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越境ECの国際税務【間接税・VATの基本編】オプティ淵上氏 × 海外Webマーケター徳田

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  • この記事を読むことで、越境ECの国際税務についてがわかります。

    【オプティ株式会社 代表取締役CEO 淵上 暁】
    University of Texas留学後、大企業に務める。
    海外企業で税務戦略部門設立し100者以上に貢献。
    オプティを設立し、日本企業の海外税務を援助する。

    【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田 祐希】
    日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、13年以上にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
    越境EC企業の年商を35億→500億、14.7倍の成長を導くなど数多くの実績を残す。
    Shopifyマーケティングエキスパート。

オプティ株式会社 淵上 暁氏の自己紹介

  • 世界へボカン株式会社 徳田 祐希(以下:徳田)

    こんにちは、世界へボカンの徳田です!

    本日は越境ECの国際税務について、オプティの淵上さんにお話を伺いたいと思います。

    よろしくお願いします!

  • オプティ株式会社 淵上 暁氏(以下:淵上氏)

    オプティ株式会社の淵上と申します。

    当社では国際税務のアドバイザリーと国際税務のコンプライアンス、越境ECの税務登録や税務のアドバイザリーなど行っております。

    本日はよろしくお願いいたします。

  • 淵上氏

    当社オプティの特徴は大きく3つございます。

    1つ目は、越境ECにおける税務のプロであることです。
    創業以来、各国のデジタル・EC関連の税に関する実務を数多く経験しております。
    また、ヨーロッパやアメリカ、アジアなど世界中の間接税をカバーしているという強みもございます。

    2つ目が、モジュールということで役務内容を細かく選択することができる点です。
    役務の少ない格安のコースや逆に支援の厚いコースなど、さまざまなサービスからお選びいただくことができ、お客様がコアビジネスに集中することができます。

    3番目は、様々な強みを持つメンバーが集まったチームでサポートを行っているという点です。
    そのため、お客様の課題を全面的サポートできると考えています。

  • 徳田

    なるほど。
    御社は10年以上越境ECの税務をやられていますが、僕らも海外マーケティングを長年やっている中で思うこととして、専門部隊じゃないとできないとか分からないことが多いということが挙げられます。

    さらに「対応できる」ということと、「きちんと結果を出す」ということは違う訳ですから、きちんと経験豊富な人たちに任せていただきたいという気持ちがありますよね。

  • 淵上氏

    そうですね。

    我々も海外の提携先が200社以上ありますので、そういったところと定期的にミーティングをしたり、税務申告という大事な仕事をしておりますので、きちんと綿密に対応させていただいております。

  • 徳田

    2010年から10年以上にわたって、1000社以上の日系企業の支援をされているということなので、今回は色々な海外モールのお話や、独自ドメインで販売する際の税務についてお話を伺えたらと思っています。

越境ECの税務でやらなければいけないこと

  • 徳田

    実際に越境ECの税務に関して言うと、まずどんなことをやらなければならないのでしょうか?

  • 淵上氏

    まず販売方法の分類についてお話させていただきます。

    上記の画像にありますように、独自ドメインでの販売の場合やAmazon、eBayのようなプラットフォームでの販売があると思います。
    あとは物を販売する場合もあれば、SaaSなどのデジタルコンテンツ、デジタルグッズの販売もありますね。

    どのような商材をどうのように販売するかによって、課税結果というものが異なります

    上記画像の右側にあるように、販売相手、倉庫の場所、輸入車、税番の有無……など様々なポイントがありまして、それら一つひとつが異なることによって税務の結果も変わります。
    このあたりが結構面倒に感じられるのではないでしょうか。

  • 徳田

    かなり色々な条件分岐してるんですね。

  • 淵上氏

    そうですね。

    あと上記画像の1番下・左側にあるように、プラットフォーマーはプラットフォーマーで別の税制が存在します。

    実際に自社がプラットフォーマーをやってらっしゃる企業さんであれば、そういったところでも海外の税務申告が必要になってきます。

  • 徳田

    自社がプラットフォームを持っている場合はまた違う、と!

    独自ドメインなのかモールなのかプラットフォーマーなのか、さらに「なにを売っているのか」によって分かれてくるから、そこを細かく見ていって、どんな税務が最適なのかというのを考えていくということですね。

    その後はどんなことをしなきゃいけないんですか?

VAT登録について

  • 淵上氏

    まずVAT登録というのがありまして。

    例えば現地での税番が必要だったというときに、ヨーロッパの場合だとVAT番号、アメリカの場合だと売上税の番号というものがあります。
    そういった番号を登録をしなければいけないという場合がありますね。

    登録した場合のメリットとしては、まず1つは当然、「現地で物を販売するということができる」ということなんですけれども……

    例えばFBA倉庫に物を入れるというとき、輸入VATというものがが発生するんです。
    そういったものの控除や、VAT番号があるとAmazon内でのリストが上の方に上がってくる……あるいは当然ながら将来の税務調査のリスクの軽減やAmazonアカウントの凍結リスクの軽減もできる。
    このようなメリットが挙げられると思います。

    また、やはり昨今は海外消費者の方も、税番がない海外のセラーから買うということを非常に躊躇されるようになっています。

    きちんと登録番号がある、きちんと税対応をしていることで、海外の消費者から選ばれやすくなる可能性も高いですね。

  • 徳田

    なるほど!

    ちなみに、おそらくVATという言葉を初めて見られる方もいらっしゃると思うので……VATとはなんの略称なのでしょうか?

  • 淵上氏

    Value Added Taxの略で、日本語で言うと「付加価値税」ですね。
    日本の消費税のようなものだと考えていただければと思います。

  • 徳田

    その付加価値税をしっかりと申告していたり、VAT番号というのを持っていると、Amazon内でのSEO効果やユーザーの信頼を得たりできる。
    そして、将来の納税、税務署からの申告のところでしっかりできる……つまり「メリットがたくさんあるよ」という話なんですね。

    VAT登録のメリットについては理解できましたが、逆にそれをちゃんとやっていなかった場合のデメリットはあるのでしょうか?

  • 淵上氏

    まず第一に、たとえば英国の税務署(HMRC)ですと、Amazonのアカウントに絶えず立入検査をすることができるんですね。
    もちろんHMRCのみならず、ヨーロッパの税務署はこういったプラットフォーマーの内部データに入ることができます。

    なので、もし販売しているような行為が現地での課税活動であるというのに「現地で税務申告をしていない」ということになると、簡単にバレてしまうということになるんですね。

    するとそこで「きちんと税金払ってください」「VAT番号を取って税金を払ってください」という話にもなりますし、またはそれがきちんと対応していないと、Amazonのアカウントが凍結してしまうというようなこともあります。

  • 徳田

    なるほど。

    海外のAmazonを利用している方って、USやヨーロッパ向けに運営している方が多いかと思うんですけど……USの場合はどうなんですか?

  • 淵上氏

    USの場合は基本的にAmazonが全部代理徴収をするので、特段自社で売上税の登録や申告をする必要はないんですよ。
    (*) 日本から直送の場合。FBA倉庫利用の場合は現地での登録・申告義務は発生するとのことです。

  • 徳田

    なるほど。
    じゃあこれはEUなどでAmazonで展開してる方が考えなきゃいけないところなんですね。

    いわばAmazonと税務署がズブズブで、情報が筒抜けだからVAT番号を登録しないで販売していると、あとで後ろ指差されちゃったり垢BANされちゃったりするよ……ということですね。

    これから越境ECを始める方って、おそらく「VATとは?」ということから分からなかったりすると思うので、そのあたりが理解いただけたと思います!
    メリットもたくさんあるし、そもそもやらないと税務署から刺されてしまったり、Amazonの順位自体が上がってこなかったりする可能性があるってことですね。

    どういう目的・目標の金額を達成するために、どのプラットフォームを使うのか?みたいなところをしっかり考えて取り組まないと、意図しないところで売れてしまって税務が発生してしまう……ということもあったりしそうですよね。

  • 淵上氏

    おっしゃる通りです。

    例えばの日本のプラットフォームで販売しているにも関わらず、突然海外の方から買われてしまうというような場合もあると思います。

    そういった時に、売ろうと思ってないのに現地での税登録や税申告の義務が発生してしまう……なんてこともあります。

  • 徳田

    そういったケースを防ぐために、僕らも意図的に配送国を絞って買えないようにしたり、場合によってはIPで制限して閲覧もできないようにするといった制限をすることがあります。

    僕らもよくクライアントへ「どの方達に売りたいのか」「いくら売りたいのか」「何を実現したいのか」などから逆算してサイト構築やマーケティングに取り組みましょうという、むやみにエリアを広げる必要はないですよ、とお伝えしているんですけど、税務という視点でもそういう観点が必要そうですね。

  • 淵上氏

    はい、上記の画像にも書かれているのですが、

    ・目的
    ・達成したいKGI
    ・キーサクセスファクター
    ・そのためのKPI
    ・リソースをどれだけ投入をするか
    ・撤退ラインがどのくらいか
    ・商物流
    ……などが決まっていない会社さんが非常に多いんです。

    特に大手企業さんの場合ですと現地法人に対応してもらうのか、本社で対応するか、どちらが良いか悩まれたりですとか。

    あとはいわゆるマーケティングの4Pじゃないですけれども、どんなものをいくらで、どんなチャンネルで売るのかが決まっていなくてですね。

    もちろんやり方を模索しながら皆さん進められているとは思うのですが、できる限りそういったことをきちんと決めてから動かれる方が、成功確率が高いのではないかとは思います。

  • 徳田

    国際税務で悩まれている方やこれから越境ECに挑戦する方は、ぜひオプティさんにご相談ください!

    本日は貴重なお話いただきありがとうございました!

  • 淵上氏

    ありがとうございました!

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