対談
Interview
この記事を読むことで米国でコスメ販売するための勝ちパターンやロードマップ、成功の秘訣についてが分かります。
【コスメハント 代表 高橋クロエ氏 略歴】
国内のスタートアップで営業を経験し海外へ。
日本の化粧品の海外進出を幅広く支援する。
現在コスメハントをサンフランシスコで展開中。
【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田祐希 略歴】
日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、13年以上にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
越境EC企業の年商を35億→500億、14.7倍の成長を導くなど数多くの実績を残す。
Shopifyマーケティングエキスパート。
世界へボカン 徳田(以下 徳田)
こんにちは!世界へボカンの徳田です。
本日はアメリカ西海岸で日本のコスメブランドの米国進出を支援されているコスメハントのクロエさんにお話を伺いたいと思います。
宜しくお願いします。
簡単に自己紹介お願いします。
コスメハント クロエ氏(以下 クロエ氏)
こんにちは、よろしくお願い致します。
コスメハントの高橋クロエです。
アメリカのサンフランシスコを拠点に、日本の化粧品やコスメの企業様の海外進出、特にアメリカ進出のサポートをさせていただいてます。
徳田
日本ブランドのアメリカ進出の支援をされているということですが、どんな役割を担っているんですか?
クロエ氏
コスメハントは日本のブランド様に対しての米国進出サポートを行っています。
具体的には
・米国市場の分析
・分析に基づいた戦略設計
・米国市場ユーザーのリサーチ
・ターゲティング
・マーケティング支援
などをさせていただいてます。
加えて日本の化粧品やコスメを米国の消費者向けに販売する、Cosme Hunt.comというEコマースを運営しています。
日本のブランド様向けと米国の消費者向けという2方向のサービスを提供しているのがコスメハントです。
徳田
ブランドが海外に進出するとなると、担当者をとりあえず立てるものの、アメリカ進出をどうやって進めたらいいかわからないという状況になりがちです。
コスメハントのような米国市場をわかっているエージェンシーと成功事例をもとに、どのように進めるかを競合調査や市場調査から戦略立案までやってくれるというのは良いですね。
エンドユーザーさんとの接点をコスメハントのECのプラットフォームで持っているというのも良いですね。
クロエ氏
ありがとうございます。
コスメハントの大きな強みとしてはもう一つ、コスメハントコミュニティというものもあります。
日本の化粧品やコスメが大好きなアメリカ人を1万人集めており、内訳は
・10代から50代の男女
・最近のダイバーシティの傾向を反映してLGBTQの方
・自分をジェンダーの型で分類しないような方
・美容好きの方
・ライフスタイルを紹介しているインフルエンサーの方
などとなっています。
こういったコスメハントのコミュニティを通してインフルエンサーマーケティングやオンラインイベント、リアルイベントなどを実施しております。
日本のブランド様にも大変ご好評いただいており、コスメハントの一番の強みになっています。
徳田
私がコスメブランドの海外進出マネージャーとしてコスメハントに商品を送ったら、米国の方にサンプリングしていただいたり、商品をプロモーションして欲しいとなった時にはこういったマイクロインフルエンサーやナノインフルエンサーにお願いして、TikTokやYouTube、Instagramに広めてくれるというわけですね。
クロエ氏
はい、おっしゃる通りです。
徳田
米国でコスメブランドが成功するにはインフルエンサーマーケティングをやればうまくいくという感じなんですか?
クロエ氏
インフルエンサーマーケティングをまず最初にやりたいというブランド様もすごく多いのですが、必ずしもインフルエンサーマーケだけをやっていればいいのかというと、そうではありません。
米国での成功の秘訣は、主に3つポイントがあります。
①しっかりと米国進出における予算を社内で獲得すること
②ブランドの今の米国での進出状況、フェーズを把握、それに基づいてどのような施策を行うかの戦略部分をきちんと固めること
③言語が違い、文化や環境も異なるアメリカで絶対に成功したいという、担当者と会社のモチベーションや本気度が確固たるものであること
この3つによって動き方も変わってきます。
徳田
新しい市場を開拓するには①の予算も必要ですし、②の今の自分たちの状況をきちんと把握し、成功するためのポイントを網羅的に抑えなければいけないところも不可欠、③のやり抜く覚悟やモチベーションも大事だということですね。
確かにプロジェクトは担当者の覚悟やモチベーションによってその後のうまくいく/いかないが変わってきますよね。
徳田
先ほどロードマップの話がありましたが、具体的にどのようなものなのでしょうか。
クロエ氏
これまでコスメハントは50社以上のブランドさんの米国進出をサポートしておりますが、その実績を元に開発したのがコスメハントの完全版ロードマップです。
クロエ氏
ブランド様が米国進出においてどのようなステータスにあるのかを、コスメハントだけではなくブランド様や担当者にしっかり認識していただくところからまずスタートします。
縦軸の見方ですが、縦軸は各フェーズにおいてブランドがこなすべき施策や状況、米国消費者とのタッチポイントについてまとめています。
例えばオンラインなのかオフラインの店舗なのか、それに伴うコストがいくらなのかです。
横軸はフェーズ1〜5 と進出段階を5つに分けています。
フェーズ1:これから米国進出したいと思っていて、まだ市場などを調査している段階
フェーズ2:実際に進出を決定しており、具体的に必要な申請や法律面の手続き作業に入っている状態
フェーズ3:販売チャネルも整いいよいよ販売開始ということで、販促活動やマーケティング施策が始まる段階
フェーズ4:認知拡大に伴って販売チャネルを拡大する段階
フェーズ5:過去の施策の改善を行って、PDCAを回していくという段階
このように米国進出段階を5つのフェーズに分けており、ロードマップの一番上には各フェーズをこなすために理想的なスピード感を記載しています。
例えばフェーズ1であれば3ヶ月以内で必要な施策を終えてフェーズ2に移りたいですね。
フェーズ3であれば、商品の販売開始から施策の効果検証までの期間は1年あったほうがいいなど、理想的な期間を記載しています。
このように、ブランド様自身が今自分たちの米国進出はどのレベルなのか、どのフェーズなのかを可視化して認識していくのが非常に大事なポイントになります。
徳田
確かにこれで見ると、海外市場でしっかり進出するには3年間はじっくり取り組まなきゃいけないとわかりますね。
例えば、日本では成功しているけど海外進出は初めてで、これから米国に進出したい場合はフェーズ1になりますね。
徳田
海外進出が初めてな企業の場合、どうしたらいいのでしょうか?
クロエ氏
参考までに、とある企業の事例をもとにお話します。
例えば
・日本市場で年間売り上げが約30〜100億円
・日本で人気がある
・東アジア〜東南アジアでも販売をスタートしている
以上のようなブランド様があるとします。
このようなブランド様がアメリカに進出する場合によくあるのが、海外事業担当者を1人だけ置かれ、上長からの命令で一人ですべてのロードマップをこなさなければならないというパターンです。
現地に駐在しているわけではないので、具体的な競合ブランドが分からないですし、販売チャネルを拡大するために一人であちこち出張回らなきゃいけないなどの課題を抱えられています。
こういったブランド様に対しては、例えば6ヶ月とか1年の期間でロードマップに基づき必要な作業を洗い出し、1ヶ月単位でやれることをコスメハントから提案させていただきます。
徳田
確かに越境ECにおいて上長から無茶ぶりされて困っている担当者って多いですね。
クロエ氏
そうですね、社員が50〜100人規模の会社でアメリカ進出を一人でやっていくのはすごく大変だと思います
徳田
そういった意味でもすでに米国の市場をわかっているコスメのプロや消費者の声を聞き、実際にどのようにその市場に参入していくべきかのロードマップを敷いてくれるのはとても助かりますね。
具体的にここはできているけど、ここはできてないといったところはどう判断されているんですか?
クロエ氏
実際に自分たちがどのフェーズにあるのかを把握するために我々が提供しているのが、診断サービスです。
この診断サービスは6つの分野からなっております。
・ブランド、商品力
・宣伝とマーケティング施策
・販売チャネル
・コミュニティ
・チームの体制
・現地での調査・戦略
この6つの分野にまたがって合計で50問の質問をさせていただきます。
これらに答えていただくことでより正確にブランドの現状を把握し、進出フェーズや課題を分析することが可能になります。
徳田
診断サービスを受けることで、何ができていて何ができていないかがわかるということですね。
確かに自分たちの中では結構できていると思っていたが、必要なことができていないことを客観的にご指摘いただけるというのは良いですね。
診断後はレポートをいただけるんですね。
クロエ氏
はい、以下が診断後のレポートのイメージになっています。
左上が6分野ごとにブランド様を分析したレポートで、その下のスライドが分析を踏まえておすすめする施策のイメージです。
これに加えて右下のようなレーダーチャートとサマリーのページがついており、ブランド様の今できていること/できていないことを可視化しています。
徳田
なるほど。
実際に担当者も上長や社長に予算がこれだけ必要だと伝える必要があると思うんですが、なぜ必要なのかを説明するためにこうやって客観的な指摘を頂けるのはかなりいいと思います。
これから進出するブランド様だけでなく、例えば海外Amazonに進出しているが売り上げ伸び悩んでいる人たちもお願いできるんですか?
クロエ氏
はい、どのフェーズのブランド様でも現状のフェーズや課題を可視化することで何が足りないかがわかってくるので、その足りていないことをコスメハントと一緒にやっていくことが可能です。
徳田
なるほど、この診断を受ければ具体的に自分たちは何ができていて何ができていないかがわかりますね。
徳田
ブランド様が無事に予算を設けたあと、具体的にサービスや施策を実行したいとなった時はどうしたらいいでしょうか?
クロエ氏
以下が具体的なサービス一覧の一部です。
このように診断を受けてブランド様のフェーズがわかった後、フェーズに合わせて施策を提案いたします。
例えばフェーズ1:現状や市場の把握の段階にいらっしゃるブランド様であれば、STP分析や市場調査を提案します。
そういった調査が終わったフェーズ2のブランド様に対しては、実際に米国で販売可能にするための輸出やFDA(アメリカの薬事法)に則った成分の表記、パッケージのデザインなど申請や手続き関連の施策を提案します。
フェーズ3になると、販路先を決定しAmazonや現地のスーパーに卸すという作業が入ってきます。
ちなみにこの一覧はあくまでフェーズごとに実施が望ましい施策を並べた一例になっております。
先ほど徳田さんがおっしゃった通り、いくつかはすでにできていた、やっておくべきだった施策を飛ばし飛ばしでやっているなど、色んなブランド様のパターンがあります。
そのためブランド様の状況に応じて自由にカスタマイズしていただくことが可能です。
徳田
確かに初めての米国進出だと何を網羅しなきゃいけないのかがきちんとわかってないですし、実際に戦略が整い施策を実行するとなったとしても、日本のエージェントだと難しいですよね。
その中でコスメハントは現地のコミュニティがあり、顧客の声もプロの声も聞くことができて実際アクションもとれる。
アドバイザーではなく実行もできるというのがコスメハントのサービスなんですね。
すごくいいじゃないですか!
クロエ氏
ありがとうございます!
アドバイス、コンサル、さらにエグゼキューション(実行)も行うというのがコスメハントのサービスです。
徳田
この診断をお願いしたい場合はどうしたらいいですか?
クロエ氏
今日のお話が気になったというブランド様、もう少し詳しく聞きたいということがあれば、Cosme Hunt.jp
という日本語のサイトがありますので、そちら経由で問い合わせをいただければと思います。
徳田
ここまで米国の進出に向けてサービスを作り込むことは、ある程度専門でやってないとうまくいかないと思います。
弊社は越境EC専門でやっており、それでも大変だと思う中でコスメはさらに特殊じゃないですか?
そこでやり抜いているクロエさん、とても素敵だなと思いました。
本日は貴重なお話いただきありがとうございました。
クロエ氏
どうもありがとうございました。
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