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日本越境EC協会(JACCA)とは?初心者向けにわかりやすく解説
- 2023.06.26
- セミナー

日本越境EC協会(JACCA)とは?
一般社団法人日本越境EC協会(JACCA)は、日本企業の越境EC(クロスボーダーEC)の健全な発展と市場拡大を目的に2023年3月3日に設立されました。
代表理事は恩蔵 優(おんぞう まさる)氏で、国内ECプラットフォーム企業の執行役員や米国法人CEOなどEC事業で豊富な経験を持つ人物です。
専務理事には川連一豊氏(ジャパンEコマースコンサルタント協会〈JECCICA〉代表)や出口允博氏(NDCアジア株式会社代表)など、越境ECに精通した専門家が名を連ねています。
JACCAは中立公正な立場で活動し、日本から海外への輸出だけでなく海外から日本への輸入まで 「越境EC」 全般のノウハウ提供を行うことを掲げています。
各国ごとに異なるVAT(付加価値税)や税関規則、検疫、物流の課題など、個社では解決が難しい問題に対し、業界全体で知見を持ち寄り解決策を探る「ナレッジセンター」として発足した経緯があります。
日本越境EC協会(JACCA)の主な活動内容とサービス
日本越境EC協会(JACCA)の主な活動は、越境EC事業者向けのセミナーや勉強会、交流イベントの開催です。
定期的(概ね月1回)にセミナーを開催しており、最新技術を活用したECの可能性、特定国の市場動向、成功事例の共有など幅広いテーマを扱っています。
例えば「AI・ブロックチェーン活用によるECの未来」や「ベトナム進出のビジネスチャンス」「Shopifyを使った年商1億円までの道」といった具体的なセミナーが開催され、専門家や実務者を招いて知見を提供しています。
また、座談会形式の相談会も開催しており、会員企業が自社のサービスや越境ECでの協業事例を紹介し合う場も設けています。
こうしたイベントを通じて最新の市場動向や実践的なノウハウを共有し、参加企業の課題解決を支援しています。
さらにFacebookグループなどオンライン上でも情報交換の場を提供しており、会員は日常的に越境ECに関する質問や知見を気軽にやり取りできるようになっています。
加えて、中国向け、米国向けといった地域別の分科会も設置し、それぞれの市場に特化した情報共有・勉強会にも取り組んでいます。
日本越境EC協会(JACCA)の加盟メリット
越境EC事業者がJACCAに参加するメリットは大きく分けて以下のような点があります。
- 専門知識と最新情報の入手
JACCAでは越境ECに関する専門家による講演や最新事例の紹介が頻繁に行われるため、海外展開に必要な知識を体系的に学ぶことができます。
実際、JACCAのセミナーから「越境ECでビジネスを拡大する方法」や「その始め方」を学び取ることができるとの声もあります。
個々の企業では得にくい各国の規制対応策やマーケティング手法などの情報を得られることで、無駄な試行錯誤を減らし、効率的に海外展開を進める手助けとなります。 - ネットワーキングと協業機会
協会には多数の企業・関係者が参加しており、横の繋がりができます。
セミナーや座談会では会員企業同士が出会い、情報交換だけでなく実際に協力し合うケースも出ています。
例えば、あるサービス提供企業とメーカー会員が出会って共同で海外向け提案を行い新規事業を成功させる、といった協業事例も生まれています。
このようにJACCAはビジネスマッチングの場としても機能し、新たな販路開拓やパートナー発掘につながる利点があります。 - 課題解決とリスク低減
越境ECには高額な輸入関税を請求されたり税関で商品没収されるなどのリスクやトラブルが伴いますが、JACCAではそうしたトラブル事例や対処法を会員間で共有しています。
蓄積されたナレッジにアクセスできることで、自社だけでは対処しづらい法規制・物流上の問題にも備えることができます。
また、協会を通じて専門家に相談したり、先行企業の成功・失敗談から学ぶことで、リスクを事前に察知・回避できる点も大きなメリットです。 - 情報発信・販促支援
会員企業はセミナーで登壇したりコラムを寄稿する機会も得られるため、自社の取り組みやサービスを業界内にPRすることができます。
実際にJACCAの公式サイト上のコラムでは会員企業の代表が執筆した記事も掲載されており、自社の知見を発信する場ともなっています。
これにより業界内での認知度向上やブランディングにもつながります。
以上のように、最新ノウハウの習得、人的ネットワーク構築、トラブル対策、そして情報発信という4つの観点で、越境EC事業者にとってJACCAへの加盟は具体的な利点をもたらします。
日本越境EC協会(JACCA)のセミナー・イベント
セミナー・イベント
JACCAは発足以来、定例セミナーを中心に精力的なイベント開催を続けています。
2023年から2025年にかけて既に20回以上の公式セミナーが開催されており、内容も多岐にわたります。
月例セミナーでは有識者による講演に加え、参加者同士が意見交換できる質疑応答や座談会の時間が設けられ、実践的な学びの場となっています。
テーマ例として、2024年11月には大手越境EC支援プラットフォーム「Buyee」の担当者を招き、越境ECで年商1億円を達成する道筋について議論されました。
また2024年10月には日本貿易振興機構(JETRO)から講師を招き、世界各地の最新越境EC事情が紹介されるなど、政府系機関とも連携したセミナーも実施しています。
このほか、JECCICA(日本ECコンサルタント協会)との合同セミナーを開催するなど、関連団体と協力した特別イベントも行われました。
加えて、協会内イベントとして「越境EC座談会・相談会」が開かれることもあり、会員企業がカジュアルに集まって課題やアイデアを語り合う場にもなっています。
発信メディア
情報発信にも積極的です。
協会公式サイトには「ニュース・トピックス」や「コラム」のコーナーがあり、セミナー開催報告や代表理事からのメッセージ、業界動向の解説記事などが定期的に掲載されています。
例えば毎年年始には代表理事の恩蔵氏が年頭所感を寄稿し、越境EC業界の展望や協会の方針を発信しています。
また協会の活動報告として年次報告書の公表も行われており、2024年度の年次報告が取りまとめられたことがニュースになっています。
オンラインコミュニティとしては、2024年に無料会員向けFacebookグループが設立されました。
このグループでは会員同士が日々情報交換できるようになっており、セミナーやイベントの案内も優先的に共有されています。
SNS発信にも力を入れており、公式FacebookページやX(旧Twitter)アカウントを通じてセミナー情報や業界ニュースの発信、会員募集の案内などを積極的に行っています。
このようにJACCAはオフライン・オンライン双方で情報発信と交流促進に努め、越境ECに関する知見を広く共有しています。
日本越境EC協会(JACCA)の会員制度・料金
JACCAには法人から個人まで参加できる会員制度が整備されています。
正会員(有料会員)は目的や支援レベルに応じて4つの区分があり、それぞれ会費が定められています:
- プラチナパートナー
月会費20万円(税別)。
協会の最上位会員で、総会での議決権(1票)を持ちます。
協会の活動方針にも深く関与し、イベント協賛や講演機会などでより発言力を持つ立場です。 - ゴールドパートナー
年会費30万円(税別)。
協会の趣旨に賛同する法人・団体・個人向けの会員区分で、総会での議決権はありません。
プラチナに次ぐ立場としてセミナー参加や情報提供を受けられます。 - 特別個人・法人会員
年会費15万円(税別)。
越境ECに関する人材育成(インターン受け入れや人材派遣など)や業務委託で協力する会員向けの枠です。
議決権は持ちませんが、協会活動を人的リソース面で支援する位置付けです。 - 個人会員
年会費6万円(税別)。
個人で協会の目的に賛同し参加する方向けで、議決権はありません。
越境ECに関心のある個人事業主やフリーランス、研究者などが対象となります。
入会には所定の申込書提出と審査・承認が必要で、会員資格は基本1年ごと自動更新となります。
会員になるとセミナー参加や情報提供を受けられるのはもちろん、総会や交流会へも参加可能で、正会員限定のディスカウントや資料提供など追加特典がある場合もあります。
さらに特徴的なのは、2024年3月より新設された無料会員制度です。
より多くの企業・個人に越境ECの知識を広げるための措置で、Facebook上のコミュニティに無料登録することで参加できます。
無料会員でも以下のような特典があります:
- 専用Facebookグループでの情報交換(質疑応答や事例共有をオンラインで実施)
- セミナーや座談会への優先的招待(定員があるイベントでも先行案内を受けられる)
- 協会主催イベント参加時の特別割引(参加費が割安になる場合がある)
無料会員は投票権などはありませんが、越境ECに関する最新情報を得たりコミュニティに参加したりする窓口として、有用なエントリーポイントになっています。
将来的に本格的な支援が必要となれば有料会員へ移行することも可能です。
この段階的な参加制度により、協会は広く門戸を開きつつ中核となる有料会員によって運営を支える仕組みをとっています。
日本越境EC協会(JACCA)の他団体との違いや独自性
JACCAは日本初の越境ECに特化した業界団体として、その独自性が際立っています。
他のEC関連団体(例えば国内EC全般を扱う業界団体やコンサルタントの協会など)と比べ、以下の点で特徴的です。
- 越境EC特化のナレッジセンター
JACCAは越境EC領域に絞って専門知識を集約・提供する「ナレッジセンター」を目指しています。
従来、海外EC展開の情報は各企業が個別に調べるか、行政機関(例:JETRO)や個別コンサル会社のセミナーで断片的に得るしかありませんでした。
JACCAは民間主導でありながら中立の立場を取り、特定の企業やサービスに偏らない包括的な情報共有の場を作っています。
国内の他団体JECCICAがEC全般のコンサル育成を目的としているのに対し、JACCAは越境ECにテーマを絞ることで、より深い専門議論と実践知の交換ができる場となっています。 - 双方向(輸出入)への対応
多くの企業は「日本から海外へ売る」視点で越境ECを捉えがちですが、JACCAでは「海外から日本へ」のEC(インバウンドEC)にも目を向けています。
この双方向の越境ECノウハウを提供する姿勢は独自で、日本企業が海外市場に進出する支援だけでなく、海外企業が日本市場で販売展開する際の知見も扱います。
島国である日本企業の視野を広げ、世界全体をマーケットと捉える発想を促す点でユニークな存在です。 - 中立公正なプラットフォーム
JACCAは一般社団法人として営利を目的としないため、公平な立場で活動しています。
特定のECプラットフォームや商社の利益誘導ではなく、業界全体の底上げを図るスタンスです。
実際、セミナー登壇者も特定のベンダーに偏らず、多様な企業・団体から招いています(例:民間企業、行政機関、他業界団体から講師を招聘)。
競合関係にある企業同士もJACCAの場ではフラットに議論できるため、業界横断的な協力関係が築きやすいのも特徴です。 - 国際的な連携
専務理事の一人が中国・深圳の越境EC協会日本支部の幹部を兼任していることもあり、海外の関連団体とのパイプが強いのも独自の強みです。
ベトナムでのビジネスマッチング商談会開催など、海外現地の団体と連携したイベントも行われており、国内団体でありながら国際ネットワークを活かした活動が可能です。
これにより会員企業は海外最新情報や現地パートナーとの接点を得やすくなっています。
以上のように、専門特化、双方向視点、中立性、国際連携においてJACCAは他に類を見ないポジションを築いており、日本の越境EC事業者にとって貴重なプラットフォームとなっています。
日本越境EC協会(JACCA)の信頼性・実績
JACCAは設立から間もない団体ながら、その信頼性と実績は着実に築かれています。
まず組織形態が一般社団法人であるため信頼性の面では一定の公的信用があり、営利企業では難しい中立性と継続性を担保しています。
設立以来の主な実績としては、前述の通り20回以上に及ぶセミナー開催が挙げられますが、その内容や登壇者の顔ぶれから協会の信用度が伺えます。
セミナーには業界を代表する企業や専門家が参加しております。
例えば中国アリババグループ系の物流企業「4PX」の日本法人代表が設立イベントで激励の挨拶を行うなど、グローバル企業からも注目されています。
また、大手越境EC支援サービスのBuyee(Tenso株式会社)や、日本貿易振興機構(JETRO)、海外向けECプラットフォーム企業などがJACCAのイベントで講師やパネリストを務めており、協会の活動に賛同・協力する企業・団体が広がっています。
こうした実績は、JACCAが業界内で一定の信頼を得ている証と言えるでしょう。
提携関係としては、国内ではJECCICAとの連携が顕著です。
2024年11月にはJACCAとJECCICAの合同セミナーが開催され、両団体が協力して業界発展を議論する機会が設けられました。
これは異なる団体同士が垣根を越えて会員に価値提供する好例であり、JACCAの調整力・信用力があって実現した取り組みです。
また海外では前述の深圳市越境EC協会日本支部との繋がりや、ベトナムでの商談会開催(ベトナムの商工会等との協業)といった形で、海外支援機関・団体ともネットワークを構築しています。
行政との関係では、正式な支援こそありませんが経済産業省やJETROなど行政も越境EC市場の成長に注目しており、JACCAの活動趣旨と軌を一にしています。
JETROから講師派遣を受け共同セミナーを行った実績や、協会関係者が経産省のデータを踏まえ講演するなど、公的機関とも良好な関係を築いているといえます。
メディア掲載・露出という点でも信頼性が伺えます。
JACCA代表の恩蔵氏は業界紙「日本ネット経済新聞」2025年新年号に年頭所感を寄稿しており、協会の見解が業界メディアに取り上げられています。
また2024年には決済大手Stripe主催のグローバルイベント「Stripe Tour 2024」の東京会場で講演を行うなど、協会外部の大舞台にも招かれて発信しています。
さらに国内最大級のEC展示会「イーコマースフェア東京」に代表が登壇した経緯もあり、業界内外からの認知度・評価が高まっています。
総じて、豊富な開催実績、産官学の幅広い連携、メディア露出によって、JACCAは信頼性の高い団体として認知され始めています。
まだ新しい協会ではありますが、日本企業の越境EC展開支援という明確な使命のもと着実に成果を上げており、加盟企業・協力団体からの信頼も厚いと言えるでしょう。
今後も年次報告の公開や成功事例の蓄積を通じ、その実績と信用力はさらに強固なものになると期待されます。
日本越境EC協会(JACCA)主催のセミナーに登壇しました!
弊社代表の徳田が、JACCA(日本越境EC協会)様主催のセミナー「JACCA第3回 米国越境ECセミナー」に登壇しました。
「越境EC(英語圏)はどんなハードルがあって、どんな事が必要なのか」というテーマでお話させていただき、具体的な支援実績と成功事例を紹介いたしました。