コラム
Column
こんにちは!海外WEBマーケティングコンサルタントの古澤です。
ここ最近はインバウンド需要や日本への関心が高くなっており、越境ECを使った海外への販路の拡大を検討している方や既に越境ECを始めたものの、慣れない海外向けビジネスに悪戦苦闘されている方も多いのではないでしょうか。
これまで多くのお客様のプロジェクトに携わらせてきた中で、1つ確実に言えることは「見切り発車では絶対に成功しない」ということです。成功にも失敗にも要因があります。やりたい気持ちが先行し、戦略が無い状態で進めるのはとても危険です。
そこで、今回は越境ECを成功させるために必要な準備についてお話したいと思います。
イメージしてみてください。訪れた店が怪しげな内装で、説明がほとんど無い謎の商品が陳列され、会員登録を勧めてくるカタコトの店員…誰がわざわざこんなお店から商品を購入するでしょうか。
実店舗ならそんなお店ありえないと思うでしょうが、越境ECではこんな状態のお店が乱立しています。
こんなECでは絶対に売上は立ちません。そんなサイトに集客施策をしても、接客する店員さんがいない状態で「ビラ」を配っているような状態になってしまいます。
何が言いたいかといいますと、越境ECでは国内向けEC以上に購入のハードルが高い事から、入念に「コンテンツ」を作りこみ、顧客の購買意欲を向上させる必要があるということです。
それでは具体的に越境ECで売れるようになるには、何を行っていけばいいのでしょうか?
まずは実データ(これまでの購買データ)をベースに*ペルソナを作りこみ、集客→購入(コンバージョン)までのシナリオを仮説立てていきます。ペルソナから逆算することでコンセプトがまとまり、サイトに訴求力が付きます。
*ペルソナとは、あなたのECサイトを訪れ実際に購入してくれるだろうモデルユーザーのことを指します。実調査に基づき、国、性別、年齢、経済状況、趣味などを細かく想定します。例として、日本茶を取り扱うECサイトの簡易ペルソナを立ててみます。
【海外向けメディア担当者必見】英語コンテンツ執筆、翻訳時の6つの選択肢でお伝えしているように、国内EC比べても、ネイティブの視点で英語コンテンツの作成には多大な時間とお金がかかります。その為、コンテンツを大量生産しようとすると疲弊してしまいますし、戦略無しではユーザーの心を掴むことは出来ません。
越境ECで成功するには必ず、
ターゲットとするユーザーにどういった動きをしてもらいたいか?
ターゲットユーザー毎にどの商品を手に取ってもらいたいか?
を考え、シナリオに沿ったコンテンツを作成する必要があります。
等、シナリオを立てて、集客した際に迷わず欲しい商品、欲しくなる可能性の高い商品に誘導してあげることで、「ユーザーの動きをある程度コントロールし、迷わせない」ことが出来る様になります。
例えば、多くのユーザーは失敗をしたくないものです。その為、すべての商品が並列に掲載されていれば、失敗のリスクを考え、二の足を踏んでしまいます。逆に複数ある商品の中から、オススメの商品を掲載したり、ランキングを作成することで背中を押してあげる事が可能になります。
複数ある商品の中からシナリオに基づきコンバージョンへの道筋が描けたら、次はユーザーが訪問~購入までの流れで感じる可能性がある不安要素(障害)を改善していきます。
最低限チェックすべきポイントは以下の3つです。
特に越境ECの場合、支払や配送に関する情報が不十分であったり、カタコトでは、購入を前向きに考えているユーザーでも躊躇してしまいます。ユーザーの不安を払しょくするには、これらの情報をただ用意するだけでなく、購入プロセスの中でユーザーの目に触れ、スムーズにアクセスできるようになっているのかどうかも重要です。
ただ単に商品を陳列するだけでなく、購入を後押しするコンテンツがあると更に良いです。
商品詳細ページの商品説明だけでなく、ユーザーレビューやレート機能等、ユーザーの背中を押す事が可能です。また、商品詳細ページの内容だけでなく、ユーザーレビューページを設けて店舗の信頼性を増したり、ブログや目的別ページでユーザーの目的ごとに商品をサジェストする等、施策を組み合わせながら繰り返し商品をプッシュし、ユーザーに「決め手」を与え、購入へ誘導していきます。
ユーザーが購入する意思が決まったら、出来るだけ簡潔に決済が進むようにしてあげる事が大切です。しかし、カートに進むと、日本語で説明が書かれていたり、項目が多すぎる等、意外と購入一歩手前でのノイズが多いものです。
決済手段が乏しかったり、分かりにくい等、越境ECでも国内向けEC同様、カート落ちというのは改善すべき大きなポイントです。フォームの項目を出来るだけ減らす。確認ページがユーザーが離脱しないようにステップを記載する等、細かな部分でもコツコツ改善を続けることで、成約率が大きく変わってきます。
対象国の外国人に購入テストを頼んでみたりすると、意外と気づきがあります。
競合のサイトと比較し自分のサイトの改善点を炙り出していくことも効果的です。
前項では実際に越境ECをスタートさせるための「仮説づくり」のポイントをお話しました。綿密な仮説は勿論必要ですが、検証によって得られた情報を元に素早く改善するプロセスを循環させることが重要です。すなわち「グロースハック」ができなければ売り上げはなかなか伸びていきません。
戦略を立てて統括するマネージャーの下、デザイナー、プログラマー、アカウントプランナー、そして何よりも確かな腕のあるネイティブライター(+エディター)が必要となります。今あなたの越境ECプロジェクトにはこの環境が整っていますでしょうか?
また同じマーケティング部でも、SEO、コンテンツ、ソーシャルメディア、リスティングなど部門ごとに独立性が強い場合もあるところも多いと思います。各チームが分離して成果を目指すよりも、情報を共有する事でシナジーを生み出し、成果を伸ばしていく方が効率的です。
Cassie OumedianのHow A Lead Gen Strategy Increased PPC Revenue For An Ecommerce Account (英語)では、質の高いリードを生かすための複数チャネルの活用例が紹介されていますので、参考にしてみてください。
下記は越境ECを始める際に準備しておくべきポイントをチェックシート式で用意したものです。
特に、PDCAを回す体制作りの部分は社内に制作チームがあれば良いのですが、無い場合は、迅速に対応できるパートナーを見つける必要があります。ちょっとした修正に多大な費用がかかってしまったり、何週間もかかってしまうと継続的な改善が難しくなってしまいます。
誰にどの商品をどのコンテンツを通して魅力に感じて貰い、購入して貰うのか?また、購入後はどのようにリピートしてもらうのか?
「集客→接客→成約→再訪問」のシナリオ作りと仮説立ては越境ECを行う前に最低限実施しておくべきでしょう。
また、良い意味でも、悪い意味でも仮説は裏切られるもので、
検証で浮き彫りになった問題点をいかに素早く反映させていくのかが勝負です。
部門の垣根を超えて、チームで取り組む姿勢が実を結びます。
この記事を通して、少しでも気づきが有り、御社の越境ECを使用した海外販路拡大が少しでも成功に近づきますと幸いです。
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