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EMDアップデートで影響を受けたサイト事例とボカン!

こんにちは、海外WEBマーケティング部 部長の徳田裕希です。本日は、EMDアップデートについて書かせて頂きます。
皆さんは、EMDアップデートは御存知でしょうか?今回は、日本語ドメインを取得していてEMDアップデートの概要に気になっている方、低品質コンテンツのサイトがどんなものか気になる方向けの記事となります。EMDアップデートについて既に御存知の方は、下の事例の部分を参考にしてもらえればと思います。長い記事になりますので、各章毎に飛べるようにさせて頂いております。
1.EMDとは
2.EMDアップデートとは
3.EMDアップデートの影響を受けたサイトの事例
4.結局、EMDてどうなのよ?
の4章に分かれております。

1.EMDとは?

EMDとは“Exact Match Domain”の略称で、検索されるであろうキーワードをそのままドメイン名として取得したもので、完全一致ドメインとも言われております。
ちなみに、SEOMozのThe Exact Match Domain Playbook: A Guide and Best Practices for EMDsでは、どのようなEMDが存在するかを簡単に整理しています。

一番上の層がキーワード単体+.com (例:cars.com)
2列目がキーワード++.com(例:Carused.com)
3列目がキーワード+.com以外のエクステンション(例:cars.org)
4列目がキーワード+α+.com以外のエクステンション(例:carused.org)
5列目がα+キーワード+β.com/.net/.org(例:Japancarsforsale.com)
6列目ががα+キーワード+β.mobi/info/(例:Japancarsforsale.info)
まあ、上に行くほど希少性が高いドメインで下に行くほど、怪しいドメインになりますね。
これまで、EMDはSEOに有利と言われてきており、有益なコンテンツはないが、ドメインが理由で上位表示されているサイトが乱立していました。Googleは多くのフィードバックをユーザーから受けておりましたが、とうとうMatt Cutts氏が重い腰を上げたようです。

2.EMDアップデートとは?

EMDアップデートでは、低品質な完全一致ドメインが検索エンジンが上位表示されないようにする更新となります。(確かに、ドメイン名やタイトル見て良さげなサイトだなと思って、アクセスしたらコンテンツの無いゴミサイトだったらガッカリしますよね。)
Matt Cuttsが2012年9月29日にTwitter上で、EMDアップデートを行った事を公表しました。こちらについては、海外SEOの鈴木さんが詳しく書かれておりますので、参考にして頂ければと思います。
EMDアップデート: 低品質な完全一致ドメインの評価を下げるようにGoogleがアルゴリズムを変更
マットカッツは、EMDアップデートについて正式にアナウンスをした。
完全一致ドメインを使用した質の低いサイトを検索結果から減らしていくアルゴリズムの変更を行いました。
弊社では、英語圏のWEBプロモーションを専門に実施させて頂いております。クライアントが新規にドメインを取得する際はブランディングを重視した企業名か、あなたのビジネスを端的に表す(何屋かすぐわかる)サイト名でドメイン】を取得るよう、推奨しております。
六本木に特化した不動産業者であれば、
realestate-roppongi.com【Real Estate Roppongi】
トラック輸出販売業者であれば、
Japanesetruckexporter.com【Japanese Truck Exporter】
池袋のお花屋さんであれば、
flowershopIkebukuro.com【Flower shop Ikebukuro】
のようなイメージです。(どれもあまり検索ボリューム無いですけどね。)
EMDアップデートは、Google.comの検索クエリの0.6% に影響を及ぼした。
Google.comの検索クエリの0.6% に影響を及ぼした。ペンギンやパンダとは関係無いとMatt Cutts氏は自身のTwitterで述べています。
さて、何故、弊社が【あなたのビジネスを端的に表す(何屋かすぐわかる)サイト名でドメイン】の取得を推奨していた理由は下記の2点です。
1.何屋かすぐ認識して貰える
ブランド名や複雑な文字列よりも、サイト名がキーワードを含んでいた方が何屋かすぐわかる為、Japaneseusedcars.comであれば、「あぁ、日本の中古車屋さんね」のように容易に何屋か認識して貰う事が可能です。
2.SEO効果が高い(高かった)
Googleはドメイン名を関連性を測る指標として見ている為、EMD(完全一致)ドメインはかなり上位表示効果が高いものでした。Yahoo! Bingにも影響力が強かった記憶があります。また、ドメイン名にキーワードが含まれている為、外部サイトからURLでリンクを獲得した際にも、サイトの評価(ポピュラリティスコア)だけでなく、特定のキーワードとの関連性の評価(キーワードスコア)も上がる可能性があります。実際、弊社で以前施策をした案件でもEMDを取得して、難関キーワードを数週間で上位表示させた事もございます。
さて、影響力の強さで以前から問題視されていたEMDですが、今回のアップデート以降、徐々に低品質サイトは除外されていくようになるでしょう。

3.EMDアップデートの影響を受けたサイトの事例

SEOMOZのGoogle’s EMD Algo Update – Early Dataによると、下記のようなEMDを使用したサイトの順位が下落したようです。※()内の数字は元々の順位
● www.bmicalculatormale.com (#4)
● www.charterschools.org (#7)
● playscrabble.net (#3)
● www.purses.org (#3)
● www.teethwhitening.com (#4)
また、弊社でベンチマークしていたEMDのサイトですと、
● www.japaneseusedcars.com/も【Japanese used cars】で順位を1位⇒36位くらいまで下げていましたね。このサイトは2年間以上、このキーワードで1位に君臨していたので、職場ではちょっとしたニュースでした。
さて、どのようなサイトが低品質コンテンツのサイトだと思われたのでしょうか?
試しにwww.teethwhitening.comとwww.teethwhitening.comを見てみましょう。
事例1.teethwhitening.comはどのような点が低品質コンテンツとしてみなされたのか?
EMDアップデートの影響を受けたサイトの例
あれ!?パッと見たところイケてるサイトで、コンテンツもたくさんありそうだな。と思いきや・・・記事の中身を見てみると、ガッツリ、リンクジュースを供給する為のサテライトサイトでした。
サテライトサイト
しかも、ホワイトニングとは全く関係ない、アメリカのラッパーのプロデュースするイヤホンのサイトにリンクしておりました。ツッコミどころ満載でした。
①記事とサイトのテーマの関連性も低い(全然関係ない)
②文章はワードサラダ
③1ページあたりの不自然な発リンクがあまりにも多い
上記のようなポイントのいずれかが該当し、ユーザーに有益なコンテンツが一切見受けられない、品質の低いサイトだと見なされた可能性がございます。これは、Googleさん怒りますよね!Matt Cutts氏は、ペンギンやパンダと関係無いと言っていますが、これはペンギンの対象になる可能性もあるサイトだなと思えました。
事例2.japaneseusedcars.com/はどのような点が低品質コンテンツとしてみなされたのか?
キーワード【Japanese used cars】で2年以上上位表示されてきた、このサイトも今回のEMDアップデートの網に引っ掛かりました。
サイトを見てみると…
中古車の販売サイトのようですが、他の上位表示されている中古車サイトと比べ、ユーザービリティの低いサイトですね。まず、何処をクリックしたらよいかわからない。
中古車サイトですね。
下層ページを見てみると…あぁ、なるほど!ログインをしないとコンテンツを閲覧できないようになっており、クローラーもブロックしているようでした。
ログインしないとユーザーはコンテンツを閲覧できない
これでは、ユーザーにとって有益なコンテンツが存在するかどうか判断が出来ない為、たとえコンテンツが豊富にあったとしても、表面に見えているコンテンツから低品質なサイトだと見なされてしまう可能性はありますね。こういう構造のサイトで、EMDで上がっていたサイトの順位の下落は、ありえますね。事例1と2では、異なる形で低品質だと見なされているように思われます。

4.結局、EMDてどうなのよ?

さて、このようなアップデートが行われて、EMD(完全一致)ドメインは取得しない方が良いのではないかと思われるかもしれませんが、そうでもありません。あくまでも、EMDにかまけて、有益なコンテンツを用意しない、低品質なサイトを排除するアルゴリズムの変更です。ユーザーが価値を感じるコンテンツを用意しており、上位表示され続けているEMDを使用したサイトは数多く存在しております。Mozの記事では、EMDのメリット・デメリットを下記のように書いております。

EMDの良いところ(一部抜粋)
・ロングテールキーワードからすぐにアクセスを獲得できる(可能性がある)
・ターゲットしたアンカーテキストでのリンクを獲得できる
・キーワードを含んだ形でソーシャル上で拡散して貰える
・ニッチな市場を独占できる(カテゴリーキラー)になる事が可能
・ローカルサーチで効果的。
EMDの悪いところ(一部抜粋)
・ブランディングに限界がある
・似たようなサイト名が乱立した場合、どのブランドなのかユーザーが混乱してしまう
・そもそも完全一致ドメインは高額
・徐々にEMDの影響力が弱まっている
・固有のブランド名と比べてソーシャル上で言及されにくい
良いところは、スタートアップの会社で、より早く効果を出していきたい時に有利に運べる点、悪いところはビジネスが成功した後に、ブランド名ではなく、キーワード名が先行して知られてしまったり、同じようなドメインのサイトが複数ある場合は、混乱させてしまい、ブランド要素が弱い点にあると思われます。Moz上でも結局は、ケースバイケースだよね。と述べているように、クライアントの状況や中長期的な視点で考えて判断していく形が良いかと考えております。

日本では、日本語ドメインがEMDにあたると思われます。現在の日本語ドメインが上位表示され易い傾向からして、今後、このEMDアップデートが日本語でも導入される可能性も無くはありません。その時に、低品質なサイトだと思われない為にも、今からコンテンツを地道に構築していく必要があります。弊社も【海外WEBマーケティング.com】というようなサイト名ではなく、【世界へボカン!】という名前でやってきてコツコツコンテンツを書いてきたところ、徐々に皆さんにボカン!ボカン!と言って貰えるようになりました。わずかですが、ブランディングが出来てきているのかなと感じております。この記事でボカンコラムも100記事目になります。続ける事が出来たのも、皆さんの温かいTwitterでのコメントやいいね!、その他リアルでのフィードバックのおかげだと思います。ありがとうございます^^

少しでも参考になりましたら幸いです。お気に召しましたら共有して頂ければと思います!また、ご意見、ご感想がございましたらコメント欄にご記入頂ければと思います。 それでは!

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投稿者: 徳田 祐希 / Tokuda Yuki
世界へボカン株式会社 代表取締役
イギリス留学を経て、海外WEBマーケティングを行う企業に入社。
外国人マーケターと共に海外WEBマーケティングチームを牽引する。
特に英語サイトのSEOに精通し、東京だけでなく、新潟、京都、大阪、名古屋、福岡等、日本全国を飛び回り、クライアントと膝を突き合わせ、WEBコンサルティングを行うスタイルを得意とする。
海外WEBコンサルティングで、アフリカ向け中古車輸出企業の売上を30億円から500億円に導く等、中古車輸出、製造業、不動産関連のプロジェクトで数多くの実績を残す。
2014年8月に世界へボカン株式会社を設立。
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