対談
Interview
この記事では、抹茶の販売サイトの公開診断収録についてご紹介します。
【KyotoKismets 中村アイ氏】
弊社はサウジアラビアをメインとした中東向けに、日本の国産の良質な抹茶を輸出。オンライン販売のみ。
現在はサウジアラビアに在住。
【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田 祐希】
日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、
17年にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
越境EC企業の年商を35億→500億、約29倍の成長を導くなど数多くの実績を残す。
Shopifyマーケティングエキスパート。
世界へボカン株式会社 徳田祐希(以下:徳田)
こんにちは、世界へボカンの徳田です。
本日はサウジアラビア在住のKyotoKismets中村さんに、抹茶の販売サイトの公開診断収録をさせていただければと思います。
よろしくお願いいたします!
まずは、簡単に自己紹介をお願いできますでしょうか?
KyotoKismets 中村アイ氏(以下:中村氏)
KyotoKismetsの中村アイと申します!
弊社はサウジアラビアをメインとした中東向けに、日本の国産の良質な抹茶を輸出しています。
オンライン販売のみとなっていて、私は今サウジアラビアに在住をしています。
よろしくお願いします!
徳田
よろしくお願いいたします!
中村さん。ちなみにサウジアラビアで抹茶の販売って、とてもレアなケースかなと思うのですが……
どういった背景で抹茶の販売をしようと思ったんですか?
中村氏
もともとサウジアラビアに家族で住むきっかけがありまして。
サウジアラビアに住むまではイスラム社会に対して、あまりポジティブなイメージがなかったんですが。
実際に家族で住んでみると、今まで30か国以上に住んだり旅をした経験のある私ですら毎日驚きと感激の連続というくらい暖かい社会で。
子供たちが社会に居場所があるという社会なんです。
驚いたことがまず1つ。
もう1つは抹茶がちょうどトレンドになっていたんですが。
あまり今まで30種類ぐらいの抹茶を、スーパーだったりオンライン、それからカフェやレストランで試したんですが、私たちが納得する抹茶に出会うことができなかったんですね。
サウジアラビアで、子供たち3人が「日本にはもう帰らないで一生サウジアラビアに住みたい」と言うほど毎日が本当に幸せで、楽しかったことに対するサウジアラビアの人々への感謝の気持ち。
そして日本の伝統文化である抹茶が、日本ではない国の、もしくは日本であってもすごく古くなって品質が劣化したものしかないということがとても悔しくて……
日本のおいしい抹茶をサウジアラビアの人々に伝えることで恩返しができるのではないかと思ってスタートしました。
徳田
なるほど。
サウジアラビアてそんなに良い国なんですね!
中村氏
今まで思っていたイメージの国とはまったく違う、日本よりも治安が良いぐらい穏やかな社会です。
世界へボカン株式会社 下川萌(以下:下川)
世界へボカンで広告運用の担当をしております、下川と申します。
FacebookとInstagramの広告というところを事前にアカウント診断させていただきましたので、そちらの結果のご報告というところですね。
中村様のお役に立てるような情報をお届けできたらなと思います!
以下の3つですね。
3つの項目に分けてお伝えができればと思います。
基本的には広告のアカウントを見た診断結果をご報告というところにはなりますが、広告のことから派生してサイト全体のこともお伝えできればなと思っております。
まず1つ目が広告の配信戦略というところですね。
ちょっと堅苦しく聞こえるかもしれないんですけれども、広告だいたい費用体効果がどれくらいかかるかだったり、まずそもそも広告を配信するフェーズなのかみたいなところをお伝えできればなと思います。
そのあとに実際にアカウントを見させていただいて、アカウントの設定の部分ですね。
そちらのお伝えができればと思います。
最後に広告のクリエイティブに関してお伝えができればと思います。
メタ広告ですと基本的に画像だったり動画で情報をまずは伝えるというところで、クリエイティブの成果が9割ぐらい全体に作用すると言われているので。
こちらも重要な項目になっております。
下川
まずは広告媒体の選定の部分です。
今回はすでにメタ広告。
Facebook Instagramで広告を配信していただいていると思うんですけれども、各国使っているソーシャルメディアや、そういったもののトレンドというところが異なると思うので、スタットカウンターというツールを使って事前に調査することができます。
実際にサウジアラビアの利用率というところを見ていきました。
下川
下が表になっているんですけれども、一番上が青い部分がFacebookの利用率になっております。
こちらがだいたい50%ぐらい使われております。
意外に2番目がTwitterになるんですけれども、3番目がInstagramですね。
Instagramの利用率が15%という形になっております。
なのでソーシャルメディアの中では65%がメタ。
Facebook Instagramを使っているので、今回広告配信しているメタ広告というところは媒体として相性が良いと思います。
下川
続いて広告を配信するうえでのKPIの設計の部分になってきます。
こちらちょっとアルファベットが並んでいたりですとか、いろんな指標があるので難しいんですけれども。
KPIをきちんと決めてから配信することで、そこに配信したあとに成果が良いかだったり悪いかというところの振り返りができるのでかなり重要な施策になってきます。
まず広告ですとROAS。Return On Advertising Spendですね。
広告費用の回収率というところを一番KPIに設定して広告配信をされることが多いかなと思います。
こちらは数字が大きければ大きいほど成功しているという形で言えます。
こちらはまず売上÷広告費×100というところで、ROASの数値が出てきて、たとえば10万円広告をかけてそれから30万円の売上が立ったとすると、ROASは300%と言えます。
下川
もう少し分解して数値をお伝えすると、1件あたりの数値ですね。
1件あたりの獲得単価がCPAと言われるものになります。
それ割る販売単価。
たとえば今お茶ですとお茶の単価ですね。
抹茶の単価を割って100をかけると、ROASが出てくる形になります。
下川
さらに分解して数値をを見ていくと、こういっった形で1件あたりのかかる獲得単価。
CPAというのを広告で分解することができます。
分解して数値を見ていくことでどこに課題があって、どこがボトルネックになっていて、全体の数値が良いか悪いかというところがわかるので、施策の優先順位付けみたいなところにも役立つので。
少し細かくて難しい部分にはなると思うんですけれども、見ていく必要があります。
まずはインプレッション単価。
CPMと呼ばれるものですね。こちらは1000件広告を表示するのにかかる金額になります。
メタ広告の場合ですと、基本的にインプレッション単価制というところが推奨されておりまして。
1000件広告表示されるといくらかかる課金されるというところのシステムになっています。
そのあとにまずは広告が表示されて、そのあとはどれぐらいの割合でクリックされるかですね。
クリック率というところも重要な指標になってきます。
そこから割り出せるのがクリック単価ですね。
こちらは1件あたりクリックされるのにかかる単価になります。
こちらはイコールサイト流入を獲得するのにかかる単価という形です。
サイトに流入したあとですね。コンバージョン率というところの指標になってきまして、サイトに流入した人たちがどのぐらいの割合で購入につがるかという割合になってきます。
こちらはそれぞれどういった要素が影響するかというところになるんですけれども。
インプレッション単価に関しては、いろんな指標があるのですが、大きく言うとターゲットの大きさというところがインプレッション単価に大きく関わってきます。
ターゲットが大きければ大きいほどインプレッション単価は安くなるという感じです。
クリック率に関しては広告クリエイティブの影響になります。
より魅力的なクリエイティブなどが準備されていて、クリックされる割合が高いとクリック率というところが上がってきます。
クリック率が上がると、クリック単価というところが安くなる・低くなるという形です。
最後にコンバージョン率に関しては、WEBサイトの影響というところが大きくなります。
一度WEBサイトに入ってきて商品が探しやすいかだったり、自分が求めている商品があるか内容に共感できるかみたいなところでコンバージョン率というところは決まってきます。
下川
こちらが実際弊社で運用させていただいているアカウントの数値になります。
まずは上がキッチン用品の数値になっておりまして、下が伝統工芸品の数値になっております。
インプレッション単価でいうとだいたい900円から1500円という数値になっております。
こちらはここの時点で高い低いというよりは、だいたいこれぐらいが平均なのかなという感じで見ていただければと思います。
そのあとはクリックされる割合ですね。
クリック率に関してはだいたい2%から3%ぐらいになっております。
そうするとクリック単価1件あたりクリックされるのにかかる単価はだいたい50円前後という形です。そのあとにコンバージョンされる割合です。
0.4%か6%、0.5%ぐらいという形になっております。
それで計算すると、1件あたり獲得するのにかかる単価ですね。
CPAと呼ばれるものは、上のキッチン用品だと1万1000円、下の伝統工芸品ですと8300円になっております。
それぞれ商品の平均単価に関しては、キッチン用品ですと4万5000円。
下が伝統工芸品ですと2万円という形になっているので、ROASで計算すると400%と240%ぐらいというところが弊社の事例になっております。
下川
実際にKyotoKismetsさんのアカウントを拝見させていただくと、このような数値になっております。
下川
まずはこの数値で見ていくと、どこに優先的に課題があるかというところがわかってくるかなと思います。
インプレッション単価でいうと、今回ターゲットとしている国がサウジアラビアだったりドバイというアラブ圏ですね。
絞っていただいていると思うので、この数値に関しては比較的平均的かなというところです。
そのあとのクリック率になるんですけれども、1%というところで、他の事例と比べると少々低いです。
せっかくターゲットでサウジアラビアの人たちに絞って配信しているというところがあるにも関わらず、その人たちに共感してもらえるようなクリエイティブというところの準備がもう少し必要になってくるかなと思います。
このクリック率が低い関係でクリック単価というところも他の事例と比べると2倍から3倍ぐらいになっている形ですね。
そのあとのサイトのコンバージョン率が0.8という形になっております。
なのでCPAに関しては2万2500円。
だいたいの御社の販売単価が2万円という形になっていると思うので、ROASに直すと今90%という形ですね。
売上よりも広告費の方が大きくなってしまっているという形になっております。
下川
たとえばなんですけれども、このクリック率ですね。
これはクリエイティブをいろんなパターンでテストして、サウジアラビアの方々に刺さるような訴求のものをいろいろ準備していくというところで、ここは広告内でまだまだ改善できる数値だと思っております。
これがたとえば1%のところを2%に改善した場合ですね。
そうすると1件あたりの獲得単価、CPAが1万1250円という形になるので、ROASに直すと180%という形です。
100万円広告をかけると、180万円ぐらいの売上になるという形です。
下川
ここまでいろいろ数値、KPIの部分と数値をお伝えしてきましたが、今お伝えしたたとえば改善したあとのROAS180%ですね。
こちらの数値で広告配信をした場合、採算は合いそうですか?
中村氏
もう少し高い方が良いかなというのが正直なところです。
下川
承知しました、ありがとうございます。
その場合だとやはり率直に申し上げると、まだ広告に配信するフェーズではないかなと思っております。
なので広告を配信する前に、たとえばサイトの改善だったり、メールマーケティングの設定を準備というところが事前にできると、コンバージョン率というところが改善できます。
それを行った状態で広告を配信するというところが良いかなと思いますね。
徳田
ここからは僕の方からお話できればと思うんですけど、そもそもサウジアラビアってどういう国なんだろう?というのを今回勉強させていただいて。
サウジアラビアの英語能力指数みたいなのを調べたんですよね。
すると……サウジアラビアの方って英語能力指数でいうと日本と同じぐらいなんです。
日本が英語能力が87位だとして、サウジアラビアって108位ぐらいなので、日本人と同じ感覚なんだなというイメージになりました。
なので僕らがメタ広告を見て、英語の広告のクリエイティブをクリックするかしないかって、中村さんとか僕とか下川とかは英語に慣れているからクリックするかもしれないですけど。
一般に英語に触れていない方は、もしかしたらクリックしない可能性があるというところでクリック率に影響しているのってここなんじゃないかな?という仮説が1つ立ちました。
徳田
次のページを見ていただくと、サウジアラビアだったりとかその周辺で、実際に抹茶を販売している競合サイトを見てみたんです。
そこのAhrefsというツールを使って、英語とサウジアラビア語を併記しているというか、タブで分けてページを用意しているサイトを見たときに。
トラフィックですね。どれぐらいアクセスを獲得しているのかって見たときに、全体のトラフィックが553件と書いてあるんですけど。
そのうちのアラビア語というんですかね。
サウジアラビアの言語でトラフィックを獲得したのが487件だったんです。
なのでもしかしたらサウジアラビア語で広告を出した方が良くない?って思ったんです。
今ってサイトだと併記しているじゃないですか。なので広告が英語でサイトに入ってきたら、サウジアラビア語と英語で併記となっている状態なので、もしかしたらサウジアラビア語で広告クリエイティブを出して、ランディングページでもサウジアラビア語だったらコンバージョンレートだったり、クリック率だったりがもうちょっと改善されるんじゃないかなと思ってます。
徳田
次に階段設計というところの話ができればなと思うんですけど、僕らって初回の訪問で顧客は買わないと思っていて。
今WhatsAppのオファーを出しているんですよね。
WhatsAppのオファーはオファーで良いかなというふうには思うんですけど、メルマガとかの方がリストの獲得はしやすかったりするので。
ポップアップを表示して、リスト登録をしてくれたら10%オフのクーポンを付与するよみたいな形でやっていくという形でできるのはありかなと思ってます。
……というのも、いますぐ客とそのうち客っていらっしゃったときに、今はコンバージョンレートが0.8%というところで正直そんなに悪くないんですよ。
一般的なコンバージョンレートの基準値は1%と言われているので。
要は僕らが英語のサイトに入って、その中の100人に1人とか100人に0.8人が買ってくれている状態なんですよね。
なので悪くないなという状態なんです。
ただもうちょっと良くするためには、マイクロコンバージョンという購入の1個手前のポイントというところをメルマガとかっていうのを設定してあげて、そこでリストを獲得していく。
そのリストに対して中村さんの思いであったり、実際かなりレベルの高い抹茶を取り扱っていると思うので。
抹茶に関する情報だったりとかを提供していくことで、もっと買いたい気持ちが作れるのかなというところで僕らってマーケティングのことを売れる仕組みと買いたい気持ちづくりと定義しているんですけど。
そこの両面で改善できるかなと思いました。
下川
ここからは実際にアカウントを見たときのアカウント設定についてお伝えできればと思います。
まずはイベント設定と言われるものですね。
広告の配信する目的として、なにをゴールに広告配信するかという部分で今回はECサイトになりますので、購入になると思うんですけれども。
購入をきちんと広告側でも計測できる状態にしてあげるというところの最初の設定になってきます。
こちらはアカウントを実際に拝見させていただいて、問題なく設定できておりました。
設定の方法としてはShopify、カートのサイトと連携するだったりですとか、GTMで設定するカスタムイベント。
メタの広告画面に直接設定するみたいなやり方があります。
下川
続いて広告セットの設定ですね。
こちらは先ほどこちらからお伝えさせていただいた階段設計のマイクロコンバージョンの部分になってくるんですけれども。
広告の成果を最大化させるために、機械学習というところをうまく活用していく必要があります。
結構メタの場合ですと、AIがとても賢く働いてくれるので基本的にはどんどん広告を配信していくと、最適な人に広告が配信されるというところの媒体になってきます。
そのうえでデータの質というところも大切なんですけれども、きちんと学習できるようなデータの量を媒体側に渡してあげるというところが重要になってきます。
こちらはメタ社から推奨の数として言われているのは、広告セット単位でだいたい週50件のコンバージョンが推奨とされております。
もちろん単価が高い商品だったりすると週に50件ってかなりハードルが高いかなと思いますので、データが足りない場合の対策例としましてこちらに記載しております。
まず1つは広告セットを集約化するというところで、なるべく広告セットを1つに集約化してあげて、そこで学習だったりデータを溜めていくというところになります。
2つ目は先ほど徳田の方から段階設計のときにお伝えさせていただいた、マイクロコンバージョンを設定するというところですね。
購入だと数が足りない場合は、1つ手前のたとえばカート追加を最適化対象に設定するということができます。
下川
こちらが実際のKyotoKismets様のアカウントになりまして、広告セットの設定の部分になるんですけれども。
こちらでコンバージョンとか配信の目標を設定することができます。
コンバージョンイベントというところで、なにを目標に広告を最適化するかというところを設定できるんですけれども、こちらが今購入というところが目的に購入が設定されていたので。
こちらをカート追加に変更することで、より機械学習を早めるような早めるためにデータを蓄積することができるかなと思います。
下川
続いてこの最適化を鑑みた予算の設定というところになります。
実際に広告を配信するときに、どのぐらい予算が必要なのかというところが悩まれるかなと思うんですけれども。
こちらは推奨として聞いていただければと思いますが、先ほどお伝えした広告セット単位で週50件のコンバージョンというところを掛け合わせると……
たとえばカート追加を最適化対象にした場合、KyotoKismetsさんの場合だとだいたい1000円ぐらいがカート追加単価になっておりました。
カート追加を獲得するのにかかる単価が約1000円です。
それが50件週に必要になってくるので、だいたい1週間5万円ぐらいを目安に広告配信をしていくと、データ量も溜まって最適化されやすい予算設定になっております。
下川
続いてターゲットの部分ですね。
こちらは実際に設定していただいているターゲットを拝見させていただきました。
地域だったりとか年齢、興味、関心みたいなところがこちらで設定できるものになっております。
地域に関してはKyotoKismetsさんの方で主力にしているような国ですね。
サウジアラビアだったりアラブ首長国連邦が設定されていて、こちらは問題ないかなと思います。
年齢だったり性別というところを細かく指定していただいていたんですけれども、抹茶の場合ですと男性も若い方も年配の方も一般的に楽しめるものだと思いますので。
こちらは特に絞らず広く設定しても最初は良いかなと思います。
ただ、だんだんとターゲットを広く設定しておくと、最適な人、よりコンバージョンしやすい方に徐々に学習してそちらに配信が寄る形になってくるので、たとえば1、2週間配信して成果を振り返って、細かくどこの年齢で売れているかだったりどこの性別で売れているかみたいなところを見ることができるので。
もし成果が悪い性別だったり年齢があれば、削っていくみたいなやり方が良いかなと思います。
下川
ターゲットの興味関心層でいろいろ登録いただいていると思います。
サイズのボリュームでいくと右側のオーディエンスの広さというところが参考値なんですけれど見ることができまして。約300万ぐらいあります。
推奨の緑のところで、推奨の設定になっているので、こちらの数というところは問題ないかなと思います。
この設定だと、実際にどんなものに興味関心がある方が
コンバージョンしやすいかみたいなところのデータはここに関しては細かく見ることができないので。
たとえば最初は広く抹茶とか、日本に興味がある方みたいなところで配信してみて、そこで成果が出るかというところを試してみる方が良いかなと思います。
徐々に配信したあとに、抹茶を通してヘルスケアだったり、そういったところにもつながってくると思うので。
ヘルスケアだったりとか女性の化粧品とかそういった興味がある方と相性はどうかみたいな形で、別の広告セットを立ててターゲッティングの検証というところをしていく〜というやり方がよろしいかなと思います。
下川
右下に掲載をさせていただいているんですけれども。
最近メタですとアドバンテージプラス、ショッピングキャンペーンという機能があります。
こちらに関してはメタのAIを活用して、ターゲティングを最適化してくれるというところになっております。
なのでクリエイティブだけ設定しておいて、ターゲッティングはメタに任せるというやり方もあります。
下川
比較的アドバンテージプラスショッピングキャンペーン。
とても他のアカウントでも成果が良いキャンペーンになりますので、ぜひ活用してみていただければと思います。
最後の項目になりまして、広告のクリエイティブですね。
こちらのお伝えができればと思います。
先ほどKPIのところでお伝えした通り、クリック率をもう少し改善していくというところが一番最初のステップかなと思います。
メタの場合ですとメタアドライブラリーというものがありまして。
こちらでいろんな広告主さんが配信している広告を見ることができます。こちらは誰でも見ることができるツールになっております。
実際にサウジアラビアの抹茶関連で配信しているクリエイティブというところを掲載をさせていただいております。
1つの例ですと、この会社さんはセールをやっているのでセールの訴求があったり見せ方としては商品。
2つ目のクリエイティブに関しては商品と抹茶を静止画でお伝えしていたり、あとは比較的最近だと動画を使っているクリエイティブというところも成果が良いと言われております。
真ん中のものですと、飲み方だったり作り方というところを動画で紹介しているようなクリエイティブでした。
左から4つ目に関しては、抹茶を飲んでいるときにピースフルな環境というか……
徳田
リラックスみたいな感じですか?
下川
そうですね。抹茶を飲んでリラックス。
4つ目のこちらの動画に関しては、抹茶を楽しんでリラックスしているような雰囲気だったり環境というところを動画にして訴求しているようなものになります。
最後はカルーセル形式。
いくつか画像がスライドできるものになるんですけれども、これに関しても抹茶の作り方をスライド形式でお伝えしているというクリエイティブでした。
こういった形で調査することによって、サウジアラビアの人たちがどのようなクリエイティブで興味関心を持ってくれそうかみたいなところを事前にチェックできるかなと思います。
下川
先ほどいろんなフォーマットの広告。
クリエイティブをお伝えをさせていただいたんですけれども、あとここに記載しているような5つの広告フォーマットというところがございます。
静止画、普通の画像のクリエイティブですね。
動画だったりですとか、カルーセル。先ほどのスライド形式で訴求できるものだったり、コレクション広告の場合ですと1つ大きな画像で、その下にいろんな商品をクリエイティブにできるものですね。
最後のカタログ広告も一緒で、商品を直接訴求できるようなクリエイティブのフォーマットになっております。
1つの広告セットにだいたい推奨の本数として、5、6本というところが言われております。
かつ多様な広告フォーマットを活用することで、広告セット自体の品質が上がると言われているので。
こういったいろんなフォーマットを使ってクリエイティブを準備してPDCAを回していくという方法がよろしいかなと思います。
下川
こちら実際に配信したあと、その広告がメタ側にどのような評価がされているかというところを見ることができます。
3つの指標がありまして……
品質ランキング、エンゲージメント率ランキング、コンバージョン率ランキングというところで、指標が準備されているんですけれども。
ちょっとデータがない部分もあったんですけれども、レビューを訴求しているようなものに関してはエンゲージメントランキングだったり、コンバージョンに関しては平均以上というところがあったんですけれども。
品質に関しては少し改善の余地があるというところでしたので、こういったところも1つの指標に見ながら配信したあとにクリエイティブをPDCAを回していくことに役立っていただけるかなと思います。
下川
こちらは広告クリエイティブになるんですけれども、海外で日本でもゴールデンウイークだったりお盆にセールが盛り上がるように、海外でもいろんなホリデーセールのシーズンがあるかなと思います。
サウジアラビアでもラマダーンのあとのお祝いだったり、そういったセールの盛り上がる時期というのがあると思いますので。
そういったイベントに合わせた広告配信というところもできればなと思います。
徳田
実際にラマダンのあとって結構消費が増えたりとかするんですかね?
中村氏
そうですね。
ラマダンのあとはラマダン明け休暇が1週間あって。
みんなそこでおしゃれをして、アバや洋服をみんな何着も買って出かけたりするので。
あちこちでラマダンオファーがスーパーから高級ブランド品まで。
あとはちょうど先週終わってしまったんですけど、巡礼休暇のハッチ休暇といって、みんなメッカに巡礼しに行く期間があるんですけど。
その期間もお祝い前ということ、お祝いではないんですけれども結構キャンペーンとかセールが多いですね!
徳田
なるほど。
そうするとシーズンに向けてアメリカとかを僕らはやらせていただいていて。
ブラックフライデー サイバーマンデーというのが一番お金を使う時期なんですけど。
その時期に広告を投下するというよりは、事前にリストを獲得していって、ラマダン休暇に向けて「抹茶で癒しを得ませんか?」みたいなところをメルマガで配信できるような状態を作るというところだったり。
結構いろんな複合的な施策の組み合わせで、全体の獲得というのをしていくというところ購入を促していくみたいなところができると、売上って伸ばせたりとかするので。
広告だけではなく……
下川
では以上メタ広告のアカウントを拝見をさせていただいて、診断した結果をお伝えをさせていただきました。
最後にまとめてお伝えをさせていただきますと、3つ重要な部分があるかなと思っております。
1つ目はまずは広告配信戦略というところで、お伝えしたKPIをきちんと設定したうえで、広告配信をすることで施策の優先順位を決めたりですとか、まずは広告のフェーズにそもそもいるのかというところを事前に確認することができるのかなと思います。
2つ目はアカウントの設定の部分です。
メタが最近機械学習が進んでいたり、AIを使った最適化というところが進んでおりますので、その最適化を最大限に活用できるようなアカウント設定にするというところが重要になってまいります。
3つ目としては広告クリエイティブですね。
いろんなパターンをテストして、ベストプラクティスというところを見つけていただければなと思います。
徳田
ありがとうございます!
結論としては先ほどKPI設計のスライドでお見せしたように、現状今ROASは90%の状態です。
ただクリック率を上げたりとかすると、180%は行けるし、コンバージョンレートにもまだまだ改善の余地があるんじゃないかと。
それは言語を増やすということで、改善の余地があるんじゃないかであったり、階段設計という形でリスト登録というところをマイクロコンバージョンとして設定することで、そのあとの引き上げみたいなことが行けるんじゃないかと考えています。
なので戦いようはあるなみたいな。
まだまだやれることはあるなというふうに思っているので、諦めないで頑張っていただけたらなと思いました!
中村氏
本当に事業をやろうと決めてまだ10か月で。
会社設立して半年で、1人でもがくように進めてきた中で、やはり自分自身がSNSとかの経験がないことやクリエイティブとかも一切知識がない中でスタートしたというのもあって、指標もわからない中で模索していたんですね。
思いだけで突き進んでいたところがあって、一番最初に見せていただいたSNSの割合みたいなやつも、自分の中で若者はInstagramで、Facebookはちょっと年配の方だろうという勝手な推測でFacebookを軽んじていたんですけど。
あのグラフを見たところ全然違ったというのがまず1つ。
あともう1つが英語力についてなんですけど。
これがやはり私が普段一緒にいるサウジ人や訪れている場所ではほとんど英語が通じるんですね。
なので私の中で英語力はかなり高いと勝手に思い込んでいた部分があって。
どこでも英語表記が結構併記されているというのもあったのと、あとは商品が比較的高額なので学歴的にも高い人が多いから、英語でも十分だろうと勝手に思っていたんです。
ですが今日の説明を聞いて、確かに自分も他言語で物を買うかと言われるとものすごいハードルが高く、どうしてもそこでしか手に入らないものじゃない限りは基本的に決済への不安とかいろんなところで不安があるというのにも自分事に置き換えたら気づきましたね。
中村氏
外国人がやっているから、英語だから海外のところに訪れているっていう方がいいんじゃないかって、私の個人的なジャッジなんですけど、一度しか試さないでやめてしまっていたんです。
なんですけど、ちょっと理解してもらうというところで、もう一回アラビア語を検討します。
ただやはりアラビア語って右左の表記が逆だったりするので、ChatGPT-4を使っても貼り付けるときに一部の単語が逆になってしまったり。
パッと英語みたいに感覚的に間違いをピックアップできないところもあって、少し高額な品なのにもかわらず誤った翻訳がある方がかえって商品としての信頼を失ってしまうのではないか。
かといってクリエイティブ1つ1つを全部アラビア語に翻訳してもらうというのもなかなか難しいというのもあったんですが、今パートナーも見つかったこともあってこのあたりのところはやってみたいと思いました。
中村氏
あとは今日初めて学んだんですが、ターゲットのところが私は右が広すぎますと出てしまうと広すぎるとダメなんだと思い、一生懸命なんとか狭めようと思って狭くなると思われる単語をどんどん入れていったりしたんですよね。
性別も男性にすれば少なくとも半分に減るはずみたいな感じで、狭ければ狭い方が良いと思っていたんですけど、先ほどのお話でまず広いところからやっていって、私の思い込みではなく実際の反応を見て決めていくというところがかなり私は属人的にやっていたなというのに気づきました。
あとはセールについてはまったく意識したことがなかったので、ラマダンだけではなくどういったときに物を買うか。
イスラムって家族との関係をすごく大切にしていて、母の日とかって日本だとそこまで大きいお金をかけなかったりするんですけど、こっちは兄弟同士でも「私はこれだけのものをお母さんにプレゼントするけどお姉ちゃんは?」みたいな感じでマウントを取るというんではなく、自分ができる限りのものをプレゼントするみたいな文化があるので。
たとえばそういったときにプレゼントとして、贈答でお母さんに健康的な抹茶のプレゼントというアプローチができないかとか、もう少しこっちならではのタイミングみたいものを探してみようと今日気づきました。
あとは情報収集中の期間が長すぎると何万円とかがどんどん消えていくと怖くなってすぐ止めたくなっちゃうんですよね。
なので情報収集中の期間の目安みたいなものとかを教えてもらえるとうれしいんですが……
下川
情報収集の目安でいうと、先ほどお伝えしたメタ推奨のコンバージョン数50件というのがだいたい50件溜まってくると学習完了しましたみたいなところのステータスに変わるので。
この期間は一定数時間はかかるんですけれども、我慢して配信していただくというところが推奨になってきます。
なので数が少ない購入ではなく、1つ手前のカート追加っというところを最適化対象にして、そこで学習を進めるというところが
そこの時間も短縮しながらデータ量を担保していけるかなというところですね。
徳田
色々と伸び代はたくさんあるかなって思うので、今日お伝えした内容ですね。
是非試していただけたらなと思います!
本日はありがとう御座いました!
中村氏
ありがとう御座いました!
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