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【前編】SNSでインバウンド(訪日外国人客)を集客する方法〜Instagram・Tiktok・YouTube活用法〜 | TJT田代氏 × 世界へボカン徳田

対談動画

  • この記事では、Instagram・YouTube・Tik Tokを活用した集客や予約を獲得するコツについてご紹介します。

    【Travel Japan Together Soma Tashiro氏】
    訪日外国人観光客向けに現地体験ツアーを販売する。
    Travel Japan Togetherのファウンダーを務める。
    動画を活用して、インバウンド顧客の獲得に成功。

    【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田 祐希】
    日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、13年以上にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
    越境EC企業の年商を35億→500億、14.7倍の成長を導くなど数多くの実績を残す。
    Shopifyマーケティングエキスパート。

Soma Tashiro氏の自己紹介

  • 世界へボカン株式会社 徳田祐希(以下:徳田)

    こんにちは、世界へボカンの徳田です!

    本日はインバウンド向けのツアーを販売しているTJT(Travel Japan Together)の田代さんにInstagram・YouTube・Tik Tokを活用した集客や予約を獲得するコツを伺いたいと思います。よろしくお願いいたします!

    簡単に自己紹介をお願いします。

  • Travel Japan Together Soma Tashiro氏(以下:田代氏)

    よろしくお願いいたします。TJT(Travel Japan Together)の田代と申します。

    現在2つの事業を展開しています。

    1つ目がインバウンドのお客さん、つまり日本に行きたい外国人に対する動画メディアで、YouTube・Tik Tok・Instagramで情報発信をしております。

  • 田代氏

    現在、月間で約45万ほどのリーチをソーシャルメディアを通じて獲得しております。

    2つ目が、訪日外国人に対して現地体験ツアーなどの事業を展開しております。

  • 田代氏

    上記画像に「世界中で人生の分岐点になる旅を創る」とありますが、僕がバックパッカーとして様々なところを旅した中で、たとえばバンコクに行って帰るといった表面的な旅ではなく、ローカルと出会ったり、一緒に何かを体験したりといった経験が自分自身の人生や視野を広げてくれました。同じように、人生の分岐点になる旅をまずはインバウンドで作っていきたい!……という思いでこちらの事業を展開しております。

  • 徳田

    ありがとうございます!

    SNSを短期間でグロースさせ、Instagram・Tik Tok・YouTubeを活用して45万PVを獲得していますが、集客だけではなく実際に予約も獲得しているんですよね。

    フォトツアーやローカルなツアーを提供して、本当の日本を知ってもらったり何かを体験をしていただくことをテーマにしているとのことですが……SNSを使ってリーチを増やすだけではなく、予約も獲得しているのは素晴らしいですね。そのあたりのお話を伺えればと思ってます。越境ECでも参考になる内容になるのではないでしょうか。

    まず、海外向けにSNS運用をするときはどんなポイントがあるのでしょうか?

海外向けSNS運用について

  • 田代氏

    海外向けのSNS運用について、本日は、動画マーケティングを通じてどのようにインバウンド顧客を獲得するかというテーマでお話させていただきます。

    徳田さんがおっしゃったように、インバウンドの事業者だけでなく越境ECでも、海外に向けてサービスを販促したいという方がとても多いのではないでしょうか。

    また、今いろいろなところで「動画の時代だ」と言われています。私自身がもともと映像のフリーランスとして働いていたり動画のマーケティングの企業に勤めていたこともあり、動画を1つの武器としてこのツアー事業を始め、ソーシャルメディアの発信活動をしております。

    上記画像で書かせていただいているように、動画配信の目的として
    ・そのサービス自体を、まずは動画で発信したい
    ・SNSで露出(PV数)を増やしたい
    ・動画を見てくださったお客さんをサービスの購入につなげたい

    といったものがあります。

    これはお客さんによっていろんなフェーズがあると思います。今回は発信したい方にも売上につなげたい方にも参考になるお話ができればと思っております。

  • 田代氏

    今回は3つのテーマに沿ってお話させていただきます。

    1.どの媒体・SNSで発信するべきか?

    2.実際のSNS運用成果
    先ほど月間45万PVという話がありましたが、実際にSNSをどのような形で・どれぐらいの期間で・どう伸びて、SNS経由の成果が現れているのかを、実際の数値をもとにお話します。

    3.動画制作のコツ
    大枠がわかっていても、実際にどう作れば良いのか、どういった構成で作れば良いのかといった疑問があるかと思いますので、動画制作のコツをお伝えできればと思っております。

  • 徳田

    こんな"秘伝のタレ"を公開してしまって良いのでしょうか!?

  • 田代氏

    はい(笑)。ぜひインバウンドを一緒に盛り上げていきたいと思っていますので、僕の強みである動画を通じてお話できるのはとても光栄に思っております。

どの媒体・SNSで発信するべきか?

  • 田代氏

    まず、どの媒体・SNSで発信するべきかという点についてです。

    上記画像は観光庁のデータです。日本に来る外国人の方はどこで情報収集をしているのかというと、1位が個人のブログ、2位がSNSです。Googleの検索などで来る方ももちろんいるのですが、僕が実際にお客さんから聞いた話でも、個人のブログとSNSを情報源として活用して日本に来るお客様が飛び抜けて多いです。

  • 徳田

    なるほど。単純にTiktokとYouTube、Instagramをピックアップしたというわけではなく、顧客がどこにいるのかというデータに基づいて発信する媒体を決めたんですね。

  • 田代氏

    そうですね。こういったデータに基づいて媒体を選定しています。

  • 徳田

    インバウンドだけではなく、越境ECでも「顧客はそこにいるのか」という視点はとても大事です。僕らの場合、シミラーウェブというサービスを活用して、競合サイトがどのチャネルから流入を取れてるかといったデータを取っています。

    競合が流入を取れているチャネルでなければ、顧客がそこにいないので意味がないんです。「Instagramやりたいです」と言われても、お客さんがInstagram上にいるのか、コンバージョンにつながっているのか、といった部分をしっかり把握してからでないと、やる意味があるかどうかがわかりませんよね。ですから媒体選定がとても重要です、ということですね。

  • 田代氏

    おっしゃる通りで、闇雲にソーシャルメディアで情報を届けようとしても実際の売上につながりません。これは一番危ない状況ではないでしょうか。そこに実際に顧客がいるのかという視点は、徳田さんがおっしゃる通りとても重要であると思っています。

  • 徳田

    では、媒体が選定できたら、どういうように発信していくのでしょうか?

発信方法のポイント

  • 田代氏

    ソーシャルメディアにも、YouTube、Tik Tok、Instagram、中華圏向けではRed(小紅書)というTik Tokに似たものなど、いろいろあります。それぞれのソーシャルメディアでどういったコンテンツを届けるのか、というのはHOWの部分であり、難しいところだと思います。

    僕はコンテンツの型というのを1つの軸として考えています。今回は、上記画像の通り、YouTubeの例を6つ挙げます。

    左上の例は、日本在住の外国人が自分のライフスタイルを発信する動画です。その隣は、日本に関するインタビュー動画です。日本に住んでいて良かったことや日本の嫌いなところなど、日本文化に寄ったコンテンツを数多く発信しています。また、右上は、日本語を海外に教えている動画です。

    こうしたジャンルの選定(ライフスタイル、日本文化、語学など)と各自のスタイル(インタビュー、対談など)にも、コンテンツの型が存在しています。どういった動画が伸びているのかを分析し知るところからスタートすることで、自ずと自社のサービスとマッチしたコンテンツの戦略を練ることができるのではないかと考えています。

  • 徳田

    自分たちが発信したい媒体で発信したいことを発信するのではなく、顧客のいる媒体を選ぶということと、その媒体ではどのようなコンテンツが人気があるのかをリーチや再生数といった定量的なデータから知り、自分だったらどの型が伝えたいメッセージにマッチしているのかを分析するべきなんですね。

  • 田代氏

    そうですね。SNSのコンテンツは溢れるほど存在しており、それを視聴できる環境があるわけですから、まずはそこで自社のサービスと近いキーワードで検索し、地道にコンテンツの型を分析することが大切なのではないかと考えています。

  • 徳田

    田代さんのところだとインタビューをやってますよね?

  • 田代氏

    そうですね。それも、実はこういったインタビューの動画から想起を得て、1つの伝え方の型ができました。

    コンテンツの選定については、僕の場合は日本に来たい方がターゲットなので、宗教などのセンシティブな問題よりは、日本の好きなところや好きな観光地といった僕らのサービスとマッチした内容を発信するという戦略をとっています

  • 徳田

    この中で言うと、ツアーという部分とインタビューという形式を掛け合わせて自分たちのオリジナルのコンテンツを作っているという感じでしょうか。

    このように、自分がこれから参入しようとしている市場で「どういったコンテンツが人気なのか」を分析して、自分たちならどういった発信ができるかを考えることが大事なんですね。

    他にもコツはありますか?

  • 田代氏

    自社のメディアを使ってどう発信するかという観点でお話させていただきます。

    ICHIGOさんという、日本のお菓子を詰め込んだボックスを海外向けにサブスクリプションで販売している会社があります。

  • 田代氏

    個人的に、こちらのソーシャルメディアの施策が素晴らしいと思っています。自社のInstagramでコンテンツを量産しつつ37万フォロワーを獲得しています。しっかりと確実なファンを取り込んでいるんです。

  • 田代氏

    また、インフルエンサーさんとのコラボも行っています。先駆者として日本のことを海外に発信されている方とコラボすることで、相乗的にファンを増やすような施策をやられています。自社メディアとインフルエンサーを掛け合わせた施策として僕としてもとても参考になりますし、とても効果的ではないかなと考えています。

  • 徳田

    ICHIGOさんのアカウントでは「スタバにこんな味があるよ」というように日本独自の商品などを紹介されているんですよね。僕も見たことがあります。それとは別に、YouTuberさんにギフティングするなどして紹介していただいて、自身のPRもやってらっしゃるんですね。

  • 田代氏

    おっしゃる通り、日本に関心がある層に対する内製のコンテンツと外部の方とのコラボで伸びているというのは、とても参考になると思います。

  • 徳田

    自社アカウントで頑張るだけではなく、フォロワーさんやエンゲージメントの高そうなインフルエンサーさんとコラボしたりギフティングするというのも1つの手段なのですね。

  • 田代氏

    そうですね。

    僕らのところでも、これは偶発的なことだったのですが、ゲストとして来られたインドネシアの方がたまたまインフルエンサーだったんです。インスタでコラボ投稿をさせていただくと、すぐにインドネシアのお客様からご予約が入りました。

    インフルエンサー施策というのは、自分の体験からも有効であると感じています

  • 徳田

    確かに、自分たちで「うちのサービス良いよ」と言っているよりも、インフルエンサーさんや一般のユーザーさんが「ここは良かったよ」とタグ付けしてくれるだけで信頼度が変わってきますよね。

  • 田代氏

    そういったタグやメンションというのは蓄積していくものだと思います。そういった意味でも外部の方とのコラボというのはとても有効なのでは、と思います。

  • 徳田

    コラボやギフティングばかりでもダメですし、自社のアカウントだけでもダメですし、バランスをとる必要がありますよね。

    御社のアカウントでは、実際にそのようなやり方で伸びているのでしょうか?

実際のSNS運用成果

  • 田代氏

    僕自身、ツアーの事業をやり始めてからSNS発信でかなりたくさんの試行錯誤をしながらやってきましたが、実際の成果について今からお話させていただきます。

    今の型でやりだしたのが2月の頭ぐらいでして……その後、2ヶ月ほどでフォロワー数がプラス4000人、リーチ、全体的なPV数は60万というところで、比較的良い数字が取れているのではないかと思っています。

  • 徳田

    2月1日から3月23日の1か月半でフォロワーが4000人も増えたんですか?すごいですね!

  • 田代氏

    結構頑張りました。

    上記画像のグラフはSNSに関するデータで、実際の成果ということで、SNS経由でのツアーの直接予約が増加しました。

    CVR的な面では、僕自身が以前インスタにWEB広告を配信したときと比べると、やはりどうしても狙った層に対して広告を打つよりもインプレッションに対する予約数が物足りないとは思います。しかし、この爆発的なリーチに比例する形でツアーの予約が増加しました

  • 徳田

    メタ広告を使い、Instagramを活用して自社の予約媒体へ送客していたこともあるんですね。その場合、コストはかかるものの予約は獲得できており、コンバージョンレートはまずまずといったところだったのでしょうか。

  • 田代氏

    そんなに多いわけではありませんでした。

  • 徳田

    一方、今回は、オーガニックで60万再生されたり、リーチで4000フォロワー獲得し、コンバージョンレートは低かったものの予約は獲得できたわけですね。

    ツアーって、今すぐ客しかいませんよね。これから日本に行く人は60万再生の中でも本当に一部だと思うので、コンバージョンレートが低いというのは納得できるんです。でもフォローしてくれて、「いつか日本に行くときにはTJTにお願いしたいな」と思ってくれている人がどんどん増えているということですよね。

    その場で買えないというところが越境ECとの違いで、日本に行く予定がなければ、おもしろいなと感じたり田代さんに興味を持ったりしても、フォローするだけで終ってしまいますよね。そこにマイクロなステップがあったら、もっと良いかもしれないですね。

    実際にどんな成果が出ているのでしょうか?

  • 田代氏

    運用の成果ということで、どういった層がSNSをフォローしてくれているかというところについては、大きく2つに分かれると思っています。

    1つ目が生粋の日本好きです。これはカルチャー、たとえばアニメであったり、日本が好きでたまらないという層がいるととても感じています。2つ目が、実際に訪日旅行をする層です。

    訪日旅行をする層については、この層がフォローしてくれるかどうか、実際にやってみるまでわかりませんでした。僕の中で、情報を見て終わってしまうのではないかという仮説があったんです。

    しかし、実際に運用してみると、高頻度で訪日している方々が継続的に情報を見てくれていますし、5年に一度や3年に1度といった頻度で日本に来る方も、情報収集のみならず、日本が好きだからということでコンテンツを見てくれています

    こういったフォロワーの属性がわかったというのは、運用成果というわけではないのですが、気づきがあったなと感じます。

  • 徳田

    今すぐ客とそのうち客のどちらもSNSで獲得することができ、ツアー予約を獲得するのに十分なリーチができているということですね。

    以上のように、集客やリーチはうまくいっていると思うのですが、動画はどのようにして作っているのでしょうか……?

    というところで、この記事は後半に続きます!

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