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インハウスマーケターが成功するために行うべき3つの施策! | みらいマーケティング本舗堀内氏×世界へボカン徳田

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  • この記事では、成功するためにインハウスマーケターが実施すべき3つの施策についてご紹介します。

    【株式会社みらいマーケティング本舗 代表取締役 堀野 正樹氏】
    デジタルを中心としたマーケティング領域を経験。
    数多くの実績を経て、2019年に独立する。
    企業のECビジネスを支援する事がライフワーク。

    【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田 祐希】
    日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、13年以上にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
    越境EC企業の年商を35億→500億、14.7倍の成長を導くなど数多くの実績を残す。
    Shopifyマーケティングエキスパート。

堀野 正樹氏の自己紹介

  • 世界へボカン株式会社 徳田祐希(以下:徳田)

    こんにちは、世界へボカンの徳田です。

    本日は成功するためにインハウスマーケターが実施すべき3つの施策について、みらいマーケティング本舗の堀野さんにお話を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします!

  • 株式会社みらいマーケティング本舗 堀野正樹氏(以下:堀野氏)

    よろしくお願いいたします!

  • 徳田

    前回、「コミュニケーションが潤滑に進まない」「経営者がインハウスマーケターの取り組みを理解できていない」といった、経営者とインハウスマーケターの間にある課題の解決方法について伺いました。今回は、インハウスマーケターが成功するための取り組みについて具体的に伺いたいと思います。

  • 堀野氏

    インハウスマーケターが成功するために行うべき3つの施策をご紹介させていただきます。

    まず前提として、インハウスマーケターがやるべきこととして、ランディングページを作る、広告運用、SNS運用などといった枝葉の手法はもちろん非常に大事です。しかしもっと大事なのは、マーケティングの基盤づくりです。これこそがインハウスマーケターの仕事ではないかと考えています。

  • 堀野氏

    もう少し詳しくご説明いたします。

    マーケティングの世界でも戦略・戦術というものがありますが、その下には「基盤」があり、これが実行するために不可欠であると、僕自身は考えています。

    極論ですが、マーケティングの戦略や戦術に関しては、一部もしくは全体を外部に発注してお任せすることもできるのではないでしょうか。しかし基盤づくりに関しては自分たちのものになりますので、ここはインハウスマーケターがしっかりと自分自身でやっていかないといけない領域になります。具体的には①設計図を作る、②チームを作る、③データを活用するの3つです。

マーケティング設計図

  • 堀野氏

    この3つそれぞれを、もう少し細かくご説明させていただきます。

    まずは①マーケティングの設計図です。

    僕はよく上記の図を使っているのですが、「現状」と「目指すべき理想のゴール」のギャップが明確になれば、「やるべきこと(設計図)」が自ずと見えてきますよね。逆に言えば、これらが固まっていないまま何かやろうとしても、あまり意味がありません。この「やるべきこと」をしっかりと可視化したものが設計図であると考えています。

  • 堀野氏

    この設計図の中身については、僕の定義では大きく4つあります。

    [1]ビジネスモデル
    ちゃんと儲かるビジネスモデルになっているか?ということです。いくら頑張っても儲からないビジネスに汗をかいてしまうのはあまりよろしくありません。

    [2]商品
    自分たちの売りたい商品ではあると同時に、ちゃんとお客様目線になってコンセプトや商品の説明ができていなくてはなりません。

    [3]顧客
    お客様の悩みやベネフィットなどを理解し、商品を知ってから購入するまでの道筋ができている必要があります。

    [4]事業計画
    [1]から[3]ができたうえで、目標達成するための具体的な事業計画を作ります。これらが設計図、例えるならこのゴールに行き着くための地図ですね。

    この地図がないと、いろんな関係者が携わっていく中で、それぞれが「俺は集客を頑張る」「しっかりとしたサイトを作りたい」などと発してしまったり、経営者が「そんなに予算かけなくてもできるだろう」と考えてしまったりと、方向性がちぐはぐになってしまいます。それではビジネスというものはうまくいきません。しっかりと共通認識、合意形成を図るためには、マーケティング設計図というものはとても重要だと考えております。

  • 徳田

    お客様のお困りごとや願望を叶えるプロダクトでないと、そもそも手に取ってもらえませんよね。

  • 堀野氏

    そうなんです。スペック自慢のようになってしまっても、それはお客様にとってはどうでも良いことだったりします。

  • 徳田

    越境の場合、送料が非常に高いので、2000円とか3000円の商品を売っても送料が商品代と同じくらいかかってしまい、そもそもビジネスモデルとして成り立っていないのでは?ということがあるんですよ。儲かる仕組みになっていませんよね、売れても全然利益が残りませんよね、という話になってしまうんです。

    ここをちゃんと設計できていないと、戦略や戦術がどうこうという話ではありませんからね

  • 堀野氏

    本当におっしゃる通りですね。ここをしっかりと作らずに売る手段を考えても、頑張っているのに儲からないという悲しい結果になってしまいがちですよね。

チームづくり

  • 堀野氏

    次に、②チームづくりです。

    マーケティングの体制図は企業によって様々ですが、大きくは責任者がいて、実務を実行するディレクターがいて、それぞれの分野の担当者がいる、という形になるかと思います。実際にはそれぞれの各スペシャリストに外部パートナーとして実務をお手伝いいただくことが多いかもしれません。

    中小企業であったり、売上がまだ年商1000万~2000万円ぐらいの規模のECサイトですと、これらをすべて一人でやらなくてはならないことも多いかもしれません。その場合でも、自分は今どの役割を担っているのか、なにか落とし穴がないか、できていないところがないか等を可視化する意味で、このような体制図はとても重要です。

    年商数千万~1億円ぐらいになってくると徐々に担当者2~3人で運用するようになり、数億円規模になればそれぞれに担当者がつけられる、という具合に体制が徐々に変わっていくと思いますが、こういった仕組みを作っていくことが重要になります。

  • 堀野氏

    特に中小企業は、外部パートナーに実務をお願いしないとマーケティングが回りません。僕自身も、前職の会社員時代に70億の事業を回していましたが、社内のマーケティングメンバーはたった4人でした。そのため、ほとんどの業務を外部にお願いしつつ、それをうまく舵取りするということをやっていましたので、特に発注者としてしっかりと任せることができるか否かというのは非常に重要だと感じています。

  • 徳田

    発注スキルが大事ですね。

  • 堀野氏

    本当に大事です。そのときに僕が活用していたのがRFP(提案依頼書)です。これは自分たちがお願いしたいことをちゃんとドキュメント化し、齟齬がないように発注するためのものです。しっかりと、お願いしたいこと・達成したい数値など、また、どういったものを提案してもらいたいのか、スケジュールは、などをドキュメント化する必要があります。

    なにか良いものを自由に提案するようお願いしてもなかなか出てこない、というのは僕自身も経験してきました。そのため、このようにドキュメント化することがとても重要だと感じております。

  • 徳田

    確かに。

    良い発注先を見極める、全体像を把握する、しっかりRFPを作る、というそれぞれのスキルが重要なんですね。

  • 堀野氏

    良いパートナーが一発で見つかるということもなかなかないかと思いますので、そこは提案依頼をしていろんな話を聞きながら、自分たちのビジネスにマッチしそうなところを見つけていくしかないのかなと思います。

データ活用

  • 堀野氏

    最後に③データ活用です。

    これはそんなに特別なことではありませんが、例えばGoogleアナリティクスや検索エンジンのサーチコンソール、各ページのどこがクリックされたかを見るヒートマップツールであるとか、タグ管理のためのGoogleタグマネージャーなどは、基本的には無料のものばかりです。これは必ず導入していくべきです。Googleアナリティクスを入れてる企業様でも、コンバージョン設定ができていなかったり、正しいデータが取れないと非常にもったいないので、まずはきちんと計測できるデータ基盤を整えるために、設定まで終えておくということは必須かと思います。

  • 堀野氏

    また、Googleのツールであるルッカースタジオというダッシュボード機能を使うと、経営者の方などが必要な数字だけを定期的に見ることができて便利です。

    こうしたデータ活用は、数字を集めることを目的とするのではなく、数値を根拠としたスピーディな意思決定をすることが大事だと思っています。

  • 堀野氏

    例えば、インハウスのマーケターが予算を取るとき、

    ・売上達成のために広告費として300万円が必要

    と説明する人と、

    ・売上がまだあと15%足りていない、そのためにサイトの成約率を10%高めたい、そのためにかかる費用は100万円で、3か月で実行できる

    という説明や売り上げが達成できなかった場合のデメリットをあげ、数値を元にちゃんとロジカルなお話ができている人では、雲泥の差があると思うんですよね。

    そのためには手元に根拠となるデータを持っておく必要があります。前回、インハウスマーケターに必要な資質の一つに「ちゃんと数値で語ることができる」とありましたが、これがないとなかなか話が前に進みにくいし、自分がやったことがどれぐらい達成できたのかもわからなくなります。このような資質はマストだと考えております。

    ということで、以上の①~③がインハウスマーケターが成功するためにまず整えるべき基盤であり、僕がご支援させていただく際に意識しているところでございます。

  • 徳田

    この3つの施策を行いつつ、実際にどのように支援をされてきたのでしょうか?

事例のご紹介

  • 堀野氏

    お味噌づくりのメーカー様の事例をご紹介させていただきます。この会社さんは、もともとはスーパーにお味噌を卸していましたが、コロナの影響もあり、ECサイトを作って別のチャネルでも売りたいということでご相談いただきました。

    もともと自分たちでECサイトを運営していらしたのですが、スーパーで数百円で売っている商品をそのままネット上に上げただけでした。そのため、欲しいときにすぐに買えず数日かかってしまったり、さっき徳田さんもおっしゃられたように送料が別途かかってしまうなど、わざわざそこで買うメリットがないため、残念ながら月に数件程度しか売れないという状態でした。

    これをどのようにして月商600万円の人気ショップに変えていったのかを簡単にお話させていただきます。

    やったことはいろいろあるのですが、一番大きく変化したのはビジネスモデルです。

  • 堀野氏

    先ほどお話させていただいた通り当初は売り切りで1個数百円の味噌を販売しており、ターゲットはとにかく安く買いたいという主婦でした。

    それを、月額3000円で定期的にお味噌・フリーズドライの野菜・レシピのセットをお届けするというサービスに変えました。また、売り方だけではなく、忙しくて少しでも時間を有効に使いたい、仕事もやりつつ子育ても頑張ってるという子育てキャリアママさんをターゲットに変えました

  • 堀野氏

    従来は、味はさておきとにかく価格勝負でした。しかし子育てキャリアママさんというのは、とても忙しく時間や手間をかけたくない一方で、自分の大事な子供に健康的な食事を作ってあげたいという思いもあり、この両立がとても大変だったんです。そこで、その苦労を解消するためのサービスとして、ちょっとリッチなお味噌汁を手軽に作れますというセットをサブスクで送り届けるようにしました。

    販売方法としては、従来は買い切りで、塩分が少ないとかこういうお味噌を使っていますよといったスペックを訴求していたのですが、ほとんど響いていなかったんです。しかし改善後は、レシピとお味噌汁のセットを配送し、料理する時間もないママさんに「この1品があるだけでちゃんとしたご飯になりますよ」「健康にこだわるなら毎日の食事が大事ですよ」といったライフスタイルの訴求をすることで、値段ではなく価値で勝負できるようになりました。

    加えて、サブスクで定期的に収益が上がることで販促コストも生み出し、さらにプロモーションができるという好循環を回すことができるようになり、売上アップにつながりました。

  • 徳田

    なるほど。ターゲットを変えて彼らのお困りごとを考えたところ、価格は購買決定要因ではなく、手間を減らしたいなどといったニーズが潜在していたため、そこに対して訴求していったんですね。

  • 堀野氏

    そうですね。ヒアリングの結果「値段じゃないんだよ」などといったいろいろな話をママさんから聞き、それならこういった売り方が良いのではないかということでテストをし、初めて事業に行きつけたという経緯がございます。

  • 徳田

    顧客の解像度を上げていくプロセスで様々なニーズがあることがわかり、その中からこの人たちを選んだということですね。

  • 堀野氏

    そうですね。たくさんの売り方のアイデアがあった中で、他社と差別化ができて自分たちの価値が提供できるのはこれだということで絞り込んだという次第ですね。

  • 徳田

    なるほど。

    堀野さんが支援側として入っていますが、プロダクト自体も見直してるわけですよね。

  • 堀野氏

    そうなんです。ただもともとお味噌メーカーさんなので、配合などは柔軟に対応でき、ガラッと大きく変えるというよりは今あるものを有効活用できたんです。ゼロから作り直すという感じではありませんでした。

  • 徳田

    インハウスマーケターは、「今のターゲットのままで良いのか」「なぜお客さんがプロダクトを買ってくれるのか」「買ってくれているお客さんにはどんな訴求が響くのか」といった視点から、顧客の解像度を上げたり、実際にどのように使っているかをインタビューして把握し、どのようなマーケティング施策を行っていくのかを考える役割を担うんですね。実行の部分は外注しても自社でやっても良いですが、その前の段階が重要だというイメージがつかめました。

  • 堀野氏

    そうですね。お客様を理解することが第一歩かと思いますので、そこは特に大事にしてますね

  • 徳田

    とても良いですね。堀野さんはこういった支援をしていらっしゃるのですか?

みらいマーケティング本舗のご紹介

  • 堀野氏

    そうですね。まず最初の第一歩から一緒に始めることもあります。最初に簡単なマーケティング診断をすると、改善した方が良い部分などのヒントが見えてきますので、それだけでも大きな価値を提供できるのではないかと思います。

  • 徳田

    とても良いですね!社内のインハウスマーケターの育成がうまくいかずお悩みの方は、ぜひ堀野さんにご相談いただければと思いました。海外向けはうちにご相談いただければ(笑)。

    非常に丁寧にお仕事されていると思いました。そして、こういった話をしている動画を提供されているんですよね。

  • 堀野氏

    ありがとうございます。最後に簡単にご紹介させていただきます!

    今日お話させていただいたような話をもう少し掘り下げて、体系的にまとめた動画を公開しております。オンラインで売上アップをするには売れる仕組みづくりが大事であるというテーマで、僕自身が20年かけて積み上げたノウハウを50分の動画にギュッと詰め込んでおり、かなりボリューミーな内容になっています。4つのステップと20の施策に分けてあるので、次にやるべき項目などがわかりやすいように整理されております。

    また、自分たちの場合はどうすればよいのかを知るために専用のワークシートをダウンロードでき、それをもとに現在困っている事象を解決していくためのヒントが得られるようになっています。ぜひこちらもご覧いただければと思います。

    ページはこちら!

  • 徳田

    貴重なお話いただきありがとうございました!

  • 堀野氏

    どうもありがとうございました!

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