対談
Interview
この記事では、テレワーク・リモートワーク時代の業務効率化の方法についてご紹介します。
【タイムクラウド株式会社 CEO 西小倉宏信氏】
2007年に23歳で起業。
タスクごとの時間を記録、共有できるTimeCrowdを提供。
提供先は制作会社、広告代理店、士業、BPOなど様々。
【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田 祐希】
日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、13年以上にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
越境EC企業の年商を35億→500億、14.7倍の成長を導くなど数多くの実績を残す。
Shopifyマーケティングエキスパート。
世界へボカン株式会社 徳田祐希(以下:徳田)
こんにちは、世界へボカンの徳田です!
本日はテレワーク時代の業務効率化の方法について、タイムクラウドの西小倉さんにお話を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします!
タイムクラウド株式会社 CEO 西小倉宏信氏(以下:西小倉氏)
タイムクラウド株式会社の西小倉と申します。
弊社はTimeCrowd(タイムクラウド)と呼ばれる時間管理ツールを提供しております。
徳田
テレワーク時代になり、マネージャー陣はメンバーの工数管理や業務効率の改善をどのようにするべきか、我々も苦労しています。社内にメンバーがいないため、どういった業務をやっているか、どういった進め方をしているかが可視化できていないという課題があるんですよね。弊社だけではなく、社会的にそういった課題を抱えているのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?
西小倉氏
おっしゃる通りですね。
コロナ前はみんな出社していたので、声をかけ合ってみんなで頑張るというような文化だったと思います。
ですが2020年に緊急事態宣言によりできるだけ出社しないようになり、今まで体験したことがないようなオペレーションになったためマネジメントができなくて……ということで弊社にもたくさんお問い合わせがありました。
西小倉氏
弊社は2013年からリモートワーク・テレワークを導入しているので、いろいろとフィードバックをしています。働き方が変わったので、マネジメントの課題もたくさん発生しているように感じていますね。
西小倉氏
テレワークの普及には、マイナス要素も多いです。しかし、オフィスに集まっていたらできなかったような工数管理ができるようになった……というプラスの面もあるのではないかと感じています。
偶然、テレワークの拡大と同時に、大企業は2019年から、中小企業は2020年から、国の残業上限規制が厳しくなりました。やはりテレワークは出社するよりも仕事しすぎてしまうんです。マネージャーは何をしているのかを見える化することと、残業しすぎないように管理しなければならないという2つの課題があり、働き方が激変しています。
徳田
コロナ禍になってテレワークになったことと、そもそも働ける時間の上限自体が国から制限されているんですね。業務効率化しないとそもそも仕事が終わらないわけですね。
西小倉氏
ダブルパンチで来ていますね。弊社ではそのような課題に対応するソリューションを提供しています。
以前は「勤怠ぐらいはつけていた」という感じでしたが、それをもっと細かくしまして、
・作業ごとに
・どのプロジェクトの
・どのタスクを
・どのような時間にやっていたか
……を入力する仕組みを提供をし、それによってマネジメント方法の選択肢が広がるということで、大いに活用いただいております。
徳田
メンバーごとに作業や稼働状況を把握し、誰がなにをやっているかがわかることで、メンバー間でのコミュニケーションが活発になっているんですね。
社内でも、頻繁にコミュニケーションをとるメンバーやレスが早いメンバーに仕事が集まるようになる一方、全然レスが来ないメンバーには仕事が回りにくくなってしまい、結果として数値も出なくなってしまうので、やはりコミュニケーションをしっかりとっているメンバーが活躍する社会になってきたと感じます。
西小倉氏
テキストで"やってる感"を出す方が評価されて、ちゃんと仕事をしているのに自分を良く見せるのが苦手な方があまり評価されなかったりと、いろいろな課題が発生しているのではないでしょうか。
徳田
最終的に、業務に対してどのくらいの工数でそれが実現できているのかがわかれば、1時間あたりの単価に対するパフォーマンスがわかると思うので、ただ声が大きい人が評価されるのではなく時間に対して業務効率良く働けているかどうかが可視化できると良いですよね。
西小倉氏
もともと、どのプロジェクトにどれくらいの時間をかけたかを記録する工数管理ツールを提供していたんです。しかし先ほど徳田さんがおっしゃったように、リアルタイムのコミュニケーションをチャットに依存してしまって、報連相が多めの人は伝わるけど……という課題があったんですね。
他社さんのツールはカレンダーに入れる形式が多いのですが、弊社の場合はリアルタイムで入力する方式なので、誰が・どのタスクを・どれくらいの時間やっているかがリアルタイムで共有できます。
西小倉氏
これも新しい価値ではないかと思います。オフィスに集まっていたときはこのあたりが共有できていませんでした。しかし、リモートワークでずっと家にいてメンバーが何をやっているかわからないという課題を解決することで、どのタスクを今どれぐらいやっているかがわかるようになり、結果的に、たとえばとても時間がかかっていたら「なにか困ってるの?」と声をかけるといったコミュニケーションが実現しております。
徳田
確かに。「田中さんミーティング時間長いな」ってなりますよね。「こんなにミーティングすることある?」だとか……
西小倉氏
エンジニアですと、環境構築に十何時間かけることもざらにありますが、それを他のメンバーが見たら簡単に終わることもあります。そういったオフィスでの声のかけ合いというのが在宅勤務・テレワークでは難しくなっているので、そこを補完するようなソリューションを提供しています。
徳田
タイムクラウドを導入することによって、どのような部分で効率化が進むんですか?
西小倉氏
チャットに依存していると、誰が何をしているのかをきめ細かく共有することが難しいです。しかし、新しいコミュニケーション手法を使うことで、誰が・どのタスクを・どれくらいの時間をやっているのかを共有できるようになりました。
徳田
なるほど。これによってどんな恩恵が得られるんですか?
西小倉氏
先ほど徳田さんがおっしゃっていたように、リアルタイムで声をかけ合えることです。
また、今までは顧客ごとの売上はわかるけれど顧客ごとの原価がわからないことがありました。オフィスに集まっていたら、なんとなくこの案件は利益率が良くてこの案件は赤字だよね、といった温度感で共有していたと思います。しかしテレワークでは誰がなにをやっているかがわからないため、どの案件がどうなっているのかもわからず、結果的に「なんとなく」ではなく顧客ごとに「誰が・どれくらい動いていて・どれくらいコストがかかっているか」を見える化できるようになりましたね。
徳田
リアルタイムというのがキーで、まず、今・誰が・何をやっているかを可視化することができ、どのくらい時間がかかってるのかを見ることによって、あるタスクに対して業務効率を改善できるのではないかとマネージャーが気づくことができるわけですね。そこで声かけの必要性などが見えてきます。
また副次的なところで、工数管理ができているので、Aというタスクに対してどれだけ時間がかかっているのかであったり、あるプロジェクトが赤字であることが可視化され、メンバー自身が意識的に改善することができます。マネージャーとしては、どのプロジェクトのどういったタスクを改善しなければならないのかが見えてくるということですね!
徳田
オフィスにいたころより、濃密なコミュニケーションが実現できるんですね。
西小倉氏
そうですね。上長が監視するだけではなく、メンバー同士のコミュニケーションも円滑になりますね。
徳田
確かに「鈴木さんがAの作業をやってるから私はBの作業をしよう」ということもできますよね。そこが連動してる場合、全然違う時間軸でやっているととても効率が悪かったりしますから。
開発や制作もそうだと思いますが、メンバーがなにをやってるかってわかることによって「自分がなにを優先的にやるべきか」が見えてきて、そこで余った時間でミーティングをしたりといったこともできますよね。
今まではオフィスにいたので「どんな感じなの?」と直接声をかけてコミュニケーションをとることができていましたが、テレワークではそれができなくなりました。そこを可視化して、オフィスにいるかのように「なにをやっているか」というのを把握することができて「自分がなにをやるべきか」が明確になりました。先輩や同僚が何につまずいているかを可視化したことで、協力するコミュニケーションが発生するといった感じでしょうか。
徳田
先ほどのお話であったように、副産物として、人件費や案件プロジェクトの利益率を見える化できるということですね!
西小倉氏
そうですね。
コロナ前は、大企業では細かく手入力でやっていたのですが、中小企業でわざわざ案件ごとの利益率を出すというのは、やった方が良いとわかっていたものの後回しになっていたんですよね。それが働き方の変化で副産物的に可視化されました。
以前は、経営者の方は、そのあたりを把握したいものの現場はそんなに細かく記録してくれないだろうと思っていました。しかし、テレワークでコミュニケーションが難しくなったという別の課題が発生し、それがきっかけで案件ごとにどれくらい時間がかかっているのか、人件費・原価を記録するということが可能になってきた……という流れですね。
徳田
導入するときにどういった工数がかかるのでしょうか?また、どういった企業さんが導入されているのでしょうか?
西小倉氏
入れるのは簡単なのですが、今までタスクごとに入力するという習慣がなかった会社がほとんどなので、最初はやはり抵抗があり、「仕事増やすの?」と言われる現場の方もいらっしゃいます。1、2か月が経ち習慣化するとそんなに苦にならなくなり継続していただけるというケースが多いですね。
徳田
最初の導入のところが大事なんですね。
操作としては、最初にカテゴリーや業務の名前を登録し、そこに紐づくクライアント名があり、打刻するときに選ぶだけですよね。
西小倉氏
そうですね。カテゴリーを選んで、タスクを入れて、打刻するだけでスタートできます。
徳田
同じクライアントに紐づいているAさんとBさんとCさんでそのクライアントのタスクをやっていた場合、それぞれの工数や合計値などを、人単位やプロジェクト単位で見ることができるわけですね。
時間単価がわかってくるので、「このプロジェクトにかなり時間をかけてるけど大丈夫なの?」という話になったり、「このタイプの案件はとても案件効率が良いよね」といった話が見えてくるということですね。
徳田
うちも1時間単位でメンバーのタスクの単価が見えるようにしているんです。業務に携わっている案件に紐づいている時間と紐づいていない時間が出てきたときに、できるだけ案件に紐づいてる時間を増やしたいということと、案件に紐づいていない時間に何をしているのかを見るようにしています。
徐々に案件に紐づいている時間を増やしたり、紐づいてる時間の中で業務効率を改善したりしているので、このように時間単位で見ることができるのは良いなと思いました。
また、リアルタイムで入れるということがとても重要だと思います。後から入れると適当になってしまいますよね。リアルタイムで入れることによって、正確な時間がわかるので……意図した通りの時間管理ができているのかどうか、振り返りやすいですよね。
徳田
これはどういった企業が導入されてるんですか?
西小倉氏
無料登録は2000社以上あります。
導入事例で記載している例では、キリンホールディングスさんやゴルフダイジェストオンラインさんなど、大手の企業に利用していただいてますね。
徳田
実際に導入されて皆さん良かったとおっしゃっているのでしょうか?
西小倉氏
そうですね。
たとえば士業で導入後に売上が20%上がった例があります。また、以前は根拠のない見積もりしていたけれど、導入後はロジカルに工数管理をするようになり、売上が上がったり生産性が上がったというフィードバックをいただいています!
徳田
実際にどれくらいの工数がかかっているかを自分たちで把握することによって、「これぐらい工数かかってるんですよ、だから見積もりとして妥当な費用なんですよ」という言語化ができるようになったり、業務効率化の材料になっているんですね。
本日は貴重なお話いただきありがとうございました!
西小倉氏
ありがとうございました!
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