対談
【チャネルトーク国内海外活用事例】チャネルトーク 玉川葉/Jay×世界へボカン 徳田
- 2022.05.19
- ECマーケティング
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対談動画
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この記事を読むことで、チャネルトークをどう活用するか、チャネルトークの海外国内活用事例についてがわかります。
【チャネルトーク 玉川葉/Jay 略歴】
チャネルトークの日本展開の責任者を務める。
元eBay Koreaカテゴリーマネージャー。
D2C・スタートアップの研究を日々行っている。【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田祐希 略歴】
日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、13年以上にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
越境EC企業の年商を35億→500億、14.7倍の成長を導くなど数多くの実績を残す。
Shopifyマーケティングエキスパート。
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第一弾はこちらからご覧ください。
玉川葉/Jayの自己紹介と前置き
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世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田祐希(以下、徳田)
こんにちは、世界へボカンの徳田です!
前回チャネルトークさんのjayさんからチャット活用することでお客様の解像度を上げ、接客や物作りにどうやって反映させるかといった話を伺いました。
今回は、実際チャネルトークをどう活用するかを伺えればなと思います。
よろしくお願いします!
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チャネルトーク 玉川葉/Jay(以下、Jay氏)
よろしくお願いします!
チャネルトークでできること
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Jay氏
結局チャネルトークで何ができるか、皆さん気になる部分かなと思います。
そのため、何故チャネルトークを開発したのかからお話し出来ればと思っています。
弊社の話になりますが、今回のプロダクトが4回目なんです。
逆に3回上手くいかなかったという話にもなりますが、それには理由があったんです。
何故うまくいかなかったのか、それは弊社自体がお客様の話を聞かなかったからなんです。
3回目のプロダクトを開発してた時に気づいたのが、オフラインの店舗さんのためのプロダクトだったのに、全然オフライン店舗の方のことを理解していなかったことです。
お客様の話をちゃんと聞いて、社内で共有することが必要でした。
聞いてみると、色々サービスを探してる中あまり良いものがないんだと。
そこで私たちが開発しましょう!ということから始まったのがチャネルトークなんですね。
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徳田
そうなんですね。
3回の失敗があって、今があるんですね。
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Jay氏
そうなんです。
なのでスタートアップですが、11年ぐらいはやってますし失敗の経験がめちゃめちゃ多い会社です。そこで2つの仕組みが重要だと思ったんです。
1つがお客様が話したことにちゃんと社内の人たちが反応する仕組み。
もう1つがそれを社内にちゃんと共有する仕組みが必要だと思いました。
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徳田
反映と共有ですね。
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Jay氏
そうですね。
だからお客様とやりとりする管理画面が必要だとわかりました。
もう1つが、社内のメンバーたちがコミュニケーションする管理画面も必要だなと思ったんですね。
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Jay氏
チャネルトークには、こちら(上記画像)にお客様が問い合わせしたら、社内にて誰かが確認したり返事をするシステムがあります。
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Jay氏
こちら(上記画像)のようにビジネスチャット、一般的にSlackさんや、日本ではチャットワークさんのような社内チャット機能が入ってるんです。
それで弊社は、社内のみんなが話す場でいつでもお客様と話が出来て、お客様が話してることを社内のメンバーが誰でもいつでも確認が出来るという状況を作るのが理想だったのです。
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Jay氏
そこで重要だと思ってるのが、海外が相手だとリアルタイムの接客が大抵出来ないんです。
これって海外の顧客と話すときにすごく懸念されることだと思います。
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徳田
そうですよね、確かに。
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Jay氏
弊社のお客様の中では、リアルタイムの接客をしたら売上が発生するということで、(日本のお客様なんですが)その時間に合わせて運営する会社さんもいらっしゃってるんです。
弊社が考えたのは、お客様のデータをちゃんと取得して、いつでも返事出来るようにしましょうということだったんですね。
なので一般的なチャットボットサービスと違う部分として、CRM機能があるんです。
お客様が問い合わせしたらそのデータが取得されたり、もしShopifyなど会員の連携が出来るサービスなら、お客様が何も入力しなくても誰かわかるようになっているんです。
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徳田
それはとても良いですね!
Shopifyと連携出来るんですね。
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Jay氏
そうですね。
Shopifyの場合、アプリにすると自動で連携されるので、例えばログインしたお客様が問い合わせしたら、そのお客様のメールアドレスや携帯番号の取得が出来るんです。
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Jay氏
これが出来ると簡単にどの人がいつ来たのか、この方がどんな人なのかといったお客様のデータが見えます。
返事をすると、その返事がメールとSNSに飛ばされるんです。
例えばアメリカから問い合わせが来たら日本は夜中だったりする可能性があるのですが、そこに対して自動でお客様に「今は営業時間ではないのでここに入力してくだされば、あとで返事しますよ」と連絡することができます。
そこでお客様が入力してくだされば日本の営業時間中に返事する。
それがメールやSNSで返事されたり、もしお客様がサイトに戻ったのならポップアップでも見えるようになるんですね。
ずっとお客様とつながってるようなコミュニケーションが可能になります!
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徳田
なるほどなるほど。
これ良いですね、すごいです!
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Jay氏
そうですよね。
弊社からはお客様と必ずつながるというコンセプトで作った機能ですが、海外のお客様なら非常にこちらの機能が使えるんじゃないかなと思うんです。
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徳田
確かに。
時差があってなかなかリアルタイムで接客できないですもんね。
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Jay氏
そしてもうひとつ、弊社の経験から結構力を入れて作ったものがあります。
お客様のデータは、定性的な会話のデータだけじゃなくて定量的なものも必要だと思ってるんです。
特に海外のお客様が、「何をクリックしているのか?」「何を知らないのか?」把握できないサービスが結構多いと思うんです。
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Jay氏
弊社が重視してるのは、何をクリックしてどこから離脱してるのか。
何が解決できないから人に問い合わせしているのかをデータで全部出力されてるんです。
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徳田
なるほど!
マーケティングオートメーションツールみたいですね。
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Jay氏
そうですね。
そのようなCRMも出来ますし、BOTからも自動で接客出来るようにするのも可能です。リアルタイムで海外のお客様に対応できる仕組みは本当に大手じゃないと難しいじゃないですか?
その場合は、例えばボカンさんのような専門家さんと話しながらこのような指摘をしておくことだけでも、転換率を上げることが可能だと思っています。
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徳田
確かに。
まず海外向けのサイトを構築する会社さんって、トップ、一覧、そして詳細しかコンテンツがないことが多いです。
僕らでもコンテンツをちゃんと用意しましょうと提案してコツコツコンテンツを用意するんですけれど、こっちが意図した通りユーザーさんって回遊してくれないじゃないですか?
なので、せっかく作ったコンテンツが見られてないってこともあったりするんですよ。
そういうのもここでわかるってことですね。
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Jay氏
はい。
ここで見ることも出来ますし、単純にCRMの機能としてもっと見てほしいコンテンツをポップアップに出したりも出来るんですね。
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徳田
とても良いですね!
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Jay氏
そして一番おもしろい機能と思うのが、情報取得が出来るということです。
英語を使ってる国が結構多いじゃないですか?
例えば英語で問い合わせがきたが、内容が分からないとします。そこでこの方の国の情報などを取得したりするので、ベトナムから問い合わせが来たなとか、前も1回来たことがあってもう1回訪問してくださった方だ、などお客様のデータ見えるということが強みなんですね。
このデータが見えると、何回も来てるお客様には「なぜ買わないんですか?」と気になるじゃないですか?
そのため「何か困ってる部分がありますか?」「心配されてる部分ありますか?」と聞くと、実は例えばベトナムならば「通関するときにこんな心配があって」と色々分かるようになるんですね。
そのお客様のデータを元にコミュニケーションが出来る。
今はオフラインで接客ができないため、ここが弊社が解決出来る強みかなとは思っています。
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徳田
チャネルトークさんが、こうやってグローバルのデータを取得出来る話ってあまり知られてないんじゃないですか?
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Jay氏
そうですよね。
弊社がもっとマーケティングを頑張らなきゃならないですね。
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徳田
この記事を見たら、皆さん使いたいと思うと思いますよ。
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Jay氏
ありがとうございます!
また機能の部分の話になりますが、色々な言語の対応が出来るということも私は強みだと思っています。
お客様が自分でどんな言語で話したいのかを選択することが出来るんです。
例えば中国語で問い合わせしてたら、中国語での返事を選択したりも出来るんですね。
最初の「いらっしゃいませ」というメッセージだけでもそのサイトに来てるお客様の言語に合わせて、何個でも追加が出来る。
それもひとつの強みで、親近感を感じることが出来るんですね。
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徳田
確かに、「オソオセヨ(いらっしゃいませ)」って言ったら親近感湧きますよね。
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Jay氏
そうですね。
その国の言葉で接客するより良いおもてなしはないかなと思います。でも海外語でそこまで対応出来ないと思っている方がいらっしゃると思います。
しかし、チャネルトークには自動翻訳機能がついているんです!
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Jay氏
例えば、日本からお客様に日本語でメッセージを送ったとします。
するとこんな感じでメッセージが出て(上記画像)、クリックすると一度で英語に通訳されるんです。
もちろん逆も出来ます。お客様が自分の国の言葉でメッセージを送ったら、管理画面でクリックするとそれが日本語に翻訳されます。
勿論、複雑な話だとちょっと噛み合わない部分があるかもしれないですが、大体どんな質問か、何が聞きたいのかが分かるじゃないですか?
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徳田
自分たちの商品の話だったら、包丁の大きさとか「どれが良いですか?」みたいな話は分かりますね。
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Jay氏
そうですよね。
なのでこちらのような機能だけでも、大手の会社さんじゃなく越境ECを1人でされてる方にもおすすめ出来るのではないかなと思いますね。
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徳田
本当そうですね。
1人でやってる人も使ったら、夜に来てくれた方に朝返事してどんどんコミュニケーションをとって、日本語で打ったら英語にしてくれる。
とても良いじゃないですか!
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Jay氏
そうですよね。
ですので、越境ECされてる方とはとても相性が良いんじゃないかと思ってきました。
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徳田
僕らもチャネルトークさんを使わせていただいています。
サイモンさんとかにアドバイスもらったりしてるのですが、ただ設置するだけだとなかなかコメントは来ないじゃないですか?
BtoBだからそうだったかもしれないですが、toCだとやはり少し工夫して、ユーザーの疑問に思ってることに合わせてショップ店員さんが「サイズとかお探しですか?」といった感じで、ユーザーのニーズに合わせてチャネルトークさん側から話すことも変えていったら良いかもしれないですね。
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Jay氏
そうですね。
これって、海外の接客のほうが日本の中の接客より効果があると私は思います。理由は期待値の問題なんですね。
人ってそもそも、海外の国で何かを買うとき接客してくれるという期待値ってあんまりないんですよ。
例えば、アメリカの方が来たら英語でメッセージを送るというような設定ができるんですね。
英語で「Welcome to our site」といった「いつでも話できますよ」って感じのメッセージを送るとやはり話したくなるじゃないですか。
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徳田
すごいってなりますよね、確かに。
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Jay氏
日本の中だけでの結果でも「人が対応しますよ」「何分以内に返事しますよ」とするとチャットが最大7倍まで増えるんです。
なので問い合わせが多い会社さんの場合、どちらかといえば効率化することを考えたほうが良いんです。
けれど、そもそも海外のお客様との接点がそこまでなくて、サイトのトラフィックもそこまで多くない会社さんの場合は、こちらから声をかけた方が絶対良いと思っています。
問い合わせしたら転換率で平均7割以上なんです。
海外のお客様にそんな感じで接客したら、転換率・購買だけではなくてインサイトを得るという効果も期待できます。
チャネルトークの海外事例
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Jay氏
海外の事例をご紹介します。
Wunder Weltさんという会社さん。
海外のゴスロリのファンって世界中にいるのですが、やはり日本が一番先進国なんですね。
そのため結構海外のお客様からの売上も高いんです。
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Jay氏
なのでこんな感じで(上記画像)BOT自体を英語で用意し、設定して入ると自動で英語で出るんですね。
また、訪問したお客様が日本の方なら日本語で出ます。また、サイトにFAQを用意されてると思いますけど、FAQを読まないのは日本だけではなく海外もなんです。
特に海外は日本よりも読まないと思います。
日本の場合は買ったらちゃんとマニュアルを読む方って結構いらっしゃると思うのですが、最近海外の製品、たとえばAppleやスマートフォンを買ったら入ってる紙がとても薄いじゃないですか。
海外の方はマニュアルを読まない方が多いんです。
なのでコミュニケーションしようとする方が、こちらのBOTで結構解決されてるケースが多いんじゃないかなと思いますね。
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Jay氏
そしてこちらはTRiCERAさんという、日本の美術品を海外に販売するビジネスをされてる会社さんです。
私もすごく好きなブランドですし、とても応援したいという会社さんなんです。
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徳田
井口さんですね。
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Jay氏
そうです。
接客で売れるという話を前からしてくださっていて、面白いですけど美術品って客単価がとても高いじゃないですか?なので、普通のEコマースのように買われないんですよ。
しかも美術品って、何故この作品がこの値段なのかの説明が難しいんです。
知ってる方・有名な方が作成した絵画だから高いなどはそうですが、新人の方が作成した絵画になると「この絵は好きなんだけどと、何故この値段なの?」となります。
それでコンシェルジュに問い合わせすると、「この絵はこんな意味が入っていて、実はこんなストーリーで描いたものなんですよ」と回答が得られて、売れるんです。
絵好きさんが客単価がすごい高い物を、この前チャットで説明して売ったという話を聞いて「あ、すごいな」と思いましたね。
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徳田
井口さんすごいですね!
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Jay氏
なので、客単価が高いもの、特に日本の職人さんが作った物は、越境ECとして私は可能性高いんじゃないかなと思います。
説明を聞いてみたら、とても買いたくなるんですよ。
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徳田
確かに。
歴史やストーリーとかですよね。
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Jay氏
そうですね。
けれど、お客様はそれを知らないから「なぜ高いんだろう?」となります。
日本の物は高いけど、高いものには理由があるんだよね、と。理由を説明したら売れるので、そのようなサービス・商品を提供している会社さんにも使われるのではないかなと思うんですよね。
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徳田
なるほど。
例えば包丁や化粧筆や作務衣といった「なんでこれ高いんだろう?」って分からないものが多かったりしますよね。
でもこういうストーリーがあって、日本人の職人がこういうふうに作っててなど説明出来る機会がもらえるのはすごい良いですね。
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Jay氏
そうなんです。
そしてこのようなストーリーに反応したり、探してる人たちって大体その国のインフルエンサーの方が多いですね。
どの国でもイノベーターたちって、新しいものを探してる方たちじゃないですか?
他の人たちが知らないブランドを探して、それを皆に紹介したい人たちがいるんですよね。
そのような人たちが来て、チャットで問い合わせする可能性が高いんです。
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徳田
確かに、プロダクトライフサイクルで言うところのイノベーターとかアーリーアダプターの人たちが越境ECで買ってくれてるから、ちゃんとその人たちが語れるストーリーや歴史を伝えなきゃいけないってことですね。
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Jay氏
そうですね。
これは先ほど話した井口さんが共有してくださったものなのですが、問い合わせしてくださったお客様が台湾の美術品が好きな人たちのコミュニティの方だったそうです。
そこで「TRiCERAさんがとても良いよ!」と口コミしてくださって、そこからトラフィックが増えたという話を結構聞いてたんですね。
私がそれを聞いて確信したのが、間違いなくどんな国でも最初はイノベートからスタートして、その人たちのコミュニティから拡散されるんだということなんです。
ではその人たちとどうすれば会えるのか。
今、海外でマーケティングをするためにインフルエンサーマーケティングをすることもあると思います。
サイトに来てるお客様の中でそのような方がいらっしゃったら、ROI(ROI=投資に対し、どのくらいの利益が出たのかを測るための指標)でお金かからないのでマーケティング費用が本当に良いじゃないですか?
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徳田
そんな方にアンバサダーになってもらったら良いですよね。
そういう意味でも、イノベーターとかアーリーアダプターを捕まえるにもチャットボットが使えるということですね。
越境で確かに使えるなって今日話聞いてて思いました!
チャネルトークの今後の進化
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Jay氏
最後に、今後こんなこともやっていきますという話をさせていただきます。
弊社の解決したい課題は、会社とお客様の間にあるコミュニケーションの問題で、これを解決したいと思っています。
なので今はチャットからやっていますが、今後は電話やビデオ電話、そして今はLINEとインスタグラムと連携されていて、そこからの問い合わせもチャネルの中で返事が出来るようにしています。
それだけではなくセグメント配信も出来るようにしようと思ってます。
今アメリカのShopifyがすごく伸びてるので、アメリカのお客様からもチャットからフィードバックをもらうことが出来るんですね。
それでWhatsAppが必要ではないか、メールもチャネルトークから受信したいといったの話があり、今年中にどんどんリリースされる予定なんです。
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Jay氏
ですので弊社自身が海外でのビジネスをとても重要視していますし、アメリカのマーケットは韓国と日本を合わせたものよりも規模が100倍くらいだということが見えています。
やはり海外に意識したいという思いは弊社もとても強いので、弊社のお客様である越境ECをされてる方達のお話を反映しながらもっと良いプロダクトを作っていきたいなと思っています!
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徳田
なるほど、良いですね!
BtoBのマーケティングにも使えそうだなと思いました。
僕らは製造業やメーカーさんの海外マーケティングをしていたり越境ECもやってるので、両方で提案しても良いのかなと思いました。
本日は、貴重なお話いただきありがとうございました!
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Jay氏
ありがとうございました!
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