対談
Interview
この記事では、地方の旅館やホテルの現状や、webマーケティングについてご紹介します。
【Hinotori代表 大﨑庸平】
海外インターンや外資コンサル等の経験を経て、熊野古道プロデュース活動での実績を残し独立。
地方を復活させるHinotoriになる為に活躍中。
【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田 祐希】
日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、
17年にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
越境EC企業の年商を35億→500億、約29倍の成長を導くなど数多くの実績を残す。
Shopifyマーケティングエキスパート。
世界へボカン株式会社 徳田祐希(以下:徳田)
こんにちは、世界へボカンの徳田です!
前回に引き続きhinotoriの大崎さんに、地方旅館のWEBマーケティングについてお話を伺いたいと思います。
前回旅館の事情ですね。
年々旅館が少なくなっていくだったり、OTAをうまく活用できていないだったり、いろんな課題があると伺ったのですが……
では、実際にどうやって地方の旅館のWEBマーケティングをやっているのかをステップバイステップで教えていただけたらなと思います。
お願いします!
Hinotori 代表 大﨑庸平氏(以下:大﨑氏)
よろしくお願いします!
前回0番から最後9番の流れでやっていますという話だったので、この順序に沿ってひとつひとつ説明させていただければなと思っております。
大﨑氏
まずどんな宿を目指すかというところで、これは主にこれから宿をやりたい民泊だったりとかも含めてやりたいという方向けなんですけども。
最低限どんな宿を目指すかということで、訪問頻度だったり、機能的なのか情緒的なのかというところの、自分はどこにポジショニングされるんだろう?というのは考えた方が良いなと思っています。
機能的な部分だと、たとえばワンちゃんと旅行。
ワンちゃん連れOKなんですよということだったり、情緒的な部分だと大切な人と過ごしたいとか、そういうところで、情緒・機能・あとは訪問頻度( 高い/ 少ない)とか。
そういうような分け方をしながら自分はどこにプロットするんだっけ?ここにプロットしたということは、これぐらいの価格を取れるような宿にしよう!とか。
そういうようなところを最低限プロットしていただけると、と思っています。
大﨑氏
1番目が環境分析ということで、ここに入らせていただければと思います。
まず、環境分析はかなり大事です!
大﨑氏
その軸となるのが、「地域にまず観光客って多いですか?」ということで。
多かった場合は、いかに地域に来てもらえる人に対して選ばれるか。
それが地域内での差別化だったり、チャネル戦略であったり、地域との連携みたいなところで送客してもらうということを考えた方が良いなと思っています。
逆に観光客があんまりいないんですというところは、前回のお話でもさせていただいた指名買いと言われるような宿目的でどうやって来てもらうかということにちゃんと特化していかないとなと思っています。
ターゲット戦略や価値戦略やコミュニケーション戦略というのを深く練っていきましょうということをお話できればと思っています。
この後半に続くのは、基本的にNoのターゲット価値戦略、コミュニケーション戦略について多く触れると思います。
大﨑氏
環境分析なんですけども、うちはインバウンドが多いんですよという声をよく聞くんですけども。
「それって何人なんですか?」とか「台湾人なんですか?中国人なんですか?」というところを聞くと、結構答えに困るお宿の方も多くて。
やっぱり解像度を上げないと、旅行者さんによって戦略というのは変わってくるので。そこらへんですよね。
日本人も含めてカップルなのか子連れなのか、それとも3世代なのかであったり、
「県内から来るんですか?」
「それとも関西圏ですか?関東圏ですか?」
「車で来るんですか?レンタカーで来るんですか?新幹線なんですか?」とか。
「お客さんはどういう人が来てるんだっけ?」というのをしっかりと調べた方が良いなと思っておりまして。
大﨑氏
たとえばなんですけど、地域でどんな人が来ているのかというところは自治体が出している観光基本計画とかを調べていただくと結構詳細に出てきて。
こちら長崎県の対馬のデータなんですけれども、韓国のお客さんの割合がすごく多かったり、台湾人 香港人 中国人もいるけども、ヨーロッパの人が少なくてというところとか。
今かなり観光人数 延べ客数がすごい来ていますとか。
そういうところのデータはかなり詳細に自治体が出しているので、こちらを見ていただければ良いかなと思っています。
大﨑氏
次は資源分析なんですけども。
まず人・物・金で分けていて、1人ですと自分しかいないときは一棟貸しで料理は外注か素泊まりにしようという判断をつけたりですとか、日中手伝ってくれる方が3名ぐらいいますということだったら「清掃もあるから5室稼働でもいけるよね」という話だったりとか。
自分実は日中違う仕事をしてるんですというときは、じゃあ無人運営にするしかないかなとか、そういうところの判断をつけていただければなと思っています。
大﨑氏
物というところは、物件の広によって何室稼働させるかということで、現状ですと結構多くのホテルさんが今まで作って100室あったホテルだけども、人だったりとかが少なくなってきて50室稼働に減らしています。
……というところも少なくないので、人も含めて何室行けるのかということは考えると良いかなと思っています。
物件の特徴でたとえば焚き火ができますとか、あとは犬OKでドッグランがありますとか、そういう強みも活かしましょうということ。
あとは観光地が近くにあったりとか、川が流れているからサウナができますとか、そういうところもすごく強みになるので洗い出させていただくことが多いです。
大﨑氏
最後は金というところで、初期費用と毎月の費用に分けるときに初期費用は補助金や融資も含めて、改装費だったり、備品購入費 システム導入費みたいなことを計算していかないといけないなということ。
プラス毎月の費用で変動費ってお客さんが、たとえば何人来るかで変わる費用みたいなもので。
食事代とか電気代のようなことかもしれないですね。
固定費はWi-Fi代とかシステム利用料みたいなことは変わらないと思うので、こういうところをある程度計算しておきましょうというのと、ここの予算管理だったりとか実績管理というのがかなり大切でそこはご支援させていただきますし、フォーマットの方も今回ご用意しています。
大﨑氏
競合分析ですね。
これは簡単なところだとOTAで地域名を検索すると、バーっとホテルだったり旅館が出てきますので。
そこでだいたい自分の地域の宿がどんなことをやっているのか、どういう価格なのか、どういう客室数なのかというのを把握する必要があるなと思っています。
プラスでいうと、たとえば同じ特徴がある施設みたいなものも出すと良いなと思っていて。
サウナ付きとかペットありみたいなところで同じ価格帯でやっている可能性もあるし、全然違う価格帯でやっている可能性もあるので、ここの同じ特徴のところもしっかりと見ておいた方が良いなというところをやっていて。
おすすめなのはしっかり宿をやる前に、泊まりに行きましょうということは皆さんに言っておりますね。
徳田
なるほど。了解しました!
そもそも旅館をこれから始める方と旅館をやっているけどうまくいっていない方、伸び悩んでいる方が大崎さんに相談していて、この0番から3番までの分析をしてくれて。
そもそもどういった立ち位置で、旅館を運営していくのかだったり、どういったアセットがあるのかというので、それを元にどういう方向性に行くのか……みたいなところを一緒に考えてくれるということですね!
固定費と変動費まで見てくれるとか、そんなことをやってくれるんだってびっくりしました……
大﨑氏
そこが一番皆さん苦手な領域で、予実管理だったりとか、どのぐらいお金が実際にかかるから「これぐらいのお金を用意しないとだめですよ」みたいなことはかなり綿密に出させていただきますね。
徳田
さすが元PwCコンサルですね!
大﨑氏
顧客ニーズというところで、ここはたぶんマーケティングの根幹となるところだと思っていて。
まず顧客ニーズで目標として、コアターゲットと言われるもっとも手厚く予算を投下して、通年で来てくれるようなターゲットは誰なのか?……というのを考えましょうというところ。
その中でも戦略ターゲットは予算を投下するんですけども、季節性を考慮しながら考えていければなと思っていまして。
大﨑氏
目標は価格を上げても需要が変わらないという、いわゆるホテル業界でいうレベニューマネジメントをしたときでも需要を変えずに来てくれる人は誰なんだっけ?ということを考えるフレームワークを一緒にやらせていただいています。
それがこのターゲットの顧客が、オケージョンのどんなときにそして何に対して価値を感じてくれているから来てくれるのかということを、一緒に考えるのが結構注力するところでして。
大﨑氏
これは例えばなんですけども、ターゲットが20代後半から30代前半のカップルと夫婦がメインターゲットで、利用シーンとしては記念日だったり誕生日に来てくれて。
時期としては通年で、特徴としては記念日にはお金の余裕をかけてくれて、関東在住でレンタカーを借りてきてくれて、実は自然とかアウトドアが好きという特徴があるから、このサウナ付き一棟貸し×創作料理コースがある宿の場合は1年中サウナ目的をしながらも記念日にゆったりと過ごして。
でも料理はおいしくて特別感が出るというところを、メインターゲットだよねとさせていただきながら、時期によって繁忙期以外だとサウナ好きの30代男性グループも取るし、夏休みだったら子連れ家族だし、大学生の休みシーズンだったらちょっと大学生に合わせてというところで価格を安くしながらであったりですとか。
そういうようなことを、ターゲットを1つで旅館を回し続けるというのはほぼほぼ難しいと思っているので。
コアターゲットは誰で、それ以外のサブターゲットはどういう人なのか、そういう人はどういう時期に来るのかというところをしっかり解像度を上げましょう……ということをご支援させていただいています。
徳田
これは旅館を実際に自分で運営していたことの経験から活きる施策な感じがしますね。
大﨑氏
そうですね。
本当に時期によって来る人がかなりバラバラで、やっぱり夏休みは家族が多かったりですとか、時期によって差分があるので、家族一辺倒だけだとやばい夏休み以外来ないんだけど、みたいなことに陥っちゃうというのがありますね。
徳田
なるほど。
ターゲットが異なれば集客・戦略も変わってくるので、ここをまず整理することは大事だし、整理するためにさっきの観光白書だったり。
情報を収集することも大事ということですね。
大﨑氏
顧客の解像度を上げる部分では、こういうフレームワークのようなものをよく使いながら提案させていただいていまして。
例えば、 1棟貸しで年末年始に、大人数の予約を取りたいというニーズがある宿で考えてみます。
「年末年始って行事が多くてワクワクしないよな」っていうお父さんとかをターゲットとして狙いに行く場合、「コロナで長らく旅行に行けてないから自然を堪能できる 1棟貸しに泊まりたい」っていうニーズがあったとしても、「いやでも両家の挨拶回りとか行かなきゃいけないしそれって断りづらいよね」っていうお父さんのインサイトがあると思っています。
でも、実際の欲求として「家事とか仕事から離れて自然の中でノンストレスで過ごしたい」みたいなニーズがあるときに、この抑圧をどうやって下げるかを考えます。
例えば、「3世代で泊まれるから、挨拶回り行くというよりも連れて行っちゃえば」みたいなコミュニケーションをとって、それで報酬として年末年始に家事からも挨拶回りからも解放されて、焚き火をしながらストレスフリーみたいな。
こういう心理描写を、どんどん積み重ねていくことをお客さんと一緒に考えながらやることが多いです。
大﨑氏
ここを整理すると、ゴールは「年末年始に高単価を取るために多人数で来てもらいたい。だから、3世代家族に宿泊してもらえば人数も多いしいいんじゃないか」と。
でも、そのインサイトとして「年末年始せっかく休みなのに家事挨拶回りに行くのはちょっと嫌だ」っていう。
「毎年挨拶回り飽き飽きだし」っていう30代男性のターゲットで、子どもが10歳以下の方に「サボったって思われないみんな満足する新たな年末年始を過ごしたい」というようなベネフィットを与えることで、「現状の認識の年末年始に旅行行ったら身勝手だよね」ってお父さん思われちゃうと思うんですけど。
いや、そうじゃなくて「年末年始3世代で旅行行って挨拶回りとかそういう習慣変えちゃおうよ」みたいな提案をする。
それで、リーズントゥービリーブという信頼のおける根拠としては「広いリビングがあってみんな集まれるし、カウントダウンできるし、でも焚き火で1人でストレスフリーになれる時間もありますよ」みたいなことをご提案していく。
じゃあ、媒体としてOTAに載せるかとかではなくて、自社予約限定にしてプレスリリースとSNSのみで人数限定でやろうみたいなコミュニケーション。
大﨑氏
ここでやりましょうとか。
こういう提案をターゲットだったりとか、オケージョンと言われる年末年始はここみたいなことを細かく宿の方に提案しながらやっていってますね。
徳田
30代男性、子ども10歳以下で3世代で旅行に行きたいってめちゃめちゃ僕なんですけど!?
大﨑氏
いやこれ徳田さんに向けて作りました!
徳田
めちゃめちゃ刺さりました(笑)
これいいですね。
このプラン予約したいと思いました。
こういう形で、ターゲット顧客のところから、どういう風なプランを作れるかっていうことを一緒に策定してくれるんですね。
大﨑氏
はい、もう戦略から実行までやります!
大﨑氏
商品開発の中でも特に大事なレベニューマネジメントと言われる売り値を季節ごとにいくらにするかということをお話させていただければと思います。
よくある旅館さんの売り値のパターンとして、年中平日は1万円 休日は1.1万円で、祝日は1.2万円にしていますというところなんですけども。
ここはかなりもったいないなと思っています。
僕は最低でも10パターンぐらいに分けてやることが多くて、いわゆる閑散期と言われる1、2、12月で、通常期と言われる6、7、9、11月、繁忙期の3、4、8、10月と特別でゴールデンウィーク。
お盆、シルバーウィーク 年末年始とかのプラン分け。
プライスを分けながら、それぞれ閑散期から繁忙期までは平日休日連休によって価格差をつけていくということをやることが大事なのかなと思っていまして。
ここで徳田さんにクイズなんですけども。
徳田
突然クイズ(笑)
大﨑氏
お弁当を売りたいなと思っていて。
パターン1の売値の3種類の松竹梅のお弁当があるときに、パターン1とパターン2、どっちで値付けした方が良いのかなというのをクイズさせてください。
徳田
こういうときは松を頼んじゃうんですよ。
なので①です。
もしこれが旅館とかだったら一番良いところを体験してみたいとか、一番高いもの食べてみてどうなんだろうって見てみたいから。
①松があった方がうれしいです。
大﨑氏
さすが徳田社長!
正解は①で、なんで①が良いかというと、松という圧倒的に高いプレミアムがあるので徳田さんみたいに本物の一番高いところを選びたいという人はまず松を選んでくれるというのがまさにですね。
その中で竹と梅のバランスで見たときに、梅800円だけど竹にあと200円出せば1000円になるというところで、でも松まではちょっと出せないというところで一番竹が売れるんですよね このパターンのときに、これって宿のプランでも絶対に反映できると思っていて。
宿のプランは最低でも3つぐらい作ってほしいなというのがこの例でして。
たとえば梅が素泊まりですとか、竹は朝食付きです。
松は夕食と朝食どっちもつきますというときに、竹が結構選ばれやすいというところがあると思うので、竹を売りたいためのプラン設計ってどういうものが良いんだっけというところはぜひ考えていただければなというのを思っております。
大﨑氏
次に販売経路作りに移ります。
販売経路なんですけども、自社と自社以外で分けたときに、主には上2つかなと思っていまして。
ホームページに紐付いている予約サイトからと電話で予約することが一般的かなと思っています。
一方自社以外だと国内OTA、海外OTAとか大手旅行代理店、地域旅行代理店があるのかなと思っていて、ここをどこを選択すれば良いのかというのもお手伝いさせていただきます。
大﨑氏
ホテル業界にいらっしゃる方は、皆さんご存知だと思うんですけれども複数販売経路を使うとき、特に予約サイトと国内OTAだったり海外OTAを使うときの注意がありまして。
サイトコントローラーというものを導入しないといけないかなと思っています。
たとえばですけども、3室あるお宿を想像していただいて、ホームページから8月1日の予約が入りますとなったときに、あと1室はこれで予約が取れたので、あと2室が売れているという状況だと思うんですけども。
国内OTA、海外OTAにも3室から残り2室ですと表示させなきゃいけないというときに、このサイトコントローラーを使って8月1日の予約OKですよというのをまずホームページの予約サイトに打ち返してあげる。
一方で8月1日の在庫が1個ずつ消えますよというのも返してあげないと、いわゆるダブルブッキングと言われることが起きてしまって。
大﨑氏
在庫が3つしかないのに。
国内OTAでも海外OTAでもそれぞれ在庫が入ってしまって、お客さんにダブルブッキングで、迷惑をかけてしまうというところがあるのでここをサイトコントローラーを使わなければいけないので、国内OTAだったり海外OTA全部やるとなるとここの導入が必要でここは基本的に有料になってしまうので。
そこも含めてバランスを見ましょうみたいなところを言わせていただくことが多いですね。
徳田
ECでも自社ECとAmazonと楽天で、在庫連携してみたいな感じのノリですよね。
大﨑氏
最後の集客なんですけども。
ここも果てしないので、まとめさせていただきました。
特におすすめのものをピックアップさせていただければなと思ってます。
いわゆる皆さんが絶対にやるのは、OTAとSNSかなと思っていて。
あんまり広告運用は、OTA内の広告しか使わなかったりということもあって私が支援させていただいているところは広告だったりPRとSNSを掛け合わせながら、自社ホームページ比率で稼働率80%ぐらいまで持っていくようなこともよくやっていたので、そちらのノウハウをお話できればなと思っています。
大﨑氏
まず今すぐ客とそのうち客の2パターンで分けて、今すぐ客の集客です。
大﨑氏
代表的なのがここのOTAと言われる国内OTAと海外OTAなんですけども。
それぞれ特徴があるので、皆さんの宿の特徴に合わせてOTAどこを使うかというのも話した方が良いなと思っています。
よく使うのが楽天とかじゃらんなんですけども、高級ホテルとかリゾート系だったら一休ですし、シニア層に人気なのはゆこゆこというサービスとかだと思っています。
大﨑氏
海外OTAもそれぞれ特徴がありまして、たとえばエクスペディアとかは北米に強かったりAgodaはアジアに強いことがあるので、ここはまさに第1章で出てきた顧客は誰が来ているのかという環境分析によって使い分けましょうということをお話させていただいています。
そのうち客の部分。
ここが一番ホテル旅館の皆様が苦労しているところ。
いわゆるOTA以外でどうやって集客するの?ということですね。
大﨑氏
ここは、いわゆるペソモデルをしっかりと理解しながらやりましょうということをやっています。
SEO対策でオウンドメディアをやる旅館さんも多いですし、あと広告を使うことだったり、SNSをうまく駆使するというところは旅館さんそれぞれ様々ではあるんですけども。
僕おすすめはPRと言われるアーンドメディアとかですね。
大﨑氏
いわゆる地域の地方紙だったりですとかテレビに載るとか、そういうところをやるのはかなり旅館さんおすすめです。
理由は3つありまして、1つは圧倒的に競合がやっていないということでホテルだったり旅館さんの業界でPRをゴリゴリやるというところはかなり少ないんですよ。
なので取りやすい。
次は地域媒体 地方紙だったりですとか、地域のメディアはかなり実はニュースを欲しています。
なので地方紙だったりとかテレビ局に投げ込みとかをすると結構な確率で取材に来てくれる。
あとは0円で始められるということがあって、PR Timesとかだとお金がかかってしまうことも多少はあるんですけども、かなり格安で始められて効果が大きいですよということでおすすめさせていただいていまして。
大﨑氏
実際に僕自身も宿をやっていたときは、かなりPRで勝ち筋を見いだしたことがあって。
地域のローカル媒体だったりとか地方紙だったりとか地方局にまずメディア露出をするというところ。
そこから地方というくくりでメディア露出を全国に広げるということで、熊野古道で⚪︎⚪︎がプチブームです、みたいなのを全国的に伝えるような動きを取る。
徐々に地方紙で地域のテレビで出たものが全国でちょっとずつ注目されて、全国放送で大きくつながるみたいな形でいきなり全国を目指すというのは難しいんですけども。
地域で出始めると徐々に徐々にニュースが広がって、全国にたどり着くみたいなことも大きくて。
全国放送のテレビとかに出たときは本当に威力が激しくて、1か月先とかかなり全部埋まるとかも少なくないので、PRは本当に徐々に徐々にではあるんですけども必ずやった方が良いなと思っています。
大﨑氏
そうなったときに初期は僕がご支援するところでもそうなんですけども。
Facebook広告を使ったりですとか、SNSの広告みたいなのを回しながら、いわゆるPaidと言われる広告の範囲が大きくなってしまうんですけども。
これを3年後にはこのような形で広告とかは少なくしつつ、お客様のSNSだったりとか、無料でのメディア露出みたいなのを使いながら、自社の費用を少なくしつつ自社のブランドを大きくしていきましょうみたいな動きを作らせていただいています。
一旦ここまで、集客のお話でした!
徳田
なるほど。
こうやって地方の旅館のアセットとかを整理しながら、どうやって戦っていくのかというのを整理してくれるということですね。
大﨑氏
まさにおっしゃる通りです。
ひとつひとつ旅館さんによって、カスタマイズしながらコンサルさせていただくので一辺倒でPRを使いましょうとか、SNSでリールこういうのを回しましょうということは一切なく。
1社1社カスタマイズして、勝ち方を見つけていくというのがその知識だったりとか回し方みたいなのをノウハウを移譲して、スタッフの皆さんでできるようにすることをやっていますね。
徳田
越境ECのボカンの支援の仕方と近い感じがします。
めちゃめちゃ戦略から一緒に考えて、アセットを見てという形でそこから見ないと勝ち筋はわからないですよね。
大﨑氏
実際わからなくて。
このあと出てくるんですけども、地域によっての特色みたいなのが全然違うので旅館ひとつの括りで見ると全然勝てないですね。
徳田
確かに確かに。
結構、支援会社って自分たちが提供したいサービスを提供している感じがしていて、お客さんを勝たせようとしていないことが多かったりするので。
そこにすごい疑問を感じていたんですけど、大崎さんめちゃめちゃ良いなと思いました。
地方の課題とか大切なことについて伺えますか?
大﨑氏
ぜひ最後地方旅館の戦い方ということで、もっとも大切なことは、ここの地域ブランドという地域のブランドの中に自社ブランドの8割ぐらいを入れ込むことですね。
いわゆる宿が地域のブランドを押してあげるということが大事で。
でもその中でもちょっとだけ宿特有の独自性を出すというところが、もっとも大事なことかなと思っていて。
ただその宿特有の独自性は地域のブランド毀損をしないということが大切なのかなというのを思っています。
なので地域名というところが最大のブランドになると思っていて、話が逆転してしまうんですが、宿の指名買いで勝つ方法みたいなのを話してきた一方で、やっぱり地域全体で勝つというのが一番だなというのは思っています。
なので徳田さんがご支援している岡山だったらデニムとか新潟だったら燕三条みたいなところのような形で、地域=〇〇だよねというここのブランドを一番体現できるのが、旅館だったりホテルだと思うので。
そこを体現するというところが実際に旅館だったりホテルの勝ち筋だなと思っていて。
地域名というのは=ブランド名であり、その中で宿はパッケージですよというところを言わせていただいているので、いかに僕たちは地域をどうやって盛り上げられるかというブランド作りみたいなのを最終的にお手伝いしますということを言わせていただいております。
徳田
すばらしいですね。
こんなに個別に最適化してくれる。
なかなか旅館とかホテルのマーケターっていないと思うので、ぜひ気になる方は概要欄からチェックしていただけたらなと思います。
貴重なお話いただきありがとうございました!
大﨑氏
ありがとうございました!
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