コラム
Column
コンテンツとセリングとは
先日、CSS Nite LP29(Web制作に関わる方のためのセミナーイベントで今回のテーマはインハウスSEO)に参加して来ました。
各セッションがとても興味深いものだったのですが、その中でも特に私が考えている施策にヒントを与えてくれたのが、住太陽さんの理由と経路のマーケティングでした。
住さんのセッションの中で、「コンテンツとは、教養・娯楽を提供するもの(潜在層の目的ともなる)であり、売り込みや自社サービスの自慢をするものでない。」という話がありました。
住さんは、
・娯楽や教養を提供するもの=コンテンツ
・売り込みや自社サービスの自慢=セリング
というように分けており、Facebookがコンテンツをターゲット層に見て貰う手段として有効だと話されていました。
私は、このセッションを通して、
「セリング情報とコンテンツを混在して理解してはいけない!」
「セリング情報が欲しいユーザー、コンテンツが欲しいユーザーを切り分けて経路を用意しないといけない」
という事を感じました。
コンテンツ、セリングを求めているのはどういったユーザーなのか?
それでは各情報を欲している層はどういったユーザーなのでしょうか?
セリングを求めているユーザー
セリング情報を求めているユーザーというのは、欲しい商品や商店、機能、効能名を知っているユーザーで、比較検討したいユーザーです。失敗したくないという消費者心理が働き、何処が差別化ポイントなのか、選ぶ理由を求めているユーザーです。その為、ニーズは顕在化しており、ユーザー自らキーワード検索を行います。売り込んで貰いたいユーザー=今すぐ客とも言えます。
コンテンツを求めているユーザー
逆にコンテンツを求めているユーザーというのは、ニーズが顕在化していません。悩みや願望はあるものの、どういった方法でそれを解決すべきかわらかなかったり、そもそも悩みや願望自体がなかったりもします。悩みや課題を解決する情報が欲しいユーザー=そのうち客と言えます。
次に各ユーザーを獲得する為の施策はどういったものが効果的なのでしょうか?
海外の具体例を用いて、考えていきたいと思います。
セリングとはどんなものか?
セリングは、キャンペーン情報、セール情報、他社との差別化要因、比較情報等が挙げられます。これらの情報は、明確層、顕在層と言った、(ニーズがキーワード化したユーザー)にリスティング広告やSEOでリーチする事が好ましいでしょう。
以前、事例でご紹介させて頂いたサイトも顕在化したニーズのキーワードでユーザーを獲得し、セリング情報に誘導する事で成約率を伸ばしました。
参考:英語サイト成功事例:セリング情報(強みコンテンツ)を追加して成約率3倍にアップ!
誤った経路の使用事例
コンテンツを欲しているユーザーに対し、常にセリング情報を提供してしまうのは好ましくありません。また、Facebook広告でファンを獲得すること自体は悪くないのですが、セリング情報ばかり提供しているとファンページに記載されているファンの数ほど、ユーザーが反応を示さないのが分かります。
下記の海外の大手中古車販売サイトであるSBTのFacebookページが顕著な例でしょう。ファンは、110Kつまり、11万人にいるのですが・・・
セリング情報が多い為、実際のポストにLikeしていたり、コメントしているユーザーは、ファン数の0.045%程度でした。
ここから、考えられる事は、Facebook広告でファンを集めて、セリング情報ばかり提供しても多くのユーザーに響かず、無視されてしまう。たとえ、多くのファンを囲っていたとしては、それは砂上の楼閣に過ぎず、ファンをサイトに遷移させる力が弱いという事です。
コンテンツとはどんなものを言うのか?
以前、実践!ホワイトハット海外SEO:自然リンク獲得施策でご紹介させて頂いたSaddle leather bag等は、上手くコンテンツ(ユーザーに娯楽)を提供し、かつセリングも行っている稀有な事例です。
Saddle leather bagでは、丈夫な鞄を取り扱っているのですが・・・
ただ、弊社のレザーバッグは丈夫です!と訴求するのではなく・・・
といったようなユーモアのセンスを織り交ぜてコンテンツを構築し、継続的にファンをサイトに遷移させております。私も、何度もサイトを見るたびには愛着が湧いて来て、そろそろここのバッグを注文しようかなと考えてます(笑)
Facebookでコンテンツを提供する事で自然にファンが増える!?
Facebook広告で獲得したファンに求められているコンテンツを想定し、コンテンツの構築を行う事で、多くのコンテンツがユーザーにいいね!シェアされ、広告を停止してもウォールを更新するだけで、継続的にコンテンツページへのアクセス、ファン数が自然発生的に増えました。
ある英語サイトのFacebookファンページの純いいね!数の推移
ファンとの結びつきが強くなったおかげで、1日に50人~100人のユーザーが既存のファンのシェアやいいね!によって、新たにファンとなってくれています。
1.潜在層・準顕在層にあたるユーザーがどういったユーザーなのか?
2.彼らが持っている悩みや課題はどういったものなのか?
3.あなたが彼らの悩みや課題に対してどういった情報(娯楽・教養)を提供できるのか?
を考えると、自ずと方向性が見えてくると思います。
また、セリング自体が悪いものではなく、正しい経路(リスティングやSEO)で集客し、セリングページへ誘導出来れば、ユーザーが価値を感じて下さり、問い合わせ率の向上に繋がる事もあります。それぞれの特性を理解し、正しい経路で集客をする事が重要ですね。
<ここだけ覚えておけば大丈夫!>
コンテンツを求めているユーザー(そのうち客)
→Facebook等のソーシャルメディアで集客し、継続的に接点を持ち続ける。
セリングを求めているユーザー(今すぐ客)
→リスティングやSEOで集客し、セリングコンテンツへ誘導する。
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参考:
CSS Nite LP29
WEB制作に関わる方のためのセミナーイベント。LP29のテーマは、インハウスSEO。
住 太陽氏
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