対談
Interview
【この動画でわかること】
・多くの中小企業はついつい戦術面に意識がいきがち
・コンセプト=企業がなんの為に生まれ、どんな行動するのか?
・4つのC(Consumer、Competitor、Company、Concept)を整理することで自分たちがどういったコンセプトで打ち出すべきかが分かる
【HONE 代表/マーケター 桜井貴斗 略歴】
静岡を拠点にするマーケター。
地方企業の事業支援を行い地域に貢献。
地方のマーケターが集うコミュニティも運営する。
【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田祐希 略歴】
日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、13年以上にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
越境EC企業の年商を35億→500億、14.7倍の成長を導くなど数多くの実績を残す。
Shopifyマーケティングエキスパート。
この記事は2本の動画をまとめたもので、各動画は以下になります。
ブランドのコンセプトの作り方 地方企業のマーケティング HONE 桜井氏×世界へ ボカン徳田【前半】
ブランドのコンセプトの作り方 地方企業のマーケティング HONE 桜井氏×世界へ ボカン徳田【後半】
世界へボカン株式会社 徳田祐希(以下:徳田)
こんにちは、世界へボカンの徳田です!
本日はHONEの桜井さんに地方企業が取り組むべきマーケティングでコンセプトを作る4つのCについてお話を伺いたいと思います。
よろしくお願いいたします!
HONE 代表/マーケター 桜井貴斗氏(以下:桜井氏)
よろしくお願いします!
徳田
簡単に自己紹介をお願いできますか?
桜井氏
はじめまして。
桜井と申しまして、今地方の企業様を中心にマーケティング戦略やブランドの構築のお手伝いをさせていただいております。
現在は静岡に住んでおります。
静岡の企業様を中心にそれ以外も東北や九州、他の地方のブランドを強くするため戦略をご一緒に考え最終的にはコンセプトに落とし込み、売上や利益を上げるための仕組みづくり……というところでお手伝いをさせていただいております。
本日はよろしくお願いします!
徳田
お願いします!
森岡さんの刀のスクールで学ばれてるシーンを動画で拝見しました。
スクールで得たナレッジも今日お話伺えたらと思うので、よろしくお願いします。
桜井氏
是非。刀式マーケティングを地方にどう落としていくかは今日お話できたらと思います。
徳田
早速ですが地方のマーケティングですね。
どんなところから取り組むんでしょうか?
桜井氏
まず地方で考えるべき内容として、コンセプトという言葉はとても分かりやすいんですがコンセプトよりもっと前にやるべきことが、上記画像の左側に書かせていただいているミッション・ビジョン・バリュー。
そこから売上目標を立てて、市場分析や事業戦略、マーケティング戦略を作ったうえで初めてコンセプトというものが出来て運用……という風になっていきます。
コンセプトってとても分かりやすくて、お客様にも消費者の方にも伝えやすいんですけど、その前段では「まず企業がなんのために生まれたのか?」とか「どういうふうに行動すべきか?」というところから考える必要があるかなと思っております。
徳田
こういった場合、何をやるかって具体的な戦術的な話や(漠然とした)課題に対してどうしたら良いだろうと、抽象度の高い課題を持つ地方企業さんって多かったりします。
この辺りのミッションビジョンバリューも伺いたいのですが、今回はコンセプトを作る4つのCについてお話を伺えますでしょうか?
桜井氏
コンセプトを作る4つのCということで、私もとある代理店のクリエイティブディレクターの方に教えをいただいています。
この型(下、画像)を大切にしているのですが……
桜井氏
4つのCというのは、
①CONSUMER……コンシューマー、お客様、消費者の方。
②COMPETITOR……コンペティター、競合。
③COMPANY……最後に3つ目、カンパニー、自社。
④CONCEPT……そこから行き着くのが4つ目最後のコンセプトという順序になります。
具体的にご説明しますと、コンシューマーというのはシンプルに言うと、ユーザーはこんなことに困っており、競合は助ける人がいないので自分たちが手を差し伸べる。
その結果……つまりコンセプトは解決策になります。
シンプルにこの4つの問いを立てることが4つのCになりますね。
徳田
まず一番のユーザーが何に困ってるかを把握しないと最終的なコンセプトに行き着かないというのが大事なとこですよね。
結局プロダクトアウトのところが多いじゃないですか。
「ユーザーの困りごとからしか売れるコンセプトって作れないよね」って話ですよね。
桜井氏
そうなんです!
まさに順序がすごく大事なんです。
よくあるお悩みとしては③が先に来てしまったり、③ありきで①②を考えるケースが多いのですが、③が①の困りごとに解決出来るかどうかが分からないと、それがそもそも困りごとに当てはまらないケースというのもあったりしますからね。
徳田
基本的にはユーザーの困りごとに紐付いた、マーケットインの取り組みが大事ですよってことですね!
桜井氏
おっしゃる通りですね。
これをもうちょっとマーケティングの用語に置き換えるとですね……
コンシューマーというのは、ユーザーはどんなインサイトを持っているのかですね。
コンベクター・競合に関しては、競合に対する商品や存在に対する不満はないかどうかですね。
じゃあ自社がお客様に提供できるベネフィットはなにか?
最後にこれを一言にすると、コンセプトになります。
これがマーケティング的にはインサイトとベネフィットですね。
ここがちゃんと「一気通貫になっているか」「それがわかりやすいコンセプトになっているかどうか」というのが大事になってきます。
徳田
なるほど。
徳田
インサイトとかベネフィットというところが聞き慣れない方もいらっしゃるのかな?と思うのですがこのあたり教えていただいても良いですか?
桜井氏
インサイトというのは、人は自分の本音を言葉にできないと普段マーケティング的に言われています。
その言葉に出来ないものをインサイトと呼んでいます。
桜井氏
例えば、インサイトと対をなすものとしてニーズと言われるものがあります。
ニーズというのはお客様にアンケートを取ったりお客様が頭の中で日頃
こういうことに困っているな、こういうことに解決したいな……という風に言葉に出せるものというのをニーズと呼んでいます。
一方インサイトというのは、上記図の氷山というところの表に出ていない部分ですね。
うすうす感じているんだけど言語化出来ていない部分や人間の本質的、本能的な欲求に基づく心理をインサイトと呼んでいます。
徳田
インサイトを知らないと先ほどのコンセプトが決まらないので、ここを把握することはとても大事ですよね……!
桜井氏
そうなんですよ。
よくマーケティングを学んでいる方や従事者の方に聞くと「インサイトってどうやって皆さん導いてるんですか?見つけてるんですか?」とよくご相談を受けることがあります。
これって私もよく聞かれたり考えることがあるのですが、よくやるのが天の邪鬼になるというのがとても大事です。
実際に天の邪鬼になると「一般的にはこう言われてるかもしれないけど、一方でこうかもしれない」と、ちょっと疑った目でこうかもしれない……というような考え方をすることで、また違う角度で物事を見ると、仮説が正しいと仮説が勝つのでそれがインサイトの種になったりしまる。
ちょっとひん曲がった性格になっちゃうかもしれないですけど(笑)天の邪鬼になったりある意味いろんな思考で思考を巡らすというのが、インサイトを見つける上で大切なポイントだと思いますね。
徳田
インサイトって具体的な例はあったりするんですか?
桜井氏
はい。有名なジョブ理論という書籍がありまして……
(上記画像)
ジョブ理論の中に、ミルクシェイクを売ってるファストフード店がアメリカの実際の話であるんです。
何故か朝ミルクシェイクの売れ行きが良かった、と。
「なんで売れてるんだろう?」って考えた時、もっと売りたいと企画の皆さんが考え、トッピングを増やそうとか味を変えようとかいろんな手法を凝らしてミルクシェイクを売ったんですけど、結果的に売上が伸びなかったんです。
これはインサイトを捉えたときに「どんな人が使っているのか」「どんな人が楽しんでいただいているか」というのを調査した結果、朝の通勤中のビジネスマンがミルクシェイクを買っていたってことがわかったんですね。
なぜ朝のビジネスマンがミルクシェイクを買っているかというと、ガムとか朝御飯のドーナツを車の中で食べるというと。
ガムだと5分も経たずに味がなくなってしまい、ドーナツだとポロポロこぼれてしまうので、ミルクシェイクというのはちょうど通勤の2、30分の暇潰しをするのに最適だった……というのがインサイトとしてわかってきたんですね!
なのでミルクシェイクの売る方法というのは、最終的にはトッピングでも味を変えることではなく、20~30分の暇つぶしを出来るようなものであればある意味そんなに味を変えなくても良かったんです。
トッピングなんてそもそもいらなかったというのが、これがインサイトだと。
これってお客様が「なんでミルクシェイク飲んでるんですか?」ってアンケートを取っても「おいしいから」とか「近くにあったから」とか「手ごろだから」という回答しか出てこないと思うんですよ。
「暇つぶしだからミルクシェイク飲んでます」って人ってあんまりいないと思うんですよね。
徳田
ユーザーにインタビューしても出てこなくて、ユーザーの行動から発見があるってことですね。
面白いです!
桜井氏
「アンケートを取ってインサイトを見つけます」とかそういうお答えもあるかもしれないですけど、実はユーザーのリアルな声を裏返してインサイトにするというのは難易度が高いんです。
ユーザーが本音で言ってるかわからないような表面的な答えと、実際の行動を答え合わせをしながらどこかに違和感が出る……ってところですよね。
その違和感を見つけて仮説を立てることがインサイトの種になります!
徳田
確かに。
日本人はほぼ電車通勤だからそのインサイトないですもんね。
日本だと、電車の中でミルクシェイク飲んでたら超邪魔じゃないですか?
なので車で移動している海外の方の行動というのが伴って、初めてそういうニーズが……インサイトが発生したわけですよね。
桜井氏
そうですね。
実際に口に出していることと行動というのが違ったりするので。
もう1個別の事例で言うと、私とある結婚式場を今お手伝いしてるんですが結婚式って自分のために挙げる人と、家族や親族のために挙げる人と大きくわかれるんですね。
いわゆるヨーロッパテイストのゲストハウスって言われるのって「自分たちのお庭に来てね」という自分のために結婚式を挙げる人が多いんです。
一方格式高いところや歴史のあるところは、自分のためよりは上司や親御さんのためとか、もしくはご年配の皆さんのために顔を立てる……という意味で結婚式を挙げるという人もいるんです。
なので表現の仕方って、「自分の思い通りの結婚式場を作れるよ」みたいな表現であんまり格式の高い結婚式場の方には響かないんです。
インサイト、なんのために挙げるかによってコンセプトや行動というのが変わってくるという例です。
徳田
なるほど。
次のコンセプトの話がすごい楽しみになってきました!
桜井氏
具体的にどんなコンセプトを作ったのかを、ちょっとご説明させていただきますね……!
桜井氏
私も今JAさん、農業の雇用に関するお手伝いというのをここ5年6年ぐらいかけてやっておりまして。
農業というのは本当に皆さんがご存知の通り、担い手がどんどん少なくなって高齢者の方が増えてしまっている課題があります。
私も現地に行って、ハウスに行ったり圃場という野外の畑に行ったり、農業の選果場という野菜を収穫して選別するような場所等、様々なところに行ってお話を聞いてみました。
そこで「農業って力仕事が必要だよね」というイメージ……思い込みがあったんですけど、そうではなかったということがわかってきたんです。
桜井氏
なぜかというと、最近選果場というのはある程度野菜も見定めが人の目じゃなく機械で出来るようになってきたり、重いものを持たなくても細かい仕分けや梱包というところに女性の力が必要というような意見が増えてきてるんですね。
なので「長年の勘が必要だった」という点でそもそも諦めてしまってる人がいるんじゃないかというのがまずひとつインサイトとして気づいた種になりました。
競合というのは、農業と並んで何かを比較検討する人、働く比較として農業を検討する人というのはやはりおらず、そもそも農業が雇用先としてあまり選ばれていなかったというのもあり「競合がいなかった」。
一方で自分たち農業の強みとしては、まず「未経験でも大丈夫」ということと「力を使わない」かつ「単純作業である」ですね。
職場が近所のコミュニティになっているケースが多くて、皆さん楽しそうに働いているんですよね。
なので本当に関わる人もQOL:クオリティオブライフがとても上がっていて生活が豊かになって、生き生き働いているなという人がたくさんいらっしゃるんだなという印象を受けました。
結果コンセプトとしては「未経験から始める静岡の農業」ということで、女性こそが活躍できる仕事。
逆に言うと手先が器用な女性だからこそ、仕分けや梱包が出来たり農業って良くも悪くもシステマチックになっていないので、労働集約型であれば急なお休みとかが結構融通が利いたりするんですよね。
「1人ぐらいいなくてもなんとかするよ」みたいな器の広い農家さんもいらっしゃって、子育て中の主婦にも最適な場所だったりします。
あと今回農作業マニュアルというのを作らせていただいて、具体的に未経験の人でも働きやすいような整備をさせていただいたというので、未経験でも始められるというようなコンセプトに行き着くことが出来ました。
徳田
コンシューマ側が無意識に諦めていたポイントをちゃんとフォローして、「こういうところをカバーしてるからあなたでも大丈夫ですよ」とオファーをすることによって、「私でもできるのかな」と思っていただいた感じなんですかね!
桜井氏
そうですね!
農業というと跡継ぎとか畑を鍬で耕しているみたいなイメージがあると思うんですけど、そういう男性のイメージというのはあるんです。
けれど実際に求めている仕事は、寧ろ女性が求められるような仕事があったといったことがありましたね。
徳田
そういうコンセプトを設定して、クリエイティブに落とし込む……みたいな感じなんですかね。
桜井氏
そうですね。
具体的にこのコンセプトをどういう風にクリエイティブなコンテンツに落とし込んだかというとですね……
全体としてこんな感じでして。(上記画像)
実際に真ん中に求人のサイトがあり、求人サイトを作ること自体は一般的なものなんですけど、女性が活躍できるとか未経験の方が活躍できるというのでパートさんのインタビューを掲載しました。
右下の体験ページでは、すぐに働くのはハードルが高いので「1日だったらまずやってみたい」と、農業のみかんのお土産つきの農作業体験会をやったりですね。
あとは左下が実際の農作業のマニュアルを全て動画にしましたね。
細かいみかんというのも摘花と収穫と2つ収穫の工程があって、まず茎の根本だけを切ってしまうと実が傷ついてしまうので、茎を長めに切ってそれを摘花といってそこからまた細かく作業する収穫……そういう作業があるよと言葉で言っても分からないと思うので動画で伝えていったりとか。
最後に左上ですね。
農家さんって人を雇うのが初めてだったりすることが多くて、怖い対応をしてしまったり断り方を上手く慣れていらっしゃらない方も多いです。
「電話は優しく出ましょう」とか「まず従業員の方というのは親戚の方とは少し違ってやっぱりお客様に近いので、きちんとそこは真摯に対応しましょう」といった当たり前のことを一緒に言語化をして、ガイドブックとして農家さんにお渡ししました。
「人を雇うということはこういうことだよ」みたいなことをお話したりしましたね。
徳田
ただただ求人サイトを作るだけじゃなくて「ちょっと体験してみよう」というところに寄せたのがすごいなと思いましたね。
この求人サイトとインタビューは確かにイメージ湧くよねとに思ったんですけど、要は体験と実際応募ってところをいきなり階段設計したわけですよね。
農家側としても実際にパートさんをどう受け入れるかだったり、受け入れたあとそれをどう浸透させていくか?みたいなマニュアルを作ったり受け入れ方を作ったというのは「すごいなるほどな」と。
現場に行ってないとこの辺のインサイトって見えてこないのかなと思いましたね。
桜井氏
本当に現場にこそヒントがありますし、調査とかいわゆるアナリティクスだったりユーザーのアンケートってもちろん参考にはなるんですけど、実際の行動とのギャップって気づけないんですよね。
徳田さんもそうだと思うんですけど現場にこそヒントがあるみたいなのがありますよね!
徳田
そうですね!
地方の工場だったり物を見て「これがどんな人に価値を感じてもらえてるのか?」だったり、お店があるところもあるので外国人の方に接客する時「こういうふうに価値を伝えてるんだ」って見てこれをWEBで伝えられたら良いなって思ったりとかあるので、結構現場は大事だなって思いますね。
コンセプトからクリエイティブに落とし込む流れが、僕はすごい良いなと思いました!
桜井氏
これは本当にあくまで成功パターンなので、この裏側に体験がないところで全然応募ないんじゃないかとか、サイトは作ったけど全然ビューが出ないなとか……
裏側でいろんな小さい失敗があって、1個1個だんだん仮説を証明してパーツを増やしていって、今ご覧いただいている成功パターンになってるんですが、そこまでに行き着くのにたぶん2年ぐらいかかってますね。
徳田
そうすると依頼する側も、一発でボンって結論が出るんじゃなくて戦略仮説が立ってそれを検証していく中で、またいろんな課題とか取り組むべきポイントみたいなのが見えてきて……
そこをひとつひとつ埋めていくことで、最終的にはパートさんが安定して入ってきてくれて目標が達成される!みたいな意識でいると良いということですね。
桜井氏
おっしゃる通りですね。
なので一発でホームランを打てるというよりは、小さい失敗を積み重ねていきながら仮説を検証して積み木のように積み上げていく。
最終的には勝ち筋ができてくるみたいなイメージですかね!
徳田
これはおもしろいですね。
桜井さんに相談すると、こういったコンセプトのMVPのところからコンセプトメイキング、クリエイティブに落とし込むところまでをワンストップでやってくださるってことですかね。
桜井氏
細かい部分的なサポートというのは皆さんのお力を借りることもあるんですけど、大きな絵を描きながらそこに1個1個積み重ねていくってことはご一緒させていただいてますね。
桜井氏
ここまでひとつ農業の事例をお話しさせていただいたんですが、もうひとつ静岡で事例がありまして……
今D2Cブランドをやってらっしゃる「マニュアルグラフ」さんというソファのブランドがあります。
こちらの今マーケティングブランディングのお手伝いもご一緒にさせていただいております。
実際にマニュアルグラフさんのソファーというインサイトを深掘ったときに、色々お話を伺った中で自分にぴったりな「これだ!」というソファにお客様は出会いたいのですが、ソファーってビジュアルも一緒でフォルムも結構似ていて、素材は若干違うんですけど大枠は一緒なので迷ってしまう……ということが起っていました。
実際に競合他社を見てみると、やはり明確な差別化というのはホームページとかショールームだとなかなか感じにくいという現状がありましが。
なぜかと考えたとき皆さん、ソファを売ることに特化してしまうと差別化が難しいとなってしまいまして。
どうしたかというと、最終的に自社のコンセプトに通ずるんですけど、強みとしては新しいワクワクする暮らしを一緒に考えること。
お客さまの好きな自分らしさを見つけることから始めるというのを自分たちだけのベネフィットにして、そこにマニュアルグラフさんのミッションビジョンですね。
桜井氏
これをつなぎ合わせて、コンセプトが「より新しく好きな自分でいられる暮らしを」ファンライフファンソファというコンセプトを掲げることができました。
この順序で作らせていただきましたね。
徳田
なるほど。
確かにマニュアルクラフさんってソファだけじゃなくて、ソファのある暮らしを大切にしてますよね。
桜井氏
そこはすごく一貫して持っていらっしゃっていまして。
皆さんもそれはたぶん接客とかで自然にやられてたんですけど、何故かソファというカテゴリーで戦ってしまってたりと無意識にやっていました。
実はそのやってることって多分ソファ選びだけじゃないというようなことをいろんな話の中から皆さんが気づいて「確かに」とお話として出ましたね。
徳田
そこからまたクリエイティブに落とし込むって感じなんですね。
桜井氏
本当にそこからですね。
実際に「ソファにどんな体験が必要なんだろう?」ということと、好きな自分になってもらう瞬間を一緒に考えたりとかですね。
「自分がどんなときに好きになる時間なんだろう?」それはそこにソファがあるという「どんなときにソファにいるんだろう?」という自分の好きな時間を思い出してもらったりとか。
もしくはマニュアルグラフさんのお店がショールームのようになっていて、疑似ルームのようになってお部屋の体験ができて、好きな自分でいられるような疑似体験ができるような……実際にショールームを作ったりとかですね。
それを具体的にクリエイティブに落とし込んで、そのコンセプトを切り出して広告のバナーにして実際にそのコンセプトをギュッと詰めたLPを作り、そこからサンプルのご請求やお店の来店とか最終的にはご購入につながるような……そういったところを今お手伝いをして形取っていってる感じですね。
徳田
自分らしくいられる瞬間というのが、とても大切なポイントなんですね。
桜井氏
そうですね。
「ソファにいる瞬間が自分らしくいられる」ということもあると思います。
ただ「自分らしくいられるためにソファを買おうという人」って、あんまりいらっしゃらないと思うんですよね。
ただ自分がほっとする瞬間とか素になれる瞬間というところにソファが寄り添っている。
あくまで自分たちの暮らしがあって、そこにソファというのがそっと寄り添っているという状態を上手く表現できたらなという感じですね。
徳田
なるほど。とてもおもしろいですね!
社内の納得感があって、それをみんなでクリエイティブとして落とし込んでお客様にお渡ししたりとか、広告を出したときにやっぱり自分事化できるなって感じがしました。
桜井氏
ありがとうございます!そうなんですよ。
これ、例えばクリエイティブの担当の方がいきなり自分らしくいられる暮らしをデザインしてクリエイティブに落としました……って急に言われると「なぬっ!?」と思ってしまいます。
先ほどの前段の4つのCだったり、ミッションとビジョンにきちんと紐付いているというのがわかると「なるほど!」いうことで、スタッフさんの納得感だったりお客様の納得感というのも変わってくるんじゃないかなと思いますね。
徳田
地方企業のご覧の方はぜひ桜井さんにご相談いただけると、こういったMVVのところから、目的目標、そこからアクション3Cの分析をして、コンセプト、4Cのところに落とし込んでくれるますよ。
一緒にやっていただけるととても地方企業の社長の心強い味方になってくれるんだなと思いました!
桜井氏
ぜひぜひ力になりたいので、お気軽にご相談ください!
徳田
本日は貴重なお話いただきありがとうございました!
桜井氏
ありがとうございました!
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