対談
食品、アパレルECで使える!CRM/メールマーケティング鉄板シナリオ10選 | アクションリンク中村 × 世界へボカン徳田
- 2024.11.14
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対談動画
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この記事では、CRM鉄板シナリオについてご紹介します。
【アクションリンク 責任者 中村隆嗣】
メーカー直販ECの事業コンサルティングを手がけ、コンサル先で多く見られたCRMの課題解決すべく、2018年にアクションリンクを立ち上げる。【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田 祐希】
日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、
17年にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
越境EC企業の年商を35億→500億、約29倍の成長を導くなど数多くの実績を残す。
Shopifyマーケティングエキスパート。
中村 隆嗣氏の自己紹介
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世界へボカン株式会社 徳田祐希(以下:徳田)
こんにちは、世界へボカンの徳田です!
本日はアクションリンクの中村さんに、CRM鉄板シナリオについてお話いただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。まずは簡単に自己紹介をお願いします。
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アクションリンク責任者 中村隆嗣氏(以下:中村氏)
アクションリンクというEC通販に特化したCRMツールのプロダクト責任者をしています。
中村と申します!EC通販業界をかれこれ20年やっていまして、前半の10年は日本で一番会員を持っているECサイトのマーケティング責任者をやっています。
後半の10年はECの支援事業者側に回りまして、ECの事業コンサルティングをやってきました。
よろしくお願いします!
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徳田
事業会社10年 支援会社10年ということですね。
今回は食品ECの鉄板シナリオというところで、食品ECじゃなくても使える内容が多いかなと思いますので、お話いただけたら。
そもそも食品ECに必要なCRM施策ってどんなものがあるんでしょうか?
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中村氏
ちょっと文字が多いですけど、要するにone to one。
お客様1人1人に合わせたパーソナライズされたメールの施策というのが一番大事です。今更メールかと言われる方は多いんですけど、実はメールが一番費用対効果が良いんです。
なぜかというと、買うときに必ずメールアドレスって入れるんですね、お客様って。
そうすると接点の母数が一番多いのはメールになるんですよ。
なのでまず母数が多いということと、あと安価に大量に配信できる……この2つを満たしているということで、今更ですけどメールがやっぱり一番重要というのがいろんなアンケート調査でも出ています。
意外と重要ということですね。あと他にもいろんな調査結果がありまして、ここには書いていないんですけど、食品だけではなく、アパレルや家具とかインテリアなんかもそうなんですけど、いわゆる「総合通販でリピートしない理由ってなんですか?」と聞くと、「一番多いのって単純に忘れていた」「きっかけがなかった」という理由が一番多いんです。
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中村氏
そうするとそこにプッシュでお客様をまた呼び戻してくる必要があると。
プッシュのチャネルということで、メールがすごく重要ですよということで、メールのone to oneの施策が一番重要と考えています。
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徳田
そんなメールを活用した鉄板シナリオについて、10個お伝えいただけると思うんですが、具体的にどんな施策があるんでしょうか?
リアルタイム通知の施策
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中村氏
順番にお話できればと思いますけれども……
まずリアルタイム通知の施策というのが左から2つありまして。
ご存知の方が多いと思うんですけれども、カゴ落ちしましたと。商品をカゴに入れたけれども買わないで帰ってしまいましたという人ですね。
買う直前に離脱してしまった人を呼び戻すような施策でして、カゴ落ちの通知と呼んでいるんですけれども、これがとても重要です。買う直前なので、あと一押しで買っていただいた方が離脱してしまうという。
この人が一番プッシュをすれば、戻ってきてくれる確率が非常に高いという施策になってます。
これはメールなので、開封率とかクリック率とかコンバージョンとかは取っているんですけど、開封率というとだいたい50%から60%出ます。これが通常の一斉配信のメルマガですと、15%とか20%とかそういう数字が多いんですけど、それと比べて倍以上の数字が出るような施策ですね。
クリック率なんかも何倍も高い。
コンバージョンも何倍も高いような施策になっていますね。
これがタイミングがとても重要で、意外と今やっているけど成果が出ていないという人は、タイミングを見直していただきたいです。一番食品で効果が出るタイミングって1時間後なんですね!
いろいろ過去にPDCAを回して、2時間後が良いのか3時間良いのかだとか、翌日が良いのかといろいろ試して……一番良いのは1時間ですね。
こういった施策があります。2つ目が閲覧のリターゲティングといって、カゴに入れないで商品だけ見て帰ってしまった人に対して「お買い忘れはないですか?」とか「他にもこういう商品がありますよ」ということで、自動的にご案内するような施策です。
これもしつこいようで意外とものすごく売れる施策で、これも同じように開封率50%超えですとか、クリック率も5%から10%出たりとコンバージョンも5%前後が出るような非常に効果的な施策になっていますね。この2つは10個の鉄板シナリオの中でも特に効果が出やすい施策になっています!
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徳田
カゴ落ちっていろんなCRMツールでできたりするけど、閲覧リターゲティングってなかなかできるところは少ないなと思いました。
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中村氏
そうですね。
いろんなたとえばAmazonさんとかメルカリさんとかZOZOTOWNさんなんかがよくやられているんですけど。
意外と自社サイトでやっている方って少ないんですよね。なので非常にやらないともったいないような施策かなと思っていますね。
サイト訪問促進施策
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中村氏
次がサイトに訪問を促すという施策。
3つ目4つ目5つ目なんですけども、レコメンド通知ということで、お客様1人1人に合わせたおすすめの商品をご紹介すると。
いわゆるサイト上で掲載されているレコメンドをメールでも自動的に配信するというものでして、
・お客様の過去の購買履歴
・最近なにを閲覧した
・なにをカゴに入れた
・どういうメールをどの部分をクリックした
……そういう情報を使って「この人は次はこの商品を買うであろう」という商品を予測して自動的に配信するという施策ですね。これも非常に効果的でして、以前実際に食品のECであったんですけど、今までこのレコメンドを手作業でメルマガを作ってやっていました。
とても時間がかかっていましたというのを、この自動のレコメンドに書いたら売上が一気に3倍になったという事例がありました。
なので短時間で自動的に精度の高いレコメンドを出すことで、売上を増やせるという施策ですね。
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中村氏
もう1つがバースデー通知。
これはよく手作業でやられている方が多いんですけど、こういうことも簡単に自動化できますよということで、お客様の生年月日自動連携して、そのデータを使って誕生日の当月の月初にご案内したり。あとは意外と人としてうれしいのが、誕生日の当日にお祝いのメールを送ると開封率だったりコンバージョンも高くなる。
そういったことを自動化できるという施策ですね。これは意外と手作業でやると地味に手間がかかったりするんですけど、完全に自動化できますよという施策です。
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中村氏
もう1つがランキング通知ですね。
これもよく手作業でやっている方が多いんですけど、そのときの売れ筋の商品を自動的に購買データを連携して活用できますので、それで自動的にランキングを生成してランキングを自動で送るという施策でして。ECサイトの中には食品といってもいろんなカテゴリーがあって、この人はこのカテゴリーにしか興味を持っていませんとか、そういう場合もあるので。
たとえばお客様の過去に買っている商品とか、あとは最近見ている商品なんかでこのお客様はこのカテゴリーに興味があるであろうというのを予測をして、そのお客様が興味を持っているカテゴリーのランキングを自動で出すということもできるような施策になっていますね。
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徳田
なるほど!
ECカートと連携して情報を抽出したり、顧客の分析をしてレコメンドとかランキングを通知できるんですね。
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中村氏
そうですね。
カートから顧客データや購買履歴やあとは商品マスターというのを持ってきてそれを活用して施策を打ったりとか。
分析したりできるようなツールですね!
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徳田
なるほど。
続いての鉄板シナリオはどんな感じなんでしょうか?
ポイント連動施策
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中村氏
ポイント連動施策と言いまして、これはポイントの仕組みがあるサイトさん限定なんですけど。
たとえば月末なんかにあなたのポイントは何ポイントありますよと。有効期限がいつまでですよと。
そこに合わせてレコメンドを載せるという施策なんですけど、これも意外と手作業でメルマガとかメール配信をしているような方が多いんですけど、自動化してなおかつそこにレコメンドも自動で載せることによって売上を上げるというような施策ですね。
これも非常に効果的な施策になっています。もう1つがポイントの有効期限でして。これが意外と強力な休眠復活の施策になります。
意外とポイントを持っているのに使わないで、有効期限1年ぐらいで設定している方が多いと思うんですけど。
使わないで期限が切れてしまうという方は非常に多くて、その人にすぐ割引のオファーを出すとかではなく「あなたは今何ポイントありますよ」「あと1週間で有効期限が切れちゃいますよ」と流すと、それで休民が復活する施策になっていますね。このへんは非常にポイントを使った効果的な施策になっています。
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中村氏
4つ目が、これが3種類あるんですけど。
商品トリガー施策といって、これはよくメルカリさんとかZOZOTOWNさんなんかもおそらくやっていると思うんですけれども。
そのお客様が気になっている商品が「残りわずかになりましたよ」ということを通知する施策です。
人間心理として気になっている商品が「残りわずかになりました」と言われると「買わなきゃ」となるのでそういった施策ですね。
そこに合わせてレコメンドなんかも載せてご紹介するような施策です。あとはお値下げの通知ですね。
気になっている商品がお値下げされましたよとか、あとは気になっている商品が売り切れたものが再入荷されましたよというような施策でして。
これはポイントとしてはお客様全員にお知らせするのではなく、その商品をたとえば何回も見に来ていたり、最近確認しに来ていた時に気になっているであろうというお客様を予想して、その方に自動的に配信するというところがポイントになっています。
このへんは特に食品だけではなく、アパレルなんかも特に成果が挙がるような施策です。
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徳田
再入荷通知とかだったらイメージがわかるんですよ。再入荷したら連絡してねという話なんですけど。
御社で今提案しているシナリオって、ユーザーの購買データとかをBtoBでいうとマーケティングオートメーションみたいな形で分析して、そのユーザーごとにシナリオを作って、メルマガとかっていうのを生成して出してくれるという話ですよね?
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中村氏
その通りです!
お気に入り登録した人だけとかになりますと、母数が減ってしまいますので。それよりも他のデータを、閲覧データや最近の行動データを使うことでより母数を増やして、売上も増やせるというような施策になっていますね。
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徳田
とても良いですね!
これってちなみに実践してみて成果って出てるんですか?
食品ECでの配信結果
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中村氏
これは鉄板シナリオと言われるぐらいなので、非常に高い成果が出ていまして。
平均で鉄板シナリオを実施して、1か月でメール経由の売上が約2.2倍になっています!うちのホームページにも書いているんですけど、成功率が9割超えでして。
ほぼやれば平均で、メールの売上が2.2倍になるというような施策になっています。
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徳田
1か月ぐらいでマシンラーニングというか分析が完了して、シナリオも設計できて活動して、それで売上がどんどん上がっていく……みたいなイメージなんですか?
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中村氏
アクションリンクを導入いただくと、すぐボタンをポチで鉄板シナリオがすぐスタートできるようになっているので。
すぐ施策が走り出して、1か月後には結果が出て売上が増えている状態ですね。
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徳田
それはとても……すごいですね……!
EC事業者様の悩み
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中村氏
基本的にEC事業者さんって1人でいろんな業務を兼任されている方が多いので。
僕も以前すごく苦労したんですけど、CRMツールとかを導入してもなかなかどういう施策をやろうかってプランニングしたり、実際にツールに設定して施策を走らせたりするというノウハウがなかったり、時間がなかったりするので。そういった方でも確実に施策を走らせ成果を出せるようにということで、そういった作りになっています!
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中村氏
これが食品ECでの配信結果なんですけど、これは年別の売上ですね。
新規の売上とリピータの売上がどんな配分になっていたかということで、これはよくある問題なんですけど。新規をたくさん毎年取っているのに、リピーターが全然増えてきませんよと。
そうすると事業として全然スケールしないので、ちゃんとこの水漏れをなくしてリピーター対策をして、アクションリンクで鉄板シナリオを走らせることで「リピーターの頻度が増えていきましたよ」という事例ですね。実際の数字はモザイクと言いますか、消去させていただいたんですけど、こんな感じでこんなイメージで伸びましたという事例ですね。
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徳田
リピートの割合の方がだんだん多くなっていますね!
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中村氏
ここを意外と見ていらっしゃらないECサイトさんが多くて、頑張って広告を出して新規を集めてきているのになぜか事業がスケールしないみたいな。
そう悩まれている方は多いんですけど。実際に売上の内訳を新規とリピートで見ると、全然積み上がっていないと、そういった数字になっている方が非常に多いので、もしこういった数字を見られていない方がいたら、すぐにでも見た方が良いかなと思いますね。
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徳田
なるほど。
僕らだとF2転換率50%みたいなところで指標として見ていたりするんですけど、なかなか海外だとそこまでいかないんですよね。この数値を見た感じだと、新規の中の本当に一定数の方たちがF2転換されているんだと思うので。
たぶん担当者さんが忙しすぎて追い切れていないとか、顧客の分析をしてアクションをするまでの時間がかかりすぎていたんだなというのを感じました。
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中村氏
意外と新規の集客だけで手一杯になっちゃって、分析がちゃんとできていませんとか。
そういった方は非常に多いですよね。
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中村氏
次なんですけど。
これは実際の実数は省かせていただいて、割合だけを記載したものですけど。
どういった施策でどんな成果が出たかというところで、ご参考になるようなレポートです。これを見るとどの施策も開封率がとても高いと、通常の一斉配信のメルマガに比べると格段に高い開封率。
見られていますということですとか、クリックされていたりとか、コンバージョンも高いといったような数字が出ているかなと思いますね。
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徳田
開封率が高いですね、確かに。
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中村氏
非常に成果が高いというのに加えて、解除が少ないというのが非常にポイントでして。
要するにお客様が望んでいないような情報ですとすぐに解除されたりするんですけれども、こういったお客様1人1人に合わせたメッセージですとたくさん送っても解除されないと。なおかつ見られているというような成果が出ているかなと。
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徳田
配信頻度とか配信内容とか配信タイミングとか。
このあたりはアドバイスいただきながら、実践できるみたいな感じなんですね。
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中村氏
そうですね。
過去に数千回というPDCAを回して、これが成功パターンだという鉄板のパターンがありますので。それは業種ごとに若干異なったりするので、それを会社ごとにご提案させていただいて、すぐ開始できるようにしているというふうなサービス提供をしています。
リピート対策でよくある課題
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中村氏
こちらがよくリピート対策をしようと思ったときに挙げられる悩みなんですけど。
私自身非常に苦労したことが多かったんですけど、そもそもECの担当者さんって1人で兼任でいろいろな業務をやられていることが多いので、そもそもリピート対策を具体的にどんなことをやれば良いのか考える時間が足りなかったり。
あとはノウハウがなかったり、あとはかけられる工数が確保できないとかそういった問題がありますので。実際に私がEC事業者側にいたときもそうですし、コンサルティングをやっているときもそうですけれども、いくらこういった施策がやりたいといっても形にならなかったらお客様に顧客体験としてそれを届けられない。
まったく意味がなくなってしまうので、こういった問題を解決するのが重要なのかなと考えていますね。
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中村氏
これは鉄板シナリオなんですけれども、アクションリンクの一番の特徴として忙しいEC担当者さんが多いので。
そういった効果的なシナリオというのは、ボタン1つですぐ開始できるようにというところが一番アクションリンクの特徴になっています!
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中村氏
鉄板シナリオだけではなくて、いろんな独自のシナリオもできるようになっていて、これは仕組みの話なので省かせていただいていろんな独自のシナリオも柔軟にできるようになっていまして。
たとえば今日ご紹介したような食品通販だけではなくて、たとえば単品リピート通販のような場合ですと、お試しを買ったあとに定期に引き上げたり。
定期の継続のシナリオを流したりとかといった場合もあるので、お客様の反応に合わせて
適切なシナリオが自動で流れるようにいわゆるマーケティングオートメーションですね。
自由な施策を簡単にできるというようなところが特徴になっています。
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徳田
顧客データをアクションリンクさんのCRMツールが分析してくれて、リコメンドを出してくれるだったりとかシナリオを提案してくれるというのはとても良いなと思っています。
普段ってそもそも顧客の属性とかの分析をするということと、シナリオを設計するということと、配信をするというステップが存在するわけじゃないですか。
それをワンクリックでできちゃうということですね。これ海外でもやりたいです!
とても良いなと思いました。
アクションリンクの特徴
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中村氏
忙しいEC事業者さんの問題を解決するような施策になっていますね。
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徳田
再入荷通知とかのフローとか組んだりとかしているんですけど、母数が少なかったりするんですよ。
良いなと思ったのはカゴ落ちとか、なにかトリガーを発動しているお客さんだけじゃなくて、顧客の回遊データとかを見てそこからリコメンドしてくれているとか、ランキングを通知てくれているということで忘れてて買いそびれている・休眠しているというお客さんを掘り起こしてくれるというのを、自動的にやってくれるのはとても良いなと思いました!
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中村氏
そこは非常にポイントでして、なにもしなくてもリピートしてくれる方はそこは大丈夫なので。
なにか施策を打たないと戻ってきてくれないお客様にどういった施策をやるかというのが、リピート売上を増やすというところで非常に重要かなというふうに思いますね。
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中村氏
アクションリンクとしてできるのはいろんな散らばったデータを統合してデータを集めてきて、それを使ってお客様を知ってそのお客様に合わせた施策を自動化できるというふうなツールになっています。
今日はメールのお話だけでしたけれども、LINEですとかSMSですとかいろんなチャネルを組み合わせて、お客様に合った手法を使ってリピートのコミュニケーションを取ることができるという。
そういったツールになっていますね。
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徳田
メール以外でもLINEの方がよく開封してくれるなだったり。
属性的にはよく見るなみたいなところだったりもできたりとか。
とても良いですね!ぜひアクションリンクさんに興味がある方はぜひチェックしていただいて、お問い合わせいただけたらなと思います。
貴重なお話いただきありがとうございました!
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中村氏
ありがとうございました!
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