天、ヤフーなどですが、ドイツでも Amazon が強いです。
その後にOTTOというアパレルや家財道具、家具のプレイヤー。
zalandoはアパレルで比較的ZOZOみたいなイメージです。
あとMedia Marktは家電を扱っています。
面白いところなんですが、オンラインショップで好まれる曜日についてです。
たまたま土曜日が突出しているデータなんですが、私がここで言いたいのは、実はドイツは日曜日は小売店:スーパーマーケットなど物を売るような小売店が閉店する閉店法というのがあります。
ドイツ人の休日の過ごし方は、平日は働き土曜日に買い物や家の事をやり、日曜日は家族や友人とゆっくり過ごすというのが典型的で小売店が閉まっているんです。
30%という数字が業界によってここま高くはないかもしれませんが、消費者の行動を考える上で1つ閉店法:日曜日は閉まっていることは1つ面白い法律として頭に入れておくといいかなと思います。
徳田
面白いですね。
竹内氏
オンラインでの決済手段ですが、まずPayPalは使えるようにしておいてくださいというのを言いたいです。
日本はクレジットカードがどんどん普及していますが、こちらではクレジットカードを使う人は比較的少ないということが背景にあります。
そこだけ気をつけていただけると良いかなと思います。
徳田
我々もShopifyで越境 EC サイト構築させていただく際に、ヨーロッパや欧米などをターゲットとする場合は PayPal も導入して下さいとお話しています。
Shopify Paymentsというクレジットカード決済のペイメント手段があるんですが、それだけだと不安に思って買わない方もいらっしゃるためです。
PayPalはセキュリティも高いですし返金もしてくれるので、購買しやすい決済手段として PayPal の導入というのをお勧めしていますね。
徳田
ドイツのマーケティングを詳しく教えてください
竹内氏
E コマース市場の中でドイツのマーケティングを見て行く時に大前提でお伝えしておきたいのが、ターゲット層です。
世界的には 下の若者が多い三角の人口分布図など色々ある中で、ドイツと日本の人口分布図はほぼ同じです。
基本的には日本のシニアの方って多い、若者はこんな感じだという人口分布図は、皆さんがいつも考えているマーケットをそのまま使えるため、やりやすいかなと思います。
もう1つソーシャルメディアの重要度という点です。
真ん中の資料が世界平均ですが、1番右側に日本とドイツが大体同じくらいで並んでいます。
初めてブランド検索するときソーシャルメディアをどれぐらい使うかというデータです。
この辺も、日本はこんな割合でソーシャルメディアが使われてるなという感覚は比較的近いと考えていいのかなと思います。
竹内氏
とはいえ具体的に何のソーシャルメディアプラットフォームを使っているかはやはり違いが出てきています。
日本はLINEでコミュニケーションをとることが多いと思いますが、ドイツではほとんど LINE というのは使われておらず、知られてもいません。
とにかく WhatsAppです。
あと Twitter も日本は非常に皆さんよく使ってるんですが、こちらの場合では特に重要視はされていないことも見ていただけるかと思います。
徳田
ドイツの方とやり取りするだったら WhatsAppで、何か SNS で情報発信するんだったら YouTube、Instagram、Facebook を使うということですね。
竹内氏
そういうことです。
竹内氏
あと新しいブランドとの接点をどういうとこで持つかという点ですが、例えばよくある日本のパターンですとテレビで認知を拡大し、自社のウェブサイトで色んな情報を発信、その後にレビューや口コミをしてもらうことでコミュニケーションをとっていく。
これがひとつの典型的な例だと思いますが、ドイツの場合最初にテレビ広告などでアプローチする。
それは変わらないんですが、ブランドからの情報発信が最初に来るのでなく、まず口コミ:第三者からの評価というところの重要度が一気に高くなってきています。
ここは1つ参考になるかなと思いますね。
私もドイツでマーケティングやっている時に同僚から「ところでこの商品の消費者の意見やユーザーの声はどんな風なんだ?そこなにか載せられる情報何かないの?」ときかれました。
確かにその情報はあったんですが、そんなに重要かな?と最初は思ってWEBに載せたりしませんでした。
なぜ同僚がそんなことをよく言うのかというのは、このデータを見た時にしっくりきましたね。
徳田
なるほど、口コミが重要なんですね。
特に人口が分散しているじゃないですか?
そのエリアで口コミを広めていくということが重要なんでしょうか?
竹内氏
まさしくそうだと思います。
エリアに特化するものに関してはそれぞれで口コミをやっていかなきゃいけない。
あとメーカーサイドの情報発信よりも他人から聞く、もしくは第三者評価はどうなんだっているかが重視される傾向が強いと言えるかなと思います。
竹内氏
違ったところなんですが、ドイツは環境意識が強いところが1つ視点として持っておいていただきたいと思います。
このアンケートからは環境に関してドイツだけでなくヨーロッパも意識が高いことを頭の片隅に置いといていただければと思います。
ご参考までにSDGsはドイツが4位、日本は18位です。
もちろんSDGsといえば環境だけでなく、人権問題などいろんなところが含んでいますが、消費者の意識は変わってくればそこに対する広告表現も変わってきますよね。
以上を1つの参考として頭に置いといていただければと思います。
徳田
なるほど、いいものを長く使うや、サステナビリティとかを大事にするんでしょうか?
竹内氏
そうだと思います。
そのような広告表現やそういった商品開発をしている企業も目につきます。
竹内氏
個人情報に関しての意識もちょっと違うことをお伝えしておきたいです。
オンライン上で名前を出すことに対する秘匿性というデータです。
ドイツも日本も比較的左側の方にありますが、注目しているのが日本だけ突出して高いというところです。
この傾向を見ると、例えばユーザーの声でT氏がこういう風に言ってますと言うのか、竹内氏がこういう風に言っていますと言うのかだと、もちろん当然竹内の方が信用度は高いんです。
私は当初日本の感覚でT氏の方が同じユーザの声だからいいだろうと思っていました。
しかし同僚に「いいができれば竹内ぐらいまでの承諾はユーザーの方にとってもらいたいな」と強く言われたのを覚えています。
この辺も日本とドイツの感覚が違うので、ある程度名前をオープンにしていい感覚が強ければ当然名前でやらないと信用を得られないというひとつの事例なのかなと思います。
徳田
レビュー頂く際は名前までいただけるとありがたいですね。
竹内氏
ただ一方ではまた面白いんですが、企業がどれだけ個人情報に対して正確に扱っているのかという不正利用に対する考えが、実はドイツ人が非常に懐疑的だというところが見て取れます。
世界平均と比べると、日本は企業がいいものだと信用しているのですが、そこに対しては懐疑的なドイツ人です。
例えばドイツでもしマーケティングやる際には、個人情報を適切に扱っていることを消費者に対して発信していくのが信頼の為には重要かなと思います。
徳田
EUを考えるうえで個人情報の取り扱いというのは欠かせないポイントですよね。
竹内氏
おっしゃる通りです。
皆さんご存知だと思うんですがGDPRという法律がございます。
Google Analytics をよく使っている人ですとクッキーの取得制限でデータが取れなくなったこともあったりするので、この辺のGDPRという対応も1つ念頭においていただければと思います。
繰り返しなりますが、ドイツというのは大きいですし、先進国に似ているということがあります。
加えて世帯全体が環境と個人情報を重視しているという方向性は間違いありません。
もしEUで成功事例を収めるのであれば、このあたりもいい事例が作れるんじゃないかなと思います。
徳田
ヨーロッパに関しては個人情報の取扱いやGDPRに関してかなり厳しいです。
個人情報を管理するにあたって既存のASPやSaaS型のサービスを使った方が安全なのかなと思いました。
独自でスクラッチで作って漏洩とかしたら危険じゃないですか?
竹内氏
おっしゃる通りだと思います。
中小企業様がもしやるのであれば、その辺の手間よりももっとやらなきゃいけないことがあると思うので、そこは優先順位の問題ですね。
徳田
そんな魅力的なドイツ市場ですが、マーケティングはどんな風にやって行けばいいのでしょうか?
竹内氏
これから海外に越境しようという中小企業様に対して私なりに6つのコツをまとめてみました。
ビジネスはやってみるまで分からないこともあるので、もちろん仮説検証や準備はするんですが、まずやってみて小さく始めて大きくしていこうということを考えております。
私が思う6つのコツなんですけど、まず会社側の覚悟みたいなところが1つ重要なところです。
新しい市場でブランドを作って行くには時間かかることはまず1つあると思います。
それが半年なのか1年なのか、もっとかかるのかはケースバイケースだと思うんですが、判断として時間はひとつ持っておいていただければと思います。
あともう1つ、現地人の採用や採用した方に対する現場での権限の委譲は1つ強く意識していただければなと思います。
なぜかと言うと、例えば日本の企業がドイツに来てドイツの市場で戦うとします。
その競合はドイツのローカル企業で、ドイツ語を喋る方で、そこでローカルに意思決定を速くして行っています。
その企業と戦っていくことを考えた時に、当然そこに対する戦える体制がある程度必要になってきます。
もちろん中小企業様ですと、そこまでのいい人がいないという話はあるかと思います。
その時には例えば現地人とコネクションがある日本人の方でもいいですし、アウトソースを踏まえるなど臨機応変にやっていただければなと思います。
1つヒントとして覚えておいていただければと思います。
担当者としてなかなか資本的な体力がない中で、もしやっていくことになると、まず口コミが重要です。
フローの広告よりもどんどん資産として溜まっていくような広告とか認知手法を考えていくのがいいのかなと思います。
あと人的リソースもそんなに多くないと思いますので、優先順位をしっかりつけていくことが重要かなと思っています。
徳田
越境ECをやる時、僕らもここを重要視しています。
広告予算50万円があったとしたら Google 広告 Facebook 広告に皆さん予算を使いがちです。
しかし僕らも記事広告などストック型で積もっていくコンテンツマーケティングや広告という手法を使う。
まずは口コミを生んで購買するという回転を生んで、信用をサイト上で得ることが大事ですよというのはお伝えしているので、全く同じだなと思いました。
竹内氏
本当におっしゃる通りで、広告はそれがもし効果に繋がらないと穴が開いているバケツに水を入れてるような形でどんどん漏れていきもったいないです。
しっかりとした土台を作るというのは大事かなと思います。
とはいえ優先順位ってどうやってつけるのかで、今まさしくお話があったと思うんですけども、ダブルファネルなんて言ったりすることもありますが、どういう風に消費者が購買するかです。
まず最初に商品を認知してもらって興味関心を持って購買をしてもらう。
ここで終わりではなくて、その後に消費者の方に満足してもらって、満足すると「これよかったよ」って友達に勧めたり、 SNSでシェアをする。
もしくは友達に会った時などでの共有が実は重要かなと思っています。
これこそ資本力の少ない中小企業などが海外で成功していく1つのポイントなのかなと思うところです。
重要なのはこの共有です。
でもこの共有というのは自社でコントロールできる話ではないので、まず自社の優先順位をつけてやることは満足を得るという点です。
その後に上の段階に持って行きましょうというような形ですね。
おそらくこの形でやっているとファンになってくれた方が共有をしてくれる。
そして自然と広告を打つ前の認知につながる。
一般的に広告というのは認知ファネルの上に行くほど費用が高く、効果は薄いです。
でも実は共有の方が効果が高いこともあるかと思います。
こういった形で優先順位をつけてもらうというのが私からのヒントになります。
実はこれで終わりではなく、これを顧客ごとに考えなきゃいけないです。
例えば若者向けなのかシニア向けなのか、もしくは男性なのか女性なのか。
それぞれの商品商材に合わせたターゲットがいて、そこに合わせてより絞り込み、では若者向けのサイトを出しましょうと決めていくのが重要だと考えています。
徳田
結構越境ECだと購買のことしか見てなくて、その後の満足してるのかとか、共有してくれるのかっていうところまで追いきれてないところが多いです。
配送手段を3ヶ月かかる船便で送ろうとしているお客様もいたりして、DHL だと1日で送れるのですぐ来る場合と3ヶ月かかる場合と満足度が違います、共有したくなる気持ちも違うじゃないですか?
そういうところで購買までじゃないというのは結構お伝えしていますね。
竹内氏
そこが非常に大事だと思います。
最初の1人のファンを獲得して1人が2人になって、という形がとても重要だと思います。
徳田
逆に買ったら3ヶ月後に来たというネガティブな口コミが広がると売れなくなっちゃいますもんね。
竹内氏
もちろんメーカーさんも一生懸命やっているのは理解できるんですが、優先順位としてまずここを重視するという意識がだいぶ違うのかなと思います。
竹内氏
次に顧客はどのように見たらいいんだろうか、というのがあるかと思います。
例えば徳田さんがいつも顧客解像度が重要だとおっしゃっていて、いい言葉だなと思っているんですが、いろんな顧客ってどこにいるんだろうとか、やり方っていろいろあると思います。
私がお勧めしているのは費用がかからなくてクイックにレスポンスができるものということでこの2つをおすすめしています。
1.無料提供・サンプリング
2.電話調査
まず製品提供をして使ってもらい、率直な意見を聞くのは結構簡単にできますし、電話調査も簡単にできるかなと思っています。
なかなかメールとか文章だと難しいんですが、私よくやっていたのが顧客からの問い合わせやクレームがEメールで届くため本来 E メールで返信をするんですが、そこを電話してあげてお客さんの問題点や問い合わせ内容を解決してあげる。
その時にところでうちの製品どうですか?みたいなことをやると結構色々教えてくれるんですね。
しかもものすごく自然な状態で教えてくれるので、この辺は結構オススメだなと思います。
徳田
なるほど、ピンチをチャンスに変えてるわけですね。
竹内氏
そういうわけです。
そうすると「こんなに丁寧に対応してくれた」ということでひとつファンになってくる可能性もあるということですね。
竹内氏
最後に1つ具体例だけお話しします。
今私がドイツで販売しているソフトウェアがあるんですが、これはすごくニッチなところです。
フィルムカメラをやってる人がフィルムをスキャンしてデジタル化する時にパソコンとスキャナーをつなぐソフトウェアが必ず必要になってきます。
そこのメーカー純正のものより精度が高いものを提供しているのが弊社のソフトウェアになります。
もしフィルムカメラに興味があれば検索していただければと思うんですが、実は当初こういったフィルムカメラをやってる人はご年配の方かハイアマチュアの方かなっていう念頭がありました。
しかしWeb での集客をしたいという思いがあり、かつ若者がフィルムカメラを使っていてブームだというところもありました。
加えてそういったハイアマチュアの方ってオンラインで物を買えるのか、という仮説を実は持っていたところがあります。
以上の仮設からすると、左上のA:Web 媒体集客に近いところで若者を1つのターゲットとしようと設定させていただきました。
その時に気をつけるのは、先ほど言ったように広告をボンボン出すのではなく記事や動画など溜まっていくものをやるということです。
ある時にバズったんですが、なかなか期待するような売り上げに返ってきませんでした。
そこでまた1つ仮説検証で調査をしていったら、若者は実はスキャナを買わないんじゃないか、実はハイアマチュアの方もオンラインで購入できるじゃないかという仮説が出てきました。
つまりターゲットがもしかしたら右下でも行けるかもしれないというところで、そこをドラスティックに変え、現在はハイアマチュアの方でかつ雑誌を使ってやっています。
この辺も雑誌社さんの協力予定でして、紙媒体で終えずその記事をオンライン上で残してもらって、後で消費者の方が確認できるようストックも意識しながら行っています。
こんなことも皆さん参考になればなと最後ご紹介させていただきました。
徳田
仮説を立てて実行してみたところ、最終的には違った。
リアル媒体でかつハイアマチュアの方のターゲットということが分かって PDCA を回していく中で分かったということですね。
こういった解像度を上げる取り組みは自社となかなかできないと思うんですけど、こういう取り組みって竹内さんにご相談出来たりするんですか?
竹内氏
そうですね
今無料のワークショップをやっておりまして、特にいろんなお客様とお話するうちに、第三者と話をすることで自分の顧客像が明らかになるということをよく聞いたりします。
例えば皆様にお聞きしたいんですが、皆様の製品やサービスのお客様って誰かを頭に思い浮かべていただきたいです。
ではその方がもしいらっしゃるとして、その方にどのような感動を与えられているかをお聞きしたいです。
もしそれで今即答できない方や、ぼんやりしている方がもしいらっしゃれば、1度お問い合わせいただければ何かヒントになるんじゃないかなと思っています。
徳田
顧客の解像度を上げるワークショップを30分ほど無料で対応できるということで、ぜひ興味がある方はご検討ください。
ドイツに進出する方だけじゃなく、日本でマーケティングやってる方も相談させていただけるんですか?
竹内氏
はい。
商材は BtoB、BtoC色々あるかと思いますが、まずは興味があればお気軽にご連絡頂ければなと思います。
徳田
記事でお伝えできないんですが、竹内さんはすごいブランドのマーケティングの経験もおありなので、ぜひご相談いただければなと思います。
本日は貴重なお話頂きありがとうございました。
竹内氏
ありがとうございました。
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